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(2012年 1月 〜 2012年 6月)


(2012年06月28日) 【今田勇次先生】[▲ 先頭へ]
前回の本欄で中3時代の担任の先生について触れました。その先生は今田勇次先生で、私が学習塾を運営する上で目標にしている先生です。中3になる時に北海道の釧路に転校して出会いました。生徒の皆さんとのコミュニケーションを図る時、私に接して下さった今田先生の姿が非常に参考になります。

以前の本欄(2003年6月26日付け)で、中1の時の担任だった吉田義男先生について述べました。速くてミスのない計算力は、吉田先生が作って下さった数多くの計算問題プリントのおかげです。私は、父の転勤のため、小学校3つ、中学・高校2つずつに通いましたが、先生には本当に恵まれたと思います。ただし、例外の先生もいました。高3の時の担任の先生で国語担当でした。現代文を闇夜の海にして私をおぼれさせたこの先生は、授業をしないで組合の話をしたことがあります。

中3だったにも拘らず、今田先生とは、放課後にたくさん話しました。それでも語り足らず、我々生徒達の家へ向かって一緒に歩きながらさらに話しました。先生にとっては逆方向でした。ほとんどの生徒は先生にあだ名をつけられました。私は中2までの坊主頭から髪を伸ばし始めました。髪の毛が硬く放射線状に伸びていたので、ご当地の阿寒湖に生息する「マリモ」があだ名でした。先生の担当は社会で、テストには、「マリモ運輸」とか「三助商事」というあだ名をつけた会社が登場して、テスト中にはクスクス笑う声が漏れました。私の名前「卓己」の意味を教えてくれたのも今田先生です。私達が悪いことをした時に、泣きながら叱ってくれた姿は今でも鮮明に覚えていて涙腺が緩みます。

今田先生といい吉田先生といい、本当に生徒のことを考えてくれていました。学習塾という立場をどのようにわきまえるかは別にして、生徒の皆さんには今田先生のように向かい合いたいと思っています。私が使っている英和辞典は研究社のものです。高校入学時の推薦辞書にはありませんでしたが、今田先生の薦めで購入しました。「少し難しいぞ」という先生の話通り、最初は使い辛い辞書でした。しかし、内容が濃く、その後の私の英語力向上をサポートしてくれました。手元にあるこの辞書を使う度に先生のことを思い出します。

(2012年06月21日) 【教育の地域間格差】[▲ 先頭へ]
前回の本欄では、大都市にある中高一貫校について述べました。中2終了時までに中学3年間の学習内容を終え、中3からは高校の勉強をすることについて、最初は凄いなぁ〜と思いました。しかし、よく考えると、それはそれほどハードなものではありません。

サミット・ゼミのクラス設定は中学2年生からです。中2や中3の皆さんと一緒に1年間勉強すると、彼らのカリキュラムの進行はかなり遅いことに気づきます。私は、塾を始めてすぐの頃、このことを中3時代の担任の先生(私が目標とする先生)に話したことがあります。先生は、学校の授業は平均よりやや下の層に合わせていると話されました。納得できる話であり、現在でも同様ではないでしょうか。

そうすると成績の良い子達はどうなるでしょうか。のんびりと授業を聞いているか、何か他の事を考えているか、とにかく集中して授業を聞くという状況にはないでしょう。授業の進行について中3の数学を例に挙げれば、5月末または6月初めの前期・中間テストでの試験範囲は第1章の平方根だけです。時には平方根最後のルートの加減計算部分が範囲から外れることさえあります。(昨年度まで使用された東京書籍の教科書は6章で構成されていました。)教科書の進み方が非常に遅いことがわかります。

要するに都会の中高一貫校のカリキュラムの進行が凄いのではなく、のんびり進行する金沢の公立中学に比べて効率的だということです。生徒に大きな負担を強いる進み方ではないでしょう。当地の中学では、数学の授業を2つのレベルに分けて実施することもあります。学校側でも工夫しているようですが、構造的な問題の解決には至っていません。

大都市にある中高一貫校は私立である場合が多いのですが、近年は大学合格実績を上げるため東京都立の中高一貫校が設立されてきました。私立の一貫校が躍進する陰で実績が低迷していた都立高校の復権が目的でした。東京都では私立の中高一貫校と都立高校の格差が問題になりました。それでは大都市圏と地方の格差についてはどのように考えれば良いのでしょうか。

