■ 塾長からの一言

女性「Uターンない」 <  2024年 4月11日  >
4年前の2020年3月12日付け本欄「挑戦そして感動」で、センター試験(今の共通テスト)で失敗してD判定(合格可能性35%)という厳しい判定がついたものの金沢大学に逆転合格を果たしたAさんをご紹介しました。受験前にトラや白くまに追いかけられて食べられてしまう夢を見ていたAさんの頑張りのことを考えると今でも涙が出てきます。そのAさんは先月大学を卒業し、今月から東京のある大企業で働き始めました。

Aさんの東京での就職に関して気になるデータがあります。昨年12月1日に日本経済新聞の北陸経済面に掲載された記事で、北陸経済連合会が行った女性の就業意識に関する調査結果です。首都圏(東京、埼玉、千葉、神奈川)で働く北陸出身の女性169人の63%が「北陸に戻ることはない」と考えているそうです。この数値は3年前の調査から14ポイント増えました。その理由として首都圏の魅力が多く挙げられたと同時に、「地元は閉鎖的」や「やりたい仕事が北陸にはなかった」などの北陸に対する消極的な評価があったそうです。

これは女性に関するデータであり、もし男性に対して同じ調査をしたなら「北陸に戻ることはない」と考えている人の割合はさらに大きくなると思います。私の教え子で首都圏の大学に進学した男子はほとんど石川には戻っていません。

この状況に対する考え方はいろいろあると思います。世の中はそんなものだと考える人もいるでしょうが、私は、地方創生の観点から真剣に検討すべき課題だと考えます。今から約150年前の明治維新では、日本が欧米諸国に追い付くために中央集権を進めなければなりませんでした。地方は東京に対する人材の供給基地として機能していました。しかし、今は時代が全く異なります。ICT(情報通信技術)の時代ですから東京に集中する必要はありません。

首都圏、名古屋圏、関西圏の大学に進学して視野を広めた人材が石川に戻って活躍すれば、地元がより元気になると強く思います。インターネットで調べてみると、石川県はUIターンを促進する取り組みを行っていますが、腰を据えて実施しているとは思えません。大都市圏の大学に進学した私の教え子達が就職活動をしている時、ごく一部の例外を除いて、彼らの就職希望先に石川の企業は入っていませんでした。県の取組みが就活生に届いていないのです。これで良いのでしょうか。

因みに、Aさんは石川の会社の内定を辞退して東京の会社に就職しました。とても頑張り屋さんなので地元に残って欲しかったです。東京でキャリアを積んだ上で石川にUターンするというシナリオは、残念ながら期待薄です。

出会い、そして別れ <  2024年 4月 4日  >
先週のある日、大学受験を全て終えた生徒さんとちょっと豪華なランチをしました。「金沢情報」2月28日号・学習塾特集の広告で写真のモデルになってくれたMさんです。Mさんは中2から高3まで通ってくれました。5年間という長い間一緒に勉強してきました。様々な出来事、受験勉強そして将来のことなど話題が尽きず、ランチの3時間はあっという間に過ぎました。

私は一人一人の生徒さんとなるべく話をするようにしています。Mさんとも勉強法、進路、気持ちの持ち方などいろいろな話をしてきましたが、彼女はちょっと特別でした。Mさんは斜に構えることなく非常に素直なので、遠慮なく腹の底から話をすることができました。そのような関係でしたから、ランチの楽しさは格別でした。

Mさんとのランチ後、自宅近くのお寺の掲示板の言葉が目に入りました。「人は出会いによって育てられ、人生は別れによって深められる」(京都東本願寺・法語行灯)という言葉です。もう彼女と一緒に勉強することはできないと寂しく思っていましたから、心にしみました。

新年度に入り、新たに一緒に勉強し始めた人が何人かいます。この出会いによって彼ら彼女らが着実に成長できるように頑張らなければならないと気持ちを引き締めています。Mさんは関西の大学に進学しました。今後も何らかの形でサポートできれば良いなと思っています。

東京都立高校の入試問題 <  2024年 3月28日  >
今月、公立高校入試が終わった週末に、所用で東京へ行ってきました。空いた時間があったので新宿の紀伊國屋書店に寄りました。1階から8階まで本が並んでいる日本最大級の本屋さんです。学習参考書コーナーも充実しているので、東京へ行く際はよく訪れて高校生向け参考書をチェックします。今回は高校生向け参考書をざっと見た後、高校入試問題が並んでいるコーナーへ行きました。

公立高校入試が終わったというタイミングだったので、いつもは行かないそのコーナーに自然に足が向きました。東京都立高校の入試問題はウォッチしなさいという神のお告げがあったようでした。都立高校入試には共通問題と自校作成問題があり、一部の高校は国語・数学・英語の独自問題を作成します。一部の高校とは日比谷、西のような進学指導重点校と呼ばれる難関校です。今回は英語の入試問題を細かくチェックしました。

都立高校の共通問題は石川県の公立高校入試の問題と比べて難度は同じくらいだと感じました。驚いたのは自校作成問題です。日比谷高校と西高校の問題をチェックしたところ、共通問題に比べて格段と難しかったです。例えば、日比谷高校の去年の入試問題は大問2の会話文、大問3の長文の問題文がかなり長く、石川県の会話文や長文の約1.5倍の長さでした。また大問4は資料から自分の意見を50語以上の英語で述べる問題で、大学入試に出題される形式の自由英作文でした。石川県の公立高校入試に比べると相当難しいです。(大問1のリスニングは共通問題と同じ。)

日比谷高校や西高校の英語入試問題を見た時、当地とのレベルの差に率直に危機感を持ちました。しかし、慌てることはないと思い直しました。中学英語を完璧にして高校に進み、高校で高校の勉強を頑張れば、大学入試で日比谷高校や西高校の生徒に負けることはないだろうと思います。サミット・ゼミの進学実績からも断言することができます。

難関の都立高校を意識すると、当地の公立高校入試の問題がまあまあ出来るというレベルより高いレベルを目指さなければなりません。入試問題を難なく解けるというレベルです。速読をマスターして大量の英文を速く読めるようにした上で、レベルアップのカギはズバリ英作文だと考えています。石川県の公立高校入試の最後の小問は「4文以上のまとまりのある英文」で配点は8点です。日比谷高校の入試でも大問4は50語以上の自由英作文です。

先週ご紹介した通り、公立高校入試合格者の英語の成績は4名の内、情報が分かっている3名は80点以上でした。この一年間の彼らのパフォーマンスを振り返ると、速読ができるようになり得点が安定してきました。しかし、最終的に、上述の配点8点の英作が課題になりました。4文以上のまとまりのある英文は難しかったです。最終的にこの8点はできなくても良いという「おまけ」にしました。得点しなければならないという生徒の皆さんのプレッシャーを取り除く作戦でした。

新中3クラスでは、今春「おまけ」だった英作文で得点できるように導いていくつもりです。そのための具体的な授業内容は頭の中に描けています。なお、速読練習は既に開始しています。新中3の皆さんが一年間でどこまで伸びるかとても楽しみです。サミット・ゼミの中3クラスの英語は新年度に進化します!

高校入試結果を受けて <  2024年 3月21日  >
先週木曜日(3/14)に公立高校入試の合格発表がありました。サミット・ゼミの4名は全員が合格できましたが、今年は今までで一番心配していました。2/4に行われた石川県総合模試・最終回の結果が芳しくなかったからです。模試によって成績が変動していた生徒さんもいて、本当に祈るような気持で3/14正午を待っていました。万が一の場合は東尋坊へ行くことになるかもしれないと半分覚悟していました。

北國新聞会館前で全員の合格を確認した時は心底ホッとしました。4名の皆さんはよく頑張りました。本日(3/21)の時点で3名から入試の得点を教えてもらっています。それを見ると合格に相応しい得点の仕方でした。

先ずは、英語でしっかり得点できていました。3名とも80点以上で、90点の生徒さんもいました。模試でも高得点を取っていましたが、その実力がそのまま発揮されました。英語が得意であれば入試に強いと改めて思いました。あるレベルを越えれば得点の信頼度が非常に高い科目です。

次は数学です。一番怖かった科目です。数学はテストで失敗し易い科目です。先週の本欄で述べた通り、今年の入試問題では第2問の小問2の面倒な問題への対処がポイントだと思っていました。パニックに陥る原因になりうる小問でしたが、話を聞けた二人はその小問をパスしたそうです。これは50分練習の成果です。数学は3名とも80点前後の得点で、無難に乗り切りました。

英語は速読ができるようになり、焦ることなく50分の問題を解けるようになっていました。数学は難問、時間がかかりそうな問題はパスして自分の目標点を確保する練習を繰り返しました。結果的には、この一年間練習してきたことの成果が出たことになります。入試本番の緊張した雰囲気の中で練習の成果を出した生徒の皆さんは立派でした。

何故あれだけ心配したのか、今は笑ってしまいます。元々心配性の上、日産自動車の法規部時代に、常に最悪の事態を想定して仕事をしていましたから、その考え方が今も残っているようです。今回は本当に心配したので、寿命が1週間ほど縮まったかもしれません。

公立高校入試 in 2024 <  2024年 3月14日  >
本日合格発表があった石川県の公立高校入試は先週水曜日・木曜日(3/6, 7)に学力テストが実施されました。例年同様、試験翌日に新聞掲載された英語と数学の問題を解いてみました。

英語は昨年と同じ大問構成と問題形式でした。昨年、大問2の問題形式が変わったので、今年は変更がなかったのでしょう。英文資料に基づく会話文の大問3と二つのグラフに基づく長文の大問4は昨年同様かなりの英文量でした。

英語の問題は3/7日の北國新聞14面全面に掲載されました。その面全体を俯瞰して見ると、とても良い問題であると感じました。大問1のリスニング、大問2の英単語並び替え、そして上述の2問の英文読解問題の4問構成です。英文の読み取りだけではなく、リスニングはもちろん文法力そして作文力も問われているので非常にバランスが取れています。

数学も問題構成は昨年同様でした。数学は力のある人でも失敗することがよくあるので、入試において最も重要な科目と言えるかもしれません。試験前半の問題でつまずくと冷静さを失いパニックに陥る可能性があります。解くのに時間がかかりそうだと判断して次の問題に移れれば良いのですが、プレッシャーがかかった入試本番ではその判断は容易ではありません。

今年は第2問が大きなポイントだったと思います。データ分析の問題で、小問2が思考力と判断力を要求する難問でした。この問題への対応が数学の得点に大きく影響したと思われます。問題全体としては、易しい問題、標準的な問題、思考力を要求する難問が上手く組み合わされていると感じました。数学の平均点は過去5年間、50点割れが続いています。今年はどうなるでしょうか。

今年の入試を受けて新中3クラスの授業方針を考えました。英語は従来通りで、文法を固めた上で速度練習を強化します。大量の英文でも速読して、余裕を持って英作文に取り組めるようにするつもりです。数学は入試で出題されるような難問に対する思考力をより磨かなければならないと考えています。また50分の使い方の練習を強化するつもりです。

金沢情報2/28号・学習塾特集 その3 <  2024年 3月 7日  >
今週は先週の続きです。生徒の皆さんのやる気を引き出すことはなかなか難しいです。しかし、これは学習塾にとって大切な責務の一つです。日本が豊かになり、多くの子供たちはそんなに頑張らなくても生活できるだろうと思っています。うちの子には欲がないとおっしゃるご父兄が少なからずいらっしゃいます。

何とか生きていけるだろうと漫然と思っている子供たちに、将来の給料は少なくても良いのかと聞くと、それは嫌だと言います。そこがポイントです。給料をたくさんもらうためにどうすべきかを話します。彼らが納得できるように話せば勉強の必要性を理解してくれます。私は実例を話します。例えば、スギ薬局とクスリのアオキの闘いです。彼らにとってドラックストアは身近な存在なので、厳しい競争社会でアイデアを出すことの大切さ、即ち勉強の大切さを理解してくれます。

進路や将来に対するコーチングはサミット・ゼミの大きな強みです。私の社会人経験と塾長経験が生きます。高校生が進路を考える時、医師や弁護士志望の場合はそれぞれ医学部、法学部と明確です。しかし、そうではない場合の判断は易しくはありません。その時、生徒さんとしっかり対話します。希望を聞き、適性を考慮した上で、幾つかのオプションを提示することが極めて重要だと思っています。高校は理数科に入り、大学は法学部に進みましたから文系、理系両方のことが分かります。私はビジネス社会と学校での勉強の架け橋的な役割を果たしたいと考えています。

金沢情報2/28号の「生徒の声」にメッセージをくれた早稲田大学・法学部出身のR.Fさんはもうすぐ社会人5年目を迎えます。今年2月1日付け本欄で述べましたTOEIC935点を取った教え子が彼です。彼だけではなく、社会人になった数多くの教え子と連絡を取っています。私自身のビジネス経験は平坦ではなく良いこともそうではない辛いことも多々ありました。教え子たちには私の経験を参考にして欲しいと願っています。

私自身、進路の選択に関しては悔いが残っています。高3の夏のことでした。頭の中は理系でしたが、政治家になりたいと思い法学部を目指しました。しかし、法学部の勉強は全く面白くなく、工学部で都市計画の講義を聞きました。今から思えば軽率な学部選びでした。もし、高校時代にミスター半導体と呼ばれる東北大学の西澤潤一教授(2018年に92歳で死去)のことを聞いていれば、その道に進んだかもしれません。選択肢を知らなかったのです。

高校時代に親や学校の先生と進路についてしっかり話した記憶はありません。情報収集しなかった自分が悪いのですが、非常に悔やまれます。大学卒業後は日産自動車の海外法務・輸出や貿易商社での輸入などの仕事をしました。どの舞台でも頑張って仕事をしました。仲の良い高校、大学の友人たちは医師、大学教授、ビジネス界のリーダーとして活躍しているので、学習塾を始めても世の中に対するアンテナは高くしてきました。それらの経験や交友は学習塾の仕事には直接役立ってはいないものの、生徒の皆さんへ然るべき情報を提供するベースになっています。

オジサンを過ぎる年齢になってしまいましたが、ほぼ二日に一回の約5kmのジョギングはずっと継続しています。気力が続く限りは健康に留意し、社会へのアンテナを高くし続けながら中高生の皆さんを力強くサポートしたいと思っています。(「サポート」です。人間は平等だと考えているので、上から目線の「指導」という言葉は大嫌いです。) どうぞよろしくお願い申し上げます。

金沢情報2/28号・学習塾特集 その2 <  2024年 2月29日  >
先週の本欄の最後に、「どこにも負けない分かり易い授業、生徒の皆さんにやる気の炎を灯すこと、対話による進路や将来に対するコーチング」と書きました。今回は具体的に述べてみます。

学習塾にとっての授業は企業にとっての商品ですから、最も重視しているポイントです。先ずは英語です。中学英語では教科書の完全マスターを狙っています。文法を完璧に理解し、教科書に出てくる大切な表現(例えば、look forward to doing)を覚えます。そのために教科書の基本文、重要表現をまとめたオリジナル資料を準備しています。また、中2後期から速読練習を始めて高校入試時点で速読技能を習得します。石川県公立高校入試の英語は難しく、その原因は会話文と長文の問題の長さです。速読ができるようになれば50分の制限時間で余裕を持って解答できるようになります。

高校英語では大学入試を目標にして英文読解力と英作力をつけます。英文読解については、共通テスト・リーディング(マーク式)対策と2次試験の長文問題(記述式)対策に分かれます。共通テスト対策は、単語力、速読力がベースで様々な問題形式に慣れていきます。長文問題対策は、文法をベースとした英語構文を解析する力を養います。長文練習の後には全英文を解説していますが、非常に好評です。英作については基本文を覚えた上での添削練習を行います。高校生が苦手とする自由英作文は練習を重ねて慣れることが重要です。高3一年で20回程度練習しています。これらに加えてリスニング対策も実施します。大学入試時点の英語力で世の中に出ていくという前提で高校生を鍛えています。

