■ 塾長からの一言

TOEIC参加取りやめ <  2019年 7月11日  >
先週火曜日(7/2)、大学入学共通テストに関して大きな発表がありました。認定されていた7団体8種類の試験の一つである英語能力テスト「TOEIC」が参加を取りやめると発表しました。TOEICを運営する国際ビジネスコミュニケーション協会は、参加決定後に大学入試センターから示された要望に対応できないと判断したそうです。

「やっぱり」というのが私の第一印象です。TOEICは主としてビジネスマンを対象にした英語検定試験ですから、大学入学共通テストに使われることに大きな違和感がありました。TOEIC以外の参加を表明しているテストを見ると、実用英語技能検定(英検)やGTECは高校生に馴染みがありますが、海外の大学に留学する時に必要なTOEFLが共通テストに使われることにも違和感があります。それら以外では、ケンブリッジ英語検定は名前を聞いたことがあるくらいで、IELTSやTEAPは知りませんでした。(IELTSについては、7/10付けの日本経済新聞がILETSと誤記表示していました。失礼な言い方ですが、その程度の認知度ということです。)

7/3付け日経新聞の大見出しは「大学共通テスト 制度設計に甘さ」、小見出しは「民間活用 拙速さ露呈」でした。正に制度設計に甘さがあったと思います。現在のリスニング試験は筆記試験に加えて2006年に導入されました。外部試験ではなくて大学入試センターが作成しています。大学入学共通テスト導入までかなりの長さの準備期間がありましたから、何故、「書く」「話す」試験を外部に任せるのではなく、大学入試センターが独自に作成しなかったのでしょうか。

民間試験導入を巡っては、語学が専門の大学教授らが先月、中止を求めて請願書を衆参両院に提出しました。「各試験の測ろうとする英語力は異なる。目的が違う試験同士を比べるのは妥当でない。」と主張しています。同感です!

大学側の対応については、6/13付け本欄「大学入学共通テスト」で、金沢大学は民間試験結果を出願の要件にすると述べました。文部科学省の調査では5月時点で、国立大学82校のうち、35校が金沢大学のように出願の条件にして合否判定には使いません。東北大学など3校は受験機会の公平性への懸念が強いとして一切使いません。

国際ビジネスコミュニケーション協会はTOEIC参加取りやめに関して、教育現場や社会に及ぼす影響を考慮して苦渋の決断をしたと推察します。しかし、その判断は誠実だと思います。大学入試センターは「影響は限定的だろう」としているそうです。無責任なコメントです。前述の通り、「聞く」試験はオリジナルで作成したのに「書く」「話す」試験を自ら作成しないのは責任放棄だと言えば言い過ぎでしょうか。

根拠のある強気 <  2019年 7月 4日  >
テニスのウィンブルドン選手権が始まりました。1回戦の錦織圭選手は快勝でした。テニスは私も大好きで時々楽しんでいます。相手は21年前に学習塾を始めた時の生徒さん第1号です。当時中1だった彼は今では高校の先生をしています。日曜日の午前中、ランチを賭けてシングルス6ゲーム1セットの試合をします。最近は分が悪いのですが、結構良いゲームになります。私の課題は、ゲーム前の練習では問題ないのにゲームに入ると緊張して良いボールを打てなくなることです。

高3の皆さんは毎月模試を受けています。ゴールデンウィークに受けた模試の結果が戻ってきた時に話し合いました。高いレベルの大学を志望しているある生徒さんは浮かない表情をしていました。凹んでる?との問いに「はい」と答えました。高3生が受ける模試は浪人生も受けていますし、ましてや難関大学であればそう簡単にA判定やB判定はつきません。凹んでいたら前に進むことはできません。

何としてでもこの大学に合格するという情熱、正しい勉強法、努力、これら3つは学力を伸ばす条件です。最も大切な条件は情熱です。大きなプレッシャーの中にいる受験生諸君は、成績が思うように伸びない、センターで失敗したらどうしよう等と不安感に襲われがちです。自分の気持ちをコントロールすることが非常に重要です。不安の状況に陥ることなく強気の姿勢を持ち続けることができれば凹むことはなくなります。仮に模試結果が悪くても、自分の弱点を教えてもらったと思えば良いのです。

もうすぐ、先月の総体・総文の1週間後に受けた石川県の共通模試であるマーク式模試結果が戻ってきます。5月の模試結果と併せて、高3の皆さんとじっくりと個別反省会をする予定です。6ヶ月と2週間後の大学入試を見据えて、各科目の勉強法だけではなく気持ちの持ち方についても話すつもりです。キーワードは「根拠のある強気」です。勉強法と努力に裏付けられた強い気持ちという意味です。

私のテニスの場合は、練習を積んでいるわけではありませんから根拠のある強気にはなれません。しかし、ミスしたらどうしようという弱気虫を抑えて思い切ってラケツトを振ろうと思っています。

定期テストの重要性 <  2019年 6月27日  >
昨日発行の「金沢情報」にゼミの広告を掲載しました。初めてこのホームページをご覧になられる方もいらっしゃることでしょう。今週から来週にかけて多くの高校・中学で1学期期末テストが実施されていますので、改めて定期テストの重要性について述べてみます。

大学受験でも高校受験でも受験勉強では、これだけやれば大丈夫という受験用教材セットがあるわけではありません。各学年の勉強の復習の総合体が受験勉強です。従って、各学年の勉強をしっかりやっておけば、受験勉強が茨の道になることはありません。各学年の勉強をしっかりするとは、各定期テストの勉強をしっかりすることです。

一回一回の定期テストに真面目に取り組むことを積み重ねれば学力は着実に伸びていきます。そして、高3や中3の段階で総復習の勉強をすれば入試は怖くはありません。1つ例を挙げてみます。高1で学ぶ英文法です。英語の土台なので高1で学ぶのに英文法が甘い人が少なからずいます。英文法が甘ければ大学入試問題をきちっと解けるはずがありません。文法が苦手な高3生・高2生に早い段階で復習するように言いますが、今までにきちっと実行できた人はいません。

以上は当たり前のことです。しかし、それを実行できない人が数多くいます。中学時代はできていたのに高校に入ると実行できなくなる場合がとても多いです。科目が増えて、学んでいる内容が難しくなるからでしょう。難関大学を志望する場合、毎回の定期テストの勉強をきちっとすることは絶対条件です。ある定期テストで手抜きをすれば、その試験範囲の分野を復習する機会は限られるのです。逆に毎回の定期テストの勉強に真摯に取り組めば難関大学でも十分に手が届きます。

定期テストに手抜きすることなく取り組む姿勢は中学時代の早い段階で身につける必要があります。できる限りの準備をした、という感覚が大切だと思います。この感覚は中学の成績を安定させるだけではなく、高校の成績が伸びる大前提だと信じています。

女性活躍社会の後 <  2019年 6月19日  >
昨日(6/18)の日本経済新聞に、男女共同参画社会づくりに向けての全国会議を開催するという内閣府男女共同参画局の大きな広告が掲載されていました。6/23(日)〜29(土)は男女共同参画週間ということです。その広告によると「男女共同参画」とは、男女が、互いにその人権を尊重しつつ責任も分かち合い、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮することができることです。この実現のため男女共同参画社会基本法が1999年に制定されました。

その法律のことは知りませんでした。女性の社会進出に関する画期的な法律は男女雇用機会均等法だと思います。この法律は1985年に制定されました。近年では2015年に「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(通称:女性活躍推進法)が公布されました。安倍首相が進める「すべての女性が輝く社会づくり」の要となる法律です。

そもそも「女性活躍社会」という言葉にかなりの抵抗感があります。女性が男性と同じように社会で活躍するのは当然のことです。一国の総理大臣がわざわざ言わなければならないとは、とても情けないです。残念ながら、日本の社会はそうしなければならない状況だということなのでしょう。

私は女性が対等に扱われない社会状況は5〜10年で変わってくると思っています。60代後半以上の人たちが社会の第一線から引退していくからです。断定的に言ってはいけませんが、一般的に60代後半以上の人たちには男尊女卑の考え方の人が多いような気がします。もうすぐ古い考え方をする男性が引退して、女性が大いに活躍する社会が到来すると予想します。しかし、心配するのはその後です。若い男子が情けない!

