■ 過去の『一言』(2001〜2017)
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(2008年 7月 〜 2008年12月)


(2008年12月25日) 【To summarize 10 years その5】[▲ 先頭へ]
2002年にノーベル物理学賞を受賞された東大名誉教授の小柴昌俊さんは、「受動的認識能力と能動的認識能力の掛け算で人間の総合的な能力が決まるように思う。」と話されています。(2003年3月27日付け本欄「小柴先生のお言葉」参照)受動的認識能力とは学校で覚える様々な知識、能動的認識能力とは自分で考える力のことです。掛け算という点が大きなポイントです。

小柴先生のノーベル賞受賞は私がサミット・ゼミを開校して4年程経った頃でした。学習塾で中高生の皆さんと一緒に勉強していく中で、勉強の必要性について何か的確に言い表せる言葉がないか探している時期でした。「社会に出た時に必要だから」という説明は漠然としていて説得力に欠けますが、小柴先生の指摘は見事に本質を突いていると感じました。

インターネットで「創造力」を調べてみました。フリー百科事典ウィキペディアによると、「一般に過去に存在しない、新たなもの、アイディアを初めて作り出す、考え出す能力をさす。現在では一般に考えられているように無から作り出すのではなく、既知のものの組み合わせで作り出すものと考えられている。」との説明がありました。

新しいアイディアを無から生み出すにしても、既知のものの組み合わせで作り出すにしても、社会に出て仕事をしていく上でこの創造力はとても大切です。何かの企画を考えるとか、ある問題の解決策を考えるとかする際に創造力が必要です。真に創造的な企画や解決策は抜群の効果が期待できます。創造力はノーベル賞受賞にために必要なだけではなく、社会に出て活躍するための条件でもあります。

小柴先生が指摘される様々な知識と考える力は創造力の主な構成要素だと思います。従って、学生時代に好き嫌いを超越して様々な知識を吸収し考える力を鍛えれば人間としての総合的な能力が高まり、創造力につながっていきます。そして、そのことが、勉強は「社会に出た時に必要だから」という説明の具体的内容と言えるでしょう。

激動という言葉が正にふさわしい2008年がもうすぐ暮れようとしています。毎週木曜日に書き綴っている「塾長からの一言」は本日分が今年の最終回です。2009年初回の「一言」は1月3日(土)の予定です。どうぞ良い年をお迎え下さい。

(2008年12月18日) 【To summarize 10 years その4】[▲ 先頭へ]
「頭の良さ」とは何でしょうか。幾つかの要素があります。記憶力、思考力、回転の良さが先ず考えられます。独創性や直感力も含まれそうですが、独創性は思考力の範疇に入り、直感力は感覚的なもので少し違うかもしれません。厳密に考えると頭が混乱してきそうなので、下手な定義づけは止めます。

大学卒業後約19年間の会社勤めの経験からするとビジネス社会では思考力がとても大切です。職種によって必要とされる能力は異なるでしょうが、一般的に思考力が求められる場合が多いでしょう。新しい企画を提案する能力、何か問題が発生した時に解決策を提案する能力、提案した企画や問題解決策がNGの場合に第2案、第3案を提案する能力があれば企業や役所で活躍できるはずです。

この論理的思考力は、勉強で言えば数学や理科第1分野で鍛えられる能力です。数学、1次関数の給水管・排水管の問題や三角形の合同の証明、理科の酸化マグネシウムの質量変化の問題等は論理的思考力が求められる典型的な問題です。

ゼミの授業では「考える」が一つのテーマです。数学の方程式文章問題や関数・図形の難問等では中学生の皆さんにしっかり考えてもらっています。1回考えてできなくても、ヒントを与えて繰り返し考えてもらいます。ややこしい問題条件を整理して解いていくプロセスが重要であり、この繰り返しにより論理性が身に付き、応用力がついてくるのだと信じています。

昨年12月27日付けの本欄「友人の提案」でご紹介した通り、ある経済団体幹部の私の親友も論理的思考力の重要性を痛感しており、私立大学文系学部でも大学入試センター試験の数学を受験すべきではないかと話したことがあります。やはり論理的思考力はビジネス社会に必要な極めて重要な能力です。

「考える」ことに加えて、代替案にも注意しています。数学で補助線が必要な問題があります。ある補助線を引いてダメなら別の補助線を引いてみるとか、作文や小論文を書いていて漢字がわからない場合、間違った漢字を書くのではなく別の表現を考えてみるとかが重要です。これらの経験は将来的に best だと思われる提案が採用されない時 second best や third best の提案につながると思います。

(2008年12月11日) 【教育を問う その22】[▲ 先頭へ]
「えっ?」この言葉が思わず口から出てきました。しかも2回も。

高3生にとって今年度3回目の大学入試ドッキング判定が出る11月のマーク模試の結果が戻されたので、今週の高3クラスでは個別ミーティングをしました。センター試験前では最後のミーティングで、国公立前期日程・後期日程の志望校、私立受験校を確認し、受験科目全体の勉強について話し合いました。厳しい判定の出た生徒さんへは激励も必要です。

工学部を志望するある高3生は、学校の授業でなんと物理の教科書がまだ終わってないそうです。また、文学部を志望する別の高3生はセンター試験の理科で地学を選択しますが、同様に授業で教科書がまだ終わっていません。今日は12月11日で、大学入試センター試験(1月17・18日)まで残り1か月余りです。先週末には各高校で石川県統一テストであるセンター試験・プレマークテストが実施されました。この時期に学校の授業で教科書が終わっていないとはどういうことでしょうか。

記述式模試は10月に終り11月からはセンター試験形式のマーク式模試になるので、教科書は10月までには終了すべきです。それが12月初旬の段階で教科書が終わっていないのです。しかも、二人が通う別々の高校は石川県でも有数の進学校です。

工学部志望の高3生は不安げに「先生、どうすれば良いですか」と尋ねてきました。国公立大学の入試は受験科目が多いので、未了部分の教科書を自分で学習することは時間的に難しいと思います。また、授業ではなく独学は効率上も問題があります。彼のように困っている人は少なからずいるはずです。

