■ 過去の『一言』(2001〜2017)
[目次へ]  [前頁]  >

(2017年 7月 〜 2017年12月)


(2017年12月28日) 【社会で通用する英語力】 [▲ 先頭へ]

高2クラス(英語)では毎回、英作文練習をしています。オリジナルの暗記用150英文集を使った練習です。10英文ずつ進めてきた練習は2回転目に入り、暗記用英文を基にした応用問題を出題しています。2回転目の練習は春休み頃に終了して、本格的な英作文練習に入る予定です。

十分な数の単語を覚え文法が完璧であれば英作文はできそうですが、そう簡単ではありません。学習参考書には基本英文を覚えることの重要性が書かれています。現役時代に英作が苦手だった私は、浪人中に河合塾から渡された基本英文集を暗記して苦手意識がなくなりました。自分自身の経験からも基本英文を覚えることが英作文対策の正しい勉強法だと思います。

先日の英作文練習では、かなりの英語力がある生徒さんが大きなミスをしました。もちろん、教室でミスをすることは全く構いません。ミスを繰り返しながら少しずつ文法的に正しい英文、そして英語らしい英文になっていきます。問題は時間です。高2クラスの皆さんは1年余り後に大学入試を迎えます。

大学に入学すると1、2年の教養課程で英語の授業はあります。しかし、一般的に英語力が伸びるような授業は行われません。そうすると、社会に出て通用する英語力は高校時代に身につけなければなりません。すなわち、大学入試時点で英語力を然るべきレベルにすることが必要です。

高2の皆さんにはこの話をして、これから1年間で社会において通用する英語力を身につけるように伝えました。私の場合は、浪人時代に英語が本当に伸びました。そのおかげで自信を持って海外取引の仕事をすることができました。彼らがこれから1年余りで然るべきレベルに到達できるようしっかり導くつもりです。

本年も残り3日になりました。皆さん、どうぞ良い年をお迎え下さい。来年もよろしくお願い申し上げます。


(2017年12月21日) 【高2生・戦略会議】 [▲ 先頭へ]

半月前の高3生との個別面談に続いて高2クラスの皆さんと個別に面談しました。10月の全国模試結果に基づき、1年余り後に彼らが受験する大学入試を見据えて話しました。彼らの人生に影響を及ぼす可能性がある面談なので、授業とは別に時間を取って密度の濃い話し合いをしました。大学受験に向けての戦略会議でした。

先ずは志望校の確認です。夏休みに各大学のオープンキャンパスに出かけた人もいてかなり絞り込まれていました。ある難関大学が気になるものの決めかねている人もいました。入りたい大学が志望校であり、今の成績はあまり気にする必要はありません。ある受験雑誌には「いまの偏差値+15の大学を強気で狙っていけ」という記述がありました。少し大げさですが、これで良いと思います。

次に各科目の勉強法です。これまでの模試では英数国の3科目だけでしたが、10月の全国模試で初めて理科・社会の科目が入りました。センター試験・2次試験に必要な科目、センター試験と2次試験の配点比率を考慮しながら各科目について相談しました。志望校合格のためにどれ位の得点アップが必要であるか、そのためにどのような勉強が必要か等、具体的に話しました。

志望校合格に対する強い情熱を持ち、正しい勉強法で努力を積み重ねれば学力は必ず伸びます。ただし、高3になると皆が勉強しますから成績を伸ばすことは難しくなります。従って、春休みまでの高2の残りの期間が非常に重要です。冬休みから春休みまでの期間は大学入試へのスタートダッシュです。高2クラスの皆さんがどのように伸びていくのかをしっかり見守っていくつもりです。


(2017年12月14日) 【模試の英文量】 [▲ 先頭へ]

今週の日曜日(12/10)、中3生が受ける模試がありました。今年度5回目の石川県総合模試です。日曜日の模試の問題は翌月曜日に宅配便で教室に届けられます。私は直ぐに英語と数学の問題を解いてみます。

英語の問題用紙を見て驚きました。1番のリスニングの問題から4番の長文問題までの問題構成はいつもと同じでしたが、今までの6ページから1ページ増えて7ページになっていました。その原因は3番の対話文の問題と長文問題の英文が長くなっていたことでした。対話文の英文は40行、長文は42行でした。前回の11/5模試の時より20%近く長くなっていました。

今年3/7の公立高校入試の英文を調べてみました。対話文は46行で長文は44行でした。総合模試本部に聞いてみたところ、模試の英語の問題文は長くなる傾向にあるとのことでした。高校入試の英文が長くなっているので模試の英文量も増えてきているのです。

近年、公立高校入試の英文は長くなっているという印象がありました。そこで、過去の入試を調べてみました。10年前2007年3月7日の入試では、対話文が25行、長文は24行でした。今年の入試の英文の長さは10年前の1.8倍の長さです。十年一昔と言いますが、正にその通りです。英語の重要性はますます高まってきています。そういう世の流れの中で入試の英文がだんだん長くなってきたようです。

英語が長くなっているので、先ずは英文量に圧倒されないことが大切です。中3クラスの皆さんには、英語が長くても内容は絶対に難しいものではないから、長さに負けないように話しています。そして、速読の技術を早くマスターするよう指示しています。速読の方法は夏休み後半に話して、その後少しずつ練習してきました。当面の目標は1月の統一テストと模試です。この2つのテストである程度速読ができれば、3月の公立高校入試では余裕を持って長い英文の問題に臨めるはずです。


(2017年12月07日) 【センター英語を易しくする】 [▲ 先頭へ]

来年のセンター試験は1月13日・14日で、残り1ヶ月余りです。いよいよ迫ってきました。

英語のセンター試験は時間との戦いという側面があります。80分の時間で第1問から第6問までの問題を解きます。第1問は発音・アクセント、第2問は文法・語法・並び替えで、第3問以降は様々な読解問題が続きます。制限時間内で解くにはかなりの英語力とスピードが必要です。