少なくとも石川県では、大都市圏との教育格差は認識されていないように見えます。否、これが認識されていて当地の中高一貫校が創設されたのかもしれません。しかし、この中高一貫校の目的は決して明確ではありません。都会型の進学重視が目的であれば、現在の学校が相応しかったのか疑問です。高校入試に囚われない伸び伸びとした学生生活が目的だったのであれば、同校の大学合格実績に対する昨今のスポットライトの当り方は不思議です。当地の中高一貫校の位置付けは中途半端であるとの印象を受けます。石川県には、石原慎太郎・東京都知事のような強烈な問題意識を持ち、分かり易い断固たる決断ができる方がいないのでしょう。

東京の都立と私立の中高一貫校の間では、意識しているか否かは別として、結果から見ると受験競争が繰り広げられています。その現実は大都市圏と地方の教育格差をもたらします。教育県という呼称を、名目的なものではなく、実質的なものにしなければなりません。今回の一言では、自分の意見をズバッと申し上げました。真意は、地方と都会の教育格差をなくしたいということです。

(2012年06月14日) 【大都市圏の中高一貫校 その2】[▲ 先頭へ]
以前の本欄(2011年2月3日付け)で、首都圏の中高一貫校のカリキュラムについて述べたことがあります。それは、「大半の学校が中3から高校の学習内容に入る」という日本経済新聞の教育連載で述べられた言葉に関するものでした。

今月初めの高校総体・総文のため、高校クラスの授業を休みにしました。時間ができたので東京へ行ってきました。ある友人と話している中で、中高一貫校のことが話題に上りました。彼の息子が中3と聞き、英語の教科書がSunshineであれば、現在作成中の重要文集を送ろうかと申し出ました。すると彼曰く、もう高校の学習内容に入っている。上記の日経新聞の記述は真実であり、改めて驚きました。

中高一貫校ではカリキュラムの進行は速く、高校3年間の学習内容は高2の内に終了するでしょう。高3では、大学入試に備えて十分な問題練習をすると思われます。これでは、難関大学の入試において、通常のカリキュラムで学んだ受験生が苦戦を強いられるのは当然です。中高一貫校でのカリキュラムの進行が良いか悪いかは別として、現実として実施されています。因みに、友人の息子が通う学校の1学年は320名で、今年の東大合格者は47名です。(全国ランキング11位)石川県全体でも37名であり、この現実をどのように考えれば良いのでしょうか。

サミット・ゼミの高校クラスの皆さんにこの話をしました。さすがに皆の表情は引き締まりました。あせる必要はありませんが、都会にはかなりのスピードで学習が進んでいる同学年の高校生がいるという認識を持ち、気合を入れて学校の授業、自宅での学習に取り組まなければなりません。効果的な授業、勉強方法や進路に関する的確なアドバイス、メンタル・サポートで彼らを導くことが私の仕事です。都会には負けたくありません!

(2012年06月07日) 【英文速読のポイント】[▲ 先頭へ]
高3生は部活最後の大会が終わり、今週末に初めてのマーク模試に臨みます。マーク模試は、センター試験と同じ形式で、マークシートに答を記入する模試です。この模試に備えて、高3英語クラスでは、先週・今週と2週続けて実戦問題に挑戦しています。実戦問題は、センター試験やマーク模試と同じ形式の80分の問題です。

先週の80分練習の前に、センター試験・マーク模試に対するアドバイスをまとめたプリントを配って説明しました。重要なポイントの1つが「英文の理解と内容の保持」です。センター試験では、速読ができなければ、制限時間の80分で問題を解き終わることはできません。必要不可欠である速読の2つの要素が、英文理解と内容保持です。

1つ1つの英文を理解することは当然ですが、文脈を意識することも必要です。文の流れの中でそれぞれの文を読んでいきます。これができれば、小説的な英文は映像となって頭の中に映し出されます。内容の保持についてはあまり指摘されていないポイントかもしれません。設問を解く場合、内容の保持ができなければ、同じところを何度も読み返したり、忘れてしまった個所まで戻って読んだりしなければなりません。英文の理解だけではなく、内容の保持ができて初めて問題を解くスピードが上がります。

英文の理解と内容の保持という2つのポイントについては、以前TOEICで900点アップのために勉強した本に書いてありました。英文の速読に必要なポイントがうまくまとめられていたので、センター試験対策として高3の皆さんに紹介しています。

センター試験に必要な速読のためには英文理解と内容保持ができれば十分です。実は速読にはさらにハイレベルなスキルがあります。しかし、それは大学入試が要求する水準を超えてしまいます。いつかご紹介したいと思っています。

(2012年05月31日) 【スピードラーニング】[▲ 先頭へ]
プロゴルファーの石川遼がCMに登場して、スピードラーニングは一躍世に知られるようになりました。以前は新聞紙上で宣伝していたと記憶していますが、最近はテレビやラジオで何回もCMが流れています。ここまで宣伝されると、さすがに気になって体験版CDを取り寄せました。

