■ 塾長からの一言

おかげさまで20周年です その2 <  2018年11月 8日  >
先月11日付け日本経済新聞1面「ニッポンの革新力」という連載記事の中に「AIやロボットが高度に発達した社会では、知識や業務遂行といった従来型スキルだけでは不十分だ。今までにないアイデアを生む力が欠かせない。」という言葉がありました。その記事には「さらば詰め込み」という小見出しもありました。近年のテレビや新聞では知識の詰め込みが古くて良くないもののように言われているのが非常に気にかかります。

社会に出て仕事をする際には、何らかの指針のようなものはあっても、このようにすれば大丈夫という教科書はありません。様々な課題、難題に対して適切なアイデアを生み出すことが非常に大切です。その意味では上記の日経新聞の記述はその通りです。しかし、どうすればアイデアが出てくるのでしょうか。

社会で活躍するために学校教育で必要なものを考えるに際して、2002年にノーベル物理学賞を受賞された小柴昌俊・東大特別栄誉教授の指摘が大変参考になります。それは、受動的認識能力と能動的認識能力の掛け算で人間の能力が決まるという指摘です。受動的認識知識とは知識、能動的認識能力とは考える力です。いろいろな事を知っているだけではダメ、いくら考える力があってもダメで、両方が必要です。

暗記、知識の詰め込みは欠くことのできない必須事項です。歴史や地理の知識がなければ日本そして外国のことを理解することはできません。理科の知識がなければ日常の様々な事象を理解することはできません。漢字の読み書きができるのは日本人として当然のことです。近年は、この知識の詰め込みが軽視されているような気がします。「さらば詰め込み」ではなく「詰め込みの上に」であるべきです。

考えることの重要性は言うまでもありません。状況に応じた思考力がなければアイデアは出てきません。考える力は数学や物理・化学の勉強をする過程で培われます。難しい問題を直視ししっかり考えるという習慣が重要です。ある経済団体の幹部である友人が、私立大学文系の受験生にもセンター試験の数学を課すべきだと話したことがあります。世の中では論理的思考力が要求されます。

小柴先生の指摘は本質を突いていると思います。時代がどのように変わろうとも、知識と考える力の掛け算が必要です。今年のノーベル医学生理学賞を受賞された本庶佑・京都大学特別教授が科学者をめざす小中学生向けに語った言葉の中に「教科書に書いてあることを信じない。」という言葉がありました。この言葉については、本庶教授をよく知っているiPS細胞研究の山中伸弥・京都大学教授が教科書の内容を全て理解することが前提であると補足されていました。教科書をマスターした上で考えることが独創性につながるのでしょう。

西澤潤一教授 <  2018年11月 1日  >
先週土曜日(10/27)、日本経済新聞の1面に「ミスター半導体」と呼ばれた西澤潤一さん死去の記事がありました。西澤さんは電子工学の世界的権威で、東北大学や首都大学東京などの学長も務められました。1950-60年代に半導体レーザーや光ファイバーによる光通信の原理を発明し、現代の情報通信社会の基礎を作られました。死去の記事が日経新聞の1面に掲載されるほどの業績です。

西澤先生のことを知ったのは社会人になってすぐの頃でした。私は高校の理数科に入りました。高3になる時に転校して文系に変わりましたが、もともと理系科目が好きでした。理数科時代にはコンピュータの研究が良いかなと考えていました。もっと早く先生のことを知っていたら西澤先生に学ぶ道へ進んだと思います。当時、半導体研究という領域は輝いて見えました。

大学受験において学部・学科の選択は人生に関わる重要な問題です。将来こんなことをやりたい、だからこの学部・学科を選ぶという姿勢が理想ですが、そのような選択をする生徒さんは多くはありません。高校クラスでは全国模試の結果が返却された時に個別反省会をして、勉強の話だけではなく進路の話もします。しかし、進路についてしっかり研究している高校生はあまりいません。

自分自身が進路のことをいろいろ研究したとは言えないので偉そうなことは言えません。今の中高生諸君の成長を見守る仕事は自分に向いていると思っていますが、若い時に進路についてもっと調べるべきだったという悔いがあります。その後悔から、生徒の皆さんにはそれぞれの適性に合うような選択肢を示したいと考えています。理数科時代の私に西澤先生のことを話すような情報提供ができれば最高です。

出会いと別れ <  2018年10月25日  >
自宅の近くにお寺があります。入り口の横に掲示板があり、いろいろなお言葉が掲示されます。何となく気になるので、ジョギングの帰り道のルートを少し変えて定期的に見るようにしています。少し前に掲示されていた言葉は「人は出会いによって育てられ、人生は別れによって深められる」でした。味わい深い言葉として印象に残りました。

平成31年度のセンター試験は来年1月19日(土)・20日(日)です。高3の皆さんにとって残り3ヶ月を切りました。2月25日の2次試験までは丁度4ヶ月です。センター試験、2次試験までの授業プログラムを考えている時に、中3の時から通ってくれた生徒諸君と一緒に勉強できるのももう少しだなぁ~と思いました。そして、上述の言葉を思い出しました。

縁あって通ってくれた彼らを上手く育てられたのかを振り返ると、様々なことが頭に浮かびます。良かった点もあれば反省点もあります。反省点を踏まえ、残りの限られた期間を彼らにとって有意義なものにしなければなりません。それによって来春の彼らとの別れの価値、深みが決まってきます。

高3の皆さんと一緒に勉強をしてきて、私自身が育てられた面もあります。英語や数学の授業の進め方を工夫しました。生徒さんとの接し方で参考になることが多々ありました。彼らのおかげでいろいろな経験を積み増すことができたので、とてもありがたいと思っています。

街路樹が赤や黄色に色づき始め、日暮れの時間が早くなると受験シーズンが間もなくやってくると感じます。高3の受験生の皆さんと笑顔の別れができるように私も頑張ろうと気合を入れています。

おかげさまで20周年です <  2018年10月18日  >
昨日(10/17)、サミット・ゼミは開校20周年を迎えることができました。皆様のご支援に心から感謝申し上げます。どうもありがとうございました。この20年間に359人の生徒さんと出会いました。先日、開校時からの名簿を見ながら一人一人の生徒さんを思い出していました。

20年前に羽咋市の羽咋神社前に教室を構えました。最初の生徒さんは教室の大家さんの孫のK君です。当時中1でした。すぐに同級生のR君が入塾してくれました。K君とR君は高3まで通ってくれ、サミット・ゼミの授業の基礎が形づくられました。両君抜きにゼミの歴史は語れません。彼らとは2005年に当時ヤンキースに在籍していた松井秀喜さんの応援にニューヨークへ行きました。また、高校の先生になったK君とは今も時々テニスをしています。東京にいるR君とは時折ゴルフをしています。人の出会いは本当に有難いと思います。

大学時代に「大谷は学校の先生に向いている」と友人に言われたことがあります。しかし、普通に就職すれば良いと考えて日産自動車に就職しました。東京や名古屋で仕事をしていましたが、体調を崩して21年前の11月に石川にUターンしました。傷心の帰郷でした。体調が回復して金沢での就職が決まったものの不安を感じていました。そんな中、志賀町にある実家の和風ペンションで、近所に住む顔なじみの毒舌お姉さんに「タクミさんは体型と性格は悪いけど、頭が良いから塾をやれば良い」と言われました。

その一言がなければサミット・ゼミの開校はありませんでした。私の人生を決めた一言でした。因みに、当時の体型は確かにひどいものでしたが、今は頑張ってジョギングを継続していますから少し良くなりました。性格は悪くはないと自分では思っています。「頭が良い」という言葉には抵抗があります。勉強の努力をしただけです。

先月末、大河ドラマ「西郷どん」の最後に流れる「西郷どん紀行」のナレーションを担当している島津有理子アナウンサーがNHKを辞めることが話題になりました。医師を目指して勉強するための44歳での決断です。5月に番組で紹介した「生きがいについて」(神谷美恵子著)を読んで、幼いころからの思いを叶えたいと思ったそうです。

日産自動車や貿易商社で一生懸命仕事に向き合いながらも「このままで良いのかな」と思い続けていました。私は小さい頃から世のため、人のために働きたいと思ってきました。企業での仕事はこの思いに必ずしも合致しませんでした。学習塾を始めて、生徒の皆さんの成長を見守っています。これは私にとって、島津元アナが目指した生きがいになっています。学生時代の友人は私の適性を見抜いていたようです。口の悪い仲良しお姉さんの一言に至るまでに19年間というとても長い回り道をしました。しかし、法務、輸出、広報などの経験は決して無駄ではなく、生徒の皆さんへのお話しの基礎となっています。

20周年を機に、中高生の勉強についてまとめてみようと思っています。10年前にも”To summarize 10 years”というシリーズで述べたことがあります。内容が重複することもあるでしょうがご容赦願います。本欄をお読み頂いている皆さんのご意見もどうぞお聞かせ下さい。

自由英作文演習 in 2018 <  2018年10月11日  >
高3英語クラスにおける自由英作文演習が進んできました。本年6/7日付け本欄で述べた通り、例年夏休みから実施していた自由英作文演習を今年は4月から始めました。既に11回いろいろなテーマで練習して、高3の皆さんは大分慣れてきました。まだ甘いところはあるものの、練習を開始した半年前に比べてかなりレベルアップしました。

自由英作文は受験生にとって難問です。例えば、今年の金沢大学の問題は2つの授業形式について述べるものでした。講義形式と討論形式の良い点、悪い点を比較した上で、3つの理由を挙げて80〜120語で自分の意見を述べる問題でした。論点を整理した上でシナリオを考えて、それを英語にしなければなりませんから大変な作業です。大問3つの内の1問であり、この第3問の出来具合は合否に大きく影響したと思います。

金沢大学だけではなく近年は多くの大学で自由英作文が出題されます。この難問への対策は練習を重ねるしかないので今年は4月に始めた訳です。しかし、早く始めたために手元にある問題の在庫が少なくなってきました。そこで先月から昨年、今年の入試問題をチェックしています。これが結構面白い作業になっています。

各大学が様々なテーマを出題しています。難しいテーマだけではなく面白いテーマもたくさんありました。各大学の出題担当の先生方が工夫している様が伺えます。以下に少しご紹介致します。
・「何故勉強しなければならないのか」という勉強嫌いな中2生へのアドバイス (70語程度 2017年 大阪大)
・初めて日本を訪れる外国人旅行者へのアドバイス (100語程度 2017年 愛知教育大)
・中学生時代の自分に対するアドバイス (10行 2017年 岡山大)
・10億円の資金で、どのような会社を作り、どのように他人に恩恵を与えるか (120語程度 2017年 静岡大)
・自分の失敗談とそれから学んだこと (70語程度 2018年 大阪大)
・小学校の英語必修化に対する意見 (80-100語 2018年 鹿児島大)
・選挙権年齢の引き下げに対する意見 (100語程度 2018年 神戸市外国語大)
・会いたい歴史上の人物 (語数不明 2018年 滋賀大)