センター英語の得点をアップさせるためには幾つかの要素があります。時間を管理することや問題形式に慣れること等ですが、中でもこれからの時期に有効と思われるのは単語力です。分からない単語が1つだけであれば前後関係から類推して読み進むことができます。しかし、知らない単語が次々に出てくれば英文の意味を掴めなくなります。

200点満点の内、第6問の配点は36点です。第6問は全体の出来具合を左右する大切な大問です。論説文や説明文の場合が多く決して読み易くはありません。単語が難しければ非常に難しい問題と感じます。しかし、単語力を上げれば第6問の難度は小さくなり得点し易くなります。単語力があれば解き易い問題は第5問です。小説や手紙の場合が多く、単語の問題がなければ速読も可能になり得点源になります。第5問の配点は30点で、第6問と合わせて66点です。この2つの大問で確実に得点できれば英語で失敗する確率は小さくなります。

文法・語法の勉強も当然必要です。しかし、大学入試がもうすぐ始まるというこの時期における最優先事項は単語だと思います。ある本に、英語の成績はほぼ正確に単語の力に比例するという指摘がありました。当たっていると思います。高3クラスの皆さんには授業の度に単語力を上げようと話しています。


(2017年11月30日) 【高3生・作戦会議】 [▲ 先頭へ]

高3生は先週から今週にかけて学年末試験を受けています。今月初めに受けたマーク式模試結果が丁度戻ってきたので、学年末試験を終えた高3生と個別に話し合いの場を設けました。授業とは別に時間を取ってしっかり話しました。センター試験が1ヶ月半後に迫っているので非常に重要な作戦会議です。

先ずは2つの模試での総合成績について話しました。志望校合格ラインとの差の確認です。合格レベルまであと何点必要かを試算したケースもありました。次に各科目の勉強法について話しました。学校の授業内容を確認した上で、自宅での勉強の仕方についてアドバイスしました。私のアドバイスをメモした生徒さんもいました。

2次試験も気になりますが、これからの時期はセンター試験での総得点アップが最優先事項です。センター試験で期待通りに得点できなければ志望校の再考を迫られるからです。一般的に、限られた時間においては英数国に比べて理科・社会の科目の方が点数を上げやすいです。生徒さんによって事情は違いますが、出遅れている理科・社会の科目の成績向上は総得点アップのための大切なポイントです。

私立大学についても話しました。金沢の高校の先生方は国公立大学が中心で私立大学についてはあまり触れません。費用の問題は確かに大きいのですが、立派な私立大学は数多くありますから検討すべきだと思います。センター試験が迫れば時間的、精神的な余裕がなくなるので、今の時期に私立大学の受験について考える必要があります。

大学入試が始まるまでまだ1ヶ月半も残っています。効果的な勉強法で努力を積み重ねれば学力は着実に伸びます。強い気持ちを持って頑張って欲しいと願っています。


(2017年11月23日) 【中3で学ぶ相似と高校数学】 [▲ 先頭へ]

各中学の2学期期末テストが近づいてきました。統一テスト終了後の中3クラスでは期末テストに備えた勉強をしています。英語の試験範囲には前回の本欄で述べた関係代名詞が含まれています。数学は相似な図形が試験範囲です。

相似の証明に関しては、丁度1年前に習った三角形の合同の証明が理解できていればそれほど難しくはありません。もちろん高校入試で出題されるような相似の証明はひねられているので油断は禁物です。今回の試験で難しいのは相似の応用である平行線と比です。教室では教科書の内容を押さえた上で問題練習を重ねています。相似の証明ではよく考えることが1つのテーマです。平行線と比では難しい問題もありますから、様々な問題を解くことによって解法パターンを身につけてもらっています。

高3数学クラスで、難しい図形の問題では相似の三角形に着目しようと話すことがよくあります。高1で学ぶ図形の性質の難問では相似を使うことがあるからです。また、高2で学ぶベクトルの問題では平行線と比の解き方を使えば簡単に解けることが時々あります。これらのことを念頭に置いて、中3の皆さんがこの分野をしっかりマスターしてくれるように授業を進めています。

相似や平行線と比が高校数学の図形やベクトルの問題を解く時に使われます。相似の前に学んだ2乗に比例する関数は高校の2次関数に直結します。それぞれの学年で学ぶことが次につながりますから、各分野の内容を確実にマスターすることの重要性を改めて感じます。


(2017年11月16日) 【関係代名詞 その3】 [▲ 先頭へ]

11月に入り中3生は学校で関係代名詞を学び始めています。中学英語の最重要分野です。ゼミでは毎年このタイミングで関係代名詞を説明します。先週の統一テストが終わった後の最初の中3クラスでは、ホワイトボードに関係代名詞のポイント4つを書き、その下に教科書に載っている基本文6文を書きました。先ずは4つのポイントを説明し、次に教科書の基本文に移り実際の使い方を説明しました。

関係代名詞は2つの文を1つにつなぐ働きをするので、その構文を理解することは易しくありません。教科書の関係代名詞の前の単元は、いわゆる後置修飾の弟分である分詞の形容詞用法の単元です。その単元が理解できていれば、兄貴分の関係代名詞の構文への抵抗が小さくなります。生徒の皆さんの表情から彼らの理解具合を確認しながら説明した後、ホワイトボードの説明をノートに書き留めてもらいました。

次の授業では、これまで各文法分野を説明してきた教材を使いました。基本的には前回ホワイトボードで説明した内容を繰り返すものでした。2回続けて説明したので生徒の皆さんの理解は進んだはずです。去年まではこの2回の説明の後は教科書の復習に入りました。しかし、今年は問題練習を試みました。たとえ正答できなくても理解がより深まるのではないかと考えました。

明日の授業からは期末テスト対策として教科書の復習を始めます。教科書本文に出てくる関係代名詞の構文を1つずつ丁寧に確認していくつもりです。なお、2014年11月20日付け本欄「関係代名詞 その2」でご紹介しました関係代名詞のポイントをまとめた小さなメモは更に進化しました。毎年説明している中でより分かり易い説明の仕方を思いつきました。