次に数学です。中学数学では教科書の内容を理解して上で数多くの問題を解いています。数多くの問題を解くことで模試や高校入試の問題を解くことができるようになります。速くて正確な計算は大前提です。中学数学では、しっかり考えること、を大切にしています。思考力がなければ難問に対処することはできません。高校数学は中学数学と同様で、先ずは教科書の理解が大前提です。そして数多くの問題を解きます。たくさんの問題を解くことで各分野の解法のテクニックを養います。この場合も思考力は欠かせません。共通テストの数学は時間との戦いという側面がありますから、制限時間の使い方にも配慮します。

教室での授業形式は、英語は6名までの一斉授業で、和訳や英作は個別に添削しています。クラス全体の力を引き上げるイメージです。数学は一名一名に個別に対応しています。個別指導と一斉授業の良い部分を組み合わせているつもりです。25年間の経験の中で形作られてきた授業は「どこにも負けない分かり易い授業」になっていると考えています。

他塾との差別化という意味では、英語の速読、長文問題の解説、自由英作文の即時添削、数学の思考力養成を挙げたいと思います。長くなりましたので、やる気の炎と対話による進路や将来に対するコーチングについては来週の本欄で述べさせて頂きます。

金沢情報2/28号・学習塾特集 <  2024年 2月22日  >
来週水曜日(2/28)に発行される金沢情報の学習塾特集に生徒募集の広告を掲載します。初めてサミット・ゼミのことをお知りになる方もいらっしゃると思いますので、概要をご説明申し上げます。

1998年10月に羽咋で開校しました。直ぐに羽咋と金沢の2教室体制になりましたが、体力的に厳しかったので2005年からは金沢教室だけになりました。縁あって通って下さる生徒さんをしっかりサポートするために、1クラス6名までの少人数制をずっと守っています。2教室体制の一時期、金沢大学の学生に講師を依頼したことがありましたが、塾長一人で教え続けてきました。

対象学年は中2から高3で、英語と数学を教えています。(中3の夏期講習では5教科全て) サミット・ゼミは英語に強いと言われていますが、中高の時、英語は得意教科ではありませんでした。その英語が原因で大学浪人しました。しかし、浪人時代に英語を克服し、その勉強法が高校英語クラスのベースになっています。この勉強法には絶対的な自信があります。東京外国語大学・英語学科に合格した教え子が「いつの間にか以前には解けなかったような問題も解けるようになっていて、うれしくなることもありました。」と語ってくれました。

塾長の中高時代の得意科目は数学でした。高校は理数科に入学しました。様々な解法のテクニック(問題を解く際の目の付け所)、計算の裏ワザ、計算ミスの防ぎ方を教えています。生徒の皆さんの答案プリントもしっかりチェックしています。

授業を行う上での根本的な考え方は、生徒の皆さんを、将来、どんな場面に際しても自分で判断できる人間に育てるということです。2002年にノーベル物理学を受賞された小柴昌俊先生は、知識と考える力の掛け算で人間の能力が決まると話されました。幅広い知識と深い思考力があれば、難しい局面でも解決するアイデアが湧き出るのです。高校入試そして大学入試を目標にして、幅広い知識と深い思考力を身に付けてもらいたいと思って授業をしています。

もう一つの根本的な方針は、努力の実践です。幅広い知識と深い思考力を身に付けるためには努力が必要です。頭が良いから難関大学、有名進学校に合格するわけではありません。然るべき努力があって初めて栄冠を勝ち取ることができます。将棋の羽生善治永世竜王は、才能とは努力の継続であると話されました。私は早稲田不合格の悔しさをバネにして勉強して東大に合格しましたが、大学の友人たちも努力した人たちでした。努力の積み重ねで相当な成果を上げることができることを入試を通じて経験して欲しいと思っています。

学校の先生と私の一番大きな違いは社会人経験です。大学卒業後に就職した日産自動車(国内・国際法務、輸出)や貿易会社での約20年の勤務経験は、生徒の皆さんに勉強の必要性、大切さを説くときの説得力につながっています。休憩時間には社会での実例の話をすることがあります。スギ薬局の金沢進出のような具体的な話は生徒の皆さんへの良い刺激になります。

おかげさまで昨年10月に25周年を迎えることができました。この経験と社会人経験を基礎として、どこにも負けない分かり易い授業、生徒の皆さんにやる気の炎を灯すこと、対話による進路や将来に対するコーチングをさらに進めて参ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

向上心 <  2024年 2月15日  >
先週の本欄のタイトルは「負けず嫌い」でした。その「一言」を準備している時に「向上心」という言葉が気になりました。負けず嫌いと向上心は同じだろうかと…

インターネットで向上心の言い換え表現を調べてみると、「負けず嫌いである」「現状に満足せずに一つ上をめざす」「ハングリー精神がある」「現状打破のために試行錯誤できる」「目標達成のために粘り強く取り組むことができる」「失敗してもそこから学ぶことができる」という表現がありました。どれも前向きな姿勢を表す表現です。「負けず嫌い」イコール「向上心」と言って良さそうですが、前者には少しマイナスのイメージがあるように感じます。人によって感じ方に違いがあるかもしれません。

昨春、お茶の水女子大学に合格した生徒さんがいます。彼女は中2の時から一緒に勉強しました。穏やかで優しい素晴らしい性格の頑張り屋さんでした。彼女が高3の時の数学の授業中、突然トイレに駆け込んだことがありました。思いがけない行動にビックリしました。問題を思い通りに解けなくて悔しかったそうです。そのような負けず嫌いな面があるからこそ成績が伸びました。

彼女は泉丘高校出身です。ある時、泉丘の生徒は皆、向上心があると語っていました。なるほど、と思いました。頭が良いから良い高校にいけるのではなく、粘り強い努力を積み重ねることができるかどうかで決まります。粘り強い努力を続けることができるかどうかは向上心、負けず嫌いさで決まるのでしょう。

負けず嫌い <  2024年 2月 8日  >
今週月曜日(2/5)、卓球のパリ五輪代表候補の男女各3人が決まりました。女子では国内選考ランキング3位だった伊藤美誠選手(23)が落選しました。伊藤選手か15歳の張本美和選手のどちらが3人目に選ばれるのか注目が集まっていました。張本選手が選ばれたことは良かったと思いますが、伊藤選手の気持ちを想像しました。全国に私のような人が大勢いたと思います。2021年の東京オリンピック、女子シングルスで銅メダルを獲得したのに悔し涙を流した伊藤選手です。さぞや悔しい思いをしたことでしょう。

全日本総合バドミントン選手権大会・女子シングルスで5度優勝している奥原希望選手(28)は、昨年末の同大会決勝で右足を痛め、涙の途中棄権をしました。奥原選手の負けず嫌いさについては日本経済新聞のスポーツ面で特集されたことがあります。背が高くない奥原選手は自分の身長を156cmではなく156.3cmと公表しています。この数値に負けず嫌いな面が現れています。

将棋の藤井聡太八冠(21)が小学生の時、大会決勝で負けた後の表彰式で、羽織袴の姿でうなだれているシーンはよく覚えています。(2020年7月23日付け本欄) 将棋でもスポーツでもトップ層で活躍する人たちに共通するのは負けず嫌いな性格だと思います。人間的な優しさとは別に、スポーツや芸術それぞれの分野で絶対に負けたくないという姿勢が人間を高めるようです。

勉強においてはメダルやタイトルはありません。目指す高校や大学への合格が目標です。もちろん難関校に合格することは大変ですが、スポーツや将棋ほど過酷な戦いが必要なわけではありません。スポーツや芸術の世界で活躍している人の頑張りを参考にすればかなりのレベルにまで到達できると思います。勉強において戦いがあるとすれば、自分の甘さとの戦いでしょう。その戦いに勝つ重要な要素が負けず嫌いさです。

伊藤美誠選手はまだ23歳です。まだ記憶に新しい石川佳純選手の引退は昨年5月で30歳の時でした。伊藤選手の今後が気になります。更なる活躍をするであろう彼女の頑張りは、何かを目指す人の応援歌になると思います。

教え子のTOEIC <  2024年 2月 1日  >
昨年末、ある教え子A君から嬉しい報告がありました。TOEICが935点だったとのこと。彼は早稲田大学法学部を卒業し、東京の大企業で働いています。今年度が社会人4年目で、既に何回も海外出張をしている優秀なビジネスマンです。私が東京に行くときはよく会っています。

TOEICは990点満点で、860点以上が「Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる。」と評価されるAレベルです。これまでの最高点は、大阪大学外国語学部を卒業してやはり大企業に勤務する社会人2年目の教え子B君の885点でした。B君はA君の中学、高校の後輩です。たまたまB君と近々会う予定なので、先輩が935点を取ったことを伝えるつもりです。

大学生や社会人になった多くの教え子と連絡を取り合い、金沢や東京でランチをしたり飲んだりしています。様々な話をしますが、英語の勉強を忘れないように言います。ですから教え子たちがTOEICで好成績を取ることは本当に嬉しいです。私の最高点が950点なので、彼らには私を超えたらご褒美があると伝えています。

935点を取ったA君には、社会人としての経歴を考慮して、英語以外にもマーケティングや財務諸表の勉強をするように言いました。自分自身が上司や先輩のおかげでビジネスマンとして成長しましたので、その経験を基にして教え子たちに必要なアドバイスをしています。中高生の皆さんが学力を伸ばして大学に進み、さらに社会人として成長する姿を見守ることに深い喜びを感じています。

速読の次は <  2024年 1月25日  >
中3クラスの皆さんは冬休み末の今月7日に石川県総合模試を受けました。元日に起きた能登半島地震の影響で採点作業が遅れて、昨日結果が分かりました。冬休み明けの統一テスト結果と共に、公立高校の受験校を決めるための重要情報です。

本欄で何回かご紹介している通り、今年度の中3クラスは英文の速読を強化しました。従来は中3の夏期講習から練習を開始していましたが、約半年早く、中2の3学期期末テスト後から始めました。その成果は昨年の秋頃から出始め、12月や今月の模試前の過去問練習でも速く読めるようになっていました。今回の英語の平均は50.1点でした。中3クラス4人は全員が70点以上(科目別偏差値60以上)で、80点を超えた人もいました。速読練習の開始から10ヶ月間の成果が出たと思います。

石川県の公立高校入試の英語は客観的に難しいと思います。大問は四つで、リスニング、並び替え問題、会話文と長文の構成です。会話文と長文は英語を使った資料や図に関する問題で、両問とも相当の英文量です。リスニングの時間が12分程度であれば良いのですが、15分位に長さになると読解問題の時間が苦しくなり、大幅な平均点の低下をもたらします。

中3クラスの皆さんは速読の技術を身につけて、50分の時間内に余裕を持って長い読解問題を解けるようになりました。速読強化の狙いが当たり、英語に関しては満足できる水準に達したと思っています。しかし、ここまできて次の課題が気になってきました。昨年11月模試の過去問練習をしている頃のことでした。それは英作文です。

入試や模試の大問4の最後が「4文以上のまとまりのある英文」を書く問題で、配点は8点です。大きな配点です。長文問題の内容を受けた自由英作文です。速読のおかげで英作文にある程度の時間をかけることができるようになったとはいえ、制限時間ギリギリに設問の指示を確認した上で4文以上のまとまった内容を考えるのは大変です。時間に追われれば文法ミスやスペルミスは避けられません。

入試は学力コンテストではありませんから、高得点を狙う必要はありません。速読ができるようになり、科目別偏差値で65程度に達すれば十分です。英作文でもしっかり得点しなければならないと思えば、焦って速読が甘くなる危険性があります。英作文の配点8点は「おまけ」と考えれば良いと思います。そう考えれば英語で失敗することはなくなります。一応、生徒の皆さんには「おまけ」対策としての秘策を授けました。なお、彼らの速読の技術は3年後の共通テストに確実につながります。

共通テスト in 2024 <  2024年 1月18日  >
大学入学共通テストが先週末(1/13, 14)に実施されました。例年通り、初日の土曜日早朝に尾山神社へ行き生徒の皆さんの健闘を祈願しました。

英語(リーディング)と数学TA、UBの問題を解き終えました。英語は昨年同様、第1問から第6問まで全て読解問題でした。「様々なテクストから概要や要点を把握する力や必要とする情報を読み取る力等を問うことをねらいとする。」という大学入試センターの方針に沿った多様な種類の問題が出題されました。特筆すべきは英文量です。問題文、選択肢を全て含めると約6,300語で昨年よりも200語程度増加しました。80分の試験時間で約6,300語を読みこなすのは本当に大変です。

昨日発表された中間集計による平均点は53.28点でした。昨年の53.81点とほぼ同じです。昨年は最後の論説文が難しかったことをよく覚えています。今年は問題の難しさというより英文量の多さが印象的です。2021年にセンター試験から共通テストに代わって、発音・アクセント、文法・語法問題が出題されなくなりました。共通テストの問題を解く度に、問題のバランスが悪いと思います。

中間集計による数学の平均点は、TAが54.35点、UBが61.03点でした。昨年はそれぞれ55.65点、61.48点でしたから難度は昨年並みでした。TAでは電柱の影の長さと太陽高度に関する問題が出題されていて共通テストらしいと感じました。TAの各問題はそれほど難しいとは感じなかったので平均点54.35点はやや意外です。n進数や動点の問題で慌てた人が多かったのでしょう。

今年の英語と数学の問題を解いてみて、今後の授業方針について考えてみました。基本的には変更ありません。英語のポイントは速読、単語力、問題形式への慣れです。数学のポイントは絶対的計算力、思考力、試験時間の使い方です。今後の高校クラスの授業内容をより進化させるつもりです。また、速読、絶対的計算力、思考力については、従来通り中学クラスの授業でも意識していきます。

人生の意味 <  2024年 1月11日  >
「人間の人生は、ほかの人の人生に少しでも意味を与えたときに、初めて意味をもつ。」昨年12月16日付け日本経済新聞のコラム「春秋」で出会った文です。ゴルフのタイガー・ウッズ選手が、黒人初の大リーガーとしてドジャースと契約したジャッキー・ロビンソン選手のことを思って、いつもそのように口にしていたそうです。昨年12月14日(現地時間)、大谷翔平選手がロサンゼルス・ドジャースの入団会見に臨みましたが、その冒頭でジャッキー・ロビンソン選手の名前が挙がったことが「春秋」につながりました。

中高生の皆さんには大きな可能性を秘めた未来があります。彼らが身近に接する大人は多くはいませんから、私が彼らに少なからぬ影響を及ぼすでしょう。いつもそのことを自覚しています。「春秋」の一言はそんな私を激励してくれました。6名までの少人数制のサミット・ゼミで、縁があって通ってくれる生徒の皆さんをしっかり導きたいと思っています。

元プロ野球の野村克也さんの座右の銘は「財を遺すは下、仕事を遺すは中、人を遺すを上とする」でした。これは医師、政治家で関東大震災の復興を担った後藤新平の言葉です。初めてこの言葉を知った時、心の中から湧き上がる情熱を感じました。自分なりに人材を育てたいと思いました。冒頭の言葉に接した時も似たような感慨を持ちました。

私は「指導」という言葉が大嫌いです。上から目線の響きがあるからです。人間は皆平等だと考えています。中高生の皆さんも一人の人間として接しています。勉強を指導するのではなくコーチ、ガイドしているつもりです。英語や数学の勉強、そして様々な私のお話しから生徒の皆さんが成長してくれることを願いながら、これからも授業を進めます。