約10分のCDで、2つの形式が入っています。1つは、1文ずつ英語が流れた後に日本語訳が続くもので、もう1つは同じ英語が通しで流れるものです。英語の内容は、挨拶と紹介、ホテル・レストランでの会話、友だちが仲直りする会話でした。

高2クラスで、リスニング練習としてCDを流したところ、それぞれの場面での英会話なので参考になると好評でした。聴き取りに関しては、先ず通しの英語を流し、次に日本語訳がついたもの、さらにもう1度通しの英語を流しました。2回目の通しの英語はほとんど聴き取れたようです。

センター試験のリスニング対策としての効果は疑問ですが、英語に馴染みのない人や英語が苦手な人にとってはなかなか良い教材だと思います。高2の生徒諸君が指摘したように、いろいろな場面が想定されているので、実際に役立つことでしょう。本商品では、日本を紹介する、困った時の英会話、ショッピング、美術館・博物館などが揃っているようです。

スピードラーニングは良い商品だと感じました。しかし、眉をひそめる点もありました。体験版CDを電話で依頼した時、体験版CDと共に本商品の一部も一緒に送ると言われました。体験版が気に入らなければ、本商品を返送できるとのことでした。私は、それはおかしいと思ったので、体験版CDだけの送付を依頼しました。また、同封されていた本商品申込のハガキには約10日間の有効期限がついていました。体験版が良いと思ったら、翻意する前に申し込んでもらうという意図でしょう。これらはビジネスとしてフェアではありません。さらに、48巻全てを揃えると総額が20万円を超えることの言及もありませんでした。内容的には悪くないので、もっと正々堂々としたビジネスをすべきです。そうしなければ、石川遼の名に傷がつくと思います。

(2012年05月24日) 【大学受験合格者情報】[▲ 先頭へ]
毎年この時期にチェックしている情報があります。アクタス6月号に掲載される「全国主要100大学 高校別合格者数一覧」です。今年も6月号の発売日5月20日に購入しました。

アクタスの記事では、高校別の国公立大・私立大合格者数が、各校の受験情報も含めて紹介されていました。国公立大のページでの大見出しは、「石川、富山県勢ともに減 二水、243人でトップ」、小見出しは、「難関10大、準難関大で低迷」でした。国公立大入試で苦戦した高校が多かったようです。

二水は国公立大の合格者数ではトップですが、金沢大学を超える水準の大学(大学偏差値による私の算出)では昨年の61人から今年は42人に減っているので、素直には喜べないでしょう。近年は錦丘の健闘が目立ちます。今年の金沢大学合格者数は、同校が37名、桜丘が46名ですが、金沢大学水準超では、同校の17名に対して桜丘は13名です。桜丘はかなりの危機感があると思います。錦丘に関しては、主に錦丘中学から上がってくる生徒が頑張っているようです。中高一貫の趣旨(私の記憶では、高校入試にとらわれず個性を伸ばす)が薄れ、学力に軸足を移しているように見えます。

今年は私立高校も苦戦したようです。金沢大学合格者数は、星稜26名(昨年24名)、金沢6名(昨年15名)です。金沢大学超では、星稜9名(昨年25名)、金沢5名(昨年3名)です。国公立大全体でも両校は昨年より合格者数を大きく減らしています。地元石川の公立高校には頑張って欲しいと思いますが、私立高校はもっともっと頑張るべきです。15歳の辛い春を経験した生徒諸君が3年遅れた栄冠を手に入れる体制づくりは私立高校の使命のはずです。

(2012年05月17日) 【学力のバランス】[▲ 先頭へ]
“What do you want to be in the future?” と問われて、小学校高学年位の子が “I want to be an interpreter in the future.” と答えるテレビCMが流れています。発音もアクセントも見事なものです。これはこれで素晴らしいと思うのですが、読解力、思考力、数学の力は大丈夫なのと思ってしまいます。英語力は学力の大切な要素の1つですが、これ以外にも重要な要素があります。

今年2月に日本数学会が、大学生数学基本調査の結果を公表しました。調査は、昨年4〜7月に旧帝大を含む国公私立48大学の約6千人を対象に、小中高校で学んだ数学の基礎力を問うたものです。「生徒100人の平均身長が163.5cmの時、100人の身長の合計が16 350cm」と正答できたのは76%、また、2次関数のグラフの特徴を記述する問題での正答率は40%だったそうです。学力不足の現状について、日本数学会では、ゆとり教育と学力試験を課さない推薦入試の増加が学力低下に拍車を掛けたと分析しています。