生徒の皆さんの理解度は今月末の期末テストの結果に表れます。私の説明と授業に対する通知表でもあるので厳粛な気持ちで待ちたいと思います。


(2017年11月09日) 【ある中3生の焦り】 [▲ 先頭へ]

頑張り屋で成績優秀な中3生T君の様子が夏休み以降おかしくなりました。小さい頃ソロバンをやっていたT君の計算力は絶対的なはずなのに計算ミスが多発しました。難しい問題ではしっかり考えることができなくなりました。あきらかに焦っているようでした。

焦りの原因が分かったのは2学期中間テストの個別反省会の時でした。T君の周りの友人たちの影響でした。大手学習塾に通う彼らは先取り学習で中3範囲を全て終了し入試問題に取り組んでいました。そして、入試問題に出てきた難しいポイントを話題にしていたそうです。英語の関係代名詞や数学の三平方の定理です。T君はそれらのポイントをまだ習っていません。自分が知らないことを友人たちが話題にすれば誰でも焦ってしまいます。

サミット・ゼミでは学校の授業の予習の勉強、すなわち先取り学習をしません。勉強の基本は、学校の授業をしっかり聞いてテスト勉強をきちっとすることと固く信じているからです。もしゼミで教科書の予習の授業をすれば生徒の皆さんはどうなるでしょうか。おそらく学校の授業は真面目に聞かなくなると思います。そういう状況は好ましいものではなく、学校の先生方に失礼になると考えます。

T君には、まだ習っていないことを友人たちが話題にしても絶対気にしないように、そしてもうすぐ学ぶから大丈夫と言いました。学校でそれぞれの分野を学び始めた頃、どこよりも分かり易く説明するつもりです。今後の学校のテストでの好成績でT君は自信を取り戻すはずです。先取り学習をしている塾なんかには負けていられません。可愛い生徒の皆さんをしっかり守ります!


(2017年11月02日) 【自由英作文 その2】 [▲ 先頭へ]

今年度の高3英語クラスでは自由英作文の練習をかなり増やしています。そのきっかけは今春の金沢大学2次試験の問題です。

昨年に比べて自由英作文の重要性が増しました。昨年は3つのうち1つの大問が自由英作文でした。あるイラストを見て、指定されたポイントを含めて80-120字で書く問題でした。今年も大問は3つで、1つの大問が自由英作文でした。テーマは自動運転車で、自動車産業、公共輸送など5つの分野から1つを選び、その分野で起こるであろう2つの変化をそれぞれ40-60字で書くという問題でした。昨年より難度が上がりました。また、他の2つの大問でも30字程度で自分の考えを書く設問がありました。

昨年8月18日付け本欄「自由英作文」でも述べましたが、近年、与えられたテーマに関して自分の意見を英語で書く問題が増えています。金沢大学はその典型です。昨年、選挙権年齢の引下げをテーマにした愛知教育大学は、今年、初めて日本を旅行する旅行者へのアドバイスをテーマにしました。(100語程度) 大阪大学は課題英作とともに、勉強が嫌いな中2生へのアドバイスを求めました。(70語程度)

自由英作文は難しいです。先ずテーマに沿った内容を考えなければなりません。次に考えた内容をそのまま英語のシナリオにするのは非常に難しいので、日本語でシナリオを考えます。そしてそれを英訳します。このシナリオ作りが大切なポイントです。まとまりがないのは当然ダメですが、誰でも考えるような簡単なシナリオも好ましくありません。シナリオの良し悪しが自由英作文に対する印象を決めます。

高3クラスでは今まで自由英作文練習を6回行ってきました。やはりシナリオ作りが甘く、良い出来ではありませんでした。先週の練習では思い切って時間を取ってしっかりシナリオを考えるように指示しました。さすがに出来具合は向上しました。採点者にアピールする姿勢を忘れないように話しています。そのようなシナリオができれば立派な自由英作文が出来上がります。


(2017年10月26日) 【リスニング裏技】 [▲ 先頭へ]

今週の日曜日(10/22)、衆議院議員総選挙の投票を済ませてから当地在住のアメリカ人と会いました。ビジネスで外国の人たちと英語で話した経験は豊富にありますが、プライベートで外国の方とお会いする機会はほとんどなかったので少し緊張しました。女医になり金沢で勤務している元生徒さんが興味を持ったので、彼女を含めて3人で仕事のことや趣味などについて話しました。

金沢駅前のリファーレビル内に石川県国際交流センターがあります。3年ほど前にそこの掲示板でそのアメリカ人のことを知りました。40代の医学に係わる仕事をしている人で、日本人の友人を求めていました。その後、気にはなっていたのですが、そのまま連絡しない状態が続いていました。しかし、ふとしたきっかけでメールしました。時間が経っていたので返信は期待しませんでしたが、会いましょうという返信が来ました。

日曜日の深夜、彼からメールが来ました。また会いましょうということでした。外国の方と話をするのは貴重な経験なので今後もお会いするつもりです。日曜日の英語での会話の後、私の習慣が少し変わりました。月曜日からNHKのニュースを副音声(英語)で聞くようになりました。帰宅後に今まで見ていた23時15分からのNHKニュースチェック11には副音声がないので、副音声のある19時または21時からのニュースを録画しています。

ニュースを副音声の英語で聞くというワザは日産自動車勤務時代に会長の通訳を務めていた先輩から聞きました。話題の内容がわかっていれば、英語は聴き取り易くなるものです。この方法は、センター試験の英語リスニング対策として高3の皆さんにも紹介しています。今のNHK英語テレビ講座、ラジオ講座にはセンター試験リスニング対策としてこれがオススメというものがないからです。高3の皆さんにはかなり難しいと思いますが非常に効果的です。

日曜日にお会いしたアメリカ人はゼミの生徒の皆さんに会ってみたいと話しました。ひょっとしたらどこかのクラスに来て頂いて英会話の実践練習をするかもしれません。

参考:NHKニュースの副音声では何人かの人が順番で英語を話します。聴き取り易い人もそうでない人もいます。最初は難しく感じますが、リスニングは慣れが大切です。社会人になった後も、リスニング対策として超オススメのお金のかからない方法です。