先週のある日、街中をジョギングしている時、修学旅行で金沢を訪れた中学生6名のグループが道に迷っていました。立ち止まって助けてあげましたが、地図を見て道を探していたのは女子3名でした。男子3名は横でぶらぶらしているだけでした。以前こんなこともありました。ある高2女子が私に言いました。「先生、男子のグループが、私は怖いから私の友達に、これからは仲良くして下さいと言ったのよ。」

生徒会長や運動会の応援団長を女子が務めるという話はよく聞きます。草食系男子は象徴的な言葉です。当ゼミの中高生の皆さんを見ていても、女子と男子のどちらが元気かと問われれば、女子と答えざるを得ません。はにかみ屋でおとなしい男子が多いです。時代のキーワードが「女性活躍社会」から「男子復活社会」に移る日が近い将来やってきそうです。

大学入学共通テスト <  2019年 6月13日  >
大学入試センター試験の後継となる「大学入学共通テスト」(現在の高2生からが受験)について先週動きがありました。先ずは、6/4に文部科学省は日程を2021年1月16・17日とすることを含む実施大綱を決めました。この日程は現在のセンター試験の日程と変わりありません。また、6/7に大学入試センターは大学入学共通テストの配点や問題作成方針を公表しました。

共通テストでは、理科・社会の科目の試験は現在のセンター試験と基本的に変わりませんが、英語・数学・国語で変更があります。国語と数学TAでは記述式の小問が各3問出題されます。そのため、試験時間は国語が20分増えて100分、数学TAは10分増えて70分になります。センター試験はマーク式問題でしたから大きな変更と言えるかもしれません。しかし、何故数TAには記述式が出題されて数UBには出題されないのか不思議です。UBはマーク式のままで時間は従来通りの60分です。

英語は大きく変わります。4技能のうち「書く」「話す」は民間試験で試し、共通テストでは「読む」「聞く」が問われます。リーディング、リスニングの試験時間はそれぞれ80分、60分(解答時間は30分)と現行と変わりませんが、配点が両方とも100点になります。センター試験ではリーディングは200点でした。それが半分になります。リスニングは50点でした。それが2倍になります。革命的な変更と言えます。かなりビックリしました。

サミット・ゼミの高校クラスでは、センター試験と2次試験の両方を見据えて、単語チェック、読解演習(マーク式と記述式)、文法・語法演習、英作演習、リスニング演習を行っています。高2クラスの授業内容は基本的には変更しないつもりですが、リスニング演習の量を増やさなければなりません。一回2時間の授業時間でも足りない位ですから、どのようにやり繰りするか頭が痛いです。

なお、センター試験で出題されていた発音・アクセント・並び替え問題はなくなります。これらの問題は「書く」「話す」の分野だからとのことです。これには賛成できません。民間試験で試される項目だとしても発音・アクセントに注意する高校生は減ると思います。それは日本人の「話す」レベルに影響する懸念があります。並び替え問題は文法・語法の応用力が試されます。出題されなくなるのは残念です。

「書く」「話す」を試す民間試験が大学入試においてどのように扱われるかは大学により異なります。因みに、金沢大学は一定レベル以上の英語力を出願資格として求めると発表しています。

自由英作文問題の整理 <  2019年 6月 6日  >
近年、英語の大学入試2次試験の英作文の問題は、従来の和文英訳ではなく、与えられたテーマに関して述べる自由英作文の出題が多くなっています。テーマによってはかなりの難問になりますから、大学受験生にとっては頭が痛いポイントです。

高3英語クラスでは、自由英作文が出題されるようになった頃は10月位から練習を始めました。しかし、それでは間に合わなかったので4〜5年前からは夏休みから練習を始めることにしました。毎月4回の授業で、2回は従来の和文英訳を、2回は自由英作文を練習しました。夏休みから始めれば自由英作文の問題を15回程度練習することができます。

ところが、それでも2月25日の大学入試2次試験・前期日程までに満足できる自由英作文を書けるようになる生徒さんはほとんどいませんでした。当ゼミに通ってくれる生徒さんは然るべきレベルにありますが、上手く書けませんでした。それほど自由英作文は難しい課題です。私が現役受験生だったとしても英作力だけではなく思考力、表現力が問われる自由英作文は大嫌いでしょう。

そこで、昨年は高3の4月から練習を始めました。和文英訳練習が少なくなるリスクはありましたが、近年の入試の流れを優先しました。テーマを把握してシナリオを作ること、問題が作文的なのか小論文的なのか見極めることなどのアドバイスを続けました。長く練習した甲斐があり、センター試験を迎える頃には満足できる内容になってきました。

昨年は練習を早く始めたので10月過ぎに手持ちの問題の在庫がなくなりました。すぐに、一昨年と昨年の大学入試の問題を調べてゼミでの練習に相応しい問題を補充して、今年2月の前期日程試験を迎えました。こうして一年を乗り切りましたが、一年間を振り返ると練習時期と問題の難度が上手くマッチしていなかったという課題が残りました。すなわち、夏から秋にかけての問題が難しすぎたということです。

高3英語クラスでは今年度も4月から自由英作文の問題を解いています。上述の昨年度の課題については、手持ちの全ての問題の難度を数値化して易しい順番に並べました。基本的には書き易い順番で、時には難問を交えながら授業を進めています。8ヶ月後の2次試験を目標にして、生徒の皆さんの力を養成していきます。

就活の場所 <  2019年 5月30日  >
大学4年生の就活が進んでいます。関西の大学に通う元生徒さんは、先月、就職が決まったという連絡をくれました。東京に本社がある会社で英語を使う部署もあるということで、満足している様子が伝わってくるLINEでした。大学入学時にTOEICの勉強をするように話していましたが、今のスコアは805点とのこと。大学生で800点アップは素晴らしいです。

東京の大学生である元生徒さんは東京の大企業への就職を希望していて、会社選びの相談にのっています。本年5/1付け本欄で述べた通り、学生優位の売り手市場とは言われているものの、大企業への就職は厳しいのが現実です。彼も苦戦していましたが、昨日、ある会社から内定をもらったというLINEがあり、私もホッとしました。実は、彼には金沢の会社も検討するように話していました。

都会の大学へ進んだ元生徒さんのほとんどは地元に戻らず都会で就職しています。理由を聞くとやはり給料の違いを挙げます。そこで、東京の会社と金沢の会社の平均年収を調べてみました。東京の会社は昨日LINEをくれた学生が就職を希望していた会社の一部、金沢の会社は当地を代表する東京証券取引所1部上場企業です。数値は会社四季報2019年春号のもので、カッコ内は平均年齢です。

日立製作所:871万円 (41.7歳)、 東レ:706万円 (37.7歳)、 住友化学:871万円 (40.3歳)、 澁谷工業:616万円 (39.4歳)、 三谷産業:592万円 (41.7歳)、 アイ・オー・データ機器:563万円 (40.5歳)

実際に数字を比較してみると、残念ながら大きな差があります。以前、東京の会社に就職した元生徒さんに、給料が高くても住居費が圧倒的に高いのではないかと聞いたところ、住宅手当があるので大丈夫と言われたことがありました。福利厚生を含めた待遇面ではやはりかないません。

澁谷工業のボトリング技術、津田駒工業(570万円、43.7歳)のジェットルーム(繊維機械)など金沢の会社も素晴らしい技術を持っています。都会に出た大学生はほとんどそれらの技術を知らないと思います。行政も地元の企業と都会の学生のマッチングの機会を持とうとしています。しかし、この待遇の差は高いハードルです。さらに、都会の大学では周りの友人達が都会で就職するという雰囲気もあります。この点もUターンを阻む要素です。都会に出た学生を地元に呼び戻すことは地方創生の1つのポイントでもあると思います。その決め手は何でしょうか。