それぞれ吟味された良い問題だと思います。特に、昨年の大阪大学の問題は興味深いです。今年の神戸市外国語大学の問題は深い思考力を問う難問です。素晴らしい問題をたくさん見つけましたので、手元にある自由英作文の問題の在庫を総整理するつもりです。全国の大学入試問題からゼミで使う問題を選べるので、ある意味とても贅沢なことだと思っています。

全国模試反省会 <  2018年10月 4日  >
サミット・ゼミでは各テストの後に生徒の皆さん一人一人と反省会を行っています。中学クラスでは学校の定期テスト・実力テストの答案返却時に個別反省会を開きます。授業時間中に順番に話します。高校クラスでは全国模試の結果が返却された時に個別反省会を行います。高校生の皆さんとの反省会は以前は授業時間中でしたが、3〜4年前からは授業時間とは別に1人30分程度の時間を取っています。

高1生は7月初旬に進研模試を受けました。夏休みと学校祭のため結果の返却が遅くなり、高1クラスの皆さんとの個別反省会を先月上旬に行いました。上述の通り授業時間とは別にしっかり時間を取って話しました。

進研模試は日本全国のほとんどの高校生が受験します。受験者数は約48万人ほどです。ですから、大学入試に向けて進研模試の結果は非常に参考になります。進研模試の全国偏差値でどのレベルの大学に合格できるかが大体分かります。例えば、金沢大学だと全国偏差値64-65位が目安です。(医学部は別です。)

高1の皆さんとの反省会では先ず志望校を尋ねました。今の段階で志望校が明確になっている人は少ないのですが、目標を設定することはとても大切です。高い目標を持てば普段の勉強に対する集中度が違ってきます。気になっている大学を確認した後は、その大学に合格するために進研模試でどの位の成績が必要かを説明しました。

7月の進研模試結果と志望校のレベルに開きがある人がいました。そこで、志望校に合格できるレベル(全国偏差値)まで何点必要かを計算してみました。この計算をする時にいつも感じるのは、意外に開きは大きくないということです。その人の場合も、模試結果は思わしくなかったものの、十分手が届く水準でした。

反省会では苦手科目の勉強法、自宅学習、部活との両立等について話した後、一つ一つの定期テストを大切にするよう言いました。高1・高2の定期テストの勉強の積み重ねが受験勉強につながるからです。先々週の本欄で述べた通り、高1クラスの皆さんとは来月東京の大学見学に出かけます。勉強に対するモチベーションが上がっているはずなので、今月末に予定されている2回目の進研模試でどのような結果が出るのか楽しみです。

日本のTOEICスコア <  2018年 9月27日  >
「えっ、そんなものなの?」昨日の日本経済新聞のある記事の中で紹介された表にショックを受けました。「職場の英語化 社員配慮」という見出しの記事で、主要国のTOEIC(リスニング・リーディング)平均点(2017年)の表が掲載されていました。ドイツ800点、フランス722点、韓国676点、中国600点で日本はなんと517点!

因みに、TOEIC(リスニング・リーディング)は990点満点で、860点以上がレベルA(Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる)、730-855点がレベルB(どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている)、470-725点がレベルC(日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる)とされています。

記事では、職場で英語を「準公用化」する動きが広がっていることを紹介しています。資生堂では10月から本社部門の会議や社内文書を英語に切り替え、ホンダなども2020年からの英語公用化を掲げています。ただし、日本語も許容して、英語が苦手な社員に配慮しているそうです。記事はまた、大学入試センター試験で英語のリスニングが導入されたこともあり20代は英語力が高く、「就職氷河期世代」の30-40代との差が拡大傾向にあると説明しています。

近年は英語の重要性が叫ばれてきました。そして、2020年度の大学入試から英語の4技能が問われるようになります。この世の流れから、日本人全体の英語力は高まっているだろうと思い込んでいました。ですから517点という平均スコアはかなりショッキングです。韓国と約150点もの開きがあります。インターネットで調べてみると、韓国の若者は外国語を学ぼうとする姿勢が子供の頃からできているそうです。同国では受験戦争が続いていることも原因の一つかもしれません。

ドイツの800点というスコアは驚きです。東京外国語大学では入学前に新入生がTOEICを受験します。元生徒さんは715点でした。かなり英語ができる大学受験生が715点ですから、ドイツの平均点の高さは正にアンビリーバブルです。ドイツの外国語事情がどうなっているのか興味が湧きます。日本の外国語教育に参考になるものがありそうです。

大学見学企画 <  2018年 9月20日  >
11月に高1クラスの皆さん全員と大学見学のため東京へ行く企画を立てました。大学に合格した生徒さん達と2回、海外旅行をしたことがありますが、高校生との大学見学旅行は初めてです。

高1クラスにとても英語に興味を持つ生徒さんがいます。夏休み前に東京外国語大学のオープンキャンパスに行ったらどうかと話していました。しかし、7/15のオープンキャンパスには間に合わず、次の機会として大学祭を考えました。以前、東京外国語大学を志望する高2生がいて、元生徒である同大学生に頼んで大学祭を案内してもらったことがありました。因みにその高2生は見事同大学に合格しました。

東京外国語大学の大学祭である外語祭は11月の三連休に予定されています。東大の1・2年生が学ぶ駒場キャンパスの駒場祭は秋にあったはずと調べてみると、外語祭と同じ時期に開催されることがわかりました。優秀な高1クラス諸君に東大を案内すれば良い刺激を受けるだろうと思って、東京の大学見学旅行を企画した次第です。2日間の日程で、東京外国語大学、東大駒場キャンパス・本郷キャンパスと早稲田大学を訪問する予定です。東京外国語大学は同大学を卒業して東京で働いている社会人2年目の元生徒さん、早稲田大学は同大学3年生の元生徒さんに案内してもらいます。東大は私が担当します。

ご父兄の皆さんに提案する企画書は高1の生徒さんに作ってもらいました。かなり大変な作業だったと思います。私の何回かのダメ出しを経て素晴らしい企画書が出来上がりました。JTBへの就職を考えたこともある私はあえて作らず、勉強のためと2人の生徒さんを指名しました。(パワハラかな?) その企画書は旅行代理店の担当者にとても好評でした。

東京での宿泊は、外国人のビジネスマンや観光客がよく泊まるホテルを選びました。グローバルな雰囲気を感じることができます。大きなレストランで、周りに多くの外国人がいる中で取る朝食はきっと刺激的だと期待しています。東京の諸大学を見学し、外国人が周りに普通にいる雰囲気を経験することで高1クラス諸君が何を感じ、その後どのように行動するでしょうか。楽しみです!

速読の進化 <  2018年 9月13日  >
先週は中3クラスの速読練習について述べました。8月末あるいは9月初めに速読練習を始めれば3月の公立高校入試の頃にはかなり速く読めるようになります。各高校では速読練習をほとんどしないので、ゼミの高校クラスでは結構練習します。これはセンター試験を意識しているからです。

センター試験は第6問まであります。第1問は発音・アクセント、第2問が文法・語法・並び替えで、第3問から第6問にはいろいろな種類の読解問題が並びます。全ての読解問題で速読ができる訳ではありませんが、速読ができるとかなり速く解ける問題もあります。小説的文章の第5問が典型例です。英文を速く読む技術がなければ、センター試験を80分で解くのは非常に厳しいです。

毎年5月あるいは7月に開講する高1クラスで練習を重ねると、中3で速読に慣れた生徒さんは高1の後半から高2になると英文の内容が頭の中で映像になってきます。英文の話の進展をテレビで見ているようになるのです。このレベルになるとセンター試験の80分は高いハードルではなくなります。

通常の速読では英文を頭の中で音声化して読んでいますが、速読が進化すると英文を見ただけで意味を理解し頭の中の音声化プロセスがなくなります。ここまで来るともの凄く速く読めますが、センター試験ではこのレベルにまで達する必要はありません。通常の速読で十分です。

英文速読開始 in 2018 <  2018年 9月 6日  >
中3生は8月最終週に模擬試験と実力テストがありました。夏休みの勉強の成果が問われるテストで、模試の結果は今日届けられました。普段の中3クラスの授業は英語・数学・国語200字作文ですが、夏休みには5教科全ての授業がありますから、模試と実力テストの結果はいつも以上に気になりました。

今年の夏期講習では英語の内容を一部変更しました。例年は8月末に英文の速読練習を開始していました。速読の前提である英文法を復習した上で、英文を速く読む方法を教えていました。しかし、今年は既習分野の文法を復習した後は模試の過去問練習だけに止めました。慣れない速読のため模試や実力テストの長文問題の読みが甘くなることを恐れたからです。

英文を読む場合、普通は英文を一文読んで、それを頭の中で和訳します。そして次の英文を読んでそれを頭の中で和訳するという作業を繰り返して読み進みます。速読する場合は、英文を読んで、その意味が理解できれば頭の中で和訳しないで次の英文に進みます。頭の中で和訳する時間が省けますから、読むスピードは上がります。

簡単なやり方ですが、中3生にとっては英文の読み方の革命的な変更ですから最初は誰でも戸惑います。英文の意味が分からなくなるのではないかと怖くなります。ですから何回も練習することが必要です。練習を重ねることにより速読に慣れていき、かなり速く読めるようになります。

最近の入試や模試では英作文の出題が増えてきています。英作は易しくありません。時間的に余裕を持って英作に取り組むために英文読解問題を速く解く必要があります。中3クラスでは今週から速読練習を始めました。11月の統一テスト、冬休み明けの統一テストを目標に練習を積み重ねる予定です。2回目の統一テストの頃にほぼ速読できるようになれば、来年3月の公立高校入試では余裕を持って英語の試験に臨めるはずです。

中2ギャップ <  2018年 8月30日  >
「中1ギャップ」という言葉があります。フリー百科事典のウィキペディアでは「日本の一部の児童が、小学生から中学1年生に進級した際に被る、心理や学問、文化的なギャップと、それによるショックのことである。」と説明されています。私はそれとは別に中2ギャップというようなものがあるのではないかと感じています。

中2ギャップは一般的な言葉ではありません。中1までの学習内容に比べて中2の内容が突然難しくなることを指す私なりの言葉です。例えば、1学期の数学で学ぶ、奇数と奇数を足せば偶数になることを説明する問題です。それまではなかった種類の問題で、説明する手順は面倒です。苦手にする人が少なからずいます。しかし、ここでつまずけば次に続く連立方程式、1次関数に影響を及ぼします。これらの分野を乗り越えるキーワードは思考力です。しっかり考えることが必要です。

英語でも中2の1学期で学ぶ分野は難しいです。教科書がNew Horizonの場合には、主語・動詞・目的語2つの構文(Show me your passport.)と主語・動詞・目的語・補語(People call it Big Ben.)の構文を学びます。英語の5文型のうち複雑な構文2つです。その後は不定詞の3つの用法が続きます。これらの分野は英語が分からなくなるきっかけになる可能性があります。ここでのキーワードは理解&記憶です。

中1まではあまり考えなくても何とかなっていたのが、しっかり考えること、きっちり理解することが必要になります。中2ギャップという言葉は大げさにしても、勉強への取り組み方が甘ければ教科書や授業が分からなくなります。中2の勉強はその後の学力の伸びに大きく影響するポイントだと思います。