(2017年10月19日) 【こんな生徒さんがいました その12】 [▲ 先頭へ]

先週末、元生徒の大学4年生Tさんから突然電話がありました。大学に提出するレポートの英訳をチェックして欲しいという内容でした。後日ファミリーレストランで会って英文をチェックしました。Tさんは私にとって忘れられない生徒さんの1人です。サミット・ゼミ19年間の歴史の中で唯一私に対して開き直った人です。

彼女はある社会の科目が苦手で、高3になっても成績不振が続いていました。丁度この時期のことでした。このままではセンター試験で得点が伸びず志望校に合格できないと考えてかなり強く言いました。私「勉強していないだろ。」、Tさん「しています。」、私「英語はできるのに何故この科目はできないんだ。」、Tさん「わかりません。」、私「勉強していないからだろ。」、それに対してTさんは「じゃあ、先生、解いてみて下さい。」と言ったのです。

センター試験ではその科目で大きく点数を落として志望校の変更を余儀なくされました。しかし、その科目以外の成績は良かったので2次試験では期待通り合格できました。大学入学後2回ほどランチしたことがあります。その時に、何故その科目をしっかり勉強しなかったか聞きましたが、返事の言葉を濁していました。

英文チェックを依頼する電話では申し訳なさそうな口調でした。Tさんは笑顔が印象的な明るい女子大生です。親思いの面があることも知っています。一緒に話すと楽しいので、彼女のお願いを断る理由がありません。英文をチェックした後、いろいろ話しました。もう時効だと思って、社会の科目の勉強不足について聞きました。教科書を開いても頭に入ってこなかった、が理由でした。結局その科目が嫌いだったということです。

Tさんは大学でしっかり勉強したようです。今回のレポートは卒業には直接必要ない自主的なレポートとのことでした。本来頑張り屋のTさんには人間らしさを感じます。金沢にUターンして地元企業に就職すると聞いてとても嬉しかったです。


(2017年10月12日) 【1次関数がポイントか?】 [▲ 先頭へ]

中2で習う1次関数がその後の数学の伸びを決める分岐点かもしれません。1次関数の応用問題が解ければ数学が楽しくなるものの、ここで心理的抵抗を持てば数学が嫌いで苦手科目になるのではないかと感じています。

先月末から今月にかけて各中学では2学期中間テストが行われています。数学の試験範囲は1次関数が中心です。超重要分野なので、時間をかけて問題練習を重ねています。残念なことに、前向きに問題に取り組めない生徒さんがいます。理由は、今までの分野に比べて1次関数の応用問題ではじっくり考えることが必要だからです。毎年、この時期の中2クラスでは、1次関数の問題で考えることから逃げないように話します。

これまでに中学で学んだ分野で難しかったのは1年の方程式と2年の連立方程式の応用問題でした。これらの応用問題では問題文に書かれていることを式にすれば解けました。論理的思考力というより読解力が問われる問題でした。1次関数では論理的に考える力が必要です。長方形の頂点からある点が動いて図形の面積が変わる動点の問題が典型例です。場合分けをしながら考えなければならないので易しくはありません。

1次関数は中学の数学において初めて本格的に論理的思考力が問われる分野だと言えます。その後に続く三角形の合同の証明でも論理的思考力が必要です。そしてこの力は中3以降の数学における絶対条件です。数学が得意か不得意かを決めるのはこの1次関数かもしれません。


(2017年10月05日) 【勉強法のアドバイス】 [▲ 先頭へ]

先月、退院が予定より早くなり時間ができたので、全国模試結果が戻ってきていた高校クラスの皆さんといつもより長く個別反省会をしました。特に、大学入試が近づいてきた高3の皆さんとは密度の濃い話し合いをしました。その中で気になったのは理科・社会の科目です。同じ時間の勉強量では、英数国に比べて理科・社会の方が伸びが大きいので、高3のこの時期においては、これらの科目での得点アップが有効です。

高3クラスには5名が在籍していますが、何人かが理科・社会の同じ科目を選択しています。残念なことに、それらの科目で苦戦を強いられている生徒さんたちがいました。個別反省会をしたのは9月3日の週でセンター試験まで4ヶ月余りありました。限られてはいるものの、然るべき実力まで引き上げるだけの時間はあったので、それらの科目の効率的勉強法をまとめることにしました。

理科の科目に関しては、今年1月のセンター試験で高得点を取った元生徒さんに連絡して勉強法を聞きました。どんな参考書、問題集をどのように使ったか、教科書と参考書のバランスをどうしたかという実戦的なアドバイスが得られました。社会の科目に関しては、先ず受験雑誌で勉強法をチェックしました。次にインターネットでその科目の勉強法を調べました。これらの結果はプリントにまとめて先週高3の皆さんに渡しました。

高3生には参考になったと思います。しかし、理科・社会の勉強法のプリントをまとめるに当たって、心の中に1つの疑問が浮かびました。苦手科目に関しては本来自分自身が工夫して対策を考えるべきではないか、というものです。理想論かもしれませんが、将来世の中に出た時に活躍する自分を作り上げるためには、課題は自ら解決しようと努力すべきです。

高2クラスではその話をしました。苦手科目の対策を自ら考えるように言いました。大きな本屋の学習参考書のコーナーに行ったり、インターネットで調べたりすれば自分に相応しいやり方が見つかるはずです。何とかしなければならないという意識があれば難しいことではありません。もちろん必要なアドバイスは惜しみませんが、生徒の皆さんの自主性を刺激したいと思います。


(2017年09月28日) 【グローバル人材の育成 その2】 [▲ 先頭へ]

先週の本欄「グローバル人材の育成」でご紹介した中央教育審議会委員を務める日産自動車の志賀俊之取締役の言葉「これからの日本は世界の誰にでも自分の意見を堂々と言え、多様な考え方を持つ相手の意見を理解し議論して、ビジネスができる人材を育てないと大変なことになる。」は本当にその通りだと思います。グローバル化が進む中においては、そのような人材の必要性はビジネス界に限りません。