よく指摘されているように、数学の力だけではなく読解力や思考力でも大きな問題があります。昔から言われてきた「読み・書き・ソロバン」は現在では「読解力・数学力・英語力」であり、さらに思考力も付け加えられると思います。英語力を伸ばすことが大切であると同時に、国語や数学等バランスのとれた学力が必要です。

上述のテレビの子に対しては、”It is important for you to acquire well-balanced academic abilities in order to be a good interpreter.” と言いたいです。”Of course I know.”と言われるでしょうが…

(2012年05月10日) 【中学・英語重要文集】[▲ 先頭へ]
現在、頑張って進めている作業があります。それは中学の英語の教科書に載っている重要な英文の資料作りです。今年度から新しい教科書が使われているので、中学3年分の全面改訂になります。前回の作業が2007年でしたから、5年振りの作業です。

資料の内容は、先ず、重要な文をピックアップします。受け身や現在完了などの各章の基本文だけではなく、本文に出てくる大切な表現を含む文も取り上げます。次に、それぞれの文の和訳を書きます。3番目は、各英文のポイントの説明です。英文構造の説明だけではなく、マスターすべき事項も記載します。例えば、”I enjoyed playing tennis yesterday.”という英文の場合は、「enjoy の後ろは不定詞ではなく動名詞。finish stop も同じ。」という具合です。

3番目の英文ポイントは、知っておいて欲しい事項を、かなり丁寧に(しつこく?)説明しています。痒いところに手が届く内容にしているつもりです。従って、3年分の資料を理解・暗記すれば、中学英語はマスターできます。

A4サイズの用紙を横に使い、各行に英文、和訳、説明を並べたこの資料はサミット・ゼミの自信作です。10年ほど前に、生徒の皆さんの参考になるだろうと思って第1版を作りました。5年前の全面改訂では、英文のポイント説明をより詳しくしました。これが好評でしたので、今回も前回同様のレベルにしています。中学生の皆さんの英語力向上に貢献できる資料なので、作成作業には気合が入ります。

(2012年05月03日) 【中学と高校の違い 英単語】[▲ 先頭へ]
英語が苦手な高校生に共通するのは単語と文法が甘いことです。特に、単語力がなければ、英文はほとんど読めません。英単語に関する先週の塾長からの一言を準備している時に、中学時代の勉強が影響しているかもしれないと考えました。

それは、英語を苦手とする高校生が英単語の重要性について気づいていないのではないかということです。中学で学ぶ英語では、難しい単語はほとんどありません。英単語で手こずる中学生は少数であり、ほとんどの中学生は単語の重要性を意識することなく高校に進みます。この意識が高校で継続すれば、英単語を覚える動機が薄くなり、単語力がつかないことになります。

この状況を改善するには、英単語を覚える重要性をしっかり認識しなければなりません。模試や実力テストで、英文が理解できない原因を自己分析すれば、単語の重要性に気づくはずです。高校時代の私も単語が甘かったので偉そうなことは言えませんが…

(2012年04月26日) 【受験生用単語集 その2】[▲ 先頭へ]
高2クラスでは、今週から受験生用単語集を使った単語チェックを始めます。サミット・ゼミの高校クラスは宿題形式の単語チェックから始まります。高1の授業開始から、基礎単語集を使って何回か繰り返して暗記して、毎年高2のこの時期に受験生用単語集に移ります。

昨年4月に受験生用単語集に移った高3クラスでは、センター試験レベルの単語の暗記は、もうすぐ4回目が終わります。4回繰り返すと、完璧とまでは言えませんが、かなり記憶に定着しています。高3、4月時点での英単語レベルとしては very good だと思います。継続は力なりです。

「英語の成績はほぼ正確に単語の力に比例する」これは、高1から使ってきた基礎単語集に書いてある言葉です。14年間の私の経験から考えても、この言葉は当たっていると思います。私の高校時代、英語に自信が持てなかった原因の1つが単語力でした。ゼミに通ってくれる皆さんには、私の教訓を生かして、盤石な単語力をつけて欲しいと願っています。

(2012年04月19日) 【新しい教科書】[▲ 先頭へ]
今年度から中学校の新しい学習指導要領が完全実施され、教科書が新しくなりました。一般の人への教科書の販売は4月16日からということで、私は火曜日に英語と数学の教科書を買ってきました。

先ず驚いたのは、金沢市の英語の教科書が東京書籍のNew Horizonから開隆堂のSunshineに変わったことです。これら2つの教科書では、各学年で学ぶ内容が少し違っています。不定詞の形容詞的用法や受け身は、Sunshineでは中2で、New Horizonでは中3で習います。SunshineからNew Horizonへの変更は理解できますが、金沢市の今回の変更は、先生、生徒の両方に負担がかかるので?です。