激動の年? <  2024年 1月 4日  >
新年あけましておめでとうございます。

今年2024年は選挙イヤーと呼ばれています。世界では1/13に台湾の総統選、3月にロシア大統領選そして11月にアメリカ大統領選が行われます。お隣の韓国では4月に総選挙があります。国内では9月に自民党の総裁選が行われ、それとの関係で衆議院総選挙の可能性もあります。激動の一年になるかもしれないと思って迎えた新年は凄まじい幕開けでした。

新年早々の元日16:10にマグニチュード7.6の能登半島地震が発生しました。最大震度7を志賀町が記録しました。私はその志賀町にある実家(囲炉裏のある和風ペンション)でお正月を過ごしていました。家全体がグラグラと揺れて、この世の終わりではないかというような恐怖を覚えました。揺れが収まった後は家族で協力して必要な応急処置を施しました。金沢も震度5強の揺れに襲われたので、教室と自宅の状況が心配で予定より早く金沢に戻りました。その1/2の夕刻、羽田空港で日航機が着陸後に炎上しました。さらに、昨日(1/3)午後、北九州市小倉北区で大規模火災が発生しました。

物凄い事件が続いていますが、世間の様々な予定は基本的に通常通りです。来週末には大学入学共通テストが実施されます。中3の皆さんは次の日曜日(1/7)に模試、1/10には公立出願校を決める統一テストを受けます。

近年の大学入試では知識に加えて、思考力、判断力と表現力が求められています。これらの力は入試に合格するために必要なだけではありません。ビジネス社会で活躍するための必須条件でもあります。また、本欄では何回も小柴昌俊・東大特別栄誉教授の教えを紹介してきました。アイデアを創出するためには知識と考える力の掛け算が必要です。

すなわち高校入試や大学入試を目指して勉強することが、社会に出た時の様々な場面において知恵、アイデアを提供することにつながります。どんな状況におかれても何をどうすれば良いかを判断できる人材になることができます。それは地震のような災害時での的確な判断・行動につながると思います。今年も上手く生徒の皆さんを導いていくつもりです。どうぞよろしくお願い申し上げます。

カレンダー <  2023年12月28日  >
教室内の見やすい場所に2種類のカレンダーがあります。一つは2ヶ月毎のカレンダーです。毎年、花をデザインした物を選んでいます。もう一つは壁に貼る1年分のカレンダーです。北陸銀行のイラスト付きのほのぼのしたタイプです。壁に貼る一年分カレンダーは、以前はみずほ銀行の物を使っていました。さすが、みずほ銀行、と思わせるセンスの良い物でしたが、数年前に壁貼りカレンダーのサービスはなくなりました。それ以降は北陸銀行のイラスト付きタイプを貼っています。

来年の壁貼りタイプもイラスト付きにするつもりで北陸銀行のある支店を訪れました。ロビーに置かれた大きな箱の中に筒状になったカレンダーがたくさん入っていました。風景タイプの物を手にした後、イラストタイプの物を探しました。すぐに、行員さんが、今年から一種類になりましたと教えてくれました。北國銀行も以前は2種類の壁貼りカレンダーがあったと思いますが、今は1種類だけです。

中学クラスでこの話をしました。楽しみに待っているお客様がいるのに、何故2種類あったものを1種類にするのだろうかと生徒の皆さんに問いかけました。突然の質問ですからヘンテコな回答もありましたが、中には、銀行が儲からなかったからと筋の通った答えをする人もいました。私は経済の話をしました。世の中では競争が厳しく、企業は経費を見直して必要のない経費を削減していることを説明しました。

その延長で、厳しい競争社会では他の会社にはないアイデアが求められ、そのアイデアを提供できる人間になるために、学校の勉強をする過程で様々な知識を蓄え、思考力を鍛える必要があることを話しました。競争社会の厳しさについてはドラッグストア業界が分かり易い例です。生徒の皆さんも近年のスギ薬局の多さを知っています。地元の愛知県に出店したクスリのアオキに対する反撃であることを説明すれば彼らも理解してくれます。

経費削減と言えば、サミット・ゼミも秋にインターネット環境を見直しました。また、世間一般で諸物価が高くなっている状況において、25年間据え置いてきた月謝のことが気になっています。父兄の皆さんにできるだけ負担をおかけしたくないという配慮からの価格設定でしたが、どこにも負けないと自負している授業内容、面倒見の良さという要素をもっと重視しても良いかなと考えています。

2023年も暮れようとしています。今年は開校25周年を迎えることができました。(10/17) 約400人の生徒さんと出会えたことに深い喜びを感じております。生徒の皆さんを上手く導くことが自分に与えられた責務と捉えて、今後も頑張るつもりです。2024年もどうぞよろしくお願い申し上げます。皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さい。

発音記号の勉強 <  2023年12月21日  >
今月初め、中2クラスで英単語の発音記号を解説しました。先月末の期末テスト後は冬休み明けの実力テストに向けて既習分野を総復習していますが、使っている英語の問題集に発音・アクセントの問題が載っているからです。従来は高校クラスで発音記号を教えていましたが、最近は中2クラスで教えるようになりました。

日本人として知っておいた方が良いと思われるポイントを教えました。4種類の「ア」の違い、”th”と”s”の違い、”s”と”sh”の違いや、”f”、”th”、”l”や”r”の発音の仕方を意識することは、将来彼らの英語でのコミュニケーションに役立つと思います。テキストのコピーを配布して、CDを使った授業でしたから、音の違いは長く耳に残ると期待しています。

中学生が使っている英語の教科書には、初めて習う英単語は本文の横にまとめて載っています。そして発音記号も書かれています。今までの25年の経験では、それらの発音記号を教えている学校の先生はいらっしゃらないようでした。発音、アクセントを正しくすることは英語という文化に敬意を払うことにつながると思います。

本欄で何回か述べましたが、私自身は高校時代にNHKのラジオ講座で発音記号をマスターしました。英語を使ってビジネスをする時にそれが非常に役立ちました。私の英語はネイティブの発音ではなく日本人としての発音ですが、発音・アクセントはほぼ正確で、いつも褒められました。発音・アクセントを正しくすれば、ビジネスパートナーに「この人は他の日本人とは違う!」と思わせることができます。

絶対的計算力 <  2023年12月14日  >
今日は12月14日です。一か月後の1月14日は共通テスト2日目で数学と理科のテストが行われます。高3数学クラスでは共通テスト形式の数TAと数UBの問題を毎週交互に解いています。残り1か月の仕上げの段階に入ってきて、残りの期間でどの難度の問題をどの順番で解くかを工夫しています。授業をさらに充実させるため、先月から今月にかけては新たに手に入れた問題を実際に解いてみました。

改めて、数学は時間との戦いであると強く感じました。共通テストの英語、国語も時間との戦いという側面がありますが、数学は特にそれを感じます。解き方が分からず考え込んでしまうと制限時間(数TA 70分、数UB 60分)で解くことは厳しくなります。数分、いや2, 3分の違いで10点ほどの得点差になることもあります。絶対的な計算力が要求されます。数学では、速く正確に計算する絶対的な計算力をベースにして各分野の解法パターンを習得することが基本です。

今週の中3、中2クラスで、この話をしました。大学入試が近づいている12月中旬に、実際の共通テスト形式の問題を解いた上での感想を伝えたので、生徒の皆さんも真剣な表情で聴いてくれました。期末テストが終わり、両クラスでは冬休み明けの統一テスト、実力テストを目標にして英語、数学とも総復習の問題練習をしています。数学の最初は計算問題が中心で、ちょっとした計算ミスが少なからずありましたから、丁度良いタイミングでした。

スピードと正確性の両方が必要ですが、当然のことながら、先ずは正確性です。そのためには途中式をしっかり書くことが重要です。数字を乱雑に書かないことも必要です。途中式をしっかり書いて正確性が高まれば、あとはスピードです。これは集中力につきるでしょう。近い将来に共通テストを受けることを念頭に置いて、中3、中2の皆さんの計算力を鍛えています。

グローバル社会で必要なもの その2 <  2023年12月 7日  >
先週の本欄では語学力について述べました。グローバル社会で必要な語学力や問題解決能力、リーダーシップの中で、学習塾が貢献できるものとして取り上げました。学習塾はリーダーシップを育む場としては馴染みませんが、問題解決能力に繋がる要素はあります。

それは数学です。ある条件が与えられて、どのように答えを導き出すかを考えます。問題を解くポイントを見抜く必要があります。それは、社会に出て何か問題が発生した時に、どこに問題の本質があるのかを考える時に似ています。問題の所在が分かれば解決する方法を導き出すことはそれほど困難ではありません。

センター試験から共通テストになり、数学の問題形式が変わりました。社会生活に関連する問題が出題されるようになりました。社会で必要な問題解決能力を求める度合いが高まりました。因みに、今年1月の共通テスト・数IAでは、バスケットボール選手のシュートを打つ高さに関する2次関数の問題が出題されました。

なお、グローバル社会では語学力、問題解決能力、リーダーシップが必要だという記事を読んだ時、日産自動車の新入社員研修で、社会人には課題解決能力と集団維持能力が必要だと学んだことを思い出しました。グローバル社会が進展して語学力という要素が追加されましたが、他の二つの要素は変わりありません。どのような世の中になっても、社会で活躍する基本的な要素には変化ありません。

グローバル社会で必要なもの <  2023年11月30日  >
先々週の本欄で、日本経済新聞の「ヒートアップ中学受験」という先月の連載記事について触れました。連載最終日の記事は、過熱する中学受験に背を向けて世界をめざす親子が出てきたことを紹介していました。そういう親子は、グローバル社会で必要な語学力や問題解決能力、リーダーシップを身につけるためには、海外進学が早道と考えます。

社会に出てグローバルに活躍するための条件が端的に表現されています。他にも対話力や交渉力などの要素がありますが、語学力、問題解決能力、リーダーシップは非常に大切な要素です。その記事を読みながら、学習塾として何ができるだろうかと考えました。

自分にできることは、やはり英語です。英語はサミット・ゼミのアピールポイントです。現役時代、英語は得意ではなく、早稲田大学の入試で完敗しました。英語を浪人時代に克服した経験は大きな武器になっています。このように勉強すれば絶対に英語が分かるようになるという授業をしているつもりです。東京外国語大学・英語学科の合格実績は私の自信を支えてくれています。

大学入学共通テストが要求する様々な種類の大量の英文を読む力、2次試験が要求する高度な英文読解力や小論文的な自由英作文を書く英作力は、そのまま社会で通用します。大学入試を目標にしてそれらの力を鍛えるだけでは足りないと考えています。センター試験から共通テストへの移行に伴って出題されなくなった発音・アクセントや文法・語法にも注意するつもりです。

発音・アクセントの学習は生徒の皆さんが将来、海外の人たちとコミュニケーションを取る時に必ず役立つはずです。一般的な日本人は発音・アクセントにはあまり注意していませんから、正確な発音・アクセントは評価されるでしょう。私自身の経験から断言できます。また、文法・語法の学習は将来のTOEICのような資格試験につながります。大学入試を突破するだけではなく、社会で通用する英語力を鍛えます。

先取り教育について <  2023年11月23日  >
今年9月、星稜高校が学習塾対象に開いた入試説明会に出席しました。その時に印象に残ったのが、星稜中学の中高一貫理数コースを説明する先生の言葉でした。大学入試を見据えた6年間を送るために先取り教育を行っていると自信を持って話されました。錦丘中学でも一部先取り教育をしているようですが、石川県で大都市圏の中高一貫校と同じ先取り教育を実施しているのは星稜の中高一貫理数コースだけです。

先取り教育をして高2終了時までに高校の全課程を習得すれば高3の一年間を大学入試対策に費やせます。大学受験において有利になるでしょう。しかし、絶対に先取り教育が必要というわけでもありません。サミット・ゼミには現役で京都大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学などの難関大学に合格した人が数多く在籍しました。

先取り教育ではない普通の進み方の授業を受ける人たちも十分な合格実績を残すことができます。ただし、先取り教育を受けている人たちに負けないための条件があります。それは各学年の勉強をきちっとこなすことです。然るべき基礎力を築いて高校に入学し、各学年の勉強を着実に積み重ねることができれば大学入試において先取り教育を受けた受験生と十分に戦うことができます。

サミット・ゼミの中学クラスでは、先取り学習に当たる学校の授業の予習はしません。生徒の皆さんが学校の授業を聞かなくなることが危惧されるからです。それは中学の先生方に対して失礼に当たると考えています。私は公教育を尊重しています。しかし、学校の授業の進行が非常に遅くて生徒の皆さんが不安になる場合はその限りではありません。

先取り学習をしない代わりに、中学の中間・期末テスト毎に試験範囲の復習には万全を期します。定期テストの学習を着実に積み重ねればハイレベルの高校にも合格できます。これが中学クラスの基本的な授業の進め方ですが、大切なポイントがあります。それは中学英語の文法は完璧にすることと数学の難しい問題でしっかり考える習慣をつけることです。これらは高校で伸びるための大切な条件だからです。

中学英語を完璧にし、数学における思考力を鍛えて高校に進み、高校の定期テストの勉強にしっかり取り組めば十分な実力を身に付けることができます。ただし、高校の授業では足りない点もあります。進学校でも英語の速読や英作文、特に自由英作文の練習は不足しています。サミット・ゼミの高校クラスは高校の授業で不足しているところをカバーしているという側面があります。

大都市圏の中高一貫校や星稜中学の先取り教育は大学受験に有利になる傾向がありますが、普通の中学・高校で各学年の勉強をしっかり着実に積み重ねれば特段の問題はないと思います。難関大学にも十分合格できます。

私立中受験ブーム? <  2023年11月16日  >
先月10/23(月)から10/26(木)まで日本経済新聞に「ヒートアップ中学受験」という連載記事が掲載されました。首都圏では空前の私立中受験ブームになっており、以前は小4前後から塾通いしていたのが、小1からでも早くないという状況になっているそうです。文部科学省の調査では21年度の公立小学生の塾代が約8万円と3年前の1.5倍になっています。夏期講習などだけで10万円単位が必要な塾もあるとのこと。驚くばかりです。

高い進学実績を持つ伝統校や、有名私大に進める付属校や系列校の人気が高まり、局所的な過熱現象が起きているそうです。近畿圏も状況は似ています。首都圏や近畿圏のような大都市圏と当地のような地方では進学に関する状況が全く異なります。大都市圏では公立校ではなく私立の中高が選ばれる傾向が強く、地方では公立高校に不合格になれば私立高校に行くのが一般的です。

金沢に住んでいると全く分かりませんが、首都圏での中学受験はヒートアップしています。私立中受験がヒートアップする中、日比谷高校のような東京都立のトップ進学校は説明会を開いています。説明会の対象は中学生ではなく小学生の親子だそうです。ここまでしなければならないようです。中学受験を経験しながら公立中を選び、日比谷高校に進んだ生徒の声が紹介されていました。「中学は色々な家庭環境の友人と、高校は受験で同じ目標を持つ友人と過ごすことができ、とても良い経験になっている。」

この日比谷高校の生徒の声は、石川における中学、高校への進み方で十分であることを物語っています。これを読んでホッとしました。高いお金を出して小1から準備を始めるという首都圏での私立中受験ブームは健全だとは思えません。一切気にしなくても良いのですが、私立の中高一貫校では先取り学習をしていることには注意が必要です。このことについては今後述べるつもりです。

先生の影響力 <  2023年11月 8日  >
日本経済新聞の最終面に連載されている「私の履歴書」は私の愛読欄の一つです。今月は前日本銀行総裁の黒田東彦さんのお話しです。大規模な金融緩和でアベノミクスを支えた黒田前総裁の履歴書は興味深いです。11/3(金)は黒田さんの小学校時代のことが書かれ、二人の恩師が紹介されました。その日の最終段落は「小学生の時は友達もできるが、何といっても先生の影響が大きい。鈴木先生と山田先生という素晴らしい恩師に巡りあえたことが、その後の生涯を決めたように思う。」でした。