中学・高校が果たすべき役割とは、将来の活躍、自己実現、国際交流のための基礎作りに尽きると思います。その基礎作りとは知識を蓄え、思考力を磨くことです。2002年にノーベル物理学賞を受賞された小柴昌俊東大特別栄誉教授の「様々な知識と考える力の掛け算で人間の総合的能力が決まる」という指摘が本質をついています。将来様々な局面でアイデアが湧き良い提案ができるための土台はこの知識と思考力です。

2020年度から大学入試センター試験が廃止され新しい試験が導入されます。その理由は、これまでの丸暗記、一発勝負を改め、考える力を測るとまとめることができます。一発勝負の問題性はともかく、思考力や判断力を養わなければならないのは当然です。大学入試のシステムを変えることにより高校での勉強のやり方を変えるというより、今の世の中を踏まえて、中学・高校で何をどのように学ぶべきかを考えるのが事の本質だと思います。

世界の誰にでも自分の意見を堂々と言うためには、知的教養、思考力、表現力などが必要です。多様な考え方を持つ相手の意見を理解するためには、読解力や相手の話したことの理解力だけではなく、その相手の人が属する地域や文化に対する知識や理解も必要です。海外の人達とのコミュニケーションのためには英語の4技能は必須です。

それらの能力を中高で養うことは決して不可能ではありません。何が必要なのか、それをどのように養うのかを検討すべきだと思います。ポイントは、教科書や副教材というハードの面ではなく、教え方や生徒とのコミュニケーションという教師側のソフトの面にあるのではないかと想像します。先生が忙しすぎて、生徒をどのように伸ばせばよいかを考えたり、生徒とじっくり話し合ったりする時間が取れないことが大きな問題のような気がします。

偉そうなことを述べてきましたが、私は、生徒の皆さんが将来活躍する姿を思い浮かべながら、小柴教授の言葉を実践していくつもりです。また、先週ご紹介した志賀さんのもう1つの言葉「これからは、小中学生の時から将来は何をやりたいのか、そのために何を学べばいいのかを考えて、それを実現できる学校を選んでほしい。」を参考にして生徒の皆さんの将来についても一緒に考えていきたいと考えています。


(2017年09月21日) 【グローバル人材の育成】 [▲ 先頭へ]

今週月曜日(9/18)の日本経済新聞に「グローバル人材の育成」というタイトルで、中央教育審議会委員を務める日産自動車の志賀俊之取締役に対するインタビュー記事が載っていました。志賀さんはゴーンさんの下、ルノーとの提携を進め最高執行責任者(COO)として活躍されました。今は日産自動車取締役だけではなく、産業革新機構の会長をされています。

インタビュー記事に書かれた志賀さんの話を紹介します。「これからの日本は世界の誰にでも自分の意見を堂々と言え、多様な考え方を持つ相手の意見を理解し議論して、ビジネスができる人材を育てないと大変なことになる。」「これからは、小中学生の時から将来は何をやりたいのか、そのために何を学べばいいのかを考えて、それを実現できる学校を選んでほしい。」

実は、志賀さんは、私の日産自動車・アジア大洋州営業部時代の先輩です。担当国は違っていましたが、よく話をし可愛がってもらいました。日産のトップとして、そして産業革新機構の会長として度々新聞に登場されますから、その度ごとに記事を読んできました。今回は中央教育審議会委員としての話でしたから興味を持って記事を読みました。

日産自動車は日本で最もグローバル化が進んだ企業の1つです。ですから志賀さんの話は非常に説得力があります。志賀さんの話を踏まえ、中高の教育について改めて考えてみようと思います。次回の本欄で紹介するつもりです。


(2017年09月14日) 【国語が苦手な理由】 [▲ 先頭へ]

「こんなつまらない小難しい文なんて興味ないよ!」なんて思いながら現代文・論説文の問題文を解けば設問に答えられるはずがありません。「フーン、アンタはそう感じるのか。オレには関係ないよ。」と思いながら小説の問題を解いても同じです。

ゼミを始めてほぼ19年間、論説文では筆者が何を述べたいのか素直に読み取る、小説では情景、人物の気持ちを想像する、という助言をしてきました。これらは現代文を読解する上での大切なホイントです。しかし、国語、特に現代文の成績が芳しくない一部の高校生諸君は決してそのような読み方をしないのです。残念なことに、数年前にようやくこの悲しい現実に気づきました。

全国模試の結果に対する個別反省会でよくよく聞いてみて分かりました。彼らは論説文の問題に対して素直に接することはしないで、「難しくてよくわからん。あ〜ぁ、面倒くせぇ〜」と思いながら読み進むのです。「ちょっとオカシイんじゃないの、まぁどうでもいいけど。」とか思いながら小説の問題を読むのです。問題に取り組む姿勢が間違っています。それで国語の成績が伸びずに悩むのですから笑い話です。

国語の成績の伸び悩みの原因には上述の誤った姿勢以外にも、筆者の考えの読み取りが甘い、勝手な解釈をしてしまう、文脈の把握が甘い等があります。これらの克服には然るべき練習が必要です。問題に取り組む姿勢はすぐにでも直すことができるので、これで点数を落とすのは非常にもったいないです。なお、小説の点数が悪い男子高校生には、人の気持ちが分からない、ということは女性の気持ちも分からないということなので、一生結婚できないぞと脅しています。


(2017年09月07日) 【人生をプロデュースする その2】 [▲ 先頭へ]

1年前の9月15日付け本欄は「人生をプロデュースする」でした。入院を期に健康の有り難さを実感して、高校クラスの皆さんに人生を積極的に生きて欲しい、自分の人生をプロデュースして欲しいと話したことを紹介致しました。