お盆の飲み会 <  2018年 8月23日  >
先週、お盆で帰省した元生徒さん3人と飲みました。彼らは昨年8月17日付け本欄「真夏の夜の夢」に登場した東京と関西の大学4年生と3年生です。中2から高3まで一緒に勉強した3人は同じ中学出身ということもあり、とても楽しい飲み会でした。

「真夏の夜の夢」で新素材を活かした会社を設立したと述べた学生は4年生になり研究に没頭しています。卒業に必要な単位は既に取ってしまい、今は研究一筋で、学部卒業後は大学院に進んで研究を続けます。元理系の私は人工光合成に大きな関心を持っていますが、彼が研究している金属系の新素材は人工光合成の触媒に使える可能性があるそうです。私を喜ばせようと、そんな話をしてくれました。人工光合成に関係しなくても、彼が今後どのような成果を出していくのか非常に楽しみです。

残りの2人は文系の3年生で、就職が話題の中心になりました。どの業界を選ぶか、どの企業が良いかだけではなくどの地域に就職するかも大切な選択です。2人とも地元の金沢での就職の可能性を残してはいるようでしたが、やはり大都市圏での就職をメインに考えていました。石川にある会社について尋ねてみたところ情報は持っていませんでした。就職のための本格的な企業情報の収集はこれからのようですが、地元の会社も調べて欲しいところです。

TOEICスコアが775点の学生には800点、できればAレベルの860点を目指すように発破をかけました。それを聞いて自分もTOEICに挑戦すると話した学生は日本経済新聞を購読しているとのこと。就職を念頭に日経新聞を読み始めたそうですが、その意識の高さは素晴らしいです。

優秀な彼らがこれからどのように成長していくのか見守りたいと思っています。青は藍より出でて藍より青しと言います。「半分、青い。」ではなく十分に青くなることを期待しています。今後が楽しみです!

塾長からの一言 <  2018年 8月16日  >
サミット・ゼミは今年10月に20周年を迎えます。このホームページは2001年7月8日に立ち上げて17年余りになります。中高生を巡って何か書けばご父兄の皆様の参考になるかもしれないと思って本欄を書き綴ってきました。今日の一言は900話目になります。

正直に申し上げると、毎週月曜日になると頭が痛くなります。木曜日に書き綴る本欄のことが気になってくるからです。適当な話題が思い浮かばない時は大変です。何とかテーマをひねり出します。本欄を継続できているのは、読んで下さる方がいらっしゃるからです。どなたが読んで下さっているのかはある程度しか分かりませんが、アクセス数の増加が励みになっています。元生徒さんの中には私を思い出して読んでくれる人もいるようです。

先週は新聞コラムについて述べました。本欄を書くにあたり、コラムはとても参考になります。文章の書き方の勉強になるからです。特に、日本経済新聞の「春秋」は素晴らしいです。惚れ惚れするような文の時があります。「春秋」のような文はとうてい書けないと思っていましたが、文全体の構成にパターンがあることが分かってきました。ただし、幅広い知識や豊富な経験が必要なのでなかなか真似はできません。

毎週書き綴ることが何だか修行のようになっています。しかし、中学生の皆さんに作文を教えたり、一週間のリズムを作ったりするためにも続けようと考えています。独り善がりな内容にならないように気をつけているつもりですが、私の考え方、感じ方に偏りや間違いがあるかもしれません。そのような場合はどうぞご指摘下さるようお願い申し上げます。

新聞コラム <  2018年 8月 9日  >
先週の本欄で読解力を養う方法として新聞のコラムを読むことをお勧めしていると述べました。自宅で取っている新聞のコラムを読むのが一番手っ取り早いのですが、他の新聞のコラムをインターネットで読めるか否かを調べてみました。

新聞コラムとして最も有名なものは朝日新聞の「天声人語」でしょう。しかし、ネット上で天声人語を読むには有料会員になる必要があります。読売新聞の「編集手帳」も有料会員しか読めません。ネット上でコラムを無料で読める全国紙は、日本経済新聞(春秋)、毎日新聞(余録)と産経新聞(産経抄)です。「天声人語」や「編集手帳」をネットで読む裏ワザがあるかもしれませんが、調べきれませんでした。地元紙の北國新聞の「時鐘」、北陸中日新聞の「中日春秋」はネット上で読むことができます。

「天声人語」や「編集手帳」を自由に読めないのは非常に残念ですが、営業上の理由がありますから仕方ありません。その点、日本経済新聞、毎日新聞と産経新聞という全国紙は太っ腹です。私は日本経済新聞と地元紙を購読していて、毎日必ず「春秋」を読んでいます。「天声人語」も毎日読んでみたいのですが、有料会員になってまでとは思いません。「春秋」は本当に素晴らしいコラムで、中学生には少し難しいかもしれませんがお勧めです。

中学生のコラムの読み方としては、毎日読もうとします。政治や経済の難しいことが書かれている場合は、最後まで読まなくても良いと思います。できれば週に3回程度は最後まで読みます。そしてやるべきことは、筆者が何を伝えようとしたのかを考えることです。この時、自分の気持ちや感情を交えてはいけません。筆者の意図を客観的に読み取ります。これを3ヶ月程度続ければ読解力はかなり鍛えられるでしょう。

中1までに身につけて欲しいこと <  2018年 8月 2日  >
サミット・ゼミでは中2から高3クラスを設定しています。中1クラスの問合せもありますが、時間の的な制限があり同クラスの設定はありません。中1から学習塾に通わなくても良いという思いもあります。中1で学ぶ分野がそれほど難しくはないからと言えばお叱りを受けるかもしれません。ただし、中1までに身につけておいて欲しいことがあります。それは計算力と読解力です。「読み書きそろばん」の「読み」と「そろばん」です。

計算力は数学全体を支えるものですから絶対条件です。計算力はケアレスミスをしないことも含みます。その為には途中式をしっかり書くことが必要です。途中式をきちんと書いて速く正確に計算することは数学の伸びに直結します。途中式をカットしたり、数字を乱雑に書いたりする癖はなかなか直らないものです。対策としては途中式を書く計算練習を重ねるしかないと思います。私が中1時代、毎日授業後のホームルームで計算練習のプリントをしました。自分の計算力はそのプリント練習のおかげだと担任の数学の先生に感謝しています。

読解力を課題とする生徒さんが少なからずいます。読解力は全ての勉強の基礎と言えます。方程式の応用問題が解けない大きな原因は読解力です。問題文を読み込むことができないので数式を立てられないのです。大学入試の英語長文問題を難しく感じるのは、英単語や文構造の難しさだけではなく読解力にも原因があります。読解力を養う方法として新聞のコラムを読むことをお勧めしています。最後まで読んで、筆者が伝えようとした内容を考えます。

「書き」に関しては国語の高校入試で出題される200字の作文が気になります。しかし、練習を重ねれば作文は必ず書けるようになります。中2・中3クラスでは時々作文練習をしています。最初は難しいのですが、皆さん少しずつ慣れていきます。作文が書けない人に対しては日記をつけることを勧めています。

英語に関しては、中1段階でbe動詞と一般動詞の違い、助動詞canの使い方がポイントです。英語の基礎に係わる大切な分野ですが、中2からの復習で十分カバーできると思います。以前、中2の冬に入塾した人がいて、be動詞と一般動詞の区別が怪しげでした。しかし、少し時間がかかったものの問題なく理解できるようになりました。小学校の時から英語を勉強しなければならないという必然性は全くないと思います。

英語については異論もあると思いますが、20年の学習塾経験から計算力と読解力の重要性を感じています。

中2クラス開講 <  2018年 7月26日  >
今週月曜日に中2クラスが開講しました。20年前にサミット・ゼミを始めた頃は中1クラスがありましたが、高3数学クラスを設定したこともあり、今は中2クラス以上の設定になっています。

中学2年はとても大切な学年です。英語では未来形、不定詞や接続詞等の重要分野を次々に学びます。金沢市立の中学が使っている英語の教科書には1学期に主語・動詞・目的語2つの構文(Show me your passport.)と主語・動詞・目的語・補語(People call it Big Ben.)の構文が出てきました。これらの構文は複雑でその理解は容易ではありません。数学では1学期に証明があります。奇数と奇数を足すと偶数になることを証明するような問題です。この証明を苦手にする人が少なからずいます。次には連立方程式の応用問題という関門が続きます。

中2の2学期からは、英語は助動詞、接続詞、動名詞、比較という大切な分野が続きます。数学では超重要分野である1次関数を学びます。そして秋からは三角形の合同の証明そして平行四辺形の証明が続きます。私は、中学数学で最も大切な分野は1次関数ではないかと考えています。1次関数は、中3の2乗に比例する関数、高1の2次関数、高2の微分・積分に続く基礎となる分野だからです。2年生で学ぶ内容が分からなければ、中学の英語、数学は分からないとまで言えるでしょう。

中2クラスでは、先ず1年の総復習を行っています。英数とも各分野のポイントをおさらいした上で、2年1学期で学んだ分野の復習を行う予定です。例年は英数とも手元にある説明付き問題集を使って復習します。しかし、今年は英語の理解度を上げる工夫をします。2年1学期の英語の復習には学校の教科書を使う予定です。上述の複雑な構文や不定詞をより分かり易く解説するためです。

月曜日の開講時に、覚えるものは覚え、考えることを実践しようと言いました。生徒の皆さんが8月末のそれぞれの学校の実力テストでどのような成果を出すかを楽しみにしながら授業を行っていきます。

為せば成る <  2018年 7月19日  >
「為せば成る」は上杉鷹山の言葉としてあまりにも有名です。私の好きな英語の諺 ”Where there is a will, there is a way.”(意志あるところに道あり)に相当します。上杉鷹山は江戸時代中期、財政破綻寸前の米沢藩を再建しました。上杉鷹山が有名になったのは、アメリカ大統領ジョン・F・ケネディが就任する時、最も尊敬する日本人政治家は誰かと日本人記者から聞かれて彼の名前を挙げたからと言われています。

先週、高3クラスの皆さんと個別に話す機会を作りました。先月初旬に受けた今年度初のマーク式模試の結果が戻ったからです。授業とは別に時間を取って一人30分程、志望校や各科目の勉強法、そして気持ちの持ち方について話し合いました。本日7/19がセンター試験まで丁度半年になります。夏休み直前に半年間の戦略を相談することができました。

高3クラス5人の皆さんは高いレベルの大学を狙っていますから合格判定には厳しいものがありました。早速志望校を変えようかと迷っている人もいました。しかし、それは違います。今の段階で変える必要は全くありません。限られているとはいえ時間は半年もあります。最終的にはセンター試験の結果を見てから決めれば良いので、今はアレコレ考えず悔いの残らない努力を継続するべきです。

大学受験では絶対この大学に入りたいという強い気持ち、情熱が一番大切です。情熱があり、正しい勉強法で努力を重ねれば成績は必ず伸びます。全ての基本は強い気持ちです。模試判定で合格可能性が20-40%のD判定で凹んでいるひとがいました。気持ちが凹んだまま机に向かっても効率的な勉強はできません。勉強はやればできます。為せば成るのです。