高校普通科改革? <  2019年 5月23日  >
先週金曜日(5/17)に政府の教育再生実行会議が第11次提言をまとめ、安倍首相に提出しました。翌18日の新聞各紙に大きな記事が載りましたので、その提言をインターネットで調べてみました。提言のタイトルは「技術の進展に応じた教育の革新、新時代に対応した高等学校改革について」です。前者に関しては、人工知能(AI)等の先端技術の進展に対応した人材を育成できるよう教育の革新を求め、後者に関しては、高校生の約7割が通う普通科の改革を求めています。

提言は全部で34ページの長さです。この長さですから全文をきちんと読んだわけではありませんが、第一印象は、誰がこれだけの長さの文をきちんと読むのだろう、でした。書かれていることは大切なことばかりですが、様々なことが総花的に書かれていて、やるべきことの優先順位がわかりませんでした。提言の最後は「新時代に対応した高等学校改革」の「少子化への対応」で、「少子化への対応について取組を進めていくことが必要です。」と書かれていました。総花的な指摘の極みのような文言でした。

日本経済新聞、北國新聞は高校普通科改革について伝えていました。普通科は教育内容が画一的で生徒の意欲が高まる内容になっていないということで、自らのキャリアをデザインできる力の育成、グローバルに活躍するリーダーの素養の育成、科学技術分野でのイノベーターとしての素養の育成、地域課題の解決という4つのタイプに類型化するよう促しています。

高校普通科を4つのタイプに類型化することは理解できます。しかし、中3生が将来のビジョンを持った上で4つの中から選ぶことは現実的には困難だと思います。明確な目標を持って大学選びをする高3生が多くはないことを考えれば、将来に対する選択を中3生にさせるのは無理があります。高3生が大学・学部を選ぶに際して、医者や弁護士等になりたいという場合を除けば、文系、理系という大枠の中で漠然と学部を選択しているような印象があります。

私は、高校普通科では文系理系の各科目をきちっと教えた上で、現実の世の中の状況・課題を伝えたり、将来の職業の選択肢を伝えたりするような具体的な情報提供をするべきだと考えます。この情報提供がほとんどなされていないことが今の最大の課題の1つだと思います。これを実行すれば、将来のキャリアを考えた上での大学選択が可能になります。仮に教育内容が画一的だとしても、有用な情報提供がなされれば生徒の意欲は高まるはずです。

AIに勝る読解力 <  2019年 5月16日  >
今春の公立高校入試を前にして国語の成績が下降気味で苦しんでいた生徒さんがいて、読解力の重要性を改めて感じていました。読解力は全ての教科の基礎であり、学力に大きな影響を及ぼします。そうした中で、先週金曜日(5/10)の日本経済新聞1面の「令和を歩む」という連載記事に目が留まりました。

見出しは「AIに勝る読解力養おう」でした。国立情報学研究所教授の新井紀子氏へのインタビュー記事で、モチベーションを高めてくれるタイトルです。読解力とは教科書や新聞など事実について書かれた文書を正確に理解する力で、これを放置すると人工知能(AI)に仕事を奪われる層が増え、格差が広がる危険性があると指摘します。新井氏は、まず母語である日本語やAIの基礎となる数学をしっかり身につけて欲しいとし、読解力が身につけば生産性が高い人材になり、安心して生きていけると結んでいます。

中高生の皆さんと21年間一緒に勉強してきて、学力の基礎である読み・書き・ソロバンの重要性を痛感しています。そして、それら3つの要素の中では「読み」すなわち読解力が最重要だと感じています。「書き」すなわち表現力は「読み」の蓄積を前提としています。「ソロバン」すなわち数学でも、方程式の応用問題は読解力がなければ解けません。

先週の高2クラス(英語)で読解力について心配になりました。センター試験第6問、マーク式のいわゆる長文問題の要旨を答える設問で6名の内4名の人が間違えました。高2の5月ですから決して難しい問題練習をやったわけではありません。筆者の意図を素直に考えればわかる設問でした。英語はある意味、暗号のようなもので、暗号を解読できても、日本語の読解力がなければ暗号文である英文の内容を理解することはできません。高2クラスでは読解力の養成の仕方について確認しました。

英会話練習 in 2019 <  2019年 5月 9日  >
金沢の中3生は毎年4月に関西方面へ修学旅行に行きます。毎年修学旅行を前にして英会話練習を行っています。関西、特に京都には外国人がたくさんいますから英語でコミュニケーションをする絶好の機会です。外国人を見つけて英語で積極的に話しかけるのは、昔の日本人が行った英会話の実践練習です。

今年も”May I talk with you for a while?”から始まる想定問答集のプリントを渡しました。プリントの中には数個の質問があり、先ずその質問を覚えてもらいました。私が外国人役になり一人一人の生徒さんと会話する練習を3回行いました。

外国人に英語で話しかけることにはかなりの勇気がいりますし、グループ行動中で他の友人に対する照れもありますから、実際に英会話練習を実践する中3生は多くはいません。今年は5人の生徒さんの内1人が実践しました。別の人は路上で手品をしていた中国人と軽く話したそうです。過去には面白いケースがありました。京都の蕎麦屋さんで隣のテーブルに座ったアメリカ人4人組とテーブルをくっつけて話をして、蕎麦代を出してもらった人がいました。

今年の英会話実践練習は少し残念な結果に終わりましたが、修学旅行前の3回の予行練習は内容が濃いものでした。私は、想定問答集には載っていない答え方をしたり、生徒諸君に様々な質問を出したりしたからです。行ってみたい国、趣味、苗字の意味、金沢などについての質問です。彼らには予想外の質問でしたから、皆さん慌てふためきながらも懸命に答えようとしました。

驚いたことに、皆さん結構上手く答えることができました。突然の質問でしたから、彼らには事前の準備がありません。それでも言いたい内容を理解することができました。今後は英語の「話す」「聞く」技能の重要性が大きくなる傾向があります。定期的に練習する機会を作れば、コミュニケーション能力を高めることは十分可能だと思いました。

本当に売り手市場? <  2019年 5月 1日  >
今は本当に売り手市場なのかなぁ〜、私はこのような疑問を持っていました。マスコミの報道から、昨今は企業からの求人が多くて就活する大学生が簡単に内定をもらえるような、買い手の企業よりも売り手の大学生が優位に立つ「売り手市場」になっていると認識していました。ほとんどの人がそう思っているのではないでしょうか。

しかし、東京外国語大学を卒業して、現在社会人3年目の元生徒さんが就活で苦戦していたので「おかしいな」と思いました。東京の一部上場企業に勤務するその元生徒さんは、高校時代から大企業で働きたいと話していました。就職に強いと思われる中国語を専攻して、中国語の資格試験でも然るべき成績を収めていました。売り手市場だから彼女が就職で苦労するはずがないと思っていたのです。

先日あるテレビ番組で、今でも大企業への就職は厳しいという指摘がありました。その指摘に興味を持ったので調べてみました。リクルートワークス研究所によると、2018年卒業の大卒求人倍率は、従業員300人未満の企業:6.45倍、300-999人:1.45倍、1,000-4,999人:1.02倍、5,000人以上:0.39倍でした。従業員5,000人以上の大企業では1つの求人に対して大学生2.5人が争うことになります。

いわゆる大企業、有名企業の場合は完全な買い手市場になっていることがわかりました。上述の元生徒さんが就活で大変だったことが納得できました。会社を選ばなければ就職することは難しくはないものの、皆が望むような会社の場合はかなりの競争があるということです。

因みに、2019年最新版の従業員ランキング(年収ランキング運営事務局)によると、1位はトヨタ自動車(74,890人)、2位はパナソニック(61,311人)、3位は東日本旅客鉄道(47,575人)です。従業員5,000人以上の会社は137社あります。自動車や電機など知名度が高い企業が並んでいます。北陸に関連する企業を挙げると、コマツ(10,465人)、三協立山(5,654人)、北陸電力(5,229人)の3社が従業員5,000人以上でした。