10年前に腰の脂肪に出来た腫瘍を手術しました。昨年のMRI検査で手術部位に影が見つかり、再発の疑いがあったので手術しました。結果は再発ではなく、すっかり安心していたところ、今年7月のMRI検査で今度は別の部位に影が見つかりました。主治医の先生と相談し、切除することにしました。今度の腫瘍は腹膜内に出来たため開腹手術で入院期間は2週間でした。

2週間という長い入院であり、入院前にご父兄の皆さんに連絡して今週の授業はお休みにさせて頂きました。幸い手術による合併症がなかったので、予定よりかなり早く今週火曜日に退院しました。予期しなかった時間ができたので、高校クラスの皆さんとじっくりと個別反省会をすることにしました。高校クラスでは全国模試が戻ってきた時に個別反省会をしていますが、通常はあまり時間を取れていませんでした。丁度7月の全国模試結果が戻ってきたところでしたので、うまくタイミングが合いました。

来年のセンター試験は1月13, 14日で残り4ヶ月あまりです。陸上競技のトラックで言えばバックストレートに入ったところで、入試に向けて学力の伸びが必要な時期です。高3の皆さんとの面談は、彼らがそれぞれの人生をプロデュースするための重要な戦略会議です。高2、高1クラスの皆さんとは、大学入試を視野の遠くに捉えて、それぞれの課題について話し合うつもりです。


(2017年08月31日) 【高校数学の勉強法】 [▲ 先頭へ]

今年3月、高校英語の勉強法についてまとめました。普段の授業で話していることをA4、1枚の用紙に凝縮しました。本年4月6日付け本欄「英語を克服する方法」で述べた通りです。このように勉強すれば英語は必ず分かるようになるという自信作のプリントです。英語の勉強法をまとめたので、次の課題は数学でした。

先ず、私が考える勉強法をまとめてみました。次に、インターネットで高校数学の勉強法について書かれたホームページを調べました。そして、ようやく今月半ばにそれらを1枚のプリントにまとめました。元生徒の皆さんが教えてくれたアドバイスも含まれています。調べたホームページには、なるほどと思える指摘もあり参考になりました。

現在の高校クラスの数学はセンター試験対策の高3クラスがあるだけですが、高校数学の勉強法のプリントは、大学入試2次試験の記述式問題も対象にしています。大切なポイントは2つです。1つは教科書を完璧にマスターすること。これは当然のことです。もう1つは標準レベルの問題を落とさないこと。入試では難しい問題は解く必要がありません。易しい問題そして標準レベルの問題が解ければ2次試験で合格できます。

高3クラスで高校数学の勉強法のプリントを配ったのは先週26日のことでした。プリントの完成が遅くなり高3の皆さんには申し訳ありませんでした。しかし、プリントには、答案を乱雑に書けばミスにつながる、グラフや図を描くことで正答がイメージできる、模試への臨み方のような細かな実戦的アドバイスも含まれていますから役立ててくれると思います。


(2017年08月24日) 【留学 その2】 [▲ 先頭へ]

先週の本欄「真夏の夜の夢」で海外展開の担当を打診されたのは実在の人物です。金沢大学・人間社会学域・国際学類3年生の女子大生です。夢の中の会社とはいえ海外進出の仕事を打診されるほどの国際派で、先週末、1年間の留学のためアメリカへ旅立ちました。

彼女は中3から通ってくれました。もともと英語のセンスがありました。大学受験では英語力を活かせる学部を選びましたが、受験前は海外で何か事件が起こるたびに「海外が怖い」と話していました。しかし、金沢大学入学後は積極的に海外での学習を目指すようになり、2年生の夏には短期留学でフィンランドへ行きました。フィンランドから戻ってきてからは本格的な留学を目指しました。折に触れて私にも報告してくれました。

フィンランドへ短期留学する話は昨年5月19日付け本欄「留学」でご紹介しました。そこでも触れましたがKさんは、数学が苦手で、教室での私の厳しい指摘に対して帰宅してからよく泣いたそうです。できない自分が情けなかったとのことでした。

彼女が金沢大学に合格した時は本当にうれしかったです。苦難を克服する姿を見ていたので涙が出てきました。大学入学後は実に充実しているようです。授業に積極的に出席する一方、3年の夏からの留学を目指して着々と準備してきました。そして、それを目標通り実現させたのですから素晴らしいです。生徒、学生の成長を見守ることができるのは何と幸せなことでしょう!


(2017年08月17日) 【真夏の夜の夢】 [▲ 先頭へ]

東京の大学で新素材を研究した元生徒さんが、アメリカの大学院へ進み画期的なセラミック系素材を開発しました。彼はその新素材を生かしたビジネスを行うために会社を設立しました。私の教室で彼と一緒に学んだ友人は関西の大学の経済学部で会計学を学び、その会社の経理担当になりました。そして、別の友人は東京の大学の法学部で学びましたが、その社交性を活かして営業担当になります。さらに、地元の大学の国際学類で学んだ別の友人は海外展開の担当を打診されています。

お盆でゼミの授業はお休みになり、先週の土曜日(8/12)に、帰省した元生徒さん2人と居酒屋で飲みました。彼らは中高と通ってくれたので気心が知れています。また、お酒を飲みながら話したので、妄想がどんどん膨らんでいき、上述のようなストーリーになりました。正に真夏の夜の夢です。

2人とも二十歳で、1人は東京で素材、材料の勉強をしています。塾講師のバイトをこなしながら熱心に実験に取り組んでいます。もう1人は関西で経済を学んでいます。彼は学生食堂でのバイトと勉強を両立させ、既に簿記3級を取得し2級を狙っています。TOEIC スコアは775点とのこと。すでに730点以上のBレベルに達しているので立派なものです。

一緒に勉強した元生徒の皆さんがそれぞれの道で頑張っている話を聞くのは非常に楽しいです。彼らの人間としての成長、社会人としての成長を見守ることができれば何とうれしいことでしょうか。良い関係をキープし、刺激を与え続けたいと思います。


(2017年08月10日) 【音楽の部活の大会日程】 [▲ 先頭へ]