大学受験とはその学部・学科の勉強についていけるかどうかがチェックされるもの、と捉えて欲しいです。不合格であれば、その学部の勉強に相応しい学力レベルに達していなかったということです。素直に諦めるしかありません。そういう事態が許せないならただひたすら学力を上げる努力をすれば良いのです。凹んでいるヒマはありません。

苦手科目が全体の成績を押し下げている人がいました。苦手科目はセンター試験の成績に直結します。センター試験での総得点が伸びず志望大学の変更を迫られるのです。難関大学を狙っている場合、苦手科目の存在は致命傷になります。私の教室に備えてある勉強法の本を借りたり、本屋さんの学習参考書のコーナーへ行ったりすれば必要な対策はできるはずです。

「為せば成る」には続く言葉があります。「為さねば成らぬ何事も。成らぬは人の為さぬなりけり。」最後の「成らぬは人の為さぬなりけり」は重い言葉です。

気持ちを入れ直す <  2018年 7月12日  >
毎年この時期に大学受験に向けて気持ちを新たにします。それは先月から今月にかけて重要な教材が発売されるからです。1つは今春の大学入試2次試験を掲載した問題集で、もう1つは大手予備校が出版するセンター試験対策としてのマーク式実戦問題集です。

国公立大学2次試験の問題集は英語と数学を購入します。授業で使うのは英語で、数学は生徒の皆さんの参考として教室に置きます。高3英語クラスではセンター試験対策としてのマーク式問題演習と2次試験過去問の長文問題演習を繰り返しています。20年の経験がありますから授業で使える2次試験の過去問は手元に豊富にありますが、毎年新たに数問を加えます。先ずは、問題の分野、難度、長さ、設問を考慮して15問程度を選びます。その内10問ほどを実際に解いてみて高3クラスの授業に相応しいかどうかを判断します。候補の問題の選別作業を丁度終えたところで、これから少しずつ実際に問題を解いていく予定です。

センター試験対策のマーク式実戦問題集も英語と数学を購入します。実戦問題集は大手予備校の昨年度のマーク式模試を掲載したものです。平均点が分かりますから、適度な難度の問題を選んで英語・数学各クラスで使います。平均点だけではなく標準偏差も掲載されているので、高3諸君の客観的実力である偏差値を算出することもできます。授業で使う前には必ず自分で解いてみます。自分で解くことにより高3の皆さんにとって参考となる設問や解説すべきポイントを把握します。

新しい2次試験問題やマーク式実戦問題を解く時は緊張します。後期おじさんの年代になりましたから自分の実力が下がっていないか非常に気になっています。新しい問題を解くのは学習塾を続ける資格があるか否かを試すチェックテストを受ける感じです。生徒の皆さんに時には厳しい指摘をすることもありますから、自分を甘やかす訳にはいきません。問題を解いて満足できる出来でなくなれば、それは塾を閉じる時だと覚悟しています。

先日、英語のマーク式実戦問題を1つ解きました。今年も高3の皆さんと一緒に頑張ろうと気合が入りました。センター試験まで残り半年余り、彼らと密度の濃い時間を過ごすつもりです。

実践英会話 <  2018年 7月 5日  >
昨年末から毎日NHK夜7時のニュースを録画するようになりました。授業が終わるのが22時で、帰宅して軽くビールを飲みながら録画したニュースを副音声の英語で聞いています。もう半年以上続けてきました。ビールを飲みながらですからかなりいい加減に聞いていますが、英語が日常の一部になったような気がします。

毎日英語を聞こうと思うようになったのは、昨年末以降2人の外国の方と出会ったからです。ひょんなことからアメリカ人、イギリス人と時々お話しするようになりました。彼らはほとんど日本語ができませんから英語で会話しています。会話をよりスムーズにするための耳慣らしとして、英語でニュースを聞くことにしました。

アメリカ人は医学系の研究者で、元生徒で県内に勤務する女医と一緒に会っています。彼女は外国に留学する可能性があるので英会話に興味を持っています。また、進学校のESSに所属する高1女子を連れて2人の外国人と会ったこともあります。彼女は中3の時の修学旅行で京都に行った時、蕎麦屋さんでアメリカ人4人組と話す機会があり英会話に興味を持つようになりました。(昨年5/4付け本欄でご紹介した通り、ちゃっかりアメリカの人たちにご馳走になったそうです。)

英会話ができるようになるには日本語がわからない外国人と友達になるのが最も効果的かもしれません。たまたま2人の外国人と友達になることができとてもラッキーでした。彼らとは今後も時々会う予定で、その際には上述の女医さんや高1女子だけではなく英会話に興味のある生徒諸君を連れて行くつもりです。大学入試改革で英語のリスニングやスピーキングテストの内容が明らかになった時、必要があれば彼らの協力を仰ごうと思っています。

対話の力 <  2018年 6月28日  >
日本経済新聞のスポーツ面には毎週火曜日に「スポートピア」という連載があり、5人のスポーツ指導者がコラムを綴っています。今週火曜日の担当は柔道男子日本代表監督の井上康生さんで、タイトルは「指導者は聞き上手であれ」でした。コーチや監督の立場で選手と接して、聞き上手、質問上手の重要性を痛感してきたとのこと。

対話の重要性は常々私も感じています。生徒さん一人一人の状況が違いますから、それぞれを見守って話し合いの場を作らなければ彼らの成長を導くことはできません。そこで、中学クラスでは各テスト、高校クラスでは全国模試の結果が戻ってきた時に個別に反省会をしています。特に高校クラスでは、以前は授業時間中に1人10分位話していましたが、数年前から授業時間とは別に1人30分程度の時間を取っています。勉強や進路のことをかなり深く話し合うことができます。

英語や数学をわかりやすく教えようと工夫していますが、それは学習塾として当然のことです。私の一番大切な役割は生徒の皆さんのやる気を引き出すことであると考えています。これはなかなか難しい課題であり、彼らといろいろ話し合うことが必要です。一方的に話すのでは良い結果を導き出すことはできません。対話をするために聞き上手、質問上手にならなくてはなりません。

井上康生さんのコラムには、「怖いのは指導者が成功体験などから自分のやり方という「手段」に固執して「目的」がぼやけてしまうことだろう。」「今の指導者は一面にのみ能力が偏った「スペシャリスト」ではなく、情報、環境に応じて引き出しを開けられる「ゼネラリスト」であるべきではなかろうか。そのためにも指導者は学び、吸収し続けなければいけない。」という言葉がありました。とても参考になる言葉です。改めて自分への戒めにしたいと思います。

高3数学クラス <  2018年 6月21日  >
高3数学クラスは今年も3月に開講しました。センター試験対策として8年前に設定し、毎年3月に開講します。私はもともと高校の理数科に入学しました。高校時代、数学は一番好きな科目でした。授業では解法のテクニックや答案の書き方、そしてちょっとした計算の裏ワザを伝えています。

数学のセンター試験で好成績を取るための大切なポイントを挙げてみます。先ずは苦手分野を作らないことです。各大問の配点が大きいので苦手分野があると得点は伸びません。次は、試験時間である60分を有効に使うことです。ある問題で考え込んでしまうと合計点に大きく影響します。さらにセンター試験特有の形式に慣れることです。いわゆる誘導形式で、上手く誘導にのるとスムーズに問題を解くことができます。

3月に開講した頃、生徒の皆さんにはそれぞれの課題がありましたが、少しずつ克服してきました。初めは2次関数や微分積分の問題でのグラフ、図形やベクトルの問題での図がしっかり描けていない人がいました。グラフや図がいい加減であれば正答にはたどり着けません。途中式を乱雑に書く人もいました。乱雑な途中式は誤答を招きます。60分の使い方はやはり大きな課題です。これは60分練習を繰り返すことで徐々に慣れていきます。

開講して3ヶ月余り経った先々週末に今年度初めてのマーク式模試がありました。勉強の成果がどのように表れるのか楽しみでもあり心配でもあります。仮に結果が悪くても、数学のセンター試験本番は来年1月20日でまだ7ヶ月もあります。生徒の皆さんには、まだ十分な時間があるので課題を一つずつ着実にクリアしていこうと話しています。「着実に」がキーワードです。

私大文系入試で数学 <  2018年 6月14日  >
先週木曜日(6/7)、早稲田大学が現在の高1生が受験する2021年度の政治経済学部、国際教養学部、スポーツ科学部の一般入試改革を発表しました。3学部とも、センター試験後継の大学入学共通テストと学部独自試験の2段階で選抜します。日本経済新聞は、私大最難関校が一部学部とはいえ全員に共通テストを課すことは他大学に大きな影響を与えそうだと伝えています。

3学部の内、政経学部は共通テスト100点、英語外部検定試験・学部独自試験100点の200点満点で、共通テストでは外国語、国語、数TAが必須科目で、地理歴史、公民、数UB、理科が選択科目になっています。私は同学部が数学を必須科目にした点が画期的であると思いました。

従来も政経学部は選択科目として数学を選ぶことができました。その数学を必須科目にすることには同学部の意図を感じることができます。必須科目の数TAには「データの分析」や「場合の数と確率」という分野が含まれています。これらの分野で学ぶ考え方や手法は世の中に出た時に役立ちます。法務やマーケティングの仕事の経験をしてきた私の実感です。政経学部は社会とのつながりという点を考慮したのかもしれません。

大学入試改革におけるキーワードの1つが「思考力」です。数学は論理的思考力を鍛えますから、数学を必須科目にすることは理にかなっています。また、私は数学には隠れた効用があると思っています。それは異常値が出てきた時に気付くかどうかということです。例えば、中学数学の方程式応用問題で自転車の速度を求める時に時速180kmという計算結果になった場合です。明らかに違っている答えでもそのまま書いてしまう人が少なからずいます。

人間はコンピュータではありませんから誰でも計算ミスをします。ちょっとした勘違いで変な答えが出てくることもあります。そのような場合に「おかしい」と思って最初の式や途中式を見直すことは数学において大切な能力だと思います。社会に出た時に異常な事象が起こったり、異常なデータが出てきたりすることがありますが、その時に早い段階で「変だ」と思うことは非常に重要です。数学には異常の感知力を鍛えてくれるという側面もあると思います。

最後に述べたことは私の思い過ごしかもしれませんが、数学は思考力を磨き世の中で役に立つ重要な学問であることは事実です。政経学部が数学を必須科目にすることに対して、さすがに早稲田、と思います。

高3クラスの進化 <  2018年 6月 7日  >
先週末に高校総体・総文が終わってほとんどの高3生は部活が終了しました。今週末には石川県統一模試としてのマーク式全国模試が予定されています。高3生は受験モード全開になります。直ちに気持ちを入れ替えることは難しいでしょうが、早く受験勉強中心の生活リズムを作ることが大切です。