新しい英語の教科書では、従来のものより単語数が増えて約1 200語になると聞いていましたが、この点は未確認です。これからSunshineの学年別単語表を作っていくので、3学年分そろったところで総単語数が判明します。

主な変更点が不等式、2次方程式の解の公式の復活とされた数学では、従来の教科書では発展分野の内容だった解の公式や相似な立体の表面積・体積の比等が教科書本文に移されました。がっかりしたのが不等式です。不等式は、ゆとり教育前は2年生の教科書の1つの章でした。今回の改定で1つの章に復活すると予想していましたが、1年生の教科書の「文字と式」の章の1部分という小さな扱いでしかありません。高校の数学(2字不等式)への流れという意味で、1つの章に復活させるべきだったと思います。

数学の教科書で感じたのはページ数の増加です。1年教科書は211ページが267ページに、2年では209ページが215ページに、3年では209ページが259ページに増えました。1年生の教科書では、従来はなかった小学校の復習の問題が11ページ分ありました。今の子供達の算数力の低下を反映しているのでしょうか。各学年の教科書の巻末には、数学の探求、生活と数学、数学の歴史、数学パズルのページがあり、数学への興味を引こうとする工夫がありました。

(2012年04月12日) 【英語の読解力】[▲ 先頭へ]
今の中高生にとって読解力が大きな課題であることはしばしば述べてきました。この読解力は、英文を読む時にも影響します。高校入試レベルの英文は内容が複雑ではないので特に問題にはなりません。しかし、大学入試レベルの英文になると読解力の有無が内容の理解を決めます。

高3クラスでは半年前位から大学入試2次試験の過去問に挑戦しています。易しい問題から始めて、徐々に難度を上げてきています。生徒の皆さんの出来具合を見ると、英文の内容が理解できた時は正答率が高くなっています。何が書いてあるかわからない場合は、的外れな解答になります。この英文の理解度は正に読解力の問題です。

2次試験過去問に挑戦する時の私のアドバイスは、筆者の伝えたい内容をしっかり把握しようということです。これは、国語の現代文を読む時の大切なポイントと同じです。英語はアメリカやイギリスの国語であり、読解力が必要という点では同じだと思います。

(2012年04月05日) 【真の国際人】[▲ 先頭へ]
日曜日付け北國新聞に、作家の曽野綾子さんが「透明な歳月の光」という連載をされています。3月25日付けのタイトルは「自国知ってこそ真の国際人」でした。

楽天やファーストリテイリングが実施する英語の社内公用語化に対する批判から説き始め、曽野さんの学生時代に外国人教師が言った次の言葉を紹介されていました。「よい国際人になるには、まず、立派な自国民になりなさい。」曽野さんは、さらに「日本人ならまずきちんとした日本語をしゃべり、書き、読めねばならない。日本の文化を知らねばならない。国語を使いこなせないような状態を作るということは、自ら植民地化を望んだことになる。」と手厳しく述べられました。

上記の外国人教師の言葉は、本当にその通りだと思います。昔から言われてきた、読み・書き・ソロバンが基本です。今は、数学の力が落ちてきている以上に、読解力が危うい状況になっています。国語の問題だけではなく、数学の方程式文章問題が解けない原因は読解力です。ですから、小学校の段階から読解力や計算力を養う勉強が不可欠です。地理や歴史の学習、理科の学習も必要です。この観点から言えば、小学校で英語を必修化する発想は出てきません。

「日本の文化を知らねばならない」という指摘もその通りだと思います。外国人と接する時は、自分が日本の代表選手になります。日本に興味を持っている外国人は多いので、食べ物、スポーツ、歴史等様々な質問を受けます。国際人として活躍するには、日本の文化に対する知識や素養も大切な条件です。

(2012年03月29日) 【数学センター練習】[▲ 先頭へ]
今月から新高3生対象の数学・センター試験形式のマーク問題練習を始めました。毎週1回、数TAとUBの問題を交互に解いています。センター試験と同じ1時間で解いてもらい、問題の解き方やポイントとなる事項をしっかり解説しています。

生徒の皆さんはそれぞれ得意分野と苦手分野があります。全員に対する解説の後は、個別に問題を見直してその日の課題について話し合い、その日または翌日中に復習するように言います。毎回の問題練習で見つけた課題を一つずつクリアしていけば正答率は少しずつ上がっていきます。

石川県統一模試であるマーク模試は毎年6月に行われます。当面はこの模試が目標です。この模試で然るべき得点が取れれば大きな自信につながるはずです。

高3生対象のこのクラスは3年目になります。この間、私はかなりの問題を解いてきました。その結果様々なポイントを経験するととともに問題を解くスピードが上がりました。生徒の皆さんに自分の経験を伝えて、彼らの実力アップにつなげたいと思っています。