日本全国の受験生と競わなければならない大学入試ですから、各高校は生徒諸君にできる限りの支援をすべきです。入試結果は各高校の評価にもつながりますから、頑張って当然です。しかし、現実に上記のような状況があります。生徒諸君は本当に困っていますが、教科書を終えていない先生方の自覚はどうなっているのでしょうか。困っている生徒の担任の先生は何もサポートできないのでしょうか。校長先生はこのような信じられない現場の事実を把握しているのでしょうか。

(2008年12月04日) 【To summarize 10 years その3】[▲ 先頭へ]
この10周年シリーズ2回目(本年11月20日付け)で当ゼミオリジナル資料「中学生の勉強法について」に触れました。その資料一般論編の第3項目は次の通りです。「学問に王道はなく、正しい勉強法と地道な努力が勝利につながる。NYヤンキース松井選手の机の前には『才能とは努力を継続することである』との張り紙があった。」

ゼミの教室内で生徒の皆さんの会話を聞いていると、成績の良い同級生に関して「○○さんは頭が良いから…」という表現がよく出てきます。私はそれは違うと思います。その成績が良いと言われている人はどこかで必ず努力をしているはずです。勉強していないように見える人でも、然るべき努力なしに好成績を残すことはできません。勉強時間が相対的に少ない人には、勉強する時の集中力が凄いとか記憶力や思考力が優れているとかの理由があるはずです。

松井選手の机の前の言葉は、松井選手のお父さんが贈った言葉だそうです。(星稜高校の山下野球部前監督から伺いました。)ちなみに、松井選手の著書「不動心」の第3章のタイトルは「努力できることが才能である」です。努力を重ねることの大切さについては、将棋の羽生善治現4冠にも「才能とは努力を継続できる力」という言葉があります。

野球の松井選手や将棋の羽生4冠のような天才と思えるような人たちが努力の大切さを説いています。野球でも将棋でも勉強でもどの世界でも努力の重要性は同じです。公園や学校等には空にそびえるとても大きな木があります。根がしっかりと張っているので強風に耐える大木を支えることができます。我々の目に見えない部分が立派に見える地上部分の基礎になっています。スポーツでも芸術でも、そして勉強でも、他人の目に見えない地道な努力が輝かしい成果をもたらします。

(2008年11月27日) 【高校入試独自問題】[▲ 先頭へ]
先週クラス会のため上京しました。東京に行く時はほぼ毎回新宿の紀伊國屋書店に立ち寄り、8階の学習参考書コーナーで小一時間過ごします。金沢のうつのみや書店がカバーしきれていない参考書や問題集をチェックするためです。店員さんに評判の良い参考書や問題集を聞くこともあります。

いつもは高校生向けの学習参考書の書棚を調べますが、先週は何故か高校入試用の本が並んでいるコーナーにも足が向きました。金沢では先々週に中3生の統一テストが終わり、中3クラスの皆さんに高校入試4か月計画表を配ったばかりでしたので、東京都立高校の入試問題集が目に留まりました。「東京では高校毎の独自問題があるんだなぁ〜」と思いながら、都立日比谷・西高等学校の入試問題を見ました。日比谷・西は都立でもトップランクの高校です。

数学の問題も難度が高いものでしたが、一番驚いたのが英語の長文問題の長さです。石川県の公立高校の長文問題の2倍以上の長さでした。若干二日酔い気味で英文量に一瞬たじろぎましたが、今年の長文問題を読んでみました。英文自体の難易度は石川県の長文問題のレベルと似たようなものと感じましたが、中3生が読みこなすには大変なボリュームでした。

インターネットで東京都立高校の入試について調べてみました。東京では多くの高校は統一問題による高校入試を実施していますが、2001年の日比谷高校から独自問題での入試をしている高校が増えてきています。独自問題は英語・数学・国語に限られ、理科・社会は共通問題を使うそうです。東京では以前いわゆる学校群制により都立高校の進学実績が大きく落ち込みましたが、2001年以降、石原慎太郎都知事の下、「都立復権」を掲げて学区制の撤廃や入試制度の改革が実施されました。高校毎の独自問題は入試制度改革の一貫です。改革の結果、都立高校の進学実績が大きく改善されています。

高校入試独自問題と言えば、石川県でもかつて話題に上りました。平成17年4月に「公立高校入学者選抜に関する検討会」が発足し、翌平成18年3月までに検討結果をまとめる予定でした。しかし、その検討結果については何らの発表もありませんでした。当時は、易しい共通問題では泉丘や二水の受験者間で差が出ないと指摘されていました。現時点では独自問題は採用されていませんから、内申書や小論文・面接の比重が高まっていると言えます。

石川と東京では事情が異なりますから単純に比較することはできませんが、高校入試の問題レベルを見る限り、高校入試の段階では、東京の有名私立高校だけではなく上位都立高校に入学する生徒と、石川県の成績上位と言われる生徒の間には学力の差が存在している可能性が大です。大学入試は同じ土俵での勝負ですから、当地の高校生は東京の生徒より高校での勉強がより大変なことになります。果たしてこのような状況で良いのかどうか、考えさせられます。「地域格差」という言葉が頭をよぎります。

(2008年11月20日) 【To summarize 10 years その2】[▲ 先頭へ]
中学クラスに入会する皆さんには「中学生の勉強法について」というオリジナルの資料を渡しています。勉強に対する心構えを述べ、さらに5教科の個別勉強法をまとめたものです。その資料の最初の項目は次の通りです。「勉強は自分自身のためにやるものであることを自覚する。中学での勉強は、一般常識の部類に入るものである。中学でサボれば、社会人になったとき教養に欠けることになってしまう。」

自分のために勉強することは当然のことです。ですから、学校の授業を聞かなかったり、試験前の勉強をサボったりすることは自分の将来を暗くしていることになります。しかし、現実的にはテレビゲーム、携帯電話、インターネット、音楽、テレビ、友達という様々な誘惑があります。自分から進んで主体的に机に向かうことは簡単なことではありません。この状況において自分のために勉強しなさいという言い方はイマイチ迫力に欠けます。