今、南東北地方でインターハイ(全国高等学校総合体育大会)が開かれています。しかし、ほとんどの高3生は6月初旬の石川総体で部活が終了して、大学受験勉強に本格的に取り組み始めました。この夏休みは合否を決するとも言える大切な期間です。

ある進学校の合唱部に所属する高3生が、今週3泊4日の合宿にでかけました。もちろん合唱の練習だけではなく勉強する時間も取られているとのことでしたが、不安そうな表情を浮かべていました。彼女は、合唱がしたいという純粋な思いからその高校を選びました。そして、部活と勉強の両立に頑張ってきました。周りの友人たちは部活が終わって受験勉強に集中しているので、彼女の心中は推して知るべしです。昨年は、ブラスバンド部に所属する生徒さんが同じような状況でした。

合唱と吹奏楽の大会日程を調べてみました。全日本合唱コンクール全国大会は10/28、中部支部大会は9/23、石川大会は8/11です。全日本吹奏楽コンクール全国大会は10/22、北陸支部大会は811、8/12、石川大会は7/22、7/30です。一般的な高校生の部活の大会より2〜3ヶ月遅い日程が組まれています。

大学受験は倍率がある以上やはり競争です。そうであれば、受験生の皆さんにとって公平な条件が用意されるべきです。合唱や吹奏楽の地方大会や全国大会も他の部活と同じような日程であれば良いと思います。全日本合唱コンクールは1948年からの長い歴史を持っているので、大会日程の変更は難しいでしょうが、検討して欲しいものです。合唱や吹奏楽で頑張る高3生が、受験勉強の時間不足で志望校をあきらめるのは悲しいです。

合唱部の高3生は健気に頑張っています。できる限りのサポートをして大学受験での彼女の目標達成を応援するつもりです。


(2017年08月03日) 【高校入試に英検加算】 [▲ 先頭へ]

先月16日の北國新聞に興味を引く記事がありました。お隣の福井県が、来春の県立高入試から、実用英語技能検定(英検)の成績を入試の点数に加算します。英検3級は5点、準2級は10点、2級以上は15点を加算して、英語のみ115点満点になります。

近年の英語教育においては「読む」「書く」だけではなく「聞く」「話す」能力が求められています。しかし、今の教科書の範囲内で「話す」力を伸ばすのは非常に難しいと思います。従って、面接試験がある英検を活用することは効果的な具体策の1つです。英検を運営している日本英語検定協会は民間団体ではあっても公益財団法人であり、英検が広く普及している点からも高校入試に採用されても大きな抵抗感はありません。

ただし、問題点はあります。福井県の一部保護者や県議会は「英語が得意な生徒のみを優遇し不公平」と反対しているそうです。確かにその通りで、英語偏重と言われても仕方ありません。漢字検定や数学検定も加算すべきだという意見は当然出てくるでしょう。また、英検対策は各中学の方針や先生によって差が出てくるでしょうから生徒や父兄からクレームが出されることも予想されます。

かなり大胆な制度変更です。反対する意見が多い中で実現させようとしているのですから、福井県の教育委員会には信念を持った強力なリーダーシップを発揮する人がいるようです。私は興味深い改革だとは思いますが、英語偏重の誹りは免れず、公平性の観点から「行き過ぎ」という印象を持ちます。サミット・ゼミは英語が売りとはいえ、英語優先には反対です。数学や国語など他の科目を含めた総合的な学力向上を図る中で英語を絶対的な得意科目にして欲しいと考えています。従って、英検の成績は内申点での評価基準に止めるべきだと思います。

(以上のようにまとめましたが、従来のやり方の単なる延長線では「話す」力を画期的には伸ばせないと思います。思い切った手段が必要です。福井県の教育委員会は、様々な批判を覚悟した上で大きな決断をしたのだと推察します。新たな時代を切り拓くのは、このような決断かもしれません。)


(2017年07月27日) 【高3生の悔い】 [▲ 先頭へ]

毎週月曜日に日本経済新聞で「挑む」というコラムが連載されています。詳細はわかりませんが、東京の大手学習塾の講師の皆さんが書いているようです。仕事柄、毎回興味深く読んでいます。今週のタイトルは「高2夏休み 先輩の悔い」でした。現高3生に「高2の夏にやっておけばよかったことは何か?」「もし目の前に、去年の夏休み前の自分がいたら言ってやりたいことは何か?」を聞くアンケートを行ったそうです。

「やっておけばよかったこと」として、発展的な学習ではなく、ある程度時間を要する基礎的な事項が上位を占めました。英語では単語の暗記・文法、数学ではパターン演習、国語では古文単語・漢文の句形が典型例です。「1年前の自分に言ってやりたいこと」には、「きちんと単語を覚えておけ! 今まではなんとかごまかしてきた英単語が脅威になっている」「出された宿題をもっと真剣に解いておけ」「学校の漢文の授業はちゃんと聴きなさい」などが挙げられました。

ゼミでは毎年、大学受験の合格者にアンケートをお願いしており、その結果をまとめて高3生に配布しています。今年は4月に配りました。過去の本欄でご紹介しました「後輩へのアドバイス」や「悔いが残るもの」という項目もあります。「挑む」の話は非常に参考になりました。高2生のために高3生の意見を聞くのは素晴らしいアイデアです。

丁度月曜日に高3数学クラスがありましたので、皆さんに「高2の夏にやっておけば良かったこと」を列挙してもらいました。コラムの内容には触れないで聞きました。その結果は、「挑む」で紹介された事項と重なっていました。当然と言えば当然ですが、高3生が悔いていることは同じです。また、あるゼミ生は「出来ないことから逃げないこと」という反省のこもった回答をしました。

これらの内容は本日の高2クラスで紹介しました。皆さん神妙に話を聞いていました。因みに、日経新聞のコラムはコピーをとって配布しました。夏休みが始まったばかりです。彼らへの良い刺激になることでしょう。


(2017年07月20日) 【苦手科目の克服サポート】 [▲ 先頭へ]