(2012年03月22日) 【3年後のリベンジ】[▲ 先頭へ]
1週間前の公立高校合格発表の日、結果を確認した北國新聞会館前から教室へ戻る途中、残念な結果に終わった生徒さんのことが気にかかり胸が痛みました。合格した生徒さんについてはほっとした安堵感がありましたが、どうしても番号のなかった生徒さんのことが頭に浮かびました。

ああすれば良かった、こうすれば良かった、もっと厳しく接するべきだったと反省ばかりでした。辞書の選び方や高校での勉強の仕方についてアドバイスする手紙では、自分の気持ちを込めた文章を書きました。

人生で初めての試練で好結果が得られなかったショックは相当なものだと思います。しかし、その悔しさを3年後の大学入試で晴らして欲しいです。私自身は、大学入試で一浪しました。浪人の1年間本気になって勉強しました。その頑張りの原動力は、現役で失敗した時の悔しさでした。

3月14日に番号がなかった人達は、そのことに関する気持ちや反省点をまとめる手記を書くと良いと思います。高校生活の中で苦しい時があれば、その手記を見ると気持ちが奮い立つはずです。そして3年後のリベンジにつながると思います。是非頑張って欲しいです。

(2012年03月15日) 【感動のシーン】[▲ 先頭へ]
大学入試・前期日程の合格発表が終わり、昨日は公立高校の合格発表がありました。私は例年通り、北國新聞会館前で、生徒の皆さんの結果を確認しました。

高校入試や大学入試は人生における大きな節目であり、その合格発表の際には感動的な場面に立ち会うことがあります。

以前、大学入試で、前期日程、後期日程とも同じ難関大学を受験した生徒さんがいました。結果は両方とも残念な結果に終わり、私立大学にいくことになっていました。しかし、追加合格(しかも、前期日程!)を知らせる電話が突然かかりました。合格を伝えてくれる本人が泣いていましたから、こちらもジーンとしてきました。

高校入試では、危ないと思われた高校に見事合格した生徒さんがいました。ご両親が挨拶に来て下さいました。そして、お父様が「あの子が生まれた時よりうれしい。」とおっしゃいました。この言葉には涙を禁じえませんでした。

学習塾での勉強は、高校入試、大学入試に大きく影響します。新年度を前に、生徒の皆さんのために頑張ろうと気持ちを引き締めています。

(2012年03月08日) 【科目順】[▲ 先頭へ]
公立高校の入試が終わりました。(3月6日・7日)入試当日は、今頃は何の科目だな〜と、私も落ち着かなかったです。

去年までは小論文や作文が入試2日目にあり、1日目に5教科の学力テストが行われました。今年は小論文や作文が廃止され、1日目に3教科、2日目に2教科の学力テストが実施されました。1日で5教科のテストがあった時は、国語・数学・社会・理科・英語の順番でした。今年は、1日目は国語・理科・英語、2日目は社会・数学の順番でした。

前回の一言で述べた通り、数学はミスをし易い科目です。去年までは5教科の2番目でしたから、数学でうまくいかなった場合、社会以下の科目に影響する可能性がありました。今年は、5教科の最後の科目でしたから、数学が苦手な受験生にとってはラッキーだったかもしれません。

(2012年03月01日) 【目標点を取る】[▲ 先頭へ]
公立高校の入試が来週に迫りました。先週は中3クラスの英語について述べましたが、今週は数学についてです。数学の50分総合問題でのポイントは、生徒の皆さんそれぞれの目標点を確実に取ることです。目標点は志望校によって異なります。

数学は実力通りの得点にならない場合が多々あります。ある問題でてこずるとパニックに陥り、本来解ける問題も解けなくなり点数を大きく落とすことがあるからです。このようなパニックにならないように目標点を設定します。

例えば、目標点が70点の場合、30点分はできなくても良いことになります。難問や苦手な問題は、この30点に回せば良いのです。このように考えれば、余裕を持って数学の50分に対処できるはずです。

目標点を取るためには、取れる問題は確実に解くことと同時にケアレスミスをしないことが重要です。1番の簡単な計算問題はミスなく解くことが必要です。

パニックに陥る最大の要因は方程式の文章問題です。読解力が必要な文章問題を苦手とする中3生は少なくありません。また、方程式文章問題は、2番または3番という問題の前半に設定されることが多いです。ここをうまく切り抜けられるか否かが大きなポイントです。