バブル崩壊後の1993年から2005年位までが就職氷河期と言われました。その後は求職者に対して企業側の求人が多くなり「売り手市場」になってきました。しかし、大企業の場合は「買い手市場」が継続しています。世の中の景気は循環しますから、今後は景気が悪くなり全体として「買い手市場」の方向に向かうのではないでしょうか。今年10月に予定されている消費税増税がきっかけになる可能性があります。また、東京オリンピック・パラリンピックに向けた特需が終了することも心配です。

中高生の皆さんは、今はどんな会社でも簡単に就職できると漠然と考えていると思います。しかし、彼らが就職する頃は状況が変わっている可能性が大きいです。勉強に対して良い意味の緊張感を持ってもらうために本日述べたことを伝えるべきかなと考えています。

公立高校入試平均点 in 2019 <  2019年 4月25日  >
先週の本欄で「かなり下がる」と予想した今年3月の公立高校入試の英語の平均点は48.7点でした。昨年の52.0点から3.3点下がりました。この48.7点は5年ぶりの50点割れで、6年前の48.4点以来の低い平均点です。3月の公立高校入試の平均点は4月後半の教育委員会会議で報告されます。因みに、教育委員会で報告される平均点は入試合格者の平均点ですから、受験者全員の平均点はもっと低いことになります。(何故全体の平均点が発表されないのか不思議です。)

今年3月14日付け本欄「公立高校入試 in 2019」で述べたように今年の英語は、4番の長文問題にグラフが加わったり英作文が増えたりして難度が増しました。3.3点のダウンは恐れていたほどは下がらなかったという印象です。今年の入試を客観的に見ると、3番の会話文、4番の長文とも英文の資料やグラフが入る結構な英文量で、英語で答える問題が幾つかあるので、受験者にとって相当に難しい問題だと言えます。

入試の難化を踏まえて中3クラスの英語の授業を少し進化させようと考えています。ポイントは「速読」です。しっかりした速読技術が身につけば、たとえ英文量が多くても50分の制限時間内で余裕を持って問題に取り組めるはずです。従来は夏期講習後半から始めていた速読練習を今年は1学期中に始めるつもりです。各中学の復習プログラムに沿った1・2年の文法の復習が終了した時が良いタイミングだと考えています。

数学の平均点は49.6点でした。50点割れの平均点が5年間続き、昨年6年ぶりに51.7点と50点以上になりましたが、また50点未満になりました。上述の本欄では、昨年と同レベルの難度で平均点は上がるかもしれないと予想しましたが外れてしまいました。改めて今年の入試問題を見てみました。配点が8点の作図問題の難化が平均点の昨年割れの原因かもしれません。

過去50点割れになることが多かった理科・社会の平均点は、それぞれ55.6点(昨年56.2点)、57.9点(昨年50.6点)でした。国語は昨年の52.9点から少し上がって54.5点になりました。英語・数学の両科目が50点未満でしたが、社会の平均点が大幅に上がったので5教科合計の平均点は昨年の263点から少し上がって266点になりました。それでも5教科合計で266点ですから、石川県の公立高校入試の難しさに変わりはありません。

中3生、復習プログラム <  2019年 4月18日  >
金沢市内の各中学では「中学セミナー」という教材を使った中1・中2の復習が始まっています。自分1人で体系的に復習することはなかなか難しいので、学校で行われる復習プログラムに素直に従うのが非常に効率的です。

来年3月の公立高校入試までの1年間の長期計画を考えてみます。この中学セミナーによる復習をした上で、夏休みに総復習すると中1・中2範囲はかなり固まります。さらに9月からもう一度復習すれば11月の統一テストに向けて3回復習したことになります。かなりの余裕と自信を持って統一テストに臨めます。

中3生は3年生としての勉強と1・2年の復習を同時並行で進めます。そして、中3の勉強に対しては中間・期末テストが、復習の勉強に対しては実力テストがあります。ほぼ毎月テストがありますから大変ですが、一つ一つのテストに真面目に取り組んでいけば実力が着実に蓄えられていきます。こうすることにより11月そして1月の統一テストに不安なく臨め、上手く来春の高校入試を迎えることができます。高校入試に向けて良い経験を積むことができれば3年後の大学受験勉強にも良い影響を及ぼすでしょう。

大きな目標に向かって計画的に物事をコツコツと進めることは社会に出てから必要な仕事のやり方です。中3クラスの皆さんが上手に一年を乗り切れるよう明るく楽しく、時に厳しく導いていくつもりです。

ところで、明日4/19に石川県の教育委員会会議が予定されています。毎年4月の教育委員会会議で公立高校入試の平均点が報告されます。今年は英語の平均点に注目しています。問題が難しかったので、昨年の52.0点からかなり下がると予想しています。来週の本欄で英語を含めた平均点について述べる予定です。

高2クラスのチャレンジ <  2019年 4月11日  >
今年度の高2クラス(英語)では従来より少し進化させた授業運営をしています。先週の授業では初めて2次試験過去問演習を行いました。昨年までは7月の全国模試に備えて6月から実施していました。まだ早いかなぁ〜と思ったのですがトライしてみました。

高2クラスのメンバーは潜在能力が高く、彼らを刺激するために昨年11月に東京の大学見学に出かけました。高校生の大学見学はサミット・ゼミ初の企画でした。また、英語力の更なる向上のために、2年後の大学入試を視野の遠くに捉えて、初級者用単語集から受験生用単語集への移行を早めたり、暗記用基本英文集を使った英作演習の開始時期を早めたりしています。

英語の2次試験は当然ながら難しい単語がたくさん出てきます。高2クラスでは上述の通り少し前から受験生用単語集に移行しましたから、単語力的に何とか読み取れると判断した上での演習でした。因みに、サミット・ゼミの高校英語クラスでは宿題形式の英単語チェックから始まります。答えられなかったり、発音・アクセントを間違ったりすれば先生(私)に叱られますから、皆さん頑張って覚えてきます。

もちろん難しい問題ではなく、何とかチャレンジできそうな問題を選びました。近年ある大学で出題された問題でしたから、6人の生徒さん達はとても興味を持ちました。問題の解説をした後、従来の形式の長文問題演習と2次試験過去問演習とどちらが良いかを聞いたところ、全員が後者が良いと答えました。私のちょっとした冒険が上手くいきました。3ヶ月後の全国模試の結果につながることを期待しています。

大学入試 in 2019 <  2019年 4月 4日  >
トヨタ自動車の工場見学に行った春分の日(3/21)前後に大学入試・後期日程の合格が発表され、入試結果が出そろいました。合格確実と思っていた生徒さんが残念な結果に終わり、改めて大学入試の厳しさを感じさせられました。

大学入試で結果を出せない場合の原因として、受験勉強のどこかに甘さがあること、出願大学の選択の問題、受験のプレッシャーに負けて本来の実力を発揮できないこと等が考えられます。今年、受験した生徒さん一人一人について、私自身がどうするべきであったかを考えました。受験生がそれぞれに頑張っている姿を見守ってきましたから、辛い反省です。

全国模試が返却された時は授業時間とは別に時間を取って話し合ってきました。遅れている科目の勉強を進めるようにもっと厳しく言うべきだったのかもしれません。出願大学の選択は人生における大きな決断です。悔いが残らないようにチャレンジするか、安全確実な選択をするかは非常に難しい問題です。気持ちで負けている人へはもっと効果的な言葉掛けをすべきだったのでしょう。

「〇〇大後期だめでした。前期終わった日からずっと勉強していたのでとてもショックです。たくさんのことを教えて下さり、支えて下さったのに受かることができず申し訳ない気持ちでいっぱいです。」というメールをくれた生徒さんがいました。私は全てを受け入れる立場にありますから、生徒さんが申し訳ないという気持ちになる必要はありません。せっかく信頼関係を築けて一緒に勉強してきたのに、結果を出してあげられなかったことが残念です。