ドキッとしました。サミット・ゼミには中2生から高3生が通ってくれています。彼らにとって私の存在は小さくないはずです。私が思っている以上に影響力は大きいかもしれません。改めて生徒の皆さんを上手く導かなければならないと思いました。

私自身も小学校、中学校そして高校の先生方のことをよく覚えています。特に、中3時の担任であった今田勇次先生には大きな影響を受けました。先生は生徒との交流を大切にされていました。涙を流しながら生徒を叱ったこともありました。私の生徒の皆さんへの接し方は今田先生がモデルです。また、先生が卒業文集に書かれた言葉は心の中に残っています。

大学時代に自分が学習塾をするとは全く考えていませんでした。19年間のビジネスマン経験を経て、ひょんなことからサミット・ゼミを始めたことは偶然だったのか必然だったのか… とにかく25年間続けることができ約400人の生徒さんと一緒に勉強してきました。これからも生徒の皆さんが私から何かを学び刺激を受けて伸びていけるように、社会に対するアンテナを高く保ち、自分自身の勉強を忘れずに頑張るつもりです。

関係代名詞のメモ <  2023年11月 2日  >
中3生は学校の英語の授業で、中学英語の中で最も難しい関係代名詞を学ぶ単元に入っています。関係代名詞が理解できなければ高校英語は分かりません。それほど重要な文法分野です。先日の中3クラスではこの関係代名詞を説明しました。サミット・ゼミでは先取り学習はしないで、中学生の皆さんが教科書で新しい文法を学ぶタイミングで各分野を説明します。

手元にA4用紙1/4サイズの小さなメモがあります。関係代名詞のポイントをまとめたものです。これ以上分かり易い説明の仕方はないという自慢のメモです。十数年以上前に、ポイントをまとめておこうと思ってメモを作りました。最初のメモの作成以降、毎年中3クラスで関係代名詞を説明する度に、分かり易さの度合いが増しました。メモの内容強化が数年続いて、10年前位に現在のメモになりました。当時は、あれっ、去年より良い説明になっていると思ったものです。

先ずは、メモの内容をホワイトボードで説明した後、教科書の基本文を使って具体的に解説しました。その次の授業では、教室でいつも使っている文法の参考書で関係代名詞を説明して問題練習をしました。さらにその上で、もう一度問題練習をしました。問題練習の後は丁寧に答え合わせをしましたから、中3の皆さんはかなり理解してくれるようになりました。

今月後半に各中学で2学期期末テストが予定されています。関係代名詞はその試験範囲に入ります。今後の中3クラスでは、教科書の試験範囲を復習した上で問題練習をします。万全の準備をして期末テストに臨みます。

25年間の進学実績 <  2023年10月26日  >
先週開校25周年を迎えたのを機にこれまでの進学実績をまとめてみました。大学は実際に進学した学校で、進学しなかった合格私立大学や浪人後の進学大学は含まれていません。

大学
京都大 1名、大阪大 2名、名古屋大 1名、東北大 2名、東京工業大 1名、神戸大 2名 (いわゆる難関10大学 9名)、東京外国語大 4名、お茶の水女子大 2名、大阪公立大 1名、千葉大 1名、金沢大 9名、新潟大 6名、信州大 1名、富山大 6名、早稲田大 4名、東京理科大 3名、青山学院大 1名、立教大 1名、法政大 3名、津田塾大 2名、立命館大 2名、関西大 1名、関西学院大 1名他

高校
泉丘 40名、二水 23名、桜丘 12、錦丘 9名、金沢大附属 3名、羽咋 19名、七尾 3名他

一クラス6名までの少人数制で、一時の例外を除いて私一人で教えてきましたから、上記の進学実績を振り返ると感慨深いものがあります。この中のかなりの数の教え子たちと連絡を取り合い、食事をしたりお酒を飲んだりしています。彼らの成長は大きな楽しみであります。私の経験、知識、技能を活用して彼らをサポートしています。そのために経済、社会、科学などの世の中の動きに対するアンテナを高くしておくつもりです。

立派な教え子がたくさんいますから、彼らとのコミュニケーションを通して現在ゼミに通ってくれている中高生の皆さんの参考になることを検討したいと考えています。

おかげさま25周年です <  2023年10月17日  >
本日(10/17)、おかげさまでサミット・ゼミは開校25周年を迎えることができました。長い間ご支持頂きまして誠にありがとうございます。25年は四半世紀です。「四半世紀」という言葉はグッと胸に迫るものがあります。

25年前の1998年10月17日に羽咋で開校しました。直ぐに金沢との2教室体制になりましたが、金沢と羽咋の頻繁な往復に体が持たず、金沢教室だけになりました。この間、一時的に金沢大学の学生に羽咋教室の授業をお願いしたことがあります。これまでに教室に通ってくれた生徒さんの数は、羽咋で93人、金沢で294人になります。6名までの少人数制を貫いていますから、本当に多くの生徒さん、ご父兄の方々に信頼して頂きました。感謝の言葉しかありません。

25年前に中1だった健太郎君と亮太君は今年38歳になり、それぞれ高校の先生、SE(システムエンジニア)として活躍しています。彼らをはじめ数多くの教え子が大学生、社会人になりました。LINEでつながっている人たちもたくさんいます。彼らと金沢や東京でランチしたり飲んだりする交流はこの上なく楽しいです。私自身は決してサラリーマンとして成功したわけではありません。上手くいったこと、そうではなかったことの経験は教え子たちの参考になると思っています。

学校の先生と私の大きな違いはビジネス経験です。大学卒業後に就職した日産自動車で社会人として一人前になり、その後転職もしました。結果的に、法務、輸出マーケティング、輸入マーケティング、経営企画などの仕事を経験しました。中高生の皆さんはビジネスの経験談を興味深く聞いてくれます。ビジネス経験を基にして何故勉強することが必要かを話せば、彼らは納得してくれます。日産自動車・法規部時代に出会った著名な顧問弁護士の先生に、かなりの回り道をした上で天職に巡り合えたね、と言われました。

大学時代、ある友人は「大谷は先生に向いている。」と言いました。鋭い指摘でした。別の友人は「短気がお節介を着て歩いている。」と言いました。お節介は面倒見の良さにつながっていると思います。短気については、結構我慢していますが、今も課題の一つです。生徒の皆さんが安心して頼ってくれるように悠然と構えるように心掛けています。

高校入試、大学入試に向けて、そして社会人として生徒の皆さんが伸びていく姿は感動的です。彼らをサポートすることが自分の人生の責務だと考えています。これからも頑張ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

偏差値を上げることは難しくない <  2023年10月12日  >
今月末に高1生・高2生は進研模試を受けます。進研模試は受験者が40万人を超える全国模試です。自分の成績が全国レベルで分かるので、どの大学に合格できる水準にあるかを知ることができます。とても貴重な情報です。

先月初めに高2クラスの2名と7月の進研模試結果について個別に面談しました。2名とも志望校の合否判定は良くありませんでした。しかし、今の成績を前提として志望大学を変える必要は全くありません。それをすれば志望大学のレベルがだんだん下がっていく可能性があります。そうではなく、どうすれば自分の成績を志望校合格のレベルまで上げられるかを検討すべきです。

先月の面談では、志望校レベルに達するためにはあと何点取れば良いかについて具体的に話しました。例えば、金沢大学の場合、学部にもよりますが、進研模試で偏差値60がボーダーラインです。7月の進研模試の英語は全国平均点が31.9点(100点満点)でした。仮に英語が平均点(偏差値50)だったとすれば、偏差値を60にするためには約17点上げる必要があります。

70点を87点にすることは厳しいですが、32点を49点にすることはそれほど難しいことではありません。基礎をしっかり固めれば十分可能です。高2クラスの2名に、英語や数学で志望校レベルまで何点が必要かを話したところ意外そうな表情を浮かべました。進研模試結果には各科目の分野別得点が示されています。分野ごとに上積み可能な点数を指摘したところ、十分可能だと納得してくれました。

英語の解説がない! <  2023年10月 5日  >
今週日曜日(10/1)の日本経済新聞のコラム「春秋」は、観光地における訪日外国人に対する情報提供の不十分さを取り上げていました。広島から厳島神社のある宮島へ船で向かう訪日外国人が多いものの、途中で見る島々の歴史についての英語の解説がないので、彼らはスマホを眺めたり寝込んだりしていたそうです。「なぜここでひとこと解説がないのか」と惜しく感じる観光地は全国に多いと指摘していました。

丁度一週間前に、全く同じことを感じました。9/24(日)に高2の姪と兼六園を散策しました。成巽閣の前を通った時、姪が関心を示したので入ってみました。成巽閣の存在自体は知っていましたが、入ったのは初めてでした。加賀藩13代藩主・前田斉泰が母堂の隠居所として建てた歴史的建造物で、1階は書院造、2階は数寄屋造になっており、諸道具、衣装、書画、人形が展示されていました。加賀藩の文化として興味深かったです。

成巽閣にも訪日外国人がたくさん訪れていて驚きました。建物内の幾つかのポイントで、ボタンを押せば部屋や展示品の説明が音声で流れました。しかし、それらは全て日本語に限られていました。英語のパンフレットは準備されていましたが、英語の音声があれば、せっかく訪れた外国の人たちの満足感は大きくなると思いました。帰り際に料金所の係員に英語のアナウンスについて聞いたところ、その予定はないとのことでした。(自宅に戻って調べると、成巽閣のホームページは英語にも対応していました。)

訪日外国人が東京、京都だけではなく日本各地を訪れて歴史や文化に触れることは大変素晴らしいことです。「なぜここでひとこと解説がないのか」という状況は是非改善すべきです。インバウンドによる経済効果も良いのですが、外国の方に日本をもっと知ってもらうことは非常に重要だと思います。大袈裟に言えば、相互理解は国際平和につながります。街中に住んでいる私にできることは、道に迷っている外国人を助けることくらいかなぁ〜

私立高校の使命 <  2023年 9月28日  >
一昨日(9/26)、金沢高校の来年度入試説明会に行ってきました。私立高校は学習塾を対象に入試説明会を開催してくれます。私は毎年、星稜高校と金沢高校の説明会に出席しています。星稜高校の説明会は先々週に開かれました。

説明会では来年度入試の内容だけではなく、教育の特徴や今年度入試の結果について聞くことができます。学習塾にとって貴重な情報を得られます。当然のことながら両校とも自校の教育をアピールするのですが、説得力に欠けていると思わざるを得ません。それは、大学合格実績が素晴らしいとは言えないからです。

星稜高校の今年の金沢大学、難関大学(旧七帝大・東京工業大・一橋大・神戸大)合格者はそれぞれ18名、6名でした。同校の過去10年平均は、それぞれ22.4名、8.8名です。金沢高校の今年の合格者はそれぞれ8名、2名で、過去10年平均とほぼ同じでした。因みに、桜丘高校の今年の実績は、それぞれ64名、15名です。

大都会では中学生の進学先として公立高校より私立高校が選ばれる傾向が強いのですが、当地では状況が異なります。公立高校入試で残念な結果になった生徒が私立高校に入学します。15才の春に公立高校に不合格になれば精神的なショックは計り知れないほど大きいと想像できます。それらの生徒には大学入試でリベンジして欲しいと思います。

星稜高校や金沢高校には泉丘、二水、桜丘に不合格になった生徒が通います。高校入試での失敗をバネにして大学入試でリベンジできるようにそれらの生徒を導くことが両校の使命だと考えます。私の手元には過去20年間のデータがあります。星稜高校は2007年、金沢大学合格者が44名で過去20年間で最多でした。同年の難関大学合格者は20名でした。同じ年の桜丘は、金沢大学57名、難関大学6名でした。是非このレベルを目指して欲しいです。

究極の一言 <  2023年 9月21日  >
今月の高2クラスで「大学受験の心構え」というオリジナル資料を配りました。7月の全国模試の結果に基づき個別に面談して志望校について具体的に話しました。大学受験を具体的に意識してもらうために、毎年、この時期にそのプリントを配ります。ある受験雑誌の抜粋と私自身の経験をまとめた資料です。その抜粋の中には、受験生のモチベーションを高める究極の一言が含まれています。

「大学受験の心構え」を配った高2クラスの後、高3クラスで、そのプリントの内容を覚えているか聞いてみました。高3の皆さんは、内容はぼんやりと覚えていたものの、上述の究極の一言は忘れていました。その一言が載っている受験雑誌のページを開き、コピーを取って教室の出口に掲示しようかと提案したところ賛同を得ました。

そういう次第で、先週から受験雑誌のそのページのコピーを玄関の横の目に入り易い個所に掲示しました。究極の一言には赤マジックで下線を引きました。非常にインパクトのある言葉なので、高校生の皆さんのやる気に直結しているはずです。また、中学生の皆さんの目にも入りますから、良い刺激になっていることでしょう。

この言葉の紹介はここでは控えさせて頂きます。気になる方はどうぞ当ゼミをご利用下さい!

速読練習の成果は? その2 <  2023年 9月14日  >
本年7/13付け本欄で述べた通り、今年度の中3クラスでは英文の速読練習を2月から始め、7/2の石川県総合模試での英語はまあまあの成績でした。夏期講習では文法の既習分野を総復習した上で、8/11に模試過去問を使って速読練習をしました。中3生諸君は私の想像以上に速く問題を解き終えたことを覚えています。かなり速読に慣れたようでした。そして、夏期講習終盤では模試過去問を3回解いて、8/27の模試と学校の実力テストに備えました。

先週8/27模試の結果が届きました。受験者全体の英語の平均点は44.6点で難しいテストでした。中3クラス4名の内、速読に慣れた3名の平均点は85点でした。この点数の科目別偏差値は70で、素晴らしい成績でした。2月から積み重ねてきた速読練習の成果が出たと思います。昨年度までとは異なる新たな試みが上手くいきました。とても嬉しかったです。

英語は実力がつけば成績がバラつくことはありません。数学の場合、実力があってもちょっとしたミスで大失敗することがあります。ですから、英語が得意になれば入試に強くなります。英語が得意になるためには然るべき努力が必要ですが、その努力は必ず報われます。

中3生の速読の基礎は文法です。文法の勉強をしっかりすれば英文を速く読むことができるようになるのです。例えば、不定詞を使った英文では名詞的用法、副詞的用法か形容詞的用法かを判別する必要があります。中学生にとって易しくはありません。しかし、それぞれの用法をしっかり理解して数多くの英文で不定詞を見る経験を積めば、どの用法かは直ちに判別できるようになります。

8/27模試で英語が伸びなかった生徒さんもいました。文法の甘さが主な原因だと考えていますが、他の要因があるかもしれないので分析するつもりです。

国際人に必要な対話力 <  2023年 9月 7日  >
先週ご紹介した日本経済新聞の連載記事が終了した後、関連するインタビュー記事が何回か掲載されました。その中の一つにグローバル人材の育成に関するものがありました。昭和女子大キャリアカレッジ学院長の熊平美香さんへのインタビュー記事でした。熊平さんは国際化教育に詳しいそうです。

そのインタビュー記事の見出しは「国際人 必要なのは対話力」でした。多様な人と対話できる力を子どもに見につけさせることが必要、人の意見に賛成か反対かちゃんと表明でき、話し合いで対立を解決する力を育む、知識を身につけるだけでなく英語を使えるようになることが大切、これから求められる英語力は人間関係をつくる力、というような興味深い指摘がありました。

日本国内でも人とのコミュニケーションにおいて対話力が必要です。さらに世界で活躍するには英語で多様な人と上手くコミュニケーションを取らなければなりません。しかし、どこでどのように対話力をつけるかは大きな課題です。学校で対話力を育成することは難しいかもしれません。今の学校教育の課題の一つでしょう。