中3クラスでは数多くの数学の総合問題を解いてきました。方程式の文章問題もたくさん解いてきました。来週の本番で、それぞれの生徒さんが目標点を超えることを祈るばかりです。

(2012年02月23日) 【設問の答え方】[▲ 先頭へ]
公立高校の入試が近づき、今月の中3クラスでは、英語・数学とも入試問題形式の総合問題練習を繰り返しています。英語の問題練習で力を入れているのは設問に対する答え方です。これは、無駄な減点をなくすために大切です。せっかく英文の内容が読みとれても設問に正解できなければ非常に残念です。

設問によってはある程度の英文をまとめることがあります。これは英文を把握した上でまとめる力がいるので難問と言えます。まとめる問題以外の設問では、答えの素材となる英文があります。答える時は、この英文を和訳した上で、設問の内容に応じて文末を調整します。ここが非常に大切なポイントです。

この設問に対する答え方については以前から指摘してきました。皆さん、大体できるようになってきましたが、完璧ではありません。総合問題練習では、入試本番に備えて最後の練習をしています。

大学入試2次試験(前期日程)が明後日に迫っています。大学入試の問題でも設問に対する答え方は基本的に同じです。

(2012年02月16日) 【英文法総チェック問題その2】[▲ 先頭へ]
2年前の本欄で(2010年2月11日)以前からあった英文法チェック問題に追加して、並び替え問題や英作文を加えた新しい問題を作成すると述べました。その後、実際に作成して中3クラスで解いてもらい、文法の総復習や英作文対策に役立ててもらいました。

今年度の中3クラスでも1月に入り、中学3年分の総復習として、以前からあった問題と2年前に作成した問題の2つの総まとめ問題を解いてもらいました。長文問題を読むために文法力は必須です。総まとめ問題は文法知識の確認のための問題です。

実際の問題には文法や語法の様々な問題がありますから、皆さん、結構ミスが出ます。ミスをして悔しかった生徒さんから、もう1度やりたいという声が上がりました。もう1度英作文の問題を解きたいという声もあり、総チェック問題その3を作ることにしました。

様々な分野からの文法・語法問題そして英作文問題を作るのは楽ではありませんが、生徒の皆さんの前向きな姿勢に応えるために頑張って作成しました。新しい問題は今週の中3クラスでトライしています。

(2012年02月09日) 【センター演習】[▲ 先頭へ]
先週の高2クラス(英語)では、今年1月のセンター試験の問題に挑戦しました。今月、センター試験形式のマーク模試が予定されている高校があるため、センター試験の問題形式に慣れるためという目的がありました。

英語のセンター試験では第1問から第6問の時間配分が重要なので、80分の時間の使い方を説明した上で、トライしました。挑戦の結果は、私の予想をはるかに超えるものでした。

時間的に80分では第6問まで終わらない生徒さんがいるだろうと思っていましたが、全員ほぼ問題なく終了しました。採点結果も、私の予想を超える高得点を取った生徒さんが何人かいました。

毎回の授業最初の単語チェックで単語力がかなりついていること、センター試験形式の問題を使った速読練習で問題形式に慣れ、速読力が上がってきたこと等が好結果の要因だと思います。皆さんが確実に実力をつけていて、とてもうれしかったです。

(2012年02月02日) 【butとif】[▲ 先頭へ]
英語「書くこと」に関する中学3年生対象の調査(国立教育政策研究所)で、文のつながりを考える力が十分身についていない傾向が浮かびました。接続詞を穴埋めする問題で、butの正解率が高かったのに対して、ifやbecauseの正答率が低かったそうです。

butは逆接の関係がわかれば選べます。一方、ifやbecauseのような接続詞では、接続詞に続くサブの文とメインの文の関係を把握しなければならないので、文構造が複雑になります。

調査結果を伝える新聞報道を読んで、以前、中2クラスの皆さんが、接続詞の問題に苦戦していたことを思い出しました。中2の皆さんにとっては、1つの文の中に、メインとサブの2つの文が同居する文構造はむずかしいと思います。今回の調査は中3生対象であり、ifやbecauseのような接続詞はなかなか理解できないことを表しているようです。

(2012年01月26日) 【秋入学】[▲ 先頭へ]
先週水曜日(1月18日)の日本経済新聞1面トップ記事は「東大、秋入学に全面移行」というショッキングなものでした。将来的に大学入学が秋に移るかもしれないという漠然とした思いはありましたが、急に現実的な話になってきました。秋入学は決定した話ではなく、東大の懇談会が中間報告としてまとめたもので、今後最終方針が決められます。

秋入学には、留学生の受け入れや派遣、国際的評価の高まり等というメリットがあると同時に、就職面、授業等の二度手間等の障害もあります。入学試験は従来通り春に行われ、入学までの期間(ギャップターム)をどう過ごすのかという問題もあります。

