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(2013年 7月 〜 2013年12月)


(2013年12月26日) 【マーケティング】[▲ 先頭へ]
毎朝欠かさず読んでいる日経新聞「私の履歴書」、今月はアメリカのマーケティング学者であるフィリップ・コトラーさんの履歴書です。コトラー教授が書いた教科書のおかげで、日本でマーケティングの4Pが広まりました。マーケティングの4Pとは、Product(製品)、 Price(価格)、 Promotion(プロモーション・販売促進)、 Place(販売拠点・流通)のことで、商品やサービスの販売戦略を検討する上での基本的な要素です。コトラー教授は、この4P理論をさらに発展させて、営利事業だけではなく美術館や非営利事業等幅広い分野に応用しています。

私のビジネス人生において、このマーケティングの4Pは一つのコーナーストーン(礎石)でしたから、コトラー教授の「私の履歴書」を興味深く読んでいます。日産自動車では最初に法規部に配属されました。7年後に希望して輸出部門に移りました。しかし、輸出の仕事は全くわかりませんでした。マーケティングを勉強しろとの先輩のアドバイスを受けて、本屋さんへ行き、マーケティングの本を買いました。その本でこの4Pについて学び、その後の業務に活かしました。

サミット・ゼミを運営する上でもこの4P理論を実践しています。最も大切にしているのはProductです。学習塾での製品とは授業です。特に英語では、どこよりも分かり易い授業、金沢で一番ではなく日本で一番を目指しています。(偉そうでゴメンナサイ)もちろんProductでもまだ課題はあります。この他の3つのPでも至らない点があります。いずれにせよ、様々な運営上の課題を検討する際に、このマーケティングの基本理念が役立っています。

販売戦略を検討する際、基本となる4Pに加えて、様々な応用要素があります。これらの内、私が考慮しているのは「差別化」と「CS(顧客満足)」です。差別化とは他とは異なることの追求です。Productにあたる授業や父兄の方々とのコミュニケーションを工夫することで可能になります。最近はCSという言葉をあまり聞かなくなりました。もはや当たり前の要素ということなのかもしれません。私は、生徒や父兄の皆さんに「満足」して頂けるだけではなく、生徒の皆さんに授業内容や入試を突破することで「感動」を届けたいと考えています。

今回の「塾長からの一言」は自己宣伝的、また自己満足的な内容になってしまいました。申し訳ありません。当ゼミを運営する上で大切にしている点についてご理解頂ければ幸いです。さて、今年も残すところ5日間になってしまいました。今年は、皆様のおかげで15周年を迎えることができました。改めてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。15周年を機にホームページを刷新する準備を進めております。新しい内容も加味する予定ですので、どうぞご期待下さい。

どうぞ良い年をお迎え下さい。なお、新年最初の一言は1月4日になる予定です。

(2013年12月19日) 【英語教育改革実施計画】[▲ 先頭へ]
先週の金曜日(12月13日)に文部科学省は、小中高等学校を通じた英語教育改革を計画的に進めるための「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」を公表しました。2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据えて、新たな英語教育を本格展開するそうです。

小学校中学年では活動型・週1〜2コマ程度で学級担任を中心に指導、小学校高学年では教科型・週3コマ程度で英語指導力を備えた学級担任に加えて専科教員の積極的活用、中学校では簡単な情報交換、表現ができる能力を養い、授業を英語で行うことを基本、高校では授業を英語で行い、言語活動を高度化(発表、討論、交渉等)が英語教育の在り方として説明されています。高校卒業段階で、英検2級〜準1級、TOEFL57点以上が目安のようです。

この手の話が出てくる度に思うのは、英語力の前に、読解力や計算力は大丈夫なのかという点です。今月3日に公表された経済協力開発機構による学習到達度調査(PISA)の第5回調査結果では、日本の15歳児の読解力や数学的応用力は回復傾向を示していました。しかし、上位層と比べて下位層の割合が多い傾向は変わっておらず、記述式の問題では無回答が目立っていたそうです。

いろいろな疑問も湧き上がってきます。中学で本当に授業を英語でできるのか。高校で英語の発表や討論をする前にそもそも日本語でできるのか。何故TOEICではなくTOEFLなのか。また、過去の英語の教育計画に対してどのような検証がなされているのか等々です。

金沢市内の中学では先月末から今月初めにかけて定期テストが行われました。今回の中2の英語のテスト範囲は不定詞と動名詞という難しい分野でした。ある中学の2年生のテスト結果(10点刻みで人数が棒グラフで表された得点分布)を見ると、10点代と20点代が全体の30%を占める歪な形になっていました。PISAで見られた成績下位層の問題が顕著に表れています。

日本の子供達の英語力を向上させる計画は大切です。しかし、日本語の「読み」「書き」とのバランスはさらに重要です。そして、どちらが優先されるべきかは論を待ちません。また、成績