熊平さんは、知識を身につけるだけではなく英語を使えるようになることが大切だとも指摘しました。私自身の国際ビジネス経験からも、まさにその通りです。ゼミの英語の授業は直接的には大学受験や高校受験を目的としていますが、私は生徒の皆さんが将来、英語でコミュニケーションを取るということも想定しています。単語の発音・アクセント、イントネーションに気をつけていることが具体例です。

入試に強く、社会に出てからも役にたつ英語がサミット・ゼミの最大の強みであると自負しています。これからもますます磨きをかけるつもりです。上述した対話力についても学習塾という限られた環境の中でできるだけの努力をするつもりです。テスト結果や模試結果に対する個別面談の場が1つの機会であると考えています。

未来を拓く人材 <  2023年 8月31日  >
今月7日から11日までの五日間、日本経済新聞1面に「教育岩盤 突破口を開く」という連載記事が掲載されました。連載記事の最終段落は「(教育界の)変化を嫌う体質を打破しない限り、未来を拓く人材は育たない。まず動くべきは学校であり、それを支える私たちだ。」でした。

連載記事の中からキーセンテンスを以下に列挙してみます。
・日本の教育は、物事に必ず1つの正解があると考え、早く効率的にたどり着くことを重視する「正解主義」を取ってきたが、それではAI時代に通用しない。
・受験競争が激しい東アジアの国・地域は失敗を恐れる生徒の割合が高く、OECD加盟国の中では日本の77%が最高である。
・価値創造をもたらす「良い失敗」の欠如が日本の行き詰まりの根底にある。

1972年の学制発布以降、日本の教育は近代化したものの、社会は激変したのに教育界は抜本改革を避けてきたため未来を拓く人材が育っていないという危機意識からの連載でした。今は、あらゆるモノがインターネットでつながるIoT(Internet of Things)やAI(人工知能)を用いて製造業が革新している第四次産業革命の時代と言われています。価値を創造する人材、イノベーションを創出する人材が求められています。

連載最終回の「優等生は育っても、とがった才能を輩出できない」という指摘が印象に残りました。学校ではありませんが、中高生と接している私に何ができるのかを考えました。覚えるべきものは覚え、考えるべき時は考える(知識を蓄積し思考力を磨く)という基本は変わりません。2002年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊教授の指摘の通り、これが創造性の前提だからです。

未来を拓くとがった才能を伸ばすには、自由にものが言える雰囲気作りと教える側からの情報提供が必要なのではないかと考えます。第四次産業革命に関する世の中の動きを紹介し、のんびりしていたら日本は先進国から脱落してしまうという問題提起をすれば、自分が何とかしてやろうというような生徒が出てくるでしょう。

生徒全員がとがった才能を持つ必要はありません。その可能性を持った生徒さんと出会った時は、その才能を伸ばせるような刺激を与えたいと思っています。

どこまで教えるか <  2023年 8月24日  >
先週の本欄では日本経済新聞スポーツ面に連載されている「悠々球論」をご紹介しました。このコラムを担当されている野球評論家である権藤博さんの人間観察力に惹かれ、毎回興味深く読んでいます。先週の本欄を書くにあたり権藤さんについてインターネットでいろいろ調べてみました。すると、これまた興味深い話を見つけました。

私は知りませんでしたが、権藤さんはアメリカ・フロリダ教育リーグでコーチの修行をされたそうです。日本のプロ野球でコーチや監督を務める前にしっかり勉強されていたことに感銘を受けました。そして、その修行時代の経験から、選手を大人扱いする”Don’t over teach”という主義を貫いたそうです。

この「教え過ぎない」という主義に思わず膝を打ちました。一人一人の選手の個性を尊重して、選手の自主性を引き出すためにover teachしなかったのだと思います。私も同じようなやり方をしているので、親近感を覚えました。

数学ではあまり教えません。各分野のポイントはしっかり教えて、プリントでの問題練習の時は生徒の皆さんの解答に丸付けをするだけです。間違った時は、もう一度考えてもらいます。必要に応じてヒントを出しますが、答えは教えません。生徒の皆さんにしっかり考えて欲しいからです。安易に教えることは彼らの思考力を伸ばすことにはならないと信じています。ヒントの出し方は生徒さんによって異なります。どこまで教えるかは難しい判断です。

英語の授業のやり方は数学とは全く違います。各分野のポイントを説明した上で問題練習をして答え合わせをするやり方で、6名までの生徒さん全体を引き上げます。以上の数学と英語の授業のやり方は中学クラスのもので、高校クラスの授業のやり方はそれぞれ異なります。

人の痛みを知る <  2023年 8月17日  >
日本経済新聞のスポーツ面に「悠々球論」というコラムがあり、野球評論家の権藤博さんが担当されています。権藤さんはプロ野球中日で活躍し、引退後は中日、近鉄、ダイエーで投手コーチをされ、最後は横浜の監督をされました。「悠々球論」はおそらく2週間毎の掲載ですが、人間観察力に長けている権藤さんのコラムは毎回興味深いです。

先週木曜日(8/10)の同欄のタイトルは「人の痛み知る監督の采配」で、広島の新井貴浩監督に関する文章でした。新井監督は試合状況のいい時も悪い時も、ベンチで穏やかな笑みを浮かべているそうです。もう君たちに任せた、といわんばかりの悟った笑顔がいいと述べています。新井監督自身が現役時代にとても苦労したので、それが選手への「ダメもとでいいんだよ」という思いやりになって表れていると分析されています。

「人の痛み知る」という言葉にハッとしました。中高生の皆さんに安心感を与えるため明るくどっしりと構えているつもりですが、痛みを知るレベルにまで至っているのであろうか… 権藤さんのコラムは私の心構えに良い刺激を与えてくれました。新井監督の穏やかな笑みを参考にしたいと思います。

高校生の皆さんとは全国模試が戻ってきた時に30分の時間を取って個別に面談しています。もうすぐ7月の模試結果について皆さんと面談しますから、人の痛みを知るというポイントは忘れないようにしたいと思っています。彼らの意見、気持ちを十分尊重するつもりです。ただし、本年6月22日の本欄「どこまで言うか」で述べた通り、生徒の皆さんの目標を実現させるためには強く言わなければならないこともあります。この辺りのバランスが非常に難しいです。

1次関数・解法パターン <  2023年 8月10日  >
中3クラスの夏期講習は順調に進んでいます。3週間前の本欄でご紹介した通り、数学は方程式応用問題、1次関数と三角形の合同の証明の3つに特化して問題プリントを何枚もこなしてきました。1次関数の問題を解き終わった時には、解法パターンをホワイトボードに書いて説明し、生徒の皆さんにはノートに書き写してもらいました。

1次関数は3つの分野の中では最も配点が大きいので、特に重要な分野です。様々な問題がありますが、幾つかの解法パターンがあります。授業では6つの解法パターンを説明しました。プリントにあった問題を使って説明したのでパターンをしっかり理解してくれたと思います。ある問題では、6つのパターンの内の2つのパターンを使って解きました。目の付け所を説明した上で解く手順を説明しました。

このような教え方の背景には私自身の経験があります。高校時代に「解法のテクニック」(矢野健太郎著)という参考書を使っていました。数学が好きな高校生に人気があった参考書です。因みに、私は、数学が好きで理数科に入りました。(高3になる時に転校して文系に替わりました。) その本を勉強して様々な解法パターンを身に付けました。私にとって忘れられない参考書です。

数学の問題を解く際の目の付け所のパターンを数多く習得するという勉強の仕方は高校の数学につながります。生徒の皆さんが高校に進み、チャート式やフォーカスゴールドのような参考書を使って勉強する時に、中3の夏期講習で1次関数の解法パターンをノートに書いたなぁ〜と思い出すのではないかと思います。

夏期講習の数学は宿題形式で問題練習を行ったので非常に順調に進行しました。夏期講習終盤の50分総合問題練習の回数を予定より増やせそうです。総合問題練習の回数を増やせば、生徒の皆さんの経験値が上がります。経験値が上がればテストで失敗する確率が小さくなります。3回の予定を4回に増やして模試過去問に挑戦した上で、今月末の模試、学校の実力テストに臨みます。

「チャットGPT、塾で活用」 <  2023年 8月 3日  >
今回のタイトルは今週の日曜日(7/30)の日本経済新聞7面に掲載された記事の大見出しです。教育各社で生成AI「チャットGPT」を導入する動きが広がっていることを紹介する内容でした。学習塾を運営する者として興味深い記事でした。

この分野で先行する塾では、生徒の英作文をチャットGPTが添削します。チャットGPTは、文法やスペルの間違いを指摘し、文脈に合わない表現の修正案を示します。しかし、難しい単語を使ったり、細か過ぎる解説をしてしまったりすることもあり、添削内容を講師が確認しているそうです。とても便利だけれども、生徒一人一人に合わせた対応に課題がありそうです。

専門家は、暗記や計算などの単純な学習の指導はAIに代替されるだろうと語っています。日経新聞の記事は、教育各社は生徒のやる気を引き出すコーチングサービスなど、AIに代替されない分野に力を入れ、生き残りを図ろうとしている、と結んでいます。

世の中の仕事のかなりの部分がAIに取って代わられると言われています。野村総合研究所と英国オックスフォード大学の共同研究によれば、日本の労働人口の約49%がAIに代替可能と試算されています。AI化によって消える職業は、一般事務、スーパー・コンビニ店員、銀行員、警備員のような単純作業です。一方、医療、法律、コンサルティングのような創造性や独創性が必要な仕事はAIには代替されないと言われています。

教師や保育士のような人とのコミュニケーションが基本となる職業もAIによっては消えない職業とされています。しかし、日経新聞の記事のように、単純な学習指導はAIが勝っているので、生徒へのコーチングサービスが鍵になります。結局は、生徒とのコミュニケーションが重要で、彼らのやる気を引き出すことが求められるでしょう。

私は、英語や数学の授業の分かり易さの追求は当然のことで、生徒の皆さんのやる気の炎を灯すことが非常に重要だと考えています。勉強の大切さ、目標を持つことの大切さ、頑張ることの大切さを彼らとのコミュニケーションを通して伝えていくつもりです。私自身の体験や先輩生徒の実例を話したり、経済・社会の出来事を説明したりすれば生徒の皆さんの意識は高まります。一番のポイントは彼らとの対話です。様々な要素を考慮し、一人一人に相応しい雰囲気の中で対話することは、鉄腕アトムでもない限りAIには不可能です。

夏期講習・社会 <  2023年 7月27日  >
先週の本欄でご紹介したように中3クラスは先週末から夏期講習に入りました。理科・社会は各10回の授業で1, 2年分野を総復習します。社会は既に授業を2回終えました。

毎年の社会の授業で注意しているのは世界人口です。世界の人口は増え続け、国別順位が変わることがあるからです。授業を始めるに当たり、今月初めに世界人口を調べてみました。(データは国連人口基金) 今年半ばにはインドが中国の人口を抜くという報道の通り、インドは14億2,860万人で中国の14億2,570万人を抜きました。そして、初めて世界人口が80億人を超えました。

社会の授業では、今年2023年に初めて世界の人口が80億人を超えたこと、今年インドが中国を抜いたこと、両国の人口は14億人を超えていることを伝えました。また、世界第3位はアメリカで3億人を超えていることも覚えるように言いました。また、GDP(国内総生産)については、アメリカ、中国、日本の次はドイツで、インドがイギリスを抜いて世界5位になっていることも参考として話しました。(データはIMF)

私自身は19年間のビジネス経験があり、学生時代の友人たちは日本経済の第一線で活躍しているので、今でも経済の動きはウォッチし続けています。また、ビジネスや観光で約30ヶ国に行ったことがあります。私の話の中には学校の先生とは異なる内容も含まれているようで、興味を持って話を聞いてくれる生徒さんもいます。

夏期講習後半の社会は歴史になります。歴史の流れについて自分なりに解説するつもりです。また、歴史小説で読んだ興味深い内容を紹介する予定です。地理や歴史を勉強することは今の日本や世界を理解する上で重要であることを生徒の皆さんに伝えたいと思っています。

夏期講習・数学の特訓 <  2023年 7月20日  >
今月の中3クラスは夏期講習を見据えた内容になっています。普段の授業は英語・数学・国語200字作文ですが、夏期講習では国語読解・理科・社会も勉強します。6月末の期末テスト、今月初めの模試の後は、夏期講習に上手くつながるように授業を進めてきました。社会の授業は既に実施し、今週末からは1回3時間の夏期講習本番が始まります。

サミット・ゼミの夏期講習の特徴は数学です。英語・理科・社会は1, 2年分野の総復習、国語は評論と小説の読解練習という一般的な内容ですが、数学は3つの分野に絞って徹底的に練習します。その3つの分野とは8月末の模試から毎回必ず出題される方程式応用問題、1次関数と三角形の合同の証明です。これらの分野に強くなれば模試や統一テストの数学の得点は安定します。数学は失敗し易い科目なので、重要分野の強化は戦略的に重要です。

今年の数学はこれまでの授業の流れにより方程式応用問題から始まりました。7/2の模試の後、半月かけて問題を解いてきました。授業内に解くだけではなく宿題のプリントもありましたから、生徒の皆さんは多様な問題に慣れたはずです。模試の問題の難度をやや超えるレベルの問題もありましたからかなりの実力をつけたことでしょう。方程式応用問題はほぼ終えたので、今週後半からは1次関数です。

毎年3月の公立高校入試の数学では、方程式応用問題、1次関数・2次関数融合問題、三角形の合同または相似の証明問題は必ず出題されています。夏期講習でのこれら3分野の特訓は必ず来年3月の公立高校入試につながるはずです。

速読練習の成果は? <  2023年 7月13日  >
7/2に行われた今年度最初の石川県総合模試の結果が出ました。中3クラス4名の英語の成績に期待していました。本年2/16付本欄「新たな試み」で述べた通り、従来は中3の夏期講習後半から始めていた英文の速読練習を今年は2月から始めました。模試過去問の長文問題を使って7/2模試までに8回練習してきました。

結果はまあまあでした。模試の英語の平均点は49.0点でした。89点という好成績を収めた人もいましたが、期待したほど得点できなかった人もいました。私の期待が甘かったのだと分析しています。7/2模試の問題は公立高校入試問題と同じ形式で、会話文・長文の問題文が長かったです。特に長文問題は解くのに時間を要する問題でした。8回程度の練習では全然足りないということだと思います。

今は素直に反省しています。速読練習を早めたことは悪くはありませんでした。回数が足りていなかったことに加えて、速読の練習の仕方についても見直さなければなりません。速読の基礎となる要素の一つは文法です。中3クラスは、模試の後は夏期講習体制に入り、文法の総復習を始めています。今日の中3クラスでは、夏休み中に文法を完全マスターするように話すつもりです。

文法の総復習と並行して速読練習も実施する予定です。設問を解くための読み方というポイントについても意識的に練習しなければなりません。次の模試は8/27で、そのすぐ後には各中学の実力テストがあります。それらのテストで速読練習の成果が確認できれば良いなと思っています。速読をマスターする当面の目標は11月の統一テストなので焦る必要はありません。

考え抜く <  2023年 7月 6日  >
昨今、注目される活躍をしている日本人の若者と言えば、アメリカ大リーグ・エンジェルスの大谷翔平選手(29歳、昨日が誕生日)と将棋の藤井聡太七冠(20歳)が双璧でしょうか。彼らが進行形で成し遂げている偉業は「凄い」の一言です。

今週月曜日の日本経済新聞で、藤井七冠の師匠である杉本昌隆八段の写真が目に入りました。「創論」というオピニオン面です。「若手の能力 どう生かす」というテーマで、杉本八段が藤井七冠の育て方について述べていました。「自分の力で考え抜かせる」がキーセンテンスでした。杉本八段によれば、藤井七冠はよくAI(人工知能)時代の申し子のように言われるが、小さい頃から自分の力で考え抜いてきたことが今の強さの礎になっているとのこと。