21日の報道では、東大は、北海道、名古屋、京都、九州等11大学と協議組織を設ける予定で、5年前後での移行を考えているそうです。地元の金沢大学も19日に、秋入学導入を検討する方針を明らかにしました。

イギリスでは大学入学前の学生が、ボランティア活動、企業での就業体験や海外留学のため1年間のギャップイヤーをとる慣行があるそうです。日本でも、秋入学が制度として定着すればギャップタームを有効に過ごせるようになるでしょう。文部科学省によると世界215カ国の7割は秋入学で、4月入学はわずか7カ国だそうです。国際標準という意味で、秋入学は必然的な流れなのかもしれません。

(2012年01月19日) 【センター試験 in 2012】[▲ 先頭へ]
大学入試センター試験が1月14日、15日に実施されました。私は、今年も英語と数学の問題を解いてみました。

英語は、第1問や第6問で問題形式が微妙に違っていましたが、全体としては昨年とほぼ同じ形式でした。実際に解いてみた感想としては、昨年並みの難度という印象でした。昨日発表の中間集計では、平均点は126.47点で、昨年の123.46点よりやや上がりました。

センター試験の英語を克服するカギは2つあると思います。1つは時間の管理です。第1問から第6問の問題毎の解答時間をあらかじめ決めておく必要があります。英語は時間との勝負でもあるので、これをしなければ80分の制限時間内で解くことは厳しくなります。もう1つは速読です。第3問から第6問の長文問題では速読ができなければ、時間がどんどん経過して、最後の問題までたどり着けなくなります。

数学TA、UBは、大問4つの構成が例年通りでした。中間集計でのTAの平均点は70.83点、UBの平均点は52.92点でした。自分で解いてみてもUBは難しかったです。特に、UBは計算量が多く、計算をする余白部分が狭く感じられました。UBで苦しんだ受験生は多かったでしょう。

数学の感想として、絶対的な計算力が要求されること、様々な問題パターンに対応できる力が必要なこと、センター試験特有の誘導形式に慣れておくことが大切であることを感じました。数学も時間との勝負なので、センター試験形式の実戦練習を積み重ねることが有効だと思います。

(2012年01月12日) 【フツーにする】[▲ 先頭へ]
大学入試センター試験を週末に控えた昨日(1月11日)日本経済新聞に河合塾の広告が掲載されました。広告のキャッチコピーは「合格するのは、いつものキミだ。」というものでした。不安を胸にする受験生を勇気づける内容だと思いました。

このキャッチコピーを見て、サラリーマン時代にある部長から言われた言葉を思い出しました。それは「フツーにしろ。」という言葉です。私は、大きな会議でのプレゼンテーションを前にして緊張していました。部長の言葉を聞いて、冷静になれたことを覚えています。

然るべき準備ができていれば不安に思う必要はありません。いつもの自分で、フツーに対処すれば良いのです。そして、あるイベントを感情面で難なく乗り切れれば、自己コントロールができたと評価することができます。

大学入試に臨む皆さんには、積み重ねてきた努力を信じて、いつもの自分でフツーに乗り切って欲しいです。入試を乗り切る、自己コントロールの経験が将来役立つはずです。

(2012年01月05日) 【最高の教育】[▲ 先頭へ]
新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2002年にノーベル物理学賞を受賞された小柴昌俊東大名誉教授は、受動的認識能力と能動的認識能力の掛け算で人間の総合的能力が決まると話されています。前者は様々な知識であり、後者は考える力です。これは、覚えるべきものは覚え、様々な場面で考えるという、中高生の勉強に当てはまります。

私が日々行っている事は、小柴先生のお言葉の実践です。さらに、何故勉強しなければならないかについても様々な形で中高生の皆さんに伝えています。これらは私の仕事として当然のことですが、かつてある疑問を持ったことがありました。

それは、生徒の皆さんを、勉強ができるという個性のない金太郎飴のような姿にしているのではないかという疑問でした。しかし、これは思慮が足らない疑問でした。知識が豊富で思考力があれば、ビジネスの世界でもプライベートな面でも的確な判断ができて、まさにその人らしい個性あふれる生き方ができるのです。

ハーバード大学マイケル・サンデル教授は、2010年8月の東大での講義により話題になりました。同教授の著書「サンデル教授の対話術」の帯には「最高の教育とは、自分自身でいかに考えるかを学ぶことである。」と書かれています。書店でその本を手に取り、「あっこれだ!」と思いました。学習塾と言う限度はありますが、「最高の教育」を目指して、これからも頑張っていこうと思います。

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