前回の本ページで、英文構造の分析力すなわちSVOCMの把握が英語マスターの基本であることを述べました。これは記述式問題で出題される英文和訳ができるか否かに直結します。ここで問題になるのが意訳か直訳かです。
私は、高校生の皆さんに、英文構造に忠実な日本語訳すなわち直訳をしなさいと話しています。多少不自然な日本語になっても英文構造を優先させるべきだと考えています。もちろん、余りに不自然であれば修正は必要です。
当然のことながら英語は言語であり、我々日本人と外国の人々とのコミュニケーションをとるための手段です。ですから意思が伝われば良いのであり、その意味からは英文の意味やニュアンスをくみとった意訳の方が良いように思われます。しかし、英語を習う初めの段階から意訳の癖がついてしまうと、並んでいる英単語から文の内容を勝手に思い込んでしまうことがあります。
英語がかなりのレベルに到達すれば自然な日本語になるよう意訳すべきですが、英語をコミュニケーション「手段」にするための学習の「目的」として勉強している段階ではやはり直訳を原則にして英文を見抜く目を養うべきだと思います。
2005年も残り二日です。今回が本年の「塾長からの一言」納めです。本年もご愛読ありがとうございました。来年も毎週木曜日に一話ずつ書き綴りたいと考えていますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。皆様、どうぞ良い年をお迎え下さい。
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