常日頃から中高生の皆さんには考えることを強調しています。様々な知識と考える力の掛け算で人間の能力が決まるという小柴昌俊東大特別栄誉教授の指摘は的を射ていると思います。思考力は人間の能力を構成する重要な要素です。

藤井七冠の強さの源が「考える」を超える「考え抜く」であることは納得できます。生徒の皆さんに日経新聞の話をしても、藤井七冠は別世界の人と思うかもしれません。しかし、特に数学で、深く考えて難しい問題を解いた時の喜びを味わってもらうことを通じて考えることの重要性を実感してもらいたいと考えています。

目標点を確保する <  2023年 6月29日  >
中3生が受ける模試がいよいよ今週末(7/2)から始まります。来年3/6, 3/7の公立高校入試に向けて7月から来年2月まで毎月模試があります。中3の高校受験生が毎月模試を受けるのは多過ぎるように感じますが、とにかく今年も信頼性が高い石川県総合模試を団体受験します。どの高校に合格できるかは各中学の学年順位が1つの目安になりますが、学年全体のレベルは年によって変動することに注意が必要です。模試では県全体における成績レベルが客観的に分かりますから、合格可能性のデータはかなり信頼できます。

先日の授業の際、受験票を渡しました。初めての模試ですから皆さん緊張しているようです。今月8日付け本欄で述べた通り、中3の皆さんは今週から来週にかけて期末テスト、模試、実力テストが続いています。テストが続く中での初めての模試ですから精神的に結構キツイと思います。

当然のことながら、模試では実力が出るものです。ただし、数学は要注意です。実力があっても数学は失敗することがあるからです。前半のある問題で考え過ぎて時間がなくなり焦ってしまうと、計算ミスにつながり、本来解ける問題も解けなくなります。時々見かける現象です。

このリスクに対して、中3の皆さんには目標点を確保するように話しています。志望校毎に、この点数を取れれば大丈夫という目安があります。例えば、泉丘高校が志望校の場合、平均点が50点として80点取れればgoodです。75点がまあまあで、70点が確保すべき点数になります。70点ということは30点落としても良いことになります。1/3近くミスっても良いと思えれば、精神的にかなり楽になるはずです。

このように考えれば気持ちの余裕を持って数学の問題に臨めるはずですが、現実はそう簡単ではありません。そのために幾つかのテクニック的なアドバイスをしています。目標点を確保する意識を持って50分の総合問題練習を積み重ねることによって確実性が高くなっていきます。数学は怖いというメンタル的な要素があるので、彼らの気持ちを楽にするために、小さなミスは大丈夫と言っています。

どこまで言うか <  2023年 6月22日  >
高校クラスの皆さんとは全国模試の結果が戻ってきた時に、授業とは別に時間を取って、個別に30分ほど面談します。勉強法や進路についてじっくり話し合います。彼らの勉強に対するモチベーションに直結する大切な時間です。生徒の皆さんの自発性を高めて可能性を引き出そうとします。高1生、高2生との面談では特に問題はありませんが、高3生の場合、どこまで強く言うべきなのか、悩むことがあります。

過去の例ですが、11月にある高3生と面談しました。難関大学を目指すA君です。A君はその大学を高2になる頃から目指していました。それなりに勉強していましたが、合格水準には達しない状況がずっと続いていました。志望校を確認すると、その大学を答えました。センター試験(共通テスト)まで2ヶ月のタイミングでしたから、強く言わなければならないと思いました。言葉を選びながら、その大学に合格するための努力ができていないことを指摘しました。

A君の目に涙が浮かびました。頑張っていると思っているのに、私から厳しい言葉を聞いたからです。状況を分析してどうするべきか考えるように言って面談が終わり、彼は教室を出ました。私の心は重く苦しくなりました。彼が志望校に合格するためには強く言わなければならなかったにしても、涙を見ると、言い過ぎだったかもしれないと複雑な気持ちになります。

その日深夜に彼からLINEが入りました。自分では頑張っているつもりだったものの、甘さがあったという反省の内容でした。目標をしっかり持ち、それに見合う努力をしたいとのことでした。LINEの最後には、面談ありがとうございました、と書いてありました。そのような連絡が入るとは思っていませんでしたから、驚くと同時にとても嬉しかったです。

結果的にA君は、当初目指していた大学ではないものの十分満足できる大学に合格しました。合格発表直後に、震える声で合格を報告する電話をくれました。どこまで強く言うかは難しい判断ですが、厳しい言葉を言えるような人間関係を日ごろから築いておくことが非常に重要だと考えています。

中2の1学期、中間テスト英語 <  2023年 6月15日  >
先月末の中間テストで、2年生の英語の学年平均点が47点だった中学があります。1学期の中間テストは一年で一番易しいテストという印象がありますが、2021年度から教科書が新しくなり、英語においては状況が変わりました。特に、金沢市立の中学校が採用しているNew Horizon 2は最初の単元(Unit 1)が難しいです。

Unit 1では先ず、be going to とwillの未来形を習います。問題はその後に習う2つの構文です。基本文は”I will show you the Merlion.”(私はあなたにマーライオンを見せます。)と”People call it the Singapore Flyer.”(人々はそれをシンガポールフライヤーと呼びます。)です。前者は主語・動詞・目的語・目的語(SVOO)、後者は主語・動詞・目的語・補語(SVOC)の構文です。英語には文型が5つあり、それらは第4文型、第5文型と呼ばれる複雑な構文です。

上記のSVOOとSVOCの構文では、動詞の後ろに2つの言葉が並びます。動詞の後ろに2つの言葉が並ぶこと自体が複雑ですし、それら2つの違いをきっちり理解することは易しくありません。さらに、学年平均点が低かった中学の試験範囲にはUnit 2の一部も含まれていました。この単元ではwhenやifの接続詞を習います。接続詞も最初は理解し辛いので、平均点を下げた要因だと思います。

New Horizon 2の教科書には文法のまとめのページがあり、「5つの文構造」というタイトルで5文型を説明しています。初めてそのページを見た時にちょっと驚きました。主語、動詞、目的語、補語をそれぞれS, V, O, Cと表しています。文法の説明としては当然の用語ですが、中2生にとっては難しいと思います。果たして学校の先生方はSVOCという用語を使っているでしょうか。英語の授業が分かりづらくなるかもしれません。

因みに、サミット・ゼミでは、新しい教科書に替わったことを受けて中2からSVOCという用語を使っています。当然のことながら、最初は生徒の皆さんは戸惑います。それでも繰り返し使うことによりだんだん慣れていきます。中3の最初に5文型をしっかり説明した後は普通にSVOCを使っています。

高校受験生の初夏 <  2023年 6月 8日  >
中3クラスでは、先月末に行われた中間テストの結果が戻ってきました。答案用紙を見ながら、個別に面談しています。科目間のバランスや志望校について対話します。

高校受験生の彼らは、来週末に部活動の県大会予選があり、その後今月末から来月初めにかけて試練の時を過ごすことになります。期末テスト、模試、実力テストの3つの試験が続くからです。ほぼ一週間の間に3つのテストを受けるのは精神的にも結構辛いと思います。しかも、模試は今年度初めての受験ですからかなり緊張することでしょう。

中間テスト後の授業内容をいろいろ工夫しています。期末テスト対策としての教科書の復習、模試過去問練習、実力テスト対策としての1, 2年分野の復習を上手く組み合わせなければなりません。3つのテストの日程を踏まえて、今月の授業内容の予定を立てました。期末テストの試験範囲によっては修正する必要が出てくるかもしれません。臨機応変に対応します。

中3生は11月末から12月初旬にも期末テスト、実力テストと模試が続きます。高校受験を終えた受験生に聞くと、初冬の3連続テストの時期が一番辛かったという人がいます。ですから、今月末からの3連続テストも高校受験生にとって大きなプレッシャーです。効果的な授業を進めるだけではなく、気持ちが前向きになるような話をして彼らをサポートするつもりです。

AI時代の勉強 <  2023年 6月 1日  >
AIの時代にはどんな勉強が必要なのでしょか。チャットGPTのような生成AIが様々なことを教えてくれるので知識の暗記は不要になるのでしょうか。

チャットGPTに、人間が生成AIに勝る点を尋ねてみました。経験、感性、社会性などと共に創造性を挙げました。人間は新しいアイデアを考え出し問題を解決することができると回答しました。それに対して、AIは学習したデータに基づいて回答するので新しいアイデアを考え出すのが難しい場合があるとのこと。

大きなポイントの一つはこの創造性だと思います。それでは、人間が創造性を発揮するためにはどうすれば良いのでしょうか。この点については、2002年にノーベル物理学賞を受賞された東京大学特別栄誉教授の小柴昌俊先生の指摘が適切な回答になります。すなわち、知識と考える力の掛け算で人間の能力が決まるということです。

アイデアは真っ白なキャンバスから突然湧き出るものではなく、様々な要素の新しい結びつきからもたらされます。創造力とは情報を組み合わせて問題を解決し、新しい価値を生み出す力です。知識と考える力の掛け算により創造性が発揮され、新たなアイデアが湧くのです。

AI時代にはプログラミングや情報処理のような新たな分野の勉強も必要ですが、勉強の基本は変わらないと思います。これまでと同様、様々な知識を蓄積し、しっかり考えることが必要です。様々な知識がなければ、前々回の本欄でご紹介したチャットGPTのミス(坂本龍馬が長州藩出身という間違い)を見抜くことはできません。AIをツールとして使いこなすために知識を蓄積し、思考力を磨かなければなりません。

大学新入生のTOEIC <  2023年 5月25日  >
今春、サミット・ゼミからは4人の生徒さんが大学に進みました。その4人に、英語の資格試験について尋ねてみました。2人はTOEICを受け、1人はTOEFLを受けていました。近年は、入学前後にTOEICを強制受験させる大学が増えてきています。TOEFLは海外に留学する人たちが受けるテストです。TOEICは英語によるコミュニケーションだけではなくビジネス能力を検定する側面があるので、お茶の水女子大はTOEFLにしたのかもしれません。

厳しい大学受験を終えて入学して直ぐに、社会人の英語資格試験であるTOEICを受験するのは新入生にとって大変です。しかし、多くの企業がTOEICスコアを採用や昇進の基準にしているので、新入生がこの試験を受ける意義は小さくありません。英語の資格は就活における重要な条件の一つだからです。

企業が求めるTOEICスコアについて調べてみました。因みに、TOEICは990点満点で、860点以上がAレベル、730点以上がBレベルです。採用条件として、600点以上が大正製薬、大和ハウス工業、ニトリホールディングスなど、650点以上がアサヒビール、シチズンなど、700点以上がNTT東日本、ファーストリテイリング、三菱電機など、730点以上がソフトバンク、武田薬品などでした。昇格・昇進については、住友商事は730点以上が管理職、三菱商事は750点以上が課長クラスの条件になっています。ハイスコアを求める企業もありました。住友不動産や野村不動産は採用条件として800点以上、NTTコミュニケーションズの採用条件は860点以上です。

これまでの私の経験では、東京外国語大学合格レベルのTOEICスコアは700-730点です。ですから企業が求めるTOEICスコアはかなり厳しいと思います。しかし、グローバル化が進展している世の中ですから厳しいのも当然と言えます。

TOEICにはリスニングセクションとリーディングセクションがあり各495点満点です。リーディングセクションは短文穴埋め問題、長文穴埋め問題と文章問題から構成されています。穴埋め問題には文法・語法力が必要で、文章問題には情報処理力が必要です。高校生が大学入試を目指して勉強すれば、結果的にTOEICでかなりの得点が取れると思います。文章問題は共通テストの第1問、第2問によく似ています。

懸念されるのは穴埋め問題です。共通テストは全ての問題が読解問題になり、センター試験第2問で出題されていた文法・語法問題は出題されなくなりました。共通テストでは出題されないからと文法・語法の勉強が甘くなれば、TOEICの穴埋め問題が解けなくなります。文法・語法は語学の勉強の基本ですから、ゼミの授業では、TOEIC受験も念頭に入れて文法・語法をしっかり教えるつもりです。

生成AI <  2023年 5月18日  >
金沢市と富山市で開催されていた主要7カ国(G7)教育相会合が今週月曜日(5/15)に閉幕しました。閣僚宣言では生成AIに対して「学習や指導に好機をもたらすと同時に、教育システムに課題を提示していることを認識する」と明記しました。イギリスのキーガン教育相は「生成AIを使いこなす力を伸ばすような教育と、ネガティブな面をコントロールすることの両方が大事だ」と語ったそうです。

先週の本欄を準備するに当たり、チャットGPTでいろいろ使ってみました。「どうしたら英語が話せるようになりますか」という問いに対しては、基礎的な文法や語彙を学ぶ、聴解力を鍛える、会話の練習をする、英語の環境を作る、自信を持って話すという5つのステップを答えました。完璧です! ゴルフスイングの悩みについての質問には納得できるポイントを助言してくれました。本当に便利だと思いました。

一方、ビックリしたこともありました。坂本龍馬に関する細かな質問をしたところ、龍馬を長州藩の志士と説明しました。龍馬は土佐藩出身ですから明らかな間違いです。チャットGPTを使い始めた日にこのミスを見つけました。チャットGPTは大量のデータを学習しているはずなので、このミスには驚きました。そこで、何故ミスをするのかを尋ねました。学習しているデータに、情報の正確性や完全性に欠けるものが含まれているとミスをする可能性があるという回答でした。

AIはツールとして凄まじい能力を持っています。しかし、完全無欠ではなく、上述のようにミスをすることもあります。そのようなミスに気づけるかどうかは人間にとって非常に重要です。ですから、人間は従来通り然るべき知識を持つ必要があります。最近の教育は知識の蓄積ではなく思考力、表現力を重視する傾向がありますが、AI時代においてはどのレベルの知識が必要とされるでしょうか。今後、私なりに考えてみるつもりです。

こどもの日の社説 <  2023年 5月11日  >
先週金曜日(5/5)はこどもの日でした。北國新聞の社説は「AI時代に備える教育を」というタイトルで、こどもの日に向けた内容でした。今年になりチャットGPTを始めとする生成AIが話題に上り、様々に議論されています。AIが社会に大きな影響を及ぼすようになっていますので、社説のタイトルは直ぐに目に留まりました。

この社説では、「生成AIが出したものをうのみにしないように。自分で考えることなしに答えのみを教えてもらう用途には利用すべきではない。」という人工知能学会の指摘が紹介されていました。そして、「生成AIの安易な利用が児童や学生の思考力と文章力の低下を招く懸念は拭えない。」と主張しました。

私自身もチャットGPTを実際に試してみました。AIが瞬時に様々な質問に答えてくれたり、相談に対するアドバイスをくれたりするのは本当に便利だと思いました。しかし、上述の北國新聞社説の懸念は当たっています。生成AIに依存してしまうと思考力や文章力が弱められるのは必然です。そして、これは児童、学生だけに限られず、私たち全員が注意しなければなりません。

チャットGPTに「人間に叶わないところ」を質問しました。直感的な理解力や洞察力は持たず、倫理的な判断や価値判断をすることはできないという回答でした。また、創造的な表現力は人間に及ばないとのことでした。そして、チャットGPTはあくまで自然言語処理に特化したツールであり、人間の能力を補完するものであると述べました。ところで、今の大学入試では思考力、表現力、判断力が問われています。これらの能力を自分のものとすれば、AIの時代を生きる若者は、生成AIを正にツールとして使いこなせるでしょう。

北國新聞の社説は、末尾で「誰もが人とつながる中で自分の役割を見いだし、個性と創造性を発揮できる社会をつくる」ことが「デジタル変革が進む時代の教育にも必要な視点である」と述べました。とても重要な指摘だと思います。

高校入試結果 in 2023 <  2023年 5月 4日  >
先月18日の石川県教育委員会会議で3/7, 8に実施された公立高校入試の平均点が報告されました。英語50.2点、数学44.4点、国語59.3点、理科50.8点、社会41.9点で5教科合計の平均点は247点でした。過去5年間で3回目の250点割れでした。石川県の公立高校入試は難しいと言われています。調べてみると、過去10年間の平均点の平均は249.0点でした。今年の公立高校入試は例年並みの難しさだったと言えます。

英語は50点割れが4年続いていました。50点を回復したとは言え、難しさは続いています。その原因は会話文、長文とも英文資料やグラフに関する問題で、問題文が長いことです。かなりの英語力がなければ50分で解き終えることはできません。今年は第2問の形式が英単語の並び替え問題に変わりました。文法が得意な生徒にとっては時間の節約になったでしょう。

問題は数学です。過去10年間の平均点は、5年前の51.7点を除いて50点割れが続いていました。そして今年も44.4点でした。今年3/16付け本欄で述べた通り、関数や図形の問題が難しくて受験生は苦戦したようです。対策としては、基礎力を万全にした上で、難しい問題に対する思考力を鍛える必要があります。また、50分総合問題での得点の仕方に慣れることが非常に大切だと思います。

今年驚いたのは社会です。社会は過去3年間50点割れが続いていました。今年の41.9点は去年の39.9点に続く低さでした。改めて問題を見ると、記述式が難しいです。中3生にここまで考えさせるかというような問題が幾つかありました。社会の得点分布がどうなっているか気になります。恐らく正規分布の形ではなく二瘤ラクダのような分布になっているでしょう。社会嫌いな生徒が増えるのではないか心配です。

サミット・ゼミの通常授業は英語、数学と国語200字作文です。今年の入試結果を踏まえて授業を進めます。お任せ下さい!