今年度は、高3英語クラスの授業内容を少し変えました。昨年までは7月に開始していた自由英作文演習を4月に始めました。近年、各大学の2次試験でよく出題され、対策に時間がかかるからです。金沢大学でも難しい問題が出題されています。本年3/8付け本欄でご紹介した通り、今年の金沢大学の問題は、従来の講義形式の授業といわゆるアクティブラーニングの討論形式の授業を比較して自分の意見を80-120語で答えるものでした。

受験生にとって自由英作文は難問です。テーマを十分理解した上で自分の論理を構成します。日本語の小論文と同様、読み手(採点者)が納得する内容にする必要があります。入試の限られた時間内で簡潔で説得力があるシナリオを作ることは大変な作業です。そして、それを英語に直さなければなりません。入試問題としてとても良い問題だと思いますが、苦手とする受験生が多いでしょう。

過去の高3クラスでは、かなりの英語力がある生徒さんでも自由英作文には苦労していました。英語は良くても内容がテーマから外れていたり、説得力に欠けるシナリオだったりと満足できる出来具合にはなかなかなりませんでした。自由英作文では得点の差が大きくなると思われます。合否を分けるポイントと言えるかもしれません。

対策としては練習を重ねるしかありません。それで今年度は4月に始めました。ただし、高3になって直ぐに自由英作文演習を始める前提として、それまでに英作の力をつけておかなければなりません。このため1年計画で英作力を養ってきました。今は、自由英作文演習と課題日本文の英訳演習を繰り返しています。自由英作文演習は既に4回実施して、高3クラスの皆さんは少しずつ慣れてきました。来年2月の2次試験本番では合格点が取れるようになると期待しています。

上司の指示 <  2018年 5月30日  >
先週の火曜日(5/22)にテレビを見てすっきりした気分になりました。日大アメリカンフットボール部の宮川選手が悪質タックルについて謝罪した記者会見です。関西学院大学のクォーターバックの選手に対するタックルは許されないものですが、公の場に出てきて悪質行為に至った経緯を詳細に説明し、自らの責任を認めて謝罪した若者の姿は感動的でさえありました。国会での佐川前国税庁長官の証言や柳瀬元首相秘書官の参考人答弁を聞いて何か隠していると思われて釈然としない気持ちでいましたが、宮川選手の記者会見での潔さは強く心に残りました。

しかし、その後の状況には悲しいものがあります。日大の内田前監督と井上前コーチが悪質タックルに関する指示を否定し続けています。コーチの指示と選手の理解に乖離があったと述べるに止まっています。しかし、証拠となり得るいろいろな録音や映像があるので、悪質タックル問題は早晩落ち着くべき所に落ち着くことでしょう。それにしても、全ての責任は私にあると言った内田前監督は、責任の意味をどう理解しているのでしょうか。「正人」という監督の名前が虚しく響きます。

今回の事件を見ていて会社や組織でのリーダーシップ、指示の在り方について考えさせられました。特に、誤った指示が与えられた場合に部下はどのように行動するべきかは難しい問題です。最近の大きな事件は東芝不正会計事件です。社長の指示により利益を水増ししたり損失計上を先送りしたりして決算上の利益を大きく見せかけて社会的な問題になりました。

私もサラリーマン時代に辛い経験があります。ある重要案件における上司の指示に対して取引先が反対しました。状況を考慮すれば上司の指示は妥当なものではありませんでした。取引先の意見が正しいと思った私は困り果てました。結局は上司が指示を撤回したものの、その過程で私は大きなストレスを抱えました。今振り返って考えると良い解決策があったと思いますが、その時の私には思いつきませんでした。

サミット・ゼミは今年20周年を迎えます。生徒の皆さんの中には30代半ばになる人もいます。大学を卒業して社会人になった人はかなりの数になります。彼らが会社や組織の中で上司の指示で悩むようなことがあれば、自分のサラリーマン時代の経験や友知人の事例を活かして良きアドバイザーになろうと思っています。

発音記号の解説 <  2018年 5月24日  >
先週の高1クラス(英語)ではCDを使って発音記号を解説しました。大学入試だけではなく、将来英語でコミュニケーションを取る時に役立つであろうものを選びました。

先ずは、apple, box, mother, againの4種類の「ア」の違いを説明しました。その後は、flower(f), very(v), thank(th), sit(s), father(th), shop(sh), love(l), rabbit(r)の発音の仕方を、口の内側のイラストとCDを使って解説しました。重要な発音の違いについても解説しました。heard と heart の違い、bought と boat の違いは試験でよく狙われるポイントです。

「ここに座って下さい」は “Please sit down here.” ですが、”sit” を「シット」と発音すると “shit” になり「大便をする」になってしまいます。(“s” は浮き袋の空気が「スーッ」と抜ける時の「ス」) また、”I love you.” の発音を間違えれば、“I rub you.”「私はあなたをこする。」になり恋は成就しません。

私自身は高校時代、NHKのラジオ講座で発音記号を学びました。私が話す英語は決してネーティブの英語ではありませんが、発音・アクセントはほぼ正確です。本当にラジオ講座のおかげです。番組を担当されていた東後勝明先生(現在、早稲田大学名誉教授)には今でも感謝しています。

高校英語クラスの授業は宿題形式の単語チェックから始まります。高校生の皆さんには、どうせ単語を覚えなければならないので発音記号を必ず見るように話しています。しかし、アクセントを間違えるミスがよくあります。口うるさく発音記号をチェックするように話してもミスが出るのですから、一般的な高校生は発音・アクセントを苦手にしているでしょう。これが日本人の英語下手の原因の1つではないかと思います。

伝わらなかったこと <  2018年 5月17日  >
前々回の本欄でジャパネットたかた創業者である田明さんの言葉をご紹介しました。その言葉「ビジネスの世界だけでなく、政治、医療、教育など、どの分野でも「伝えたつもり」ではなく「伝わった」で初めて変化を起こしていける。」を実感した授業がありました。

先日の高3クラスで2次試験過去問の英語長文問題に挑戦しました。高3のこの時期に解く問題としてはかなりの難問でした。下線部和訳問題に”succession”という単語が含まれていました。この単語は”succeed”という動詞の名詞形ですが、この動詞から派生する名詞には”succession”と”success”があります。後者の意味はお馴染みの「成功」であり、”succession”には「継承」とか「連続」という意味があります。

今年度の高3クラスには難関大学を目指す5名の生徒さんがいます。彼らは「連続」と訳すべき”succession”を「成功」と訳してしまいました。「成功」と訳せば、下線部の英文は意味不明になってしまいます。5名全員が間違ったので少なからずショックでした。「成功」は”success”であることを全員が知っています。おかしいぞ、と気づいて欲しかったです。

高校クラスの授業は宿題形式の単語チェックから始まります。複数の派生語のある単語が出てきた時には逐一注意するようにしています。例えば、名詞”industry”には”industrial”(産業の、工業の)と”industrious”(勤勉な)という2つの派生する形容詞があります。自分では毎回注意しているつもりです。しかし、上述の高3クラスでの誤訳を見て、派生語に注意することを伝えたのではなく、「伝えたつもり」になっていただけだと感じました。

それではどうすれば良いのでしょうか。しつこいと思われるくらい、何回も何回も繰り返すしかないかなぁ〜と思っています。

高1クラス開講 in 2018 <  2018年 5月10日  >
先週土曜日に今年度の高1クラス(英語)が開講しました。毎年、高1クラスは5月か7月に開講します。早い方が良いという高3の皆さんからのアドバイスがあり、今年は5月スタートにしました。以前あるご父兄の方から、何故4月開講ではないのかを聞かれたことがあります。私は、高校の勉強のリズムがある程度できてからの方が良いと思っています。また、高1クラスでは英文法の習得が主な目的の1つであり、各高校の文法の授業が少し進んだところで、ガッチリ復習をするという意味合いもあります。

今年度の高1クラスのメンバーは中3クラスに在籍していた6名です。6名全員が残ってくれたのでとてもうれしいです。同時に、期待の大きさをひしひしと感じます。彼らの気持ちに応えなければならないと気を引き締めています。

彼らが中3の時に繰り返した言葉があります。高校入試のためというより、高校で伸びるための勉強をしているというものです。授業をかなり難しいと感じたと思いますが、英語の基礎はしっかり固まりました。例えば、5文型についてはS(主語)V(動詞)O(目的語)C(補語)という記号を使って見極めます。また、不定詞は名詞的、副詞的、形容詞的用法という言葉を使って見極めます。アスリートで言えば体幹がしっかりしているということです。高1で学ぶ細かな文法という筋肉をつけていけば素晴らしいパフォーマンスを発揮するはずです。

彼らの年次から新しい大学入試を受けます。入試改革の内容をにらみながら、20年の経験を基に一緒に頑張っていくつもりです。優秀な彼らがどこまで伸びるかがワクワクしています。3年後にどのような花が咲くのか今から楽しみです。

伝えること <  2018年 5月 3日  >
本や新聞を読んだりテレビを見たりしていてハッとすることが時々あります。日本経済新聞・最終面「私の履歴書」先月分はジャパネットたかた創業者の田明さんの履歴書でした。あの甲高い声を思い出しながら毎日興味深く読みました。先週土曜日(4/28)分にとても参考になる言葉がありました。

「カメラ店で15年、通販を知って29年、商品の良さを伝え続けた日々だった。ビジネスの世界だけではなく、政治、医療、教育など、どの分野でも「伝えたつもり」ではなく「伝わった」で初めて変化を起こしていける。」

英語や数学を口頭やホワイトボードで説明していて、生徒の皆さんが本当に分かってくれたかなと思うことが実際にあります。ホワイトボードに書いて説明し、それをノートに写してもらえば、分かってくれただろうと思ってしまいます。しかし、それは「伝えたつもり」であり、彼らに「伝わった」かどうかはわかりません。本当に伝えるには、説明の仕方を変えるとか、何回か繰り返すなどの工夫が必要です。

伝えるのが大変なのは勉強の仕方です。英語の勉強法は日頃から話していますが、それを実行するには幾つかの要素が必要です。英文構造を分析しようとする姿勢がポイントで、それを文法力と単語力が支えます。そして、ここでは生徒の皆さんの努力という要素が絡みます。これらの要素が上手くかみ合えば大きな変化を起こすことができます。

コーヒーブレイク <  2018年 4月26日  >
本欄で堅苦しい内容が続きましたので、今回はほっと一息のお話をさせて頂きます。私の授業方針の1つは「楽しく、厳しく」です。厳しいだけでは息が詰まるので、笑いが出るような明るい雰囲気を心掛けています。

以前、休憩時間に生徒の皆さんと話しているうちに会社の運動会の話になりました。最近は運動会を行っている会社は少ないでしょうが、社会人になり立ての頃の日産自動車では社内運動会がありました。新人の私は1,500m競走に出て優勝しました。

優勝の賞品としてエキスパンダーをもらったと話したところ、ある女子高生が「先生、パンダをもらったんですか」と言いました。一同爆笑! 裏表のない心優しい生徒さんは胸筋トレーニング用のエキスパンダーを知らなかったのです。確かに今はほとんど見かけませんから仕方のない反応でした。運動会場から近い吉祥寺駅で賞品としてもらったパンダを連れて中央線に乗る姿を想像してほっこりしました。