大学入試によって人生が決まるわけではありませんが、人生に大きな影響を及ぼすことは間違いありません。新年度が始まるに当たり、私を信頼して通ってくれる生徒さんやご父兄の皆さんの期待に応えるために、自分の指導(この言葉は上から目線の言葉なので好きではありませんが)をもっと厚みと深みがあるものにレベルアップさせなければならないと考えています。

トヨタ自動車・工場見学 <  2019年 3月28日  >
先週木曜日(3/21)に新中3生2名を連れて愛知県豊田市にあるトヨタ自動車の工場見学に行ってきました。自動車会社の工場は土日がお休みで、平日にある祝日は稼働しています。トヨタの主力工場の一つである元町工場を見学しました。元町工場ではクラウン、レクサスGS、MIRAI(水素を使った燃料電池自動車)を製造しています。

サミット・ゼミ開校2年目に当時の中2生を連れてトヨタの工場見学に行ったことがあり、今回は2回目の企画でした。中2クラスでの雑談中、最初の工場見学について話したところ非常に興味を示した車好きの男子がいました。今、世間を騒がせている自動車会社に就職した私も、この20年間で自動車工場がどのように変化したのかを見たいと思い企画を実現させました。

元町工場では組立ラインと溶接ラインを見学しました。新中3生が興味を持ったのはやはり溶接ラインでした。1台の車に対して数台のロボットが様々な角度にアームを変えながら自動車のボディを溶接する姿は圧巻でした。20年前よりもロボットが増え、その動きが細かくなったように感じました。テレビのニュースで見るのとは大違いです。

私自身が感心したのは、組付け部品のミスを防ぐ組立ラインのシステムでした。1つのラインに複数の車が流れており、それぞれの車に組み付ける部品は異なります。ランプが点滅して必要な部品を知らせるシステムでした。2008年に導入されたとのことでした。自動車工場も少しずつ進化しています。

あれっ、と思ったのが工場建屋の外観と工場内のギャップです。天下のトヨタを代表する工場が田舎の町工場のような外観でした。しかし、工場内に入ると、床にはゴミ一つ落ちていませんし、かんばん方式を使ったJust in timeで必要な部品だけがラインそばに置いてあり、工場内はきれいに整理されていました。何故、工場建屋の外観を見栄えの良いものにしないのか、そこにはトヨタの何らかの意図があるのでしょう。

新中3生に最新鋭の自動車工場を見せてあげられたことの他に大きな成果がありました。それは片道3時間余り車の中で彼らとたくさん話ができたことです。勉強の話だけではなく、学校でのイジメ、携帯電話の所有、給食のおいしさ等々について話しました。彼らとの心理的距離がずい分と縮まったように感じています。往復567kmの運転はかなり体にこたえましたが、行って良かったと思います。

昨年11月に高1生と東京の大学見学に行きました。そして、今回新中3生と自動車工場の見学に行きました。大学見学はサミット・ゼミ初の企画、自動車工場見学は2回目の企画でした。両方とも生徒の皆さん、父兄の皆さんに好評でしたので、できれば今後も続けたいと考えています。

ゲーム依存 <  2019年 3月21日  >
昨年6月18日、世界保健機関(WHO)は、スマートフォンなどのゲームのやり過ぎで日常生活に支障をきたすゲーム依存を「ゲーム症(障害) (Gaming disorder)」として精神神経系の病気の1つに位置付けました。このWHOの認定は日本のマスコミでも報道されました。とうとうゲーム依存は病気として認定されたのかと悲しい気持ちになりました。

先々週の本欄「ラポール」で申し上げましたが、今月に入り高1クラスの皆さんと1月の進研模試結果について個別に反省会をしました。個別反省会の後はご父兄の皆さんへ電話連絡をします。その電話連絡で、男子のお母様方から一様に、自宅でゲームばかりしていることを訴えかけられました。今年度3回目の電話連絡でしたが、過去2回もゲーム依存の話があり、状況は変わっていません。

ゲーム依存やSNS依存は今や子供から大人までの社会的な問題です。特に、勉強をするべき年代である高校生や中学生の場合は深刻と言えます。経済大国、日本の学生をゲーム依存症にして勉強させないようにしているのは、中国や韓国の陰謀ではないかとさえ思います。しかし、両国でも状況は同じかもしれません。

高1クラスで単に「ゲームをするな」と言っても効果は期待できないので、ちょっと工夫しました。実は私もゲームは好きです。彼らの状況が理解できないわけではありません。高校生の時は1人トランプをしていました。(暗い!) 今でも、教室でパソコンを立ち上げた時は軽くゲームをします。もちろん忙しい時は即、仕事に入ります。彼らにこの話をしました。要するに、限度をわきまえなさいということです。

先週の高1クラスでは、ゲームをしている自分の姿を客観的に考えるように言いました。入りたいと思っている大学と現在の成績レベルを比べれば、何をするべきか容易に判断できます。また、やるべきことをやる前にゲームをすれば罪悪感があるはずです。やるべきことをやった後なら、一つの気晴らしとしてゲームは効果的と言えるかもしれません。

一般的に「ゲーム依存」という言葉が使われています。しかし、専門的には「依存 dependence」ではなく「嗜癖(しへき) addiction)」という言葉が適切とのこと。英語の”addict”には、「(麻薬などを)常習させる、中毒させる」という意味があります。

公立高校入試 in 2019 <  2019年 3月14日  >
本日、公立高校入試の合格発表がありました。今年度は2名が受験しました。かなり心配でドキドキしながら今日を迎えました。昼過ぎに北國新聞会館前の掲示板で2人の合格を確認しました。

入試は先週の水曜日・木曜日(3/6, 7)でした。例年通り、すぐに英語と数学の問題を解いてみましたので、感想を述べたいと思います。

英語は、昨年、問題形式が変わり、3番の対話文の問題は英語の資料(チラシ)に関する問題になりました。今年の3番も英語の資料(パンフレット)に関する問題でした。また、昨年は2人の対話文(27行)でしたが、今年は5人の会話文(37行)になりました。3文以上の英作も加わりましたから3番の難度は上がりました。

今年の英語の特徴は4番の長文問題にグラフ(人口ピラミッド)が出されたことです。問題文は昨年の48行から36行に短くなったものの、文の並び替えの問題が加わり、2文の英作が4文以上になったので難度は上がったと思います。

1番のリスニングの時間が何分か分かりませんが、今年は会話文、長文問題が難しかったので、50分で最後まで解けた人は少ないと思います。3/7の北國新聞では、全体的に昨年とほぼ同じ難易度だったという分析が掲載されていました。しかし、私は昨年の52.0点の平均点は下がると思います。

3/8の北國新聞では、数学の平均点は昨年を下回ると予想されるという分析が掲載されていました。昨年の問題は難しい問題と易しい問題の差が大きかったと思います。円に内接する四角形を使った円周角の問題は難問で印象に残っています。昨年の平均点は51.7点で6年ぶりに50点を上回りました。

今年の数学でも6番の平行四辺形と7番の空間図形の最後の小問は難しかったです。特に6番の小問3は昨年の円周角の問題並みの難度でした。しかし、関数の問題が昨年同様2次関数ではなく、証明問題が易しかったので、全体として昨年と同レベルの難度ではないかと思います。平均点は上がるかもしれません。

今年の英語と数学の問題を解いて、新年度の授業方針を検討しました。数学は従来通りの授業内容で問題ありません。英語は従来通りで良いものの、問題を解くスピードをもっと意識しなければならないと考えています。ポイントは速読です。毎年夏期講習後半から始める速読練習の強化を図るつもりです。