参考
先々週の本欄で述べました中3生の京都での英会話練習ですが、4名の内1名が実行しました。知らない土地で知らない外国人に話しかけるのはとても勇気が要るので、英会話練習は強制ではありませんでした。実行した彼は、準備していた想定問答集のプリントを忘れていったのに、勇気をだしてイギリス人に話しかけたそうです。素晴らしいと思います。一生忘れられない経験になったかもしれません。

あまちゃん <  2023年 4月27日  >
「じぇじぇじぇ」 NHKの朝ドラ「あまちゃん」が今月から再放送されています。BSプレミアムで朝7:15からです。私は朝ドラファンで各シリーズを毎朝見ています。学習塾の授業は夕方からなので、朝から日中の時間は自由に使えます。ありがたいことです!?

10年前の2013年に放送された「あまちゃん」には楽しい印象がたくさん残っています。その人気の原因はいろいろあると思いますが、私はテーマ曲が大好きです。コミカルな要素が入っているところがとても面白いです。朝からあの曲を聞くと楽しい気分になり元気が出てきます。

英語や数学を楽しく教えることはなかなか難しいですが、教室の雰囲気を明るくすることは可能です。生徒の皆さんは教室のドアを開けると、4-5メートル先に座っている私と顔を合わせます。その時に明るく大きな声で「こんにちは」や「こんばんは」と声を掛けるようにしています。この声掛けが、あまちゃんの曲のように、生徒の皆さんの元気や前向きな気持ちにつながれば良いなと思っています。

修学旅行・英会話練習 <  2023年 4月20日  >
中3クラスの皆さんは来週、修学旅行で関西方面へ向かいます。サミット・ゼミでは修学旅行中の英会話練習を企画しています。京都での自由行動中に訪日外国人と英語で話すプランです。

全く知らない外国人に英語で話しかけることは彼らにとって異次元の世界での経験ですから、周到に準備します。”May I talk with you for a while?”(少しお話ししても良いですか。)から始まる想定問答集のプリントを作成して先月末に配布しました。質問はできるだけ暗記するように指示しました。今月に入り個別に英会話練習をしています。私が外国人役で各生徒さんの前に座って会話を進めます。

既に2回練習を行いました。4名の生徒さん達は結構しっかり質問を覚え、想定問答集のプリントを見ないで私と会話しました。私は、そのプリントには書いていない、彼らにとって想定外の質問もしました。外国の人達が様々な質問をすることが考えられるからです。それらの質問とは、”Where is Kanazawa?”、”What grade are you in? (何年生ですか。)”や”Why do you wear school uniforms? (何故、制服を着ているのですか。)等です。

英会話練習は強制ではありませんが、今まで楽しい経験をした中3生がたくさんいます。昼食のために入ったお蕎麦屋さんで、隣のテーブルにいた若いアメリカ人4人とテーブルをくっつけて話をし、昼食をご馳走してもらった人がいます。彼女に見せてもらった写真からは実に楽しそうな雰囲気を感じました。制服が珍しいので写真を撮らせて欲しいと言われた人もいました。長く記憶に残る経験をした人もいるようです。

今日は木曜日で中3クラスがあります。来週の修学旅行を前にして3回目の英会話練習をする予定です。英語を話す時は間違えてはいけないと思いがちですが、話す時のミスは全然構いません。意図が伝われば良いのです。中3の皆さんには、ミスは全く問題ないと話しています。この機会に英語で話すことの楽しさを味わって欲しいと思っています。今年は4名中、何人の生徒さんが実行するでしょうか。

大学受験・合格者アンケート改訂 <  2023年 4月13日  >
サミット・ゼミでは大学受験に合格した生徒さんたちにアンケート調査をして、その結果をプリントにまとめています。今春、合格した人たちにお願いしたアンケートの結果を加えて、「大学受験・合格者アンケート」のプリントを改訂し、今週の高3クラスで配布しました。

アンケートの質問項目は、志望校を決めた時期や方法、受験勉強で辛かった時期と克服法、受験勉強での心の支え、共通テスト(センター試験)対策、2次試験に対する心構え、受験勉強で得たもの等です。プリントには高3の皆さんにとって参考になる情報が並んでいます。特に、悔いが残るもの、後輩へのアドバイス、学校の授業の活用法の情報からは得るものが大きいと思います。

今春のアンケート結果を加えながら、プリント全体を読み直してみました。大学受験という人生の一大イベントを乗り越えた生徒の皆さんの声をまとめた資料なので読み応えがありました。「受験勉強で得たもの」には、「問題を『素直に』解こうと考え始めてから、人にも『素直に』向き合おうと考えるようになった。」という回答がありました。生徒さんの成長を感じることができます。また、同じ質問に対して「支えてくれた人に感謝すること。」という回答もありました。このように回答できるという人間性が素晴らしいと思います。

このプリントはA4用紙6枚で構成されています。大学受験の道は長くて平坦ではありません。精神的に追い込まれることもあります。そのような苦しい時に読み返せば勇気を与えてくれる言葉を見つけられると思います。なお、高2の皆さんには、この資料をコンパクトにした形のプリントを配布する予定です。勉強へのモチベーション・アップにつながると期待しています。

小学生にとっての英語と国語 <  2023年 4月 6日  >
日本経済新聞には「私見卓見」という読者投稿欄があります。先週金曜日(3/31)の「私見卓見」の題名は「小学生は英語より国語を学ぼう」で、ある公務員の方の投稿でした。

その方は、子どもが小学5年生の時、英語の授業を参観しました。授業で見た幼児レベルのやり取りからはコミュニケーションの育成や国際理解が進むはずがなく、小学校英語は、ずばり、やる必要はないと思ったそうです。小学生は国語をしっかりやり、論理的思考力を養い、情緒を豊かにすべきで、英語は中学から学んでも決して遅くはなく、まずは読み書き中心の「受験英語」に一生懸命に取り組み、読解力を鍛えるべきとのことでした。

全く同感です。私は、英語の前に「読み・書き・ソロバン」という学力の基礎を徹底するべきだと考えています。国語の読解力がなければ、アメリカの国語である英語は分かりません。英語の大学入試では英文の読解力が問われます。単語や文法を前提として、英文が何を意味しているのかを読み取ることが問題を解くカギになります。

国語の読解力である「読み」を小学校で鍛えた上で、英語は中学校から始めれば十分だと思います。中学3年間だけで英語の基礎は十分に固まります。そして高校でさらに3年間勉強すればかなりの英語力に達します。中学校から始めても、大学入試を目指してしっかり勉強すれば世界で通用する英語力を身に付けることができます。

英語は世界の人々とコミュニケーションを取ったり、ビジネスをしたりするためのツール(道具)に過ぎません。ツールとして使いこなすための英語の勉強はもちろん大切ですが、それよりも何を伝えるのか、どんなビジネスをするのかの方が重要です。英語力の向上がサミット・ゼミのセールスポイントですが、「読み・書き・ソロバン」の重要性を踏まえた上で、英語の授業をしています。

星稜の入試問題 in 2023 <  2023年 3月30日  >
今年の私立高校の入試は2月1日に実施されました。星稜高校は学習塾にとても配慮してくれる高校で、毎年、入試後直ぐに入試問題を送付してくれます。

大学入試が一段落して気持ちに余裕ができたので、英語と数学の問題を解いてみました。 英語は大問1の問題形式が大きく変わっていました。昨年までは発音・アクセントが出題されていましたが、今年はそれらの問題がなくなりました。昨年まで出題されていたのは、大学入試センター試験の第1問が発音・アクセントの問題だったからだと思います。大学入試を念頭に入れた良い問題でした。

2年前にセンター試験から共通テストに替わって、英語リーディングの問題は全て読解問題になり、発音・アクセントは出題されなくなりました。共通テストに替わった翌年の昨年2月の入試で同校が発音・アクセントを出題するかどうか非常に興味がありました。結果は、上述のように出題されました。「さすが、星稜!」と思いました。大学入試が変わろうとも英語の勉強において発音・アクセントは重要であるというメッセージのようでした。

そして今年、発音・アクセントは出題されなくなりました。この変化の裏には作問担当の先生方の間で議論があったと推察します。発音・アクセントの重要性よりも大学入試の流れを優先させるべきだという判断があったのでしょう。因みに、英語は大問1から大問5まで共通テストを意識した問題で、設問はよく工夫されていました。

数学は思考力を問う星稜らしい問題でした。数学でも大問3と大問5は共通テストの問題形式に沿ったものでした。数学の難度が気になりましたが、英語も数学も共通テストを意識した良問でした。

NHK英語ラジオ講座 in 2023 <  2023年 3月23日  >
中学クラスの皆さんにはNHKの英語ラジオ講座を聴いてもらっています。石川県の公立高校入試の英語大問1はリスニングで配点は30点です。ラジオ講座を聴き続ければ、入試や模試のリスニングでのミスはほぼなくなります。

新年度の英語番組は今年度と同じです。中学生向けは「中学生の基礎英語 レベル1」と「中学生の基礎英語 レベル2」です。前者は中学1-2年レベルで、後者は中学2-3年レベルです。新中3クラスの皆さんには「レベル2」、新中2クラスの皆さんには「レベル1」を聴くように言いました。二つの番組の違いは文法です。「レベル1」は中学2年前半までに習う文法を扱い、「レベル2」はそれ以降に習う文法が対象です。英語が得意な新中2生にとっては「レベル1」より「レベル2」の方が良さそうですが、内容が難しいかもしれません。

以前の中学生向けラジオ番組の構成は「基礎英語1」「基礎英語2」「基礎英語3」でした。この構成は中学3学年にピッタリ合っていました。NHKが何故3番組構成を現行の2番組構成に変えたのか理解に苦しむところです。今年度の2番組構成が3番組構成に戻ることを期待していましたが叶いませんでした。

上述のようにラジオ講座で学ぶ文法が学年とミスマッチになる場合があることは残念ですが、継続的に英語を聴くことは非常に大切です。「英語は習うより慣れろ」と言われますから、月曜から金曜までの週5回ラジオを聴くことの効果はかなり大きいと思います。生徒の皆さんには、入試や定期テストのリスニング対策のためだけではなく、将来の英語でのコミュニケーションのために聞き続けるよう話しています。

公立高校入試 in 2023 <  2023年 3月16日  >
昨日(3/15)合格発表があった公立高校入試は先週火曜日・水曜日(3/7, 8)に実施されました。例年通り、直ぐに英語と数学の問題を解いてみました。

英語は、大問4問構成は変わりませんでしたが、大問2の問題形式が大きく変わりました。昨年までの穴埋め問題から英単語の並び替えと短い英作文に替わりました。並び替え問題は穴埋め問題の前に出題されていた形式です。大学入試センター試験から共通テストへの変更で並び替え問題がなくなったという流れに逆行する形式変更で意外な感じがしました。

大問3、大問4はそれぞれ英文資料に基づく会話文、二つのグラフに基づく長文で形式変更はありませんでした。従来通りかなりの英文量で速読ができなければ50分で解き終えることは難しいと思います。昨年の英語の平均点は39.9点で、その前は50点割れが3年続きました。大量の英文量からすると平均点は従来の流れが続きそうです。並び替えでは文法力が問われるので、文法力が得点に少なからず影響したと思われます。

数学は石川県の公立高校入試らしい難しい問題でした。関数、空間図形、平面図形の問題の小問(3)は手強い問題でした。連立方程式の応用問題もヒネリが加えられていました。高得点を狙った受験生は苦しんだことでしょう。得点できる問題で確実に得点を積み重ねることが要求されました。数学の平均点は50点割れが4年続いています。今年もおそらくこの流れが続くでしょう。

今年の入試を受けて中3クラスの授業を進めます。本年2/16付け本欄で述べた通り、英語は既に速読練習を開始しました。50分の制限時間でしっかり問題を解き終えることができるよう着実に練習を重ねる予定です。並び替え問題については、同様の問題が出題されていた模試過去問が使えるので全く心配していません。

数学は各分野の基本を固めた上で難問にも挑戦するつもりです。難問にじっくりと向き合うことは高校数学にもつながります。数学は失敗し易い科目なので、自分が目標とする点数を確実に取る総合問題練習を重ねる予定です。難しさに萎縮しないようなメンタルケアも必要だと考えています。

分かったつもり <  2023年 3月 9日  >
「分かったつもりにさせない 本質を伝える指導」 これは駿台予備学校のインターネット広告のキャッチコピーです。見た瞬間、良いコピーだと思いました。「分かったつもり」は要注意です。該当のことの理解や記憶が微妙で、次に同じような問題が出されたときに解くことはできません。ましてや応用性もありません。教える立場の者として気をつけなければならない大切なポイントです。

授業をしていて生徒の皆さんが本当に分かっているのか、分かったつもりになっているだけなのかを見抜くのは非常に難しいです。彼らの表情だけでは判別できません。本当に分かっているのかどうかをチェックするにはテストで調べるしかないでしょう。これでは手間取ってしまいます。

分かったつもりのレベルに留めない授業をすることが大切です。その意味で、駿台予備学校は「本質を伝える指導」というコピーを付け加えたのでしょう。しかし、それでも足りていないと思います。さらに、本質の伝え方が重要です。生徒の皆さんが該当の事項を完璧に消化してくれるような工夫や配慮が必要になると思います。教師の力量が問われます。

駿台予備学校の広告コピーは良い刺激になりました。少人数制のメリットを生かして、生徒の皆さんの表情を観察しながら、授業の分かり易さを追求していくつもりです。

自由英作文強化 <  2023年 3月 2日  >
既に授業が終了している今年度の高3英語クラスでは自由英作文練習を強化しました。テーマにもよりますが、大学入試問題としてはかなりの難問です。そう簡単には書けるようにはならないので、今年度は例年よりも早く、高2後半から練習を始めました。通常の和文英訳と交互に練習して、全部で23回練習しました。

自由英作文が難しいのは幾つかの要因があります。先ずは、設問のテーマです。低い食料自給率の問題点二つ(金沢大2022年)、5Gによる生活の変化(名古屋工業大2021年)、文系と理系を分けることについて(九州大2020年)などは日本語の小論文としても難しい問題です。次に、テーマに答えるためのシナリオです。採点者にアピールできるように論理を構成するのは相当難しいです。そして、そのシナリオを英語にしなければなりません。やはり難しいです!