英語の勉強法について <  2018年 4月19日  >
先週の本欄で、私は浪人して英語が得意になったと述べました。本当に河合塾には感謝しています。授業を信じて勉強したら良く分かるようになりました。しかし、現役時代に英語ができていれば浪人しなくてすみました。何故現役の時に英語力が怪しかったかと言えば、得意になるための勉強法が分かっていなかったからです。

先生のせいにすべきではないでしょうが、然るべき勉強法を教えて欲しかったと思います。自分で勉強法を研究すれば良かったのかもしれません。その意味で自分が甘かったです。しかし、今、私が書店で英文読解や英作文の参考書をいろいろ見ても、勉強法の本質を簡潔に的確に説明しているものには出会いません。英語の勉強法は本当に難しいと思います。

高校クラスでの英語の授業に自信を持った瞬間がありました。10年余り前、名古屋の河合塾で浪人した元生徒さんから彼が使った英語の教材をもらいました。英文読解の教科書の最初のページに、名詞の働きをするもの、形容詞の働きをするもの、副詞の働きをするものを3種類のカッコで分けるよう赤ペンが入っていました。私はいつも英文構造をしっかり見抜くように言っていますから、自分のやり方で良いのだと確信しました。自分自身が河合塾で学んだ勉強法を自然にゼミの授業で実行していたようです。

「英文を読んで文構造の正確な解析に基づく和訳を作る。和訳のほかに段落を要約する練習もしておくとよい。また、英語表現を身につけるために、暗唱用英文を覚え、同時に短い英作文を書いて解答を先生にチェックしてもらう。表現力がついてきたら自由英作文に挑戦する。その解答も先生にチェックしてもらうとよい。」これは2次試験の問題集に書いてあった受験生へのアドバイスです。この一節は授業方針に対する信念を支えてくれています。

浪人時代に身につけた英語克服法と20年間の授業経験を基にして生徒の皆さんを導いていくつもりです。どこにも負けない勉強法で彼らを支え、大学入試の突破だけではなく社会での研究・ビジネスにつながる英語力の養成を目指します。

英語の4技能 <  2018年 4月12日  >
英語の4技能について自分の経験を述べたいと思います。初めて英語を使って仕事をしたのは大学卒業後に勤務した日産自動車・法規部の海外グループの時でした。入社4年目で、英文の契約書を作るのが主な仕事でした。契約や訴訟の相談で海外の弁護士と打ち合わせをすることも数多くありました。その後は海外部門に移りました。相手国の人が東京に来たり自分が海外に出張したりして、本格的に英語を使って仕事をしました。日産を辞めた後も英語を使ったビジネスに従事しました。

英語で仕事をするには「読む」と「書く」が基本であり圧倒的に重要です。この2つができなければ仕事を進めることは不可能です。高3の現役時代、私の英語力はかなり怪しかったです。特に英作が苦手でした。しかし、浪人して英語がレベルアップして安定しました。このおかげで「読む」と「書く」では苦労しませんでした。浪人しなかったら自信を持って英語のビジネスをすることはできませんでした。(学習塾もしていなかったでしょう。)

「聞く」と「話す」は仕事を進める過程でだんだん慣れていきました。最初は下手くそでした。特に「聞く」はひどいものでした。契約書に関する相談のため初めて海外出張した時、相手の弁護士の英語が上手く聞き取れず、 “I’d like to confirm.”(確認させて下さい。)を連発しました。若かりし頃のほろ苦い思い出です。英語は習うより慣れろ、と言われることがありますが、「聞く」と「話す」に関しては本当にそうだと思います。

英会話ができるようになったのは日産の輸出部門の時でした。それまでは頭の中で日本語を英語に直して話していました。海外出張先での価格交渉で議論が熱くなった時、頭の中で翻訳していては話についていけず、突然頭の中の翻訳なしに英語が口から出てきました。その日の夜、英語で夢を見たことを今でも覚えています。英語でのコミュニケーションが絶対的に必要な状況になれば、誰でも少しずつ慣れていくと思います。

因みに、レベルが高くなると「聞く」ことが非常に難しいことがわかります。海外の人は日本人には比較的ゆっくりと話してくれますが、英語を母国語とするネーティブの人が普通に話すのを聞き取るのは大変です。また、日常的に「聞く」と「話す」状況から離れれば直ぐにスキルダウンしてしまいます。アメリカに駐在していた日産時代の上司は、帰国後、在日米軍向けのラジオ放送FEN(現在はAFN)を聞いていました。

金沢にUターンしサミット・ゼミを始めて20年になります。英語の授業のおかげで「読む」と「書く」力はキープできています。「聞く」はセンター試験のリスニング対策でCDを聞いてはいますが、この「聞く」と「話す」スキルは落ちてきたと感じていました。しかし、昨年末以来二人のアメリカ人、イギリス人と出会って時々話すようになりました。今年に入りほぼ毎日NHK夜の7時のニュースを録画して、帰宅後副音声の英語で聞いていることもあり、この2つのスキルは大分戻ってきました。

大学を出ても日本人は英語でのコミュニケーションができないと言われてきました。輸出国日本を支えてきたビジネスマンは、私のように実務を進める中で「聞く」「話す」を実践していったのでしょう。しかし、大学入試改革は、社会に出る前の段階で英語でのコミュニケーションが取れるようにすることを目指しています。入試改革で英語の試験がどのように変わるのか、特に「聞く」と「話す」の試験内容が気になります。どのような形になろうとも準備を怠らず、しっかり対応できる授業を実施するつもりです。

大学入試改革 その4 <  2018年 4月 5日  >
センター試験に替わる大学入学共通テスト(2020年度=2021年1月から実施)では英語の4技能を評価し、民間の試験を活用することになっています。この点について東大は、先月10日、民間試験を合否判定に使わない方針を明らかにしました。民間試験の目的や基準が異なるので、入試における公平性の担保が難しいという理由でした。東大の決定は他大学の方針に影響を与えるとみられています。民間試験を使わなければ、大学入試センターが2023年度まで作成する現行と同じ2技能を測る試験を使うことになります。確かに、ビジネス界で重要視されるTOEICと海外留学を前提とするTOEFLなど性格の異なる民間試験を使うことには問題があります。

日本人は学校で長年英語を学ぶのに英語でのコミュニケーションが苦手だとよく言われます。そのような問題意識から、大学入試で読む・書く・聞く・話すという4技能のテストが課されるのでしょう。高校までの段階で4技能をバランス良く伸ばすという趣旨は理解できます。しかし、どの段階で、それぞれの技能のどのレベルまでを要求するかは大きな問題です。日本語を話さない人と何とかコミュニケーションできるというレベルと大学で専門書を読んだりビジネスで使ったりするレベルは明らかに違います。

大学の研究やビジネスで本格的に使うことを想定するなら「読む」と「書く」が圧倒的に重要です。大学入試の時点で本当に使えるレベルまでに「読む」「書く」技能を高めておかなければ仕事はできません。日本の国力が落ちるとさえ言えます。「聞く」と「話す」を相当なレベルまで高めようとすれば、高校での対応は大変なことになります。

個人的には、社会で活躍する条件として「読む」と「書く」の力をしっかり身につけることが最も重要だと考えます。「聞く」は現行のセンター試験レベルで良いと思います。「話す」は大学入試でテストする必要性は小さいと思います。「聞く」「話す」を伸ばす授業を中高で行えば、「読む」と「書く」が弱くなる可能性があります。あるいは、授業全体における英語の比重が大きくなり、他の科目、特に国語と数学とのバランスが問題になると懸念します。

英語が「売り」の学習塾として述べるのは若干抵抗がありますが、英語はコミュニケーションのための手段、道具であることを忘れてはならないと思います。英語が重要視され過ぎると基礎学力のバランスが崩れます。英語はできないが仕事ができる、英語はできるが仕事ができない、どちらが重要かは明らかです。昔の「読み・書き・ソロバン」は今では「読み・書き・ソロバンそして英語」です。英語が優先されるべきではありません。

サミット・ゼミの授業では従来通り「読む」と「書く」を鍛えるつもりです。最近気になっているのは「書く」力です。英語らしさの前に文法的に正しい英文を書く力が一般的に落ちてきていると感じています。近年は自由英作文がよく出題されますから、「書く」力を磨かなければなりません。「聞く」対策は従来と同様センター試験形式のリスニング演習を実施します。「聞く」と「話す」については今後の入試改革の内容を見ながら対応するつもりです。なお、東京外国語大学が2019年度入試から一部学部で「話す」テストの実施を計画しています。

入試改革で英語の4技能が試験科目になるということで多くのご父兄の皆さんが心配されています。中学生のお母様から相談されたこともあります。然るべきレベルの大学を目指し、将来は英語でコミュニケーションし、英語で研究やビジネスをするために本当に中高で身につけるべきものは何かを落ち着いて考えて欲しいと思います。

大学入試改革 その3 <  2018年 3月29日  >
先週末、高校時代の仲の良い友人と会いました。彼はある大学の数学の教授で、金沢大学での研究会のため金沢を訪れました。高校時代の友人は大学時代の友人とは少し異なり、心のより深いところでつながっているような気がしています。今回もいろいろなことについて遠慮なく話し合いました。

前回の本欄で大学入試改革について述べたところだったので、改革の必要性について彼の意見を聞いてみました。彼は「入試改革の必要性が全くわからない」と答えました。センター試験と2次試験の現行システムで十分機能しているのに何故変える必要があるのかという意見でした。この認識は私と全く同じです。

センター試験に替わる新入試制度「大学入学共通テスト」では国語と数学で記述式が導入される予定です。今は誰が採点するのかが問題になっています。文部科学省から数学の採点の依頼が彼の大学にあり、大学として断ったそうです。彼によればほとんどの大学が断っているとのことでした。

入試改革で求められている思考力、表現力は2次試験で十分チェックできるというのが友人の意見です。科目は違いますが、私が金沢大学の英語の問題を解いた時の感想と同じです。思考力や表現力が試される良い問題でした。

現在議論されている入試改革は大学入試の1次試験であるセンター試験の改革であり、大学毎の2次試験の改革についてはほとんど報道されていません。2次試験も含めた入試改革はしっかりウォッチしていくつもりです。ただ、「覚える」と「考える」という勉強の基本は変わらないはずです。「表現する」が大きなポイントになってくると思います。

大学入試改革 その2 <  2018年 3月22日  >
2016年3月に文部科学省の有識者会議が大学入試改革の最終報告をまとめました。翌月21日付け本欄「大学入試改革」で自分の考えをまとめました。現行のセンター試験と2次試験の大学入試の仕組みの何が改革すべき問題であるのか理解できないと述べました。従来の「知識」に加えて入試改革で求めている「思考力・判断力・表現力」は各大学の2次試験で測ることができるという考えは今でも変わっていません。

先々週の本欄で金沢大学の英語入試問題について述べました。2つの長文読解問題では内容を理解する読解力や設問の指示を踏まえて解答する対応力が問われていました。自由英作文は思考力、表現力が試される問題でした。全体として2次試験らしい良い問題でした。問題を解き終わった際、こんなに良い入試問題なのに何故入試改革が必要なのであろうかと改めて思いました。