ラポール <  2019年 3月 7日  >
先月(2/2)の日本経済新聞のコラム「春秋」で「ラポール」という言葉が紹介されていました。教員採用試験にも出てくる心理学用語で、相手と心が通い合い、互いに信頼している状態を指すそうです。良好な関係が学習の成果を生む基礎になるとのこと。広辞苑では、ラポール(rapport フランス語)は、対面的な場面を伴う意識調査・カウンセリングなどで、面接者と面接対象者との間に生まれる親和的・共感的関係となっています。

高1・高2クラスでは学年末テストが終わり、今年1月に実施された全国模試である進研模試の結果が戻ってきています。いつものように授業時間とは別に時間を作って1人30分ずつ個別反省会をしています。模試結果の分析、志望校の相談、勉強法の助言など様々なことについて話し合います。

個別反省会では私からの一方的な話にならないように気をつけています。できるだけ生徒の皆さんの話を聞いて対話を心がけているつもりです。個別反省会が効果的なものになるか否かは ”talk to” ではなく ”talk with” ができているかどうかだと思っています。言葉を換えれば、ラポールの状態・関係があるかどうかです。

反省会を締めくくる決まり文句は、「何か他に質問、相談がありますか。苦情、お願いでもいいよ。」です。私は時に厳しい指摘もします。それを生徒の皆さんが受け入れてくれる前提として信頼関係の構築が非常に大切だと思っています。

金沢大学・英語入試問題 in 2019 <  2019年 2月28日  >
今週月曜日(2/25)に大学入試2次試験(前期日程)が実施されました。今年もすぐに金沢大学の英語の問題を解いてみました。長文問題2問と自由英作文1問の大問3問という構成は昨年と同じでした。

最も注目していたのは自由英作文です。テーマは運転免許の取得年齢についてでした。18才以上の日本に対して16才以上の国もあるとして、取得年齢を16才以上にすることについての意見を80から120語の英語で答える問題でした。昨年の授業形式について答える問題と同程度の難度だったと思います。易しくはありません。

長文2問は、子供たちによる科学者の描き方の50年の変遷(男性、女性のどちらを描くか)と技術の進歩が人間に与える不安についてでした。問題文の長さは前者の第1問が昨年よりやや長く、第2問はほぼ同じ長さでした。昨年の都市のヒートアイランド現象とカルチャーショックに関する問題に比べて、問題内容、単語のレベルがやや難しくなったのではないかと思います。この点は、火曜日の北國新聞にあった「やや易しく」という評価とは異なります。

長文問題2問は、昨年同様、評論文的な内容と身近なテーマを扱う内容でした。全て英語か記号で答える設問でした。私個人的には下線部和訳の問題を出題して欲しいと思います。英文をきっちり理解できているかどうかを見るには和訳問題が有効だからです。英語長文を全体的に理解するだけではなく、個々の英文の理解もチェックする入試であって欲しいです。

自由英作文は最近の大学入試での出題傾向に沿うものです。従来の日本語英訳から自由英作文への流れが明らかに見られます。設問に沿って答えの内容を考える、自分の答えのシナリオを考える、そして英訳するというプロセスは大学入試の問題として相応しいと思います。

この自由英作文に対して面白い見方がありました。ある有名大学の数学の教授をしている高校(理数科)時代の友人に、今年の金沢大学の自由英作文の問題を紹介しました。彼は大学入試の作業に関わっていて採点もしています。彼によれば、数学の証明問題では採点基準を決めるのが大変で、実際の採点の際に基準の変更が入る可能性があり、採点者により答案の解釈が異なることがあるそうです。採点者の立場から言えば、自由英作文は避けたい問題だそうです。

友人の見解はよくわかります。公平性を保たなければならないので、採点する先生方は本当に大変だと思います。それでも自由英作文が出題されるのは、上述のように受験生の能力を的確に測れる問題だからでしょう。学習塾としてはしっかり対策を講じなければなりません。今年度同様、高3の4月から演習を始める予定です。

「金沢情報」2/27号 学習塾特集に関して <  2019年 2月21日  >
来週2/27号の「金沢情報」に学習塾特集があり、生徒募集の広告を掲載します。初めて当ゼミの名前を目にされるご父兄の方もいらっしゃると思いますので、掲載広告だけではわからない内容についてご紹介したいと思います。

クラス設定は中2から高3までで、1クラスは6名までの少人数制です。中学クラスの授業は英語・数学・国語作文で、高校クラスは英語・数学(高3のみ)です。中学クラスは上位進学校を、高校クラスは金沢大学水準以上を目標にしています。少人数制には拘っています。縁あっての出会いですから、生徒の皆さんの学力を確実に伸ばしたいと思っています。

当ゼミは補習塾ではなく進学塾ですが、中学クラスでは学校の教科書の予習は行いません。私の絶対的な信念として、学校の授業をしっかり聞いてテスト勉強をきちっとするが勉強の基本であると考えています。塾で教科書の予習を行えば生徒の皆さんは学校の授業を聞かなくなるはずです。それでは学校の先生方に失礼になります。先取り学習をしなくても十分に入試に対応できます。一部の大手塾はかなりの先取り学習をしていますが、学校の存在を否定しているかのようで全く理解できません。

英語は一斉授業形式で、大切なポイントをプリントで説明した後、問題演習をして詳しく解説します。生徒の皆さんが疑問点を残さないように説明します。中学クラスでは英文法のマスターが最優先事項です。高校英語の土台になるからです。学校の定期テストの際に試験範囲の文法を勉強します。英語長文問題を解説する時は、問題文に出てきた様々な文法ポイントを確認します。この確認を繰り返すことが私の授業の大きな特長です。これで生徒さんの実力が本当に安定します。英語は授業スタイルで生徒の皆さんの学力を全体的に引き上げる形式が良いと考えています。なお、教科書の大切な文を解説したオリジナル資料を作成してあります。これをマスターすれば中学英語は大丈夫という自信作です。

高校英語クラスの授業のエッセンスは英文構造を見極めることです。英文構造を正確に解析できるようになれば、長文問題を解けるようになり、速読が速くなり、文法的に正確な英文が書けるようになります。しかし、簡単ではありません。土台は文法と単語です。そして、英文構造を見抜く練習を繰り返します。複雑な英文を解析しようとする経験の蓄積があって初めて英語がわかるようになります。この経験の蓄積には相当な時間を要することが高校英語の難しさでしょう。ゼミの授業はそのような勉強をするためのガイド的な役割を担っています。

英作文では、暗記用英文を覚えて英作練習を繰り返しています。単語力と文法力が完璧であれば英作ができそうですが、それほど単純ではありません。基本英文の暗記と英作文の添削が英作文対策の王道であると考えています。最近の大学入試でよく出題される自由英作文に関しては今月7日付け本欄でも述べましたが、かなり効果的な授業をしていると自負しています。

中学数学では学校の定期テストや実力テストの進行に応じて各分野のポイントをプリントで説明した後、問題練習をします。問題プリントを解き終わった生徒さんの前へ行き、一人一人の答案の丸付けをします。この際、計算の途中式を書いているか、乱雑な答案になっていないか等をチェックします。数学は個別指導的です。必要な説明はしますが、生徒の皆さんが難しい問題を解けなくても、直ぐに解き方を教えません。じっくりと考えることを要求します。難しい問題を深く考えることで論理的思考力を磨くことができます。

高校の数学は高3で設定しています。センター試験形式の問題(数TA・数UB)を制限時間60分で解き、その後個別に復習する個所を指示します。毎回の授業で復習・確認する問題を絞り込み、その分野を確実にするというやり方です。時間はかかりますが、徐々に確実に力がついていきます。また、センター数学は時間との戦いという面があるので、60分の使い方についても指示します。計算の途中式、グラフや図もチェックします。授業で使う問題は必ず事前に自分で解いているので、必要があれば私の答案を見せます。

中学クラスは毎週2回(月8回)の授業で、毎回英語と数学の勉強をします。時々、国語の200字作文の練習も実施します。中3の夏期講習では国語、理科、社会も勉強します。最近、国語の読解力に課題がある生徒さんが少なからずいますから、夏期講習以外の通常授業でも国語の授業を盛り込む場合もあります。高校クラスでの授業は英語・数学それぞれ毎週1回(月4回)の授業です。