高3クラスの皆さんと個別に話し合いをしました。初めて受けた6月のマーク式模試の結果が戻ってきたからです。5月の記述模試結果も踏まえて、志望校に合格するための勉強法を科目ごとに確認しました。夏休みを前にした重要な面談だったので、授業とは別に時間を取ってしっかり話しました。

ある進学校では、英数国は3年が始まるまでに固めて3年生になったら理科・社会の科目に力を入れるように言われているそうです。それができれば理想的ですが、特に部活をやっている人たちにとっては現実的ではありません。私は英数国は夏休みまでに固めて、夏休みからは少しずつ理科・社会の比重を大きくするのが良いと考えています。

しかし、理科・社会の科目で大きく出遅れている場合は要注意です。センター試験では1つの科目が足を引っ張れば金沢大学水準以上は難しくなります。これらの科目で黄色信号が点灯している生徒さんとは特に細かく勉強法を相談しました。早目に手当てをしなければ手遅れになる可能性があります。

文系の生徒さんで理科の科目で苦戦している人がいました。話をしている時に、今年1月のセンター試験で満点を取った元生徒さんを思い出しました。その日すぐにどのような勉強をしたかを聞くメールを送りました。折り返しで具体的な勉強法を教えてくれる返信が届きました。非常に参考になる情報でした。

ゼミでは大学受験勉強のポイントをまとめたプリントがあり、高2の12月に配布しました。科目別の勉強法を説明してありますが、英数国中心であり、理科・社会については全般的なアドバイスで少し甘くなっています。上述の元生徒さんに具体的な勉強法を聞いたことは非常に良い経験になりました。理科・社会の他の科目でも好成績を残した元生徒さん達に勉強法を聞けば効果的なアドバイスがもらえるはずです。早急に作業を進めて、高3クラスの皆さんをバックアップするつもりです。


(2017年07月13日) 【地方の時代はこない その2】 [▲ 先頭へ]

先週木曜日(7/6)、北國新聞に残念なニュースが載っていました。自動車製造用ロボットやベアリング等を製造する総合機械メーカーである不二越が本社を東京に一本化するというニュースです。不二越は東京証券取引所1部上場企業で、年間売上高は金沢の澁谷工業の2.5倍という大きな会社です。従来は富山市と東京・港区の2本社体制でした。本社が一本化することにより、富山本社は生産拠点の富山事業所になります。また、法律上の本店所在地が富山から東京に移転します。

同社のニュースリリースによると、本社一本化と本店移転の狙いとして次のように説明されていました。「今後、世界市場で業容拡大を加速していくため、優秀な人材の確保や、国内外の有力企業との交流・連係強化、そして、グローバル化に向けた従業員の意識改革が不可欠であると判断し、政治・経済・文化の中心であり、企業・人材・情報が集積する東京に、当社の本社を一本化、本店を移転することとした。」

同じ日の紙面には、総務省が発表した人口動態調査のニュースがあり47都道府県の人口の増減が載っていました。前年より人口が増加したのはわずか6都県であり、東京一極集中が進んでいる様子がわかりました。因みに、6都県には東京都以外に千葉県、埼玉県、神奈川県が含まれていました。何故東京圏に人が集まるかと言えば、正に、政治・経済・文化の中心であり、企業・人材・情報が集積するからでしょう。

2009年7月23日付け本欄「地方の時代はこない」で次のように述べました。「高い志を抱いて東京や大阪、名古屋の大学に進んだ人たちが地元に戻る仕組みが必要です。ポイントは地域経済の活性化です。アメリカでは、ロサンゼルスでは航空機や石油化学、デトロイトでは自動車、ピッツバーグでは鉄鋼、ヒューストンでは宇宙産業といったように各産業の中心地が各地に散らばっています。石川にも日本を代表するような会社、すなわち大都市の大学を卒業した学生がUターンして働きたいような給料が高くてグローバルに活躍できる会社がいくつかあれば状況は変わってくると思います。」

会社を経営するという観点から考えれば、不二越の判断は正しいのでしょう。しかし、地方創生、地方活性化という側面から見れば非常に残念です。魚が美味しく豊かな自然や文化を有する観光地というだけで金沢や富山が発展するのは悲しいです。


(2017年07月06日) 【高1クラスの開始時期】 [▲ 先頭へ]

本日(7/6)、生徒募集の新聞チラシを折り込みました。高1クラス(英語)が今月新規に開講します。各クラスのやり繰りを考えて、高1クラスは来春の開講にしようかとも思いました。今月開講にするか来春にするか迷って、高2クラスの皆さんに聞いてみました。皆さん、早い方が良いとの意見でした。今の高2クラスは昨年5月に開講しました。

今年10月に19周年を迎えますから高校クラスの運営は大体固まっています。高校3年間の流れの中でいつ頃、どのような力を養うかということです。今年度の高1クラスの開講に当たって、センター試験・2次試験を目標にした英語力の養成について改めて考えてみました。

結論として、2年生からでは遅いと考えました。大きなポイントは2つです。1つは文法です。学校では1年で英文法を学びますから、高2春に開講すればちょうど良い復習になるかもしれません。しかし、それでは文法力を増強する問題練習やセンター試験第1問・第2問形式の問題練習がかなり甘くなってしまいます。もう1つは英文把握力です。英文構造の分析力をつけることは容易ではありません。難関大学の英文を読みこなす力をつけるには然るべき時間がかかります。

センター試験第1問・第2問形式の問題練習は期待以上の効果を発揮している可能性があります。直接的には発音・アクセント、文法・語法、並び替え問題を数多くこなせるということですが、時間を決めて解くことが隠れた効果を持っているようです。6問を80分で解く英語のセンター試験は時間との戦いという側面があります。第1問・第2問を絶対に15分以内で解くという練習は時間のコントロールを可能にしてセンター試験の高得点につながっていると思われます。

今年度の高1クラスは7/25に開講予定です。センター試験・2次試験を視野の遠くに捉えながら着実に生徒の皆さんの実力が向上するように運営するつもりです。目標はセンター試験180点(満点200点)です!