上述の最終報告には「多様な人々と協力しながら主体性を持って人生を切り開いていく力が重要になる。知識の量だけではなく、混とんとした状況の中に問題を発見し、答えを生み出し、新たな価値を創造していくための資質や能力が重要になる。」この認識はその通りだと思います。社会に出ると様々な価値観を持った人々と出会います。実に様々な問題、課題が発生します。それらには教科書的な解決策がありません。その場に適した答えを考えなければなりません。そしてその答えを相手が納得できるように表現しなければなりません。

大学入試改革の具体的な全体像がまだ見えないので明確な話はできませんが、どうも「入試改革」というお題目が独り歩きしているような印象を受けます。入試改革が求める方向性を考えると、もっと小論文について議論されるべきです。模範解答がありませんから正に思考力、提案力が求められます。英語の2次試験で最近は自由英作文が多く出題されています。自由英作文は英語版ミニ小論文です。各大学は思考力、表現力をチェックするために自由英作文を出題するようになったのかもしれません。

新高1生から新しい大学入試を受けることになります。それほど遠い話ではありません。具体的な改革内容がはっきりしてきたら、授業内容に必要な修正を加えなければなりません。入試改革の動きを注視していくつもりです。なお、英語の読む・書く・聞く・話すの4技能については別途自分の考えを述べたいと思っています。

公立高校入試 in 2018 <  2018年 3月15日  >
昨日(3/14)、公立高校入試の合格が発表されました。先週6日・7日に行われた入試の問題は試験翌日の地元紙に掲載されました。私は直ぐに英語と数学の問題を解いてみました。

英語では、3番の対話文の問題形式が変わりました。昨年まで出題されていた普通の対話文ではなく、英文のチラシに基づく対話文になりました。大学入試センター試験第4問Bの英文資料の問題のようだと感じました。チラシの内容を理解した上で対話文を読まなければならないので、普通の対話文の問題よりかなり時間がかかります。4番の長文問題は、7つの小問の内4つが英語で答える問題でした。問題形式の変更に驚いたり、時間が足りなくなってあせったりして得点が伸びなかった受験生が少なからずいたことでしょう。

数学で一番印象に残ったのは円周角を利用して角度を求める問題でした。円周角を使うことに気がつくかどうかがポイントの難問でした。その次の証明問題は例年通り少しひねってあり易しい問題ではありませんでした。他にも難問がありましたが、関数や確率の問題は昨年よりは易しくなりました。数学の平均点は過去5年連続で50点を下回っていますが、今年はどうでしょうか。なお、前々回の本欄で述べた作図の問題は標準的な問題でした。

受験生の皆さんには、数学は自分の目標点を決めて、その点数を確保するよう指示していました。難問を捨てて基本的な問題でケアレスミスをしなければ目標点は取れるものです。もちろん、練習を重ねて初めて確実に実行できるようになります。今年の入試問題を解いてみて、目標点を取ることの重要性を改めて感じました。新中3クラスでは、7月に予定されている最初の模試の頃からこの練習を始めるつもりです。

英語の新形式の問題対策として何をすべきかが課題です。従来の中学クラスの英語の授業を修正する必要性は感じていません。今年の入試問題を踏まえると、速読がより重要になると思います。英文が速く読めるようになれば、時間的に余裕を持って問題が解けるようになります。毎年、速読練習をしていますが、さらに強化するつもりです。英文資料(チラシ)を伴う問題については金沢そして東京の大きな本屋さんで良い問題集を探そうと考えています。

金沢大学・英語入試問題 in 2018 <  2018年 3月 8日  >
先週日曜日(2/25)に大学入試2次試験(前期日程)が実施されました。今年も金沢大学の英語の問題を解いてみました。大問3問で、長文問題2問と自由英作文1問の構成は昨年と同様でした。

昨年も良い問題だと思いましたが、今年はさらに良い問題でした。第1問のテーマは都市のヒートアイランド現象でした。この問題は現代の大きな課題です。第2問はカルチャーショックに関する問題でした。海外に住み始めるとhoneymoon(蜜月), frustration(挫折), adjustment(適応), acceptance(受容)というカルチャーショックの4つのステージを経験するという内容でした。グローバリゼーションが進む現代において興味深いテーマです。

昨年の2つの長文問題のテーマは、グローバリゼーションと技術革新が進む中での未来の仕事と、物語の架空人物への感情移入でした。英文の長さや難度に大きな違いはありませんが、テーマが分かり易い分今年の問題の方が易しく感じました。今年も昨年同様、英語で解答する形式でした。設問に対する答え方によってちょっとした減点が重なる可能性があります。

第3問は2つの授業形式について述べる自由英作文でした。講義形式と討論形式の良い点、悪い点を比較した上で、3つの理由を挙げて80〜120語で自分の意見を述べる問題でした。難問です。先ずは論点を整理して英作のシナリオを考えなければなりません。英作文という技能が問われる前にシナリオの構成力が要求されます。この第3問では受験生による得点差が大きくなり英語全体の出来具合にかなり影響したと思います。

近年、多くの大学で自由英作文が出題されるようになりました。サミット・ゼミの授業でも自由英作文の演習回数を増やしています。昨年そして今年の金沢大学の自由英作文の問題を解いてみて、授業ではシナリオ作りの練習をもっと増やさなければならないと思いました。例年は夏休み位から自由英作文演習を始めますが、今年は来月から始めようと考えています。

作図を確実に <  2018年 3月 1日  >
今週日曜日(2/25)に国公立大学2次試験・前期日程が実施されました。来週火曜日・水曜日(3/6, 7)には公立高校入試があります。入試シーズンも大詰めを迎えています。

中3クラスでは2月初めの私立高校入試の後は英語、数学とも50分総合問題演習を繰り返しています。公立高校入試の過去問にも挑戦しています。英語は対話文問題、長文問題とも近年かなり長くなっていますが、速読に慣れてきた生徒の皆さんの対応力が上がっています。問題はやはり数学です。5年連続で平均点が50点を下回る難しい入試が続いています。

過去数年の数学の問題を改めて解いてみました。解説をする時のポイントを再確認するだけではなく、50分の使い方について効果的なアドバイスをするためでした。数学において時間の使い方は非常に重要です。自分で解いてみた結果、ある問題の持つ意味が意外に大きいと気づきました。それは作図です。

基本問題を解いた上で得点を伸ばすためのポイントは、方程式・関数・規則性の応用問題、合同・相似の証明そして作図です。方程式応用問題(配点10点)はやや難しめの問題が続いています。昨年の規則性の問題(6点)は難問でした。一昨年の証明(6点)も難問でした。関数の応用問題(5-6点)も易しくはありませんでした。作図も決して易しくない問題が続いていますが、幾つかのパターンを押さえれば確実に得点できます。かなりの思考力を必要とする証明が6点ですから、作図の8点という配点は大きいです。解くための時間が短くてすむという点もメリットです。

中3クラスの皆さんには、今までの数学の問題を見直す際に作図問題のパターンをしっかりチェックするように指示しました。狙われるポイントは多くはありません。数学は失敗し易い科目です。それぞれの目標点を決めて、その点を確実に取るようにしようと話していますが、作図で得点できれば目標点を確保し易くなります。

出願倍率 in 2018 <  2018年 2月22日  >
昨日(2/21)の朝、ドキドキしながら地元紙を見ました。公立高校一般入試の出願が20日に締め切られ、昨日の朝刊に出願倍率が掲載されたからです。毎年ドキドキしますが、今年は特に上位校の倍率に注目していました。

近年は泉丘の人気が高い傾向があります。特に今年度は顕著でした。本年1/7に実施された石川県総合模試における同校の基準偏差値(合格可能性80%の数値)は68でした。この数値は平均点プラス約140点を意味します。以前の私の感覚では泉丘65-66、二水62ですが、過去数年間は泉丘66-67、二水61-62でした。今年の68という数値には驚きました。

20日締め切りの倍率は、泉丘1.27倍(昨年1.28倍)、二水1.32倍(昨年1.37倍)でした。石川県総合模試のデータからは高倍率が予想されるものの、高倍率を嫌って泉丘希望者が二水に変えるかもしれないと思っていました。泉丘の1.27倍は3年前の1.35倍や昨年ほどではありませんが、同校の倍率としては高い倍率です。初志を貫徹させた受験生が多かったようです。

二水の1.32倍は昨年よりは低くなりましたが2年前、3年前と同じ水準です。桜丘の1.65倍は例年通りの高倍率でした。錦丘の1.76倍は昨年の1.51倍よりかなり高くなりました。同校は錦丘中からの3クラスを除いた5クラスの募集ですから倍率の変動幅は大きくなります。

倍率は23日〜27日の志願変更期間を経て確定します。生徒の皆さんには、倍率を気にしないで自分の志望校をしっかり見据えてできる限りの準備をしようと言うつもりです。入試においては、人事を尽くして天命を待つ、という姿勢が基本です。

センター後の高3英語クラス <  2018年 2月15日  >
大学入試2次試験(前期日程)まで丁度10日になりました。前期日程試験は毎年2月25日に実施されます。センター試験後の高3英語クラスでは過去の2次試験で出題された長文問題と英作文問題の演習を行っています。

長文読解問題に関しては、生徒の皆さんの志望大学を踏まえて英文の難度、内容、長さと設問を考慮しながら演習問題を選びます。この作業は生徒諸君の出願大学が決まった後すぐに行います。問題を選んだ後は、最後の授業までの解いていく順番を決めます。基本的には2次試験に備えて難しい問題を選びますが、難問を続ければ自信を無くしてしまう可能性があるので、解く順番には結構気を使います。

今週の問題は、英文を読み解くカギとなる英単語の意味を推測するのが難しい問題でした。2次試験が迫ったこの時期に相応しい問題を選びました。生徒の皆さんは懸命に問題に取り組みました。丸付けをした後の解説の際は、英文構造の説明、設問の答え方だけではなく時間の使い方や目標の得点率についても話しました。今年度の授業は残すところ来週の1回だけです。最終回に相応しい長文問題を準備してあります。

英作文演習は基本的に毎回の授業で続けてきました。近年は与えられたテーマに関して自由に論じる自由英作文がよく出題されるので、今年度は自由英作文演習を多めに実施しました。センター試験後は課題英作と自由英作を交互に演習しています。来週の最終回は自由英作で、テーマは幾つかの候補を選んだ上で1つに絞りました。

センター試験後の英語の勉強において最も大切なポイントは単語力です。金沢大学水準以上の大学で出題される長文問題では難しい単語が数多く出てきます。英文の内容が分かれば設問の正答率は高まりますから単語のレベルを上げることは非常に重要です。「単語のレベルを上げること」はセンター試験後の高3英語クラスでの私の決まり文句です。