私は中高生の皆さんと話し合う時間を持とうと心掛けています。中学クラスでは各テスト後に、高校クラスでは全国模試後に個別反省会をしています。特に、高校生諸君との個別反省会は授業時間とは別に一人30分の時間を取って勉強法や進路について話し合います。(稀に恋愛相談もありますが、効果的なアドバイスは私にはムリ!) なお、この個別反省会の後、ご父兄の皆さんへ電話連絡します。

私は、中高生の皆さんに、目標を持ち、その目標を見据えて努力を重ねることの大切さを伝えたいと思っています。それが社会での活躍につながるからです。また、小柴昌俊東大名誉教授は、知識と考える力の掛け算で人間の総合的能力が決まるように思うと話されています。社会の様々な場面でアイデアが出せるかどうかは正にこの掛け算によると思います。中高生の時に知識を蓄え、考える力をつけることが必要です。これらのことを踏まえて中高生の皆さんを上手く導きたいと思っています。

証明問題から逃げない <  2019年 2月14日  >
金沢市内の各中学では来週から再来週にかけて3学期期末テストが予定されています。中2の数学の試験範囲は直角三角形の合同、平行四辺形の証明がメインになります。平行四辺形の証明では三角形の合同の証明を伴うことが多々あります。三角形の合同や平行四辺形の証明は中学数学において非常に重要な分野ですから、今回のテスト勉強を通して証明に慣れることが必要です。

証明は易しくはなく、難しい証明問題はかなり面倒です。以前、計算は速くて得意な中2生が「何故こんな面倒なことをしなければならないの?」と聞いたことがあります。私は、人を説得する練習をしていると答えました。論理的な思考力が問われるのです。

ところで、サミット・ゼミの中3夏期講習の数学は少し変わっていて3つの分野を徹底的に勉強します。方程式・連立方程式の応用問題、1次関数そして証明です。これらの分野の問題は中3秋からの模擬試験、実力テスト、統一テストに必ず出題されます。三角形の合同や平行四辺形の証明はそれほど重要なのです。

今回の期末テストで証明を苦手なままにしておけば、中3で受ける実力テストや模擬試験での好成績は望めません。論理的に考えることができなければ、高校の数学に影響を及ぼし、社会に出てから筋道立てて物を考えることが苦手になってしまいます。大げさに言えば、仕事ができる社会人になるための試金石です。

自由英作文の進化 <  2019年 2月 7日  >
昨日、大学入試2次試験の出願が締め切られ倍率が出ました。2次試験(2/25)までは半月余りです。高3英語クラスの授業は残すところあと3回になりました。センター試験後の授業内容は長文読解演習と英作演習で、両方とも2次試験過去問を使っています。生徒の皆さんの出願大学を考慮して残り3回の授業内容を検討しました。

英語長文読解演習は、出願大学の過去問と同じような傾向の問題を選びました。生徒の皆さんは赤本を持っているので、それぞれの出願大学の過去問は授業では使いません。英文の難度には気を遣います。極度に難しくなく易しくもない、良い意味での緊張感を引き出せるような難度の問題を選びました。開校以来20年分の全国の大学の過去問が手元にあり、毎年10問程度は自分で解いていますから、様々な選択が可能です。

英作演習については、与えられた日本語を英訳する問題と自由英作の問題のバランスをどうするか迷っていました。しかし、先週の授業で生徒の皆さんと相談して、自由英作に特化することになりました。自由英作文は最近、多くの大学で出題されます。簡単に書けるものではありませんから、合否を分ける最大のポイントかもしれません。例えば、金沢大学の去年の問題は長文問題が2問、自由英作の問題が1問でした。長文2問は比較的解き易かったので、自由英作の出来具合が合否を決めた可能性が大きいと思います。

昨年10月11日付け本欄でご紹介した通り、今年度の高3クラスでは昨年4月に自由英作演習を始めました。例年は夏休みから始めていましたが、最近の2次試験でよく出題されること、そして簡単には書けないことから開始時期を早めました。高3の皆さんはかなり書けるようになってきましたが、先週の自由英作では及第点には達しませんでした。先週の自由英作文は昨年の九州大学の問題で、高齢化社会において日本社会がどのような対策を講じるべきか100語程度で述べるものでした。かなりの難問だったので、皆さん苦戦しました。

一口に自由英作文と言っても、問題によって書き方を変えなければなりません。個人的なテーマと社会的なテーマがあるからです。上述の九州大学の問題のような社会的なテーマの場合は小論文的な英文にする必要があります。個人的なテーマの場合はいわゆる英語の作文にします。作文と小論文では書き方が違います。作文では自分の気持ちを正直に書きますが、小論文では論理的な説得力が必要です。個人的なテーマとしては歴史上の人物を選んでどのようなインタビューするかを問う2018年滋賀大学のような問題があります。

かなり英語が出来る生徒さんでも作文、特に自由英作文に対しては苦手意識を持っています。私自身、現役時代に英作が苦手でしたから彼らの気持ちは良くわかります。それを逆の視点で考えれば、どうせみんな上手くは書けないのだから、そこそこ書ければ良いことになります。先週の授業ではこの点を指摘して、昨年4月からの経験があるのだから大丈夫と激励しました。残り3回、彼らがどのような自由英作文を書いてくれるでしょうか。

教育を問う その27 <  2019年 1月31日  >
信じられない言葉を高3生から聞きました。センター試験まで1週間になった今月第2週のことです。授業が終わって生徒の皆さんが教室から出る時、必ず一人一人に一声かけるようにしていますが、その時にビックリするようなことを聞いたのです。

公立トップ校の高3生が不安そうな顔で話したことは、ある社会の科目の授業で教科書の勉強がまだ終わっていないということでした。受験生が通常受験する科目の一つです。文系科目は翌週の土曜日に試験があるという状況でした。公立トップ校での話ですから、驚きを超える感情が湧き上がりました。その生徒さんは、教科書の勉強がセンター試験までに終わりそうになかったので独学で勉強したそうです。

このようなことが許されるのでしょうか。父兄の皆さんは学校に抗議するべきではないでしょうか。その高校はかなりの大学合格実績があります。全国の進学校の受験生と渡り合わなければならないのに、学校が足を引っ張ったのです。実は、その高校に関して、科目は違いますが、何年か前に同じような話を聞いたことがあります。

普通なら早めに教科書の勉強を終えて、センター試験や2次試験対策の問題演習の授業をするべきです。それなのにセンター試験直前の段階で教科書が終わっていないとは… 学校と民間企業は異なりますが、あえて例えるなら、先生は会社の課長に相当するでしょうか。課長が職務を怠れば会社には金銭的な損害が生じます。会社のイメージも悪くなるかもしれません。当然、社長や部長が然るべき措置を取るでしょう。学校の場合は、先生の怠慢は生徒の学力に影響を及ぼします。しかし、その事態は表には出ないかもしれません。生徒がかわいそうで、やりきれない気持ちです。

センター試験 in 2019 <  2019年 1月24日  >
センター試験が終わりました。毎年、試験後すぐに英語と数学の問題を解きますが、今年は国語の現代文の問題も解いてみました。

サミット・ゼミを開校して20年、大学入試の国語の問題を解いたのは初めてのことです。日曜日の早朝、前日に行われた英語の問題を河合塾のホームページからプリントアウトしている時に、国語の問題も解いてみようと思い立ちました。国語の勉強を全くしないでセンター試験の問題を解けるのか興味が湧き上がったのです。何故そのような気持ちになったのか不思議です。

評論(沼野充義「翻訳をめぐる七つの非実践的な断章」)と小説(上林暁「花の精」)の問題は良い問題だと思いました。読解力を試す設問が並んでいました。現代文の読み方については、高校生の皆さんとの全国模試・個別反省会でアドバイスをしていますが、そのアドバイスの有効性を確認できて良かったです。また、英語・数学と同様、国語も時間との戦いであることを実感できました。