そこで、私がよく指摘するのが環境の大切さです。頭が良いから成績が良い訳ではありません。然るべき努力を積み重ねた人達が実績のある高校や有名大学に合格できるのです。進学して、努力のできる人たちが友達になるのか、毎日遊ぶことばかりを考えている人たちが友達になるのか、どちらが良いのかを生徒の皆さんに問います。答えは明らかです。いわゆる良い高校、良い大学の意味するところはこの環境の大切さでしょう。

「お互いに刺激しあうことで自然に自分が磨かれていく環境が有名大学にはある。」和田秀樹さんの「新 受験勉強入門 合格ガイダンス」の中の文章です。とても説得力があります。良い環境を求めて頑張ること、それが自分自身のためになるのだと思います。

(2008年11月13日) 【高校入試4か月計画表 】[▲ 先頭へ]
金沢の中3生の皆さんは、今週火曜日(11月11日)に1回目の統一テストがありました。私立高校の受験校を決める大切なテストでした。少しのんびりしたいところですが、今月末から来月上旬にかけて後期・中間テストと実力テストがあります。さらに、12月7日には模試も控えています。高校受験生にとって、毎年初冬はテストが3回重なる辛い時期です。

統一テスト後の中3クラスでは「高校入試4か月計画表」を配布しています。昨年までは100日計画表で、毎年11月の下旬に配布していました。100日計画表については、昨年11月29日付け本欄「高校入試100日計画表」で述べた通りです。

来年の高校入試は3月10日・11日です。今月30日が高校入試まで丁度100日になります。今月に入り今年度版の100日計画表を準備し始めたのですが、統一テストが終わってから計画表の最初の日までの約半月がちょっとした空白期間になりそうだと感じました。毎年この11月後半の期間の計画について気になっていたので、今年は次の日曜日を初日とする4か月計画表にバージョン・アップしました。

4か月計画表にすることにより、次の大きな目標である冬休み明けの統一テストまでの約2か月間において、後期・中間テストの勉強をいつから始めるかを明確にすることができるようになりました。中3クラスの皆さんには、この4か月計画表に基づいて、今週末に中間テスト・1月の統一テストに向けた具体的な計画作りをするように話しています。

(2008年11月06日) 【To summarize 10 years その1 】[▲ 先頭へ]
授業を真面目に聞いてテスト勉強をしっかりする、これが勉強の基本だと確信しています。この当たり前のことを当たり前にすれば学業成績が安定します。中学と高校で勉強の仕方は少し異なりますが、授業を真面目に聞く、そしてテスト勉強はしっかりすることは共通します。

中学でも高校でも部活動をしていれば自宅学習が少なくなりがちです。だからこそ、学校の授業をしっかり聞く必要があります。大学受験を終えた受験生に対するアンケート結果には、「学校の授業はちゃんと聞きましょう。その場で理解するぐらいの気持ちで」という回答がありました。授業を大切にすることの重要性は皆さんが共通して指摘します。

先月末に高校生は全国模試がありました。従来、英数国の3教科で受験してきた高2生にとって初めて理科・社会の科目が入りました。高1から今まで中間・期末テストにどれだけ真面目に取り組んできたかが問われたはずです。

中学クラスでは各テスト後に努力のレベルを聞くことがあります。もうこれ以上できない位に準備したが10、全く準備しなかったが0で評価してもらいます。テストの結果は大体(努力のレベル x 10)点になります。テスト勉強をかなり頑張れば、努力のレベルは8〜9になり、テストでの得点は80点を超えるものです。

中2までの勉強の仕方が甘いと、中3でも繰り返される傾向が強いです。サミット・ゼミは中2クラスからの設定なので、中2の皆さんの課題は5教科手抜きをしないことです。中2生の中には、高校受験生の中3になってから頑張れば良いと考えている人もいます。しかし、中2の時にできないことを中3になって可能にすることは簡単ではありません。ある小説に「今日できないことは明日もできない」という件がありました。意味深い言葉だと思います。

(2008年10月30日) 【10周年に際して 】[▲ 先頭へ]
おかげさまでサミット・ゼミは今月17日に開校10周年をむかえることができました。このホームページは2001年7月8日に開設して以来7年余りになりました。ホームページを開設してからは本欄「塾長からの一言」で中高生に関して毎週一話ずつ書き綴っています。中学クラスでは作文や小論文の授業があるので、自分自身の鍛錬も兼ねて頑張って書き続けています。因みに、本日分が389話目になります。

本欄では3年前に「after seven years」の題名で12回に亘り(2005年11月〜2006年4月)中高生の勉強に対する姿勢や勉強法についてまとめたことがありました。3年前は思いついたことをその時々に書き綴ったのですが、10年という節目の期間を経験させて頂きましたので、ある程度体系的にまとめてみたいと考えています。

毎週「一言」を考える時、それ以前に書いたことの繰り返しにならないように注意しています。過去の「一言」は印刷してファイルにもしてありますが、ダブりのチェックには表計算ソフト「エクセル」の並び替え機能を使っています。題名や内容のキーワードによる検索を使ったチェックです。

今回のシリーズでは過去書いてきたことの繰り返しになることも多々あると思いますがご容赦願います。この10年間で私が感じてきたことを書き綴るつもりですが、勘違いの点や思い過ごしの点があるかもしれません。そのような場合はご指摘頂ければ幸いです。なお、シリーズ名については現在考慮中です。

(2008年10月23日) 【学校と社会の懸け橋 】[▲ 先頭へ]
秋が感じられるようになったある日曜日の深夜、携帯電話が鳴りました。折に触れてメールや電話をくれる元生徒さんからでした。彼は今年社会人になりました。自分が社会に入り、私が高校クラスの雑談で話していたことがよく理解できるようになったという報告でした。当時、世の中で何かの出来事が発生した時に、私は、頭を柔らかくして様々な発想ができることが大切だとか、本質を見抜くことの重要性等について話したそうです。高校時代、彼は、俺たちに関係ないなぁ〜と思いながら聞いていたそうですが、それなりの興味を覚え、頭の奥深くに入り込んでいたようです。