練習開始を早めたので、生徒の皆さんはだんだん慣れてきました。しかし、昨年の初冬の頃、出来具合が悪くなりました。テーマを難しくしていったからです。制限字数(80語から120語程度)で英文は出来上がるものの、設問のテーマに答えていない答案が増えてきました。英語が出来る人たちが陥りやすいポイントです。英文としてはまとまっていても設問のテーマに答えていなければ得点できません。共通テストの後は、自由英作文の練習の比重を大きくしました。設問のテーマをしっかり見据えることを徹底しました。

大学入試の問題として自由英作文はとても優れていると思います。受験生の思考力と表現力を測ることができます。受験生にとっては大変ですが、テーマに対して深く考えて、それを自分の言葉で表現することは社会人としての活躍につながります。

高3、最後の授業 <  2023年 2月23日  >
明後日(2/25)の大学入試2次試験を前にして、今週月曜日に高3クラスの最後の授業を行いました。高3クラス5人の中には中2の開講の時から通ってくれた生徒さんが3人います。彼らとは5年間も一緒に勉強したことになります。非常に感慨深いです。

5年間を振り返ると、人間の成長の逞しさを感じます。高校入試を乗り越え、大学入試を目指す中で英語や数学の実力を伸ばす姿を身近で見守ってきました。難関大学の入試問題にも十分対応できるまでに伸びてきた過程は中高生の力強い成長を感じさせてくれました。コツコツと努力を積み重ねることの重要さだけではなく、物事に取り組む際の素直さの重要性についても感じました。

彼らの成長を喜ぶと同時に、自分自身の責任も感じます。生徒の皆さんがしっかり実力を伸ばせるよう導かなければなりません。入試を大きな目標にして勉強していますが、社会に出る準備をしているという側面もあります。一人一人は異なるので、個性に合わせてコミュニケーションを取る必要があります。特に、何か課題がある場合にどのように話すかは非常に難しい問題です。

今月2日の本欄で述べた通り、2次試験に向けての心構えについては新たにプリントにまとめて配布しました。月曜日の授業では本番会場での注意点について述べました。授業の締めくくりには、人生を生きる上でのアドバイスもしました。明日の夕刻には激励のLINEをするつもりです。今は生徒の皆さんの健闘を祈るばかりです。

新たな試み <  2023年 2月16日  >
金沢市立の各中学では今週から来週にかけて期末テストが行われています。中2クラスでは、冬休み明けの実力テストの後から準備してきました。この期末テストが終わった後にある試みを計画しています。それは英語の速読練習です。速読練習は、従来、中3の夏期講習から始めていました。11月の地域統一テストが最初の目標で、3月の公立高校入試の時点で然るべきレベルに達していることを狙っていました。

中2クラスでの試みには過去にも例があります。現在社会人4年目になっている教え子達が中2の時でした。上手く導けば中学生は十分に対応してくれることを感じた事例です。この時は、英語の5文型でした。主語、動詞、目的語、補語をS, V, O, Cとして、第1文型SVから第5文型SVOCまでを教えました。中2の11月頃でした。もちろん最初は難しそうでしたが、彼らは直ぐに慣れました。英語が得意になっていったことは言うまでもありません。

今回の挑戦には伏線があります。冬休み明けの実力テストに備えて、英数とも中3生が受ける模試の過去問を解きました。試験範囲が中1、2分野である7月の過去問を使いました。英語の成績がかなり良い中2の皆さんですが、模試過去問には苦戦しました。その原因を尋ねると、問題文が長くて時間が足りなかったとのことでした。

石川県の公立高校入試の英語は難しいです。昨年の平均点は39.9点でした。その前は40点代が3年続きました。第3問の会話文、第4問の長文とも問題文が長いです。しかも、それぞれ英文資料、英語の説明がついたグラフに関する英文です。因みに、昨年の第4問は36行の英文で、10年前の2012年の長文問題(グラフ無)は27行でした。(2011年は25行、2010年は23行) 資料やグラフに関する大量の英文を読まなければならないので平均点は下がるはずです。

中2クラスの英文速読練習は来週後半から始めます。彼らが受ける最初の模試は7月初旬ですから、それまでにかなり練習を重ねることができます。7月の模試でどのような成果が見られるのか楽しみです。速読練習は彼らが受験する来年の公立高校入試が大きな目標です。そして、この速読の技術は4年後の大学入学共通テストにつながります。共通テストの英語リーディングは速読できなければ時間内に解けないからです。来週水曜日(2/22)発行の「金沢情報」に掲載する広告の中に「中学英語を完璧にして高校へ。」との記述があります。この速読練習はその要素の一つです。

英語の授業をアピール <  2023年 2月 9日  >
タウン情報誌「金沢情報」今月22日号が学習塾特集を組みます。今回も広告を掲載する予定で、今週火曜日に原稿が完成しました。「ココにも注目!」欄で、英語の授業をアピールしました。「中学英語を完璧にして高校へ。大手予備校に負けないシステムで大学入試へ導く。」が原稿の一部です。

本欄で何回か述べている通り、私自身の中高生時代、英語は得意科目ではありませんでした。分かっているのか、分かっていないのか「微妙」な状態でした。英語に対する曖昧さが端的に出たのが現役で受けた早稲田大学の入試でした。100点満点の46点位だったと思います。数学と国語はきっちり得点できていましたが、英語が足を引っ張り不合格でした。

当時は名古屋に住んでいましたので河合塾に一年間通いました。河合塾でしっかり勉強して英語が出来るようになりました。得意だった数学の偏差値を超える得意科目になりました。浪人して英語が分かるようにならなければ、日産自動車の国際法務や輸出の仕事をこなすことはできませんでした。また、英語が得意になったことが学習塾を始めることにもつながりました。

学習塾を始めて試行錯誤で授業内容を工夫してきました。英語の授業、特に高校クラスの授業に自信が持てたのは、毎年の2次試験問題を掲載した問題集に書かれていた監修者の一節を読んだ時でした。河合塾の講師の方による受験生に対する英語の勉強法についてのアドバイスでした。さらに、名古屋の河合塾で浪人した教え子が、参考にして下さいと、浪人後に教材を渡してくれました。私の授業方針と一致していました。自分の浪人時代を思い出して高校クラスの授業を進めていたわけではありませんが、自然に河合塾と同じような授業内容になっていました。

高校入試や大学入試に英語があるから英語を勉強しているのではありません。グローバル化された今の社会では国際交流の場でも海外ビジネスの場でも英語が出来ないと活躍することはできません。社会に出て通用する英語力を身に付けるために大学入試を目標にして英語力をつけることが非常に重要です。自分自身が英語を克服した経験と24年間の授業の経験を基に、これからも中高生の皆さんを導いていくつもりです。one of the best in Japan を目指します!

2次試験に向けて <  2023年 2月 2日  >
高3クラスの皆さんは、共通テストの結果を受けて2次試験の出願を終えました。共通テストの英語、数学、国語は時間との戦いという側面があり、思い通りに得点することはなかなかできません。今までの経験から言えば、期待通りに得点できる人は20-30%ではないかと思います。今年も人それぞれでした。2週間前(1/19)の本欄で述べた通り、1/20に一人一人と出願について相談しました。彼らの人生に影響する重要な相談でした。

新しいプリントを作りました。2次試験に関するアドバイスをまとめたプリントです。大学に進んだ先輩の生徒さん達には受験が終わった後、受験勉強の様々な点についてアンケートに答えてもらっています。その項目の中に「2次試験に対する心構え」があります。1/20の出願相談の後、今までのアンケート結果を読み返し、参考になるコメントをまとめました。

2次試験本番に向けての気持ちの持ち方、当日の気持ちの持ち方、当日の問題への取組み方について貴重なコメントが並んでいます。「C、D、E判定の人は特攻隊のような気合で挑んでくるので、A、B判定でも油断しないこと。」はD判定からの逆転合格を果たし、涙の合格報告をしてくれた生徒さんのコメントです。今の時期の生徒の皆さんにとって非常に参考になります。

上述のアンケート全体をまとめた資料は昨年春に渡してあります。今回のプリントは「2次試験に対する心構え」の内容を詳しくしたもので、私からのアドバイスも加えました。ラストスパートをする彼らに対する私からの激励を込めたプリントになりました。このプリントは今週月曜日(1/30)に配布しました。2/25の2次試験までは3週間です!

共通テスト in 2023 <  2023年 1月19日  >
1/14、15に実施された共通テストの英語と数学の問題を直ぐに解いてみました。私にとって年中行事の一つです。毎年、今年はちゃんと解けるかなと若干心配しながら取り組みます。結果は特に問題はありませんでした。これからも頑張れそうです。

英語リーディングは相変わらずの英文量です。80分で6,000語を超える英語を読まなければならないので受験生は大変です。共通テストになり2年続いて伝記が出題されていた第5問が物語文に替わりました。第6問Bの論説文はある生物に関する細かな描写が続いて難しかったです。平均点は昨年の61.80点が55.07点(1/18中間集計)に下がりました。第5問は解き易かったと思いますが、第6問Bで苦戦した受験生が多かったのでしょう。

数学は難度に注目していました。昨年の数TA、数UBの平均点はそれぞれ37.96点、43.06と異常と言える位の低さでした。その反動なのか、今年はそれぞれ58.08点、64.86点と過去の平均点より少し高くなりました。TAは設問の文章量が増えて共通テストらしいと思いました。UBは高い平均点の通り、ベクトルの後半を除いて、それほど難しくはありませんでした。数列の問題は複利の銀行預金に関する問題でした。共通テスト直前の高3数学クラスで同様の問題を解いていたので、生徒の皆さんにとってはラッキーでした。

今年の共通テストを解いて、今後の高校クラスの授業内容について考えました。基本的には従来通りで良いと思っております。英語はやはり速読です。ただ速く読むだけではなく、読みながら書かれている情報を頭に残すことを意識するつもりです。また、問題形式に慣れる練習も繰り返そうと考えています。数学は各分野の基本を押さえた上で練習を積み重ねるつもりです。センター試験から続いている問題を解く際の「誘導」に慣れることが1つのポイントです。誘導を意識すると問題を解き易くなるはずです。

センター試験から替わって3回目の共通テストでした。英語リーディングは今年も読解問題だけで構成されていました。センター試験で出題されていた発音・アクセント、文法・語法、語句整序文は出題されませんでした。国公立大学の2次試験では一般的にこれらの問題は出題されません。共通テストと各大学2次試験から成る大学入試において、英語でのコミュニケーションが重要視されている時代に発音・アクセントが、そして英語の基礎である文法・語法が出題されないのは非常に残念な状態です。

共通テスト後の水曜日 <  2023年 1月19日  >
大学入学共通テストが先週末(1/14、1/15)に実施されました。受験生は翌月曜日(1/16)に自己採点して、その結果と出願希望大学の情報を大手予備校に送ります。大手予備校は全国から寄せられた大量の情報を処理してAからEまでの合格可能性判定を出します。そのシステムが稼働するのが水曜日です。私にとって一年で一番気持ちが引き締まる日です。生徒の皆さんは人生に大きく影響する判断をしなければなりません。全力で彼らをサポートします。

昨日(1/18)の水曜日、私が毎年利用するシステムが昼頃稼働し始めました。早速、生徒の皆さんの自己採点結果を入力して、彼らが希望する大学についての合格可能性を調べました。共通テストは時間との戦いという側面があり、思い通りに得点することは難しいです。従って、生徒の皆さんは出願する大学について心が揺れます。彼らが考えている大学だけではなく、私が提案する大学についても判定を確認しました。

生徒さん毎にA4一枚のプリントを作成します。複数の予備校の判定、ボーダーラインだけではなく他の情報も盛り込みます。昨年倍率や過去の合格最低点です。過去の合格最低点は大切な情報です。2次試験でどれ位得点すれば良いのかの目安になるからです。ただし、共通テストの難易度は年によって変動しますから、合格最低点の扱い方には注意が必要になります。

合格判定プログラムをチェックしながら、合格最低点を調べるサイト、必要によっては各大学のサイトを同時並行で見ますからかなりの集中力で作業を進めました。時間があっという間に経ちました。合格判定プログラムに生徒の皆さんの自己採点結果を入力する時には様々な思いが頭に浮かびました。特に、苦手としていた科目で然るべき得点を入力する際は、その生徒さんのこれまでの頑張りを想像してジーンときました。

生徒の皆さん一人一人とは、明日金曜日に出願大学について相談します。出願期間は来週月曜日(1/23)から2/3(金)までです。彼らは共通テストから出願まで濃密な一週間余りの間に大切な決断を下します。

永瀬王座の言葉 <  2023年 1月12日  >
今週月曜日(1/9)、将棋の王将戦第1局で、藤井聡太5冠(20歳)が挑戦者の羽生善治九段(52歳)に勝ちました。人気棋士同士の対局で大きく報道されました。高校生、大学生の時によく将棋を指していた私は藤井さんや羽生さんの成績が気になります。その藤井王将の研究仲間に永瀬拓矢王座(30歳)がいます。その永瀬王座に関する記事をヤフーニュースで見ました。その記事に載っていた永瀬さんの言葉です。

「自分は子供の頃、何をやってもうまくいかない子供でした。でも将棋と出会えた。出会えて頑張ることができた。才能はないとすぐに分かりましたけど、努力することはできたんです。大切なのは好きなことを見つけて、努力を続けることだと思っています。自分は自分の棋士人生を通して、才能よりも努力の方が大切なんだということを証明したい。」

将棋のタイトルホルダーですから才能がないというのは謙遜でしょうが、永瀬さんの姿勢には学ぶべきものがあります。努力することの大切さを教えてくれます。そして、素晴らしい成績を残し続けることでそのことを証明しています。自分も頑張ろうと思わせてくれる言葉です。そう言えば、羽生さんも、才能とは努力を継続することと述べています。

勉強ではどうでしょうか。やはり努力が重要な要素だと思います。コツコツと努力を積み重ねればかなりのレベルにまで到達することができます。数学では才能的要素が必要かもしれませんが、それは数学者のような高度なレベルにおいてです。今週末の大学入学共通テストの数学では努力で然るべき点数が取れます。英語は単語を覚えたり文法を理解したりして努力すれば高いレベルに到達できます。ゲームやSNSのような様々な誘惑に打ち勝って机に向かえることが才能であると言えるかもしれません。

自己の人生に対する責務 <  2023年 1月 5日  >
新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。10月に開校25周年を迎えます。頑張ります!

昨年11月17日付け本欄「中村天風先生の教え」でご紹介しました「日常心得集」には誓いの言葉が掲載されています。ある本によると、松岡修造さんはその言葉を毎日朝晩2回口にしているそうです。

誓いの言葉の中に「自己の人生に対する責務を果たし」という一節があります。この心得集は、天風先生の本の付録になっていたもので、クリアケースに入れて机の引き出しの奥にしまっていました。昨秋、たまたま引き出しの中を整理した時に久しぶりに目にしました。そしてその一節にハッとしました。中高生の皆さんを育てることが自分の人生に対する責務であると改めて自覚しました。

クリアケースに入った日常心得集を確認した頃、高3英語クラスで読んだ共通テスト形式の問題文の中に”calling”という言葉が出てきました。「天職」という意味で、神様の思し召しというニュアンスがあります。直ぐに”calling”という単語が上述の誓いの言葉の一節とつながりました。頑張って中高生の皆さんを導こうと思いました。