方程式応用問題 その2 <  2018年 2月 8日  >
今週日曜日(2/4)に今年度最後の石川県総合模試が行われました。模試本部は問題を翌月曜日に教室に宅配してくれます。私は直ぐに英語と数学の問題を解きます。今回の数学は基本を踏まえて応用力を試す良い問題が並んでいました。相似の証明や三平方の定理の応用問題は模試最終回らしい問題でした。

少し驚いたのは連立方程式の応用問題でした。一定の速さで走る列車が鉄橋を渡り始めてから完全に渡り終えるまで、トンネルにすっかり入ってから先頭が出るまでの時間から列車の長さと速さを問う問題です。このような問題は昔の方程式応用問題の定番問題でしたが、近年はあまり出題されないという印象があります。珍しい問題を最後の模試の問題として選んだ出題者の意図を考えてみました。

過去10年の公立高校入試での方程式応用問題を調べてみました。ほとんどが値段に関する問題で時間・距離・速さの問題も2つありました。模試出題者は、この流れから時間・距離・速さに関する少し変わった応用問題を選んだのかもしれません。過去10年間出題されなかった問題として、食塩水の問題と昨年・今年の生徒数の増減に関する種類の問題が気になりました。

テストにおいて、この問題が出ると山を張ることはやるべきではありません。ましてや、入試では論外です。中3クラスの皆さんには、どのような問題が出るか予想することはせず、これまでの学校のテストや模試の方程式応用問題を見直して苦手なタイプの問題のポイントを確認するよう指示するつもりです。ただし、食塩水の問題と昨年・今年の増減に関する問題については要注意と言い加えようと思います。

しくじりノート <  2018年 2月 1日  >
今週日曜日(1/28)に「しくじり先生 俺みたいになるな!!」のスペシャル放送がありました。同番組は昨年9月までテレビ朝日系でレギュラー放送されていました。ゲストの先生が自分の失敗談や教訓を披露する面白い番組でよく見ていました。

「しくじり先生」という気になるネーミングからヒントを得て、昨年秋に中3クラスで「しくじりノート」を作ろうと提案しました。今年度3回目の石川県総合模試が10/1に行われた頃でした。模試で上手くいかなかった点をノートにまとめて、その後の統一テスト、模試そして高校入試に活かすという趣旨でした。

サミット・ゼミではノートを準備してもらっています。ホワイトボードで説明した英語の大切なポイントや数学の覚えておくべき問題を書き留めています。そのノートにしくじりポイントのコーナーを作るよう話しました。失敗したことだけを書けばマイナスイメージが溢れて精神的によろしくないので、良かった点も書くように言い添えました。

今日(2/1)は私立高校の入試が行われました。しくじりノートの成果が出ることを願っています。次の日曜日は今年度最後の模試があります。しくじり&成功ノートが更に充実して来月6日・7日の公立高校入試に活きることでしょう。

センター試験 in 2018 <  2018年 1月25日  >
センター試験が1月13日・14日に行われました。金沢では直前の水曜日から金曜日にかけて大雪だったので、受験生の皆さんは試験前日の下見は大変だったと思います。試験当日の会場への足についても心配したことでしょう。試験当日の土曜日の朝、小雪がちらつくのを見ながら、公平性の観点から以前話題になった秋入学が真剣に検討されるべきではないかと思いました。

今年のセンター試験は900点満点の総合型として、文系の平均点は552点で昨年−3点、理系は560点で昨年+1点(河合塾情報)でした。全体としては昨年並みと言えます。

今年も試験後直ぐに英語と数学の問題を解いてみました。英語の平均点は123.78点(1/19大学入試センター発表)で昨年の123.73点とほぼ同じでした。今年は昨年まで第3問Aにあった対話文完成問題2問がなくなり、第4問Bの英文広告読み取り問題が1問増えて全体として問題は1問減りました。今年の英語の特徴は第5問です。昨年は夢の中でネコになりスマホのし過ぎを反省した物語でしたが、今年はタコに似た生物が惑星X(地球)を探検する日誌でした。びっくりした受験生が多かったと思います。結構大胆な内容の変更であり、来年の第5問に備えてゼミの授業では過去の幾つかのタイプの英文で練習するつもりです。

英語の発音問題で予想が的中しました。テストにおいて山をはることは邪道で、すべきではありません。しかし、私は英語の発音問題について参考資料を作っています。2007年に復活してからの発音問題を全て記載した上で出題されそうな発音記号を3つ予想しました。その1つが的中しました。英単語の発音のポイントは多くはありませんからある程度予想できます。これから今年の問題を加えて資料を改訂し、来年の問題を予想するつもりです。

数TAの平均点は61.92点(昨年61.12点)、数UBは51.08点(昨年52.07点)と数学2科目の合計点も昨年とほぼ同じでした。実際に解いてみて、絶対的な計算力が必要だと改めて思いました。数学、特にUBは試験時間60分との戦いです。今年は両科目で難しそうに見えて実は簡単という問題がありました。限られた時間の中でどう得点を積み重ねるかというテクニックも必要です。センター数学の対策は60分練習を繰り返し、時間の使い方を含めて丁寧に見直すことに尽きます。

センター試験は100点満点で平均点が60点余りとそれほど難しいテストではありません。しかし、科目数が多く、また英数国は時間との戦いという側面があるので思い通りに得点することは容易ではありません。今年はセンター試験を終えた高3の皆さんに良かった点と反省点を聞いてみました。貴重な情報が得られましたので、高2クラスの皆さんに紹介しました。

出願大学リサーチ <  2018年 1月18日  >
センター試験後の水曜日は一年で一番集中する日です。2次試験出願に関するデータバンクがネット上に公開されるからです。私は河合塾のバンザイシステムを使います。高3生はセンター試験翌日の月曜日に各高校で自己採点をし、志望校名を併せて大手予備校に送ります。全国から送られた膨大なデータが処理されて水曜日午後から利用できるようになります。

先ずは、志望校のセンター試験、2次試験の必要科目と配点をチェックします。手元には昨年春に発行された2018年度版の入試データをまとめた本があります。しかし、その後各大学が変更を加えることもありますから志望大学のホームページで平成30年度の入学者選抜要項を確認します。その上で生徒の皆さんのセンター試験での持ち点を計算します。この持ち点はバンザイシステムで自動計算されますが、念のため自分でも計算します。

次に、バンザイシステムに示された河合塾の判定情報(A〜E)を資料に書き込みます。その横には駿台予備校の判定情報も加えます。最後に、旺文社のパスナビというシステムで過去の合格最低点を調べます。そして過去2年間の合格最低点と生徒の皆さんが2次試験で必要な得点と得点率を資料に書き加えます。何点取れば良いのかというデータはとても役立ちます。

生徒の皆さんから連絡のあった志望校について出願資料を作成します。しかし、合格が厳しいケースもあります。その際は出願候補大学を探します。センター試験と2次試験の配点比率、2次試験の科目を調べると有力な大学を探し出せることがあります。この情報も作成資料に加えます。

昨日は授業がなく午後4時から資料作りをしました。生徒の皆さん5人の資料を作るのに5時間程度かかるだろうと思っていましたが、作業が終了したのは11時半でした。彼らの人生に影響を及ぼす資料ですから頑張りました。ほとんど休憩のない集中した7時間半でした。今日、高3クラスがありますから、昨日作成した資料を基に生徒の皆さんと出願大学について相談するつもりです。

勉強のコツを伝え、やる気を引き出す <  2018年 1月11日  >
中3クラスの冬期講習は2週間の冬休み中、1回3時間で6回実施しました。通常は週2回、1回2時間15分の授業ですから、時間数的には2倍の長さでした。また、通常授業の英語・数学に加えて、国語、理科、社会の授業もありました。生徒の皆さんは1/7に模試、1/10に地域統一テストがあって自分なりの勉強が必要ですから、冬期講習としては適度な時間数だと思っています。

以前、泉丘に合格した生徒さんのお母様から、サミット・ゼミの夏期講習や冬期講習そして通常授業の時間数が少なくて心配だったという声をお聞きしました。時々お聞きするご感想です。確かに、他塾、特に大手塾に比べれば授業時間数はかなり少ないかもしれません。通常は理科や社会の授業はありません。

私は本当の勉強とは自分でやるものだと考えています。もちろん、学校や塾で様々なものを習います。しかし、それらのものを自分自身の知識、理解とするためには、自分一人の場で消化するという過程が必要だと思うのです。例えば、英語のプリント練習です。問題練習の後答え合わせをします。生徒の皆さんはミスした個所を直します。しかし、これだけでは確実に理解・暗記できたかどうかは疑わしいです。私は帰宅した後ミスした個所をもう一度チェックするように言います。こうすることでその項目を確実に自分のものにすることができます。

理科や社会は基本的に自分で勉強できると思います。難しいのはやはり英語と数学です。これらの科目には然るべき勉強の仕方で取り組まなければなりません。すなわち勉強のコツが必要です。学校を補完する役割を担うべき学習塾としては、勉強のコツを伝え、そのコツをマスターしてもらう授業をすれば良いと思います。

授業時間数について述べてきましたが、一番大切なことは生徒の皆さんのやる気を引き出すことです。彼らの心に火をつけることができれば、授業時間数が少なくても十分に伸びていきます。生徒の皆さん一人一人と対話し適度な刺激を与えて彼らの学力向上を導き見守るという姿勢があれば、それほど長い授業時間は必要ありません。

生徒の皆さんの将来のために <  2018年 1月 4日  >
新年あけましておめでとうございます。

お正月のある討論番組の中で、今後AIが様々な分野でますます活用されるようになることを考慮すれば教育の在り方も変わっていかなければならないという指摘がありました。様々なものがインターネットでつながり情報交換されるというIoT(Internet of Things)が広がり、AIが進化すれば、どのような時代が到来するのか想像することはできません。

元日付け日本経済新聞の「新しい日本へ8つの提案」特集の「学制」では、優れた人材を特別待遇で伸ばす仕組み、道路にたとえるならユニークな才が最高速を出せる「追い越し車線」の設置を検討すべきではないかと提案しています。この提案は上述の討論番組の中での指摘に応えるような内容です。実際に、千葉大学は高2、高3生を1年か半年早く入学させる「飛び入学」を約20年続けています。

AIとIoTがもたらす変革は第4次産業革命と呼ばれています。変革が激しい時代には飛び級や飛び入学のような制度が必要かもしれません。しかし、教育の本流は変わらないはずです。様々な局面において自分で思考、判断、行動できる人材を育成するということになると思います。ベースになるのは読解力、表現力、計算力で、思考力やコミュニケーション能力を加えて応用可能な総合能力に至ります。この考え方は新しい大学入試制度が志向するものと同じだと思います。

ゼミの授業は大学入試や高校入試を目標にした内容になっています。しかし、単に入試のための勉強という以上に、将来実際に使える英語力、様々な場面で応用できる論理的思考力を養うという視点を持っています。第4次産業革命が進展していく世の中の動きは常にウォッチしながら、生徒の皆さんを楽しく、厳しく導きたいと思っています。

サミット・ゼミは本年10月に開校20周年を迎えます。今までの経験を基に更なる工夫を加えながら授業を進めるつもりです。本年もどうぞよろしくお願い致します。