先週金曜日(10月17日)にサミット・ゼミは10周年を迎えることができました。生徒の皆さんやご父兄の方々のご支持のおかげです。本当にありがとうございます。この間、辛いこともありましたが、生徒の皆さんが成長する姿を見守ることは大きな喜びでした。大学入試や高校入試合格の知らせに涙したことも数多くありました。時には厳しくなる私の指摘を乗り越えて、生徒の皆さんが努力を積み重ねて栄冠を勝ち取る姿はまさに感動的です。

サミット・ゼミの特徴の一つは、私の19年間のビジネス経験です。学校でどのように学ぶべきか、入試にどのような気構えで臨むべきか等は社会に出てからの活躍の基盤です。ともすれば精神論になりがちな勉強の意義について社会とのつながりを踏まえて具体的に話せば説得力を持つものです。この学校と社会の懸け橋的な役割が私に与えられた使命であると感じています。

今の子供たちは欲がないとよく言われます。学習に対する意欲が昔より低くなったようです。社会が豊かになって、あくせくしなくても食べていけるという思いが強くなったからでしょう。しかし、貴重な自己の才能を伸ばし自己実現するためには基礎学力は必須の条件です。英語、数学、国語の授業の解り易さは当然として、生徒の皆さんのやる気を引き出したいと考えています。これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

(2008年10月16日) 【英語の模試、ここに注意! その7 】[▲ 先頭へ]
高3の皆さんは9月の記述模試の結果が戻る頃です。8月のマーク模試と併せて、今年度2回目のドッキング判定が出されます。今月は今週末に石川県統一テストである記述模試が予定されています。この記述模試は来月のマーク模試と併せた逆ドッキング判定の素材になります。マーク式のセンター試験が3か月後に近づいており、今週末の模試は今年度最後の記述式の模試になります。

英作文は記述模試で必ず出題されます。得意、不得意が大きく分かれる問題かもしれません。高1の夏休みから一緒に勉強してきた高3クラスでは、構文集を使った練習を重ねた後、今年の5月から本格的な英作文練習に入りました。初めは英訳し易い日本文を出題していましたが、先月からは一捻り入れた応用問題練習に移りました。

英作文で一番重要なことは文法的に正しい英文にすることです。S(主語)、V(動詞)、O(目的語)、C(補語)と修飾語をうまく組み合わせなければなりません。この点では、英文を読解する時の構造分析力がモノを言います。英文構造を見抜く力があれば文法ミスのない英文を書くことができます。文法ミスのない英文が書ける段階に至れば、次の段階、すなわち堅苦しくない英語らしい英文を目指します。

英作練習で意外に多いのが訳し忘れです。訳し忘れは単純ミスであり、これによる減点は絶対に避けたいところです。以前、課題の日本文で英訳し終えた部分を二重線で消していた生徒さんがいました。見栄えは良くありませんが、一つの方法だと思います。

英語力のある生徒さんで時々見かけるミスは、英語の勉強をしている中で見かけた格好の良い表現を使おうとして失敗するミスです。粋な表現を使ってみたいという気持ちはわかるのですが、文法ミスがあれば台無しです。「こんな言い方があったはず」はダメです。粋な表現ではなくても、自信のある表現を使うべきです。易しい言い方で日本文のニュアンスをしっかり伝えるのが本当に実力だと思います。

来年2月の2次試験まで4か月余りです。残り少なくなりましたが、高3の皆さんの英作力を最後まで鍛えるつもりです。直接的には大学入試2次試験での英作文のためですが、社会に出てから困らない英作力をつけて欲しいと願っています。

(2008年10月09日) 【独創性】[▲ 先頭へ]
アメリカ発の金融危機に関連する暗いニュースが連日報道される中、一昨日、昨日と続けて日本人がノーベル賞を受賞するという知らせが伝えられ勇気や希望を感じた人が多いと思います。2002年、小柴昌俊さんの物理学賞と田中耕一さんの化学賞のダブル受賞にも元気づけられましたが、今回のダブル受賞も素直に喜べる明るいニュースでした。

新聞報道を読んでいて驚いたのは、今回の物理学賞と化学賞の対象となる研究や発見が今から30〜40年前の業績ということでした。ノーベル賞の選考基準はなかなか難しいようです。

かつて日本人はモノマネは得意だが独創性に欠けると言われていました。しかし、6年前や今回のノーベル賞のダブル受賞から考えると、日本人が独創性に欠けるという指摘は当たっていないことがわかります。社会の様々な分野で目の前の課題に真摯に取り組んでいる日本人が少なからずいることは非常にうれしいことであり、自分も頑張らなければと思います。

今回ノーベル物理学賞を受賞される南部陽一郎さんは、粘り強く探求し続けるコツは何かと聞かれて、「どうすれば問題が解決できるのか、四六時中、常に考え続けること。それしかありません。」と答えられたそうです。ノーベル賞につながるような科学技術の研究では考える力は絶対条件です。その考える力は企業の経済活動においても必要不可欠です。商品を売るアイデアや企画力は思考する過程から生まれてきます。

科学技術の研究でも企業の経済活動でも社会に出るまでに身につける基礎学力が大前提です。覚えるべきものは覚え、考える力を養うという基本を大切にして中高生の皆さんに知的な刺激を与えるつもりです。ところで、ノーベル化学賞を受賞される下村脩さんは、後進の研究者への言葉として「難しい研究課題を避けたがる傾向がある。特に男性が情けない。」と指摘されたそうです。当節の学生事情にも当てはまる指摘で印象に残りました。

(2008年10月02日) 【実は社会が鍵を握る?】[▲ 先頭へ]
夏休みの勉強の成果を問う中3生の模擬試験(石川県総合模試)が9月14日にあり、その結果が先週戻ってきました。5教科合計の平均点は245.8点でした。7月6日の第1回模試の時より17点下がりました。今年3月の公立高校入試の平均点が259点でしたから、模試本部は平均点が250-260点位になるように問題を準備しているようです。因みに今回は、英語(平均点48.7点)、数学(44.3点)、社会(48.2点)の3教科の平均点が50点を下回りました。