英語の問題形式は昨年と同様でした。英文は全体的に昨年より少し易しくなっていると感じました。昨日発表された中間集計によると平均点は去年より1.79点高い125.54点(200点満点)でした。設問はセンター試験らしい素直なものでしたが、解答に迷う設問が少しありました。センター試験では、英文が易しい場合、設問を難しくする傾向があると感じています。

第1問・第2問は発音・アクセント・文法・語法・単語並び替え問題です。英語の基礎力が問われます。第3問から第6問は様々な形の英文読解問題です。討論での発言者の内容をまとめる問題、グラフや表の問題、英文広告に関する問題、小説問題、論説問題から構成されています。とてもバランスの良い問題構成だと思います。この形式が来年で終了するのは残念であり寂しいです。

数TA、数UBの平均点はそれぞれ61.55点、56.32点でした。数TAはほぼ平年並みの平均点で、数UBはやや高い平均点でした。変な表現ですが、両方ともセンター試験らしい問題でした。数学は正に時間との戦いです。流れるように解かなければ60分の制限時間で高得点を取るのは困難です。教科書レベルの基本を確実にした上で時間を意識した問題演習をすることの必要性を改めて感じました。

センター試験は来年1月の実施が最後になります。ここ2〜3年の流れを考慮すれば、最後の年に問題形式が大きく変わることはないだろうと思います。このことを踏まえて来年度の高3クラスの授業を展開するつもりです。

目標点の設定 <  2019年 1月17日  >
センター試験が明後日に迫ってきました。通常は金曜日の高3英語クラスの授業は昨日に変更し、英語・数学ともセンター試験前の授業は全て終了しました。

センター試験は失敗し易いテストです。人生に影響を及ぼすようなテストで緊張してしまうということもありますが、時間との戦いという要素が大きいからです。80分で200点満点の英語では大量の英文を読まなければなりません。時間がなくなりあせって読めば期待通りに得点することはできません。60分で100点満点の数学のテストでは、ちょっとした判断ミスや計算ミスで大きく点数を失う危険性があります。

英語クラスでも数学クラスでも目標点を設定するように話してきました。例えば、金沢大学志望の場合、学域にもよりますが75%の得点率があればセンター試験としては合格です。英語の場合は150点になります。150点を取るということは50点失っても良いことになり、かなり余裕をもって試験に臨めます。そして、余裕を持って問題に取り組めば目標を上回る得点率に達することも十分あります。

先月、生徒の皆さんと目標の得点率について話しました。妥当な目標を設定している人もいれば高いレベルを目標にしている人もいました。得点率80%が必要な大学を志望している人が90%を目標にしていました。得意科目だからといって90%を狙うと、難しい問題が気になって結果として失敗する危険性があるので、目標を下方修正するように話しました。自分を苦しめるような目標設定は好ましくありません。

ここでいう目標点は、できればこれだけ取りたいというレベルではなく、最低これだけは確保したいというレベルを意味します。大学入試はオリンピックのようなメダルを狙う競争ではありません。合格水準を超えれば良いのですから、リスクを冒して高得点を狙うのではなく確実に得点を積み重ねることが重要です。そのために目標点を設定します。

今は生徒の皆さんの健闘を祈るばかりです。私に出来ることは、試験前に激励のメッセージを送ることと試験当日の土曜日の朝、尾山神社へお参りに行き合格を祈願することの2つです。

高1クラスの年賀状 <  2019年 1月10日  >
「明けましておめでとうございます。サミット・ゼミでこれからも勉強がんばります!」「目標に向かってコツコツ勉強しようと思います。」「冬休み中に数TAの教科書をしっかりと復習します。今年もご指導のほどよろしくお願いします。」これらは高1クラスの皆さんからの年賀状に書いてあった言葉です。

今年度の高1クラス諸君は潜在能力が高くて今後に期待しています。良い刺激になるだろうと思って、昨年11月に東京へ大学見学に行きました。しかし、勉強に対する姿勢が甘く、大学見学の旅行後は少し厳しく接しました。全国模試結果についての個別反省会でも、真摯に勉強に取り組むように話しました。彼らが萎縮してしまうのではないかと心配していましたが、年賀状に書かれた言葉を読んでホッとしました。

大学見学旅行後の2学期期末テストでかなりの手抜きをした高1生には特に厳しい言葉を投げかけました。塾を辞めるかもしれないと思っていましたが、スマホのゲームを消しSNSのアカウントも停止したというLINEが入りました。彼からの年賀状には「今年も厳しいご指導よろしくお願いします。」と書いてありました。

新年最初の授業では6名全員が引き締まった表情をしていました。彼らの覚悟を感じました。やる気の欠落や怠慢に対して強く指摘しますが、高1クラスの雰囲気は悪くはありません。女子2名は少しだらしない男子の言動に微笑むことがよくあります。とてもユニークな男子もいます。私の理想は楽しく厳しい授業なので、メンバーに恵まれて上手く運営できていると言えるのかもしれません。

6名とも金沢大学水準以上を目標にしています。難関大学を目指す生徒さんもいるので、従来とは少し異なる授業内容にしようかと考えています。例年は高2になってから受験生用単語集による単語チェックと英作文対策を始めます。ハイレベルな単語チェックは今月スタートに、そして英作文対策としての当ゼミオリジナル暗記用基本例文集を使った英作文演習は来月スタートにするつもりです。

開校21年目の新春 <  2019年 1月 3日  >
新年あけましておめでとうございます。開校21年目の本年、新たな覚悟を持って中高生諸君を楽しく厳しく導いていきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

高3クラスの皆さんはセンター試験が再来週末に迫っています。センター前の英語クラスは通常の2時間から30分延長して、毎回80分の筆記試験と30分のリスニング試験対策の授業内容にします。数学クラスは最後のTA、UBの60分問題演習を行います。明日の授業ではセンター試験への臨み方に関するプリントを配布する予定です。生徒の皆さんは緊張感が高まってきているので、何かほっとする話題で緊張の糸を緩めたいと考えています。

高2生はこの冬休みから春休みまでの期間が非常に重要です。3年生になると毎月全国模試があり、最初の模試をゴールデンウイークに受けます。高3になるとみんなが勉強を始めるので相対的に成績を伸ばすことは難しくなります。最初の模試結果から翌年の大学入試結果を予想することができます。大学入試は先行逃げ切り型が強いと言われています。先行できるか否か、この3ヶ月間が来春の栄光につながります。

昨年11月に東京の大学を見学した高1クラスの諸君が今年どのように学力を伸ばすのかを楽しみにしています。大学見学旅行で、大学を案内してくれた先輩方に対してきちんとお礼の挨拶ができなかったこと、行動がのそ〜っとしていたことに対して厳しく注意しました。そのついでに勉強に対する姿勢の甘さについても指摘しました。先月、10月の全国模試結果についてじっくりと個別反省会を行いました。その時話し合った内容を参考に頑張るだろうと期待しています。

中3生は来週火曜日に公立高校受験校を決める統一テストがあります。その後の日曜日には模擬試験が控えています。2つのテストで1月上旬の学力が客観的にわかり、合格できる公立高校を判断することができます。中3クラス諸君は不安な気持ちで新年を迎えたと思います。前向きな気持ちで2つの大きなテストに立ち向かえるようメンタルサポートも心掛けるつもりです。

中2クラスでは昨年夏の開講以来、英語は不定詞・接続詞・動名詞などを、数学は1次関数・合同の証明などの重要分野を勉強してきました。学校のテスト対策を通して基礎を万全にしてきたつもりです。英語は「わかる」ではなく「本当にわかる」を目指し、数学は考える力を鍛えてきました。生徒の皆さんが高校受験生として力を蓄えて、その実力を学校の各テストや模擬試験でどのように発揮するのか楽しみにしています。

今年もさまざまなことが起きることでしょう。中高生の皆さんの学力の伸び、そして人間としての成長を励みに頑張る所存です。