毎回注目している数学の難しさは相変わらずでした。ゼミの皆さんの成績全体を見て今回は社会の出来具合に注目しました。総合点が伸び悩んだ人たちは共通して社会で苦戦しました。棒グラフによる受験者全体の得点分布をチェックすると、社会の分布と合計点の分布がよく似ていました。7月6日の模試での得点分布では、数学と社会の得点分布が合計点の分布と似ていました。

社会の勉強のポイントはずばり暗記です。勉強量と社会の成績は基本的に比例の関係にあります。社会において注意を要するのは教科書の勉強ではダメで、学校で購入する学習参考書での勉強が必要だということです。地理、歴史、公民で好き嫌いはあるでしょうが、とにかく学習参考書を使ってコツコツと覚えれば何とかなります。得点の確実性が高い社会での出遅れは致命傷になりかねません。

中3生にとっての大きなテストである統一テストが約一か月後に迫ってきました。真面目に覚えれば点数につながる社会、そして理科第2分野、国語の漢字や文法は進学校を目指す人たちにとっては確実に押さえるべきポイントです。これらのポイントで着実に得点できれば、少なくとも合計点での大失敗は避けられるはずです。

(2008年09月25日) 【2次試験過去問練習 】[▲ 先頭へ]
高3クラスの授業はマーク問題練習と記述問題練習の繰り返しが基本パターンです。マーク問題練習は大学入試センター試験を、記述問題練習は国公立大学2次試験を想定した実戦練習です。そして、宿題形式の単語チェック、英作練習、リスニング練習が加わります。一回120分の授業ですが、毎回時間が足らなくなる程です。

記述問題は大学入試2次試験の過去問を使っています。毎年9月からはその年春の問題にチャレンジします。2次試験(前期日程・後期日程)の英語の問題は毎年6月位に一冊の本になって出版されます。私はすぐに購入して、問題の分野(日常生活、社会、文化、自然等)、長さ、難易度のバランスを見ながら約30問程を選び出します。

その年に出題された新しい問題を練習する際には必ず事前に自分で解いてみます。自分で解きながら各設問のポイントを探ります。難しい英文や設問と格闘することもあります。また、授業では高3生が解答した後で丸付けをし、さらに問題文の全英文を和訳しながら解説します。ですから、授業前に全英文をチェックしなければなりません。授業前に実際に問題を解く時間は30-40分ですが、全英文をチェックする時間がかなりかかります。

高3クラスの授業は経験を積むにつれてこのやり方になってきました。記述問題の設問に対する答え方の勉強だけではなく数多くの英文の構造を学べるので、高3生諸君にとっては充実した内容だと自負しています。手元には過去の授業で練習してきた大量の記述問題が在庫として残っていますが、問題のテーマが古くなることもあるので練習問題の更新は欠かせません。また私自身の英語力を維持するためにも、秋からの新問題チャレンジは継続したいと考えています。

(2008年09月18日) 【中2クラス作文練習スタート】[▲ 先頭へ]
今年度の中2クラスは夏休みに開講しました。200字の作文練習は、本当は夏休みに始めたかったのですが遅れてしまい、先週ようやくできました。学校では全く作文の練習はしていないようで、「嫌だよ〜」という雰囲気が漂いました。そんな気配は無視して、先ず「作文の書き方」のプリントを説明しました。このプリントは200字程度の作文を書く手順や様々な注意点、ポイントをまとめたものです。

初めての練習でしたから、書き易いテーマを選びました。それは「あなたは英語が好きですか、嫌いですか、またその理由は何ですか。200字程度でまとめなさい。」というものでした。

「作文の書き方」のプリントには、作文の構想・シナリオ作りに2〜3分、実際の文章作りに7〜8分の10分で書き上げるように書いてありますが、そう簡単には書けないだろうと予想していました。しかし、6名全員が15〜20分で書き上げて驚かされました。

初めての練習でしたが、書き方の手順に素直に従って200字全体のシナリオを準備してから書いた人の作文は素晴らしかったです。実際に文章を書く前の準備作業がいい加減である場合は字数が不足しがちになります。そうなると同じ事を繰り返す傾向があります。それは読むとすぐにわかり、「これは繰り返しだよね。」という私の指摘につながります。

生徒の皆さんにとっては辛い作文練習ですが、私にとっては秘かな楽しみでもあります。皆がどんなことを書くのか興味があるからです。今回は、「暗号のような英語を解読するのが楽しい」とか「外国語である英語を上手く話せる人は尊敬できる」という意見がありました。それぞれの感じ方、考え方に「なるほどなぁ」と感じ入ることがよくあります。

(2008年09月11日) 【中3、秋の陣】[▲ 先頭へ]
中3の皆さんは夏休み明けの先週、実力テストまたは前期・期末テストがありました。次の日曜日には模試が予定されています。模試の試験範囲は中1・2の範囲で夏休みの勉強の成果が試されます。その後は定期テストや実力テストがありますが、彼らにとって次の大きな目標は丁度2か月後の11月11日に予定されている統一テストです。

9月から11月上旬までの期間には運動会、文化祭や遠足があります。これらは中学での大切なイベントであり大いに楽しんで欲しいのですが、やるべきことを忘れてはいけません。夏休みに頑張ったとしてもこの2か月余りをのんびり過ごしてしまえば統一テストでの不振に直結し、その後にも悪い影響を及ぼします。イベントが重なる統一テストまでの期間は自分をコントロールできるかどうかが重要なポイントになります。

先月末、夏期講習最終日に中3クラスの皆さんには11月の統一テストまでの勉強の仕方について話しました。特に理科・社会については具体的に話しました。理科・社会の学習参考書、いわゆる厚物を使えば統一テストまでに試験範囲を効率的に学習できます。夏休みに一通り学習した上で、もう一通り学習すれば学習参考書の理解度・暗記度は格段に上がるはずです。

夏を制する者は入試を制すと言われます。夏休みが大切な期間であることは言うまでもありませんが、この秋の学習は実力を安定させるために非常に重要です。入試が目前に迫る冬になると誰もが勉強しますから、気が散りがちになる秋の期間は志望校合格のために自分の学力レベルを高める大きなチャンスとも言えます。11月の統一テストまでの学習計画を立てるとうまく乗り切れるでしょう。

(2008年09月04日) 【日本はもはや一流ではないのか】[▲ 先頭へ]
今週月曜日(9月1日)夜の福田首相の辞任会見にはびっくりしました。福田さんなりの理由があったようです。しかし、丁度一か月前に内閣改造をしたばかりで、さぁこれからという時期ですから、ねじれ国会とか公明党の揺さぶりとかの要素があるにしても、一国の総理大臣として無責任だと言わざるを得ません。思い出すのが一年前、臨時国会で所信表明演説をした2日後に突如辞任した安倍晋三前首相です。2年続けて納得できない形で総理大臣が辞任することは、国民にとって不幸なだけではなく、国際社会における日本の信用力にも影響を与えるでしょう。

福田首相の辞任という残念な政治ニュースを見ていて思い出したのが、大田弘子前経済財政相が本年1月の通常国会で述べた言葉です。それは「残念ながら、もはや日本は『経済は一流』と呼ばれる状況ではない」というショッキングな発言です。2006年の世界の総所得に占める日本の割合は24年ぶりに10%(ピーク時は18%程度)を割り、一人当たり国内総生産は経済協力開発機構加盟国の中で18位(世界20位)に低下したことを受けての言葉でした。

参考までに過去10年間の外国為替レートを調べてみました。米ドルに対しては多少の変動はあるもののやや円高の傾向がありましたが、ユーロ、オーストラリア・ドル、カナダ・ドルやスイス・フランに対しては、2000年からの8年間円安傾向が続き、こられの通貨に対して円は約60%弱くなっていました。日本の景気は昨年位から悪くなっているようですが、それまでは戦後最長の好景気が続いていたはずです。好景気が続いていた期間に円が継続的に弱くなっていたのは変な話です。

政治がドタバタして、経済そして通貨が弱くなっている日本はもう世界の一流国ではなくなってしまったのでしょうか。”Japan as No.1” という言葉が1980年代に流行りましたが、その言葉が使われる日はもう二度と来ないのでしょうか。

天然資源が乏しい日本にとって重要なのは人材であり、教育をしっかりさせることが全ての基礎です。ようやくゆとり教育からの軌道修正が行われつつありますから、子供たちを教え育てることを大切にしていかなければなりません。ただし、子供たちが勉強するに際し、将来に対して明るい展望を抱けるか否かについては不安が残ります。

(2008年08月28日) 【高3クラス、単語チェック】[▲ 先頭へ]
サミット・ゼミ高校クラスは一回の授業時間が120分です。授業は宿題形式の単語チェックから始まります。難関大学を狙う高3クラスでは、センター試験レベルの単語水準を超える難しい英単語のチェックもしています。

大学受験を終えた皆さんに対するアンケートには「サミット・ゼミで良かった点と改善すべき点」という質問項目があります。この質問に対する回答でよくあるのが、単語が覚えられて良かったという意見です。私としては、英文構造に対する分析力がついたとか英作文の個別添削が良かったという回答がとてもうれしいのですが、単語チェックに対する評価はそんなものかなぁ〜という印象です。

高3クラスでは基本的にセンター試験対策のマーク問題練習と2次試験対策の長文読解・英作文練習を繰り返しています。長文読解練習は2次試験の過去問を使っていますが、高3のこの時期になるとかなりの難問にも挑戦します。生徒の皆さんが問題を解き、個別に丸付けをし、設問に対する答え方そして問題文の全英文を解説し、英作文練習をし、さらにリスニング練習もすると120分でも時間が足りなくなります。

授業最初の単語チェックでは発音やアクセントもしっかりチェックしますから15-20分かかります。難しい長文問題に挑戦する授業では解き方のポイント及び問題文全文の説明が終わると残り時間は大体30分弱になってしまいます。そうなると英作文かリスニングの時間を削ることになります。

そこで、生徒の皆さんからは要望が強い単語チェックをカットするかどうかの決断が迫られます。例年夏休み終了前後の時期に単語チェックを終わらせて英作文練習の時間に余裕を持たせるようにしています。今年も高3火曜クラスの単語チェックは今週火曜日で打ち切りにしました。このクラスでは、約1年前から受験生用単語集を使ってセンター試験レベル及び中堅大学・難関大学入試で合否を分けるレベルまでの単語を合計3回繰り返して覚えてきました。今後は授業毎に単語暗記を怠ることのないよう注意を喚起するつもりです。

(2008年08月21日) 【英語の50分】[▲ 先頭へ]
今年5月、中3になって初めての実力テストの個別反省会で、「先生、英語の問題が多くて最後の英作文の時間が足りません。どうすれば良いですか。」と尋ねた生徒さんがいました。その時は、学校で復習している1、2年範囲を先ずはしっかり勉強しなさい、英文を早く読むコツは夏休み後半に話すからと言いました。

その夏休みも残すところ10日間です。サミット・ゼミの夏期講習は中3が対象で、授業回数と時間を多くして、通常勉強している英語・数学・200字作文以外に国語読解、理科、社会も学習しています。英語は、春休みから学校での復習プログラム(中学セミナー)に対応して1、2年範囲を丁寧に復習してきましたが、夏期講習では各文法分野の問題練習をして内容の確認をしています。be動詞・一般動詞から始めて1、2年分野が丁度終了しました。

夏休み明けの実力テストや模擬試験に備えて夏休み終盤は総合問題練習に取り組みます。いよいよ英文の速読の仕方を伝えるつもりです。この時期まで英文を速く読む方法を教えなかった大きな理由は、文法がしっかりしていることが大前提だからです。春から夏にかけて一通り勉強して、夏休みに問題練習で補強すればほぼ大丈夫です。もう一つの前提は単語力です。英単語については1年から3年までの教科書に出てくる単語を全て掲載した単語リストを夏休みになってすぐ配布してあります。

単語を覚えて文法がしっかりしていれば準備OKです。速読の方法はとても単純なものですが、最初は心理的に不安感が伴います。大丈夫かなと思っても自信を持って練習を重ねるうちに慣れてきます。入試や模試で出題される対話文や長文を速読できると時間的に余裕を持って英作文に取り組めるようになります。これから練習を始めれば11月の統一テストの頃にはかなり早く読めるようになるだろうと期待しています。

(2008年08月14日) 【英語の模試、ここに注意! その6】[▲ 先頭へ]
毎年この時期には高3生の石川県統一模試であるマーク模試があり、今年も今週末に予定されています。来月の記述模試と併せて今年度2回目のドッキング判定が出されるセンター試験形式の模試です。

センター試験やマーク模試におけるポイントについては丁度一年前の2007年8月16日付け本欄「英語の模試、ここに注意! その2」で述べました。80分の時間を戦略的に使わなければならないということです。センター試験は今年から長文読解問題である第6問が物語文から説明文に変わり読みづらくなりました。80分の使い方がさらに難しくなりました。この点については別途触れたいと思います。

高3クラスではマーク模試前に実際の問題形式を使って80分練習をしていますが、得点が良かったり悪かったりしてなかなか安定しないのが第1問・第2問です。いわゆる発音・アクセント、文法・語法問題で、配点は約60点です。特に約45点の配点がある文法・語法・並び替えの第2問は鬼門です。金沢大学水準以上の大学を狙う場合はセンター試験で75%以上の得点率が必要です。この得点率は英語では150点以上になります。第1問・第2問でポロポロ間違えていてはこの得点には届きません。

文法・語法については不安があるという状態では第2問の得点の安定は望めません。文法・語法はしっかり勉強したのでほぼ大丈夫というレベルに達してようやく安定します。まとまった時間のあるこの夏休みに文法・語法の総仕上げをするつもりで取り組めば秋以降のマーク模試に成果が表れるはずです。

(2008年08月07日) 【教員採用試験汚職】[▲ 先頭へ]
大分県の教員採用試験に係わる汚職事件はどうなったでしょうか。インターネットで調べたところ、7月中に贈賄と収賄でそれぞれ2名が起訴されていました。また、既に収賄罪で起訴された元義務教育課参事に商品券計110万円分を渡した小学校の校長と教頭の3人が贈賄容疑で今月中に大分地方検察庁に書類送検されるそうです。この事件が大きく全国報道された時、ニュース番組のコメンテーターは、事件は大分県だけではなく全国に広がるだろうと指摘していました。私も全国的な問題になるだろうと思っていましたが、今ではしりすぼみの状態です。

石川県では7月19日に、教員採用試験での一部受験者の合否を、正式な結果発表前に県議会議員や国会議員事務所関係者に伝えていたと県教育委員会が明らかにしました。教育委員会はさらに7月25日に、教員採用の在り方に関する点検結果として、今後合否の個別連絡をしない、過去の不正な行為は無かった等と発表しました。

過去の不正な行為は本当に無かったのでしょうか。教員採用試験では、いわゆるコネが絡んでいるということは世間的な常識という印象があります。これに関してあまり楽しくない話が一つあります。

もうすぐ10周年を迎えるサミット・ゼミは基本的に私一人で運営してきましたが、羽咋教室に中2クラスがあった頃、毎週1回金沢大学の大学院生A君に授業をお願いしました。A君は、高校時代に数学の面白さを先生から教わり、自分も数学の楽しさを伝えたいと考えて教職を目指しました。しかし、教員採用はされず、仕方なく大学院に進んだそうです。A君は情熱を傾けて中2の皆さんに教えてくれました。そのA君が「先生、聞いて下さい!」と憤慨して私に話したことがありました。

突然教育委員会から電話がかかり、3か月程ある学校で非常勤として教えてくれないかという話だったそうです。A君は、大学時代に自分よりも成績が悪かった人たちが教員採用されていたので、教育委員会にある種の不信感を抱いていました。勝手な都合で突然連絡してくるのはひどいとA君は怒り心頭で、教育委員会からの申し出を断りました。A君は現在ある大都市圏でサラリーマンをしています。

A君のケースから石川県の教員採用試験で不正があったと断定することはできませんが、火のない所に煙は立たないという感じがします。真面目に頑張る人が損をする社会は絶対に是正すべきです。

(2008年07月31日) 【途中式をカットしてはいけない!】[▲ 先頭へ]
夏休みに入り中2クラスが開講しました。生徒の皆さんを観察しつつ、授業のリズムを作ろうとしているところです。中2クラスでも中3クラスでも新規に授業を開始した時に必ず感じることがあります。それは、数学の計算で途中式を省いてしまう人が少なくないことです。

途中式を省く人に共通するのはケアレスミスです。途中式を省けばケアレスミスのリスクが大きくなります。人間はコンピュータではありませんから計算ミスはあり得ます。大切なポイントはいかに計算ミスを防ぐかということです。計算ミスを防ぐには、途中式をしっかり書くことが最も重要です。途中式を省く癖のある人に対する私の殺し文句は、「絶対に計算ミスをしないのであればカットしても良いよ。」です。

中3クラスが春に始まった時、数学の力があるもののケアレスミスをしがちな人達に途中式を書くことを徹底しました。彼らには高校数学の問題を解いた私のノートを見せることもありました。私は絶対に途中式を省きません。4月から夏休み前までの数学のテストで100点が3回出ていますが、これは彼らが計算の途中式に注意するようになったことの成果です。

なお、せっかく書いた途中式を消してしまう人も散見されます。検算する時には途中式のチェックが必要ですから、彼らには途中式を消さないように注意しています。また、イコール(=)を書かない人も時々います。イコールを書かない、途中式を省く、書いた途中式を消す、このような計算の基本から外れたことが本当に数多く見られるのは何故でしょうか。小学校の算数で悪い癖がついてしまったのかもしれません。ちょっと注意するだけでミスが防げるのですからもったいない!

(2008年07月24日) 【赤本コーナー】[▲ 先頭へ]
今日は7月24日です。来年の大学入試センター試験は1月17日・18日ですから、残り半年を切ってしまいました。センター試験まで半年というこの時期に本屋さんの学習参考書のコーナーが様変わりします。大学入試に関連する問題集や参考図書が数多く並ぶようになります。

私も先日うつのみや書店へ行き、今春の国公立大学の入試問題集やセンター試験向け問題集を購入しました。英語のセンター試験は昨年、今年と2年続けて問題形式が少しずつ変わりましたから、最新版の形式の問題集を揃えるのに2年連続で苦労しています。

今、学習参考書のコーナーでパッと目を引くのは赤本コーナーです。赤表紙の本がずらりと並ぶと独特な趣があります。教学社が発行する大学別の赤本は、入試過去問と対策だけではなく学部・学科の紹介、卒業後の進路やキャンパスライフ等を掲載しています。受験生にとって必要なだけではなく、高1や高2の皆さんにとっても気になる大学の赤本は有力な情報源になります。

赤本は大学によって発行時期が異なります。私は、全国主要大学の赤本がうつのみや書店店頭に並んだ日を毎年手帳に書き留めています。そして、大学受験生の皆さんに必要な情報をメールします。なお、今年度版の赤本発行時期は赤本ウェブサイトで調べることができます。地元の金沢大学の赤本は、文系が9月、理系が10月に発行予定です。

(2008年07月17日) 【中3生模試の結果】[▲ 先頭へ]
7月6日に行われた石川県総合模試の結果が戻ってきました。5教科合計の平均点は262.8点でした。過去3年間の7月の模試の平均点は288.3点、290.3点、287.1点と推移してきましたから、全体的に難しいテストでした。公立高校入試の難化を受けた結果であると言えるでしょう。

2週間前の本欄で述べた通り、私は数学に注目していました。模試の翌日に問題が届いたので早速数学の問題を解いてみました。高校入試での数学の難化により模試本部は40点代後半を狙って問題を準備しているだろうという予想が当たっている印象でした。後半の関数や空間図形の問題では、難度を上げようとする出題者の工夫がありました。因みに数学の平均点は48.2点でした。

テストでは誰でも失敗することがありますが、特に数学はミスし易い科目です。ある問題(方程式応用問題である場合が多い)に時間をかけ過ぎると残り時間が少なくなりパニックに陥ることが時々あります。そうなると本来解ける問題も解けなくなってしまいます。

模試の結果がイマイチだった人には、夏休みに頑張ろうと言いました。結果が良かった人に対してはやや複雑な心境です。結果が良かったことは大変良いのですが、夏休みの勉強が甘くなるのではないかという懸念があります。

結果の良し悪しに係わらず模試を生かすためには復習が重要です。得点できなかった問題をしっかり復習して、次に同じような問題がどこかで出題された時に確実に得点できるようにすれば、今回間違えたことが生きることになります。

(2008年07月10日) 【一番病】[▲ 先頭へ]
本を読んだり新聞を読んだりする時にハッとすることが時々あります。先週木曜日(7月3日)、北國新聞を読んでいて「一番病からは何も生れない」というタイトルにハッとさせられました。瀬戸内寂聴さんの「寂庵より」のタイトルでした。

「寂庵より」の一節を引用します。「哲学者の鶴見俊輔氏はそういう症状(大谷注:将来エラクなれるよう、子供たちが勉強に追い立てられる傾向)を一番病と名づけて揶揄されている。一番病からは何も生れない。現在、大学も刻々変動していて、大学のランク付など、いつ逆転するかわからない。いい勤め先とされる大会社や大企業も、いつ崩壊するかわからない。信じられるのは、どんな逆境に立たされても、自力で這い上る自分の能力と自信である。それを身につけるのは、学業だけでは追いつかない。自分の人間性への自負と、他者の痛みを想像し、その痛みによりそえる想像力とやさしさである。」

「どんな逆境に立たされても、自力で這い上る自分の能力」とは何と重い言葉でしょうか。中高生の皆さんと日頃接している私に対しては非常にインパクトのある言葉であり、自分の基本的な方針について再考させられました。

私が中高生諸君に接する際に前提として考えていることは、彼らが近い将来自立することです。その前提から、覚えるべきものは覚えて、考える習慣を養うという基本的なスタンスがあります。そして、どのような状況に置かれても自分で判断できる人間になって欲しいと願っています。しかし、寂聴さんが指摘されるのはもう一段高いレベルのようです。

学習塾という性質上どうしても学業中心になりますが、保護者の方々や学校の先生とは異なる第三の大人として生徒諸君一人一人を見つめたいと思います。「想像力」は一つの課題です。丁度、中3生の夏期講習が始まり国語の読解練習をしますから、小説の読解練習では「想像力」をテーマにした解説にしたいと考えています。

(2008年07月03日) 【今年度の中3生模試】[▲ 先頭へ]
次の日曜日(7/6)に県下最大規模の石川県総合模試が予定されています。来年2月までの全部で6回ある内の初回です。ゼミの中3クラスでは、英語と数学の過去問に挑戦して模試に備えています。

今年度は特に数学に注目しています。4月24日付け本欄でご紹介した通り、今年3月の高校入試数学の平均点は40.6点でした。過去10年間で最も低くなりました。入試での数学の難化を受けて、模試の問題も難しくなると思われます。

因みに、過去3年間の7月の総合模試における数学の平均点は、3年前から51.7点、54.7点、52.1点と推移しています。模試本部は40点代後半を狙って問題を準備していると想像しています。平均点を下げるとすれば、1番の小問集合問題に目先の変わった問題が含まれたり、方程式または連立方程式の応用問題が難しかったりする可能性が大きいです。

問題全体の難度が大きくなるとすると、とにかく得点を積み重ねる必要があります。得点できる問題で確実に得点しなければなりません。そうするとケアレスミスによるダメージはより大きくなります。難問に時間をかけず、必要があればパスする勇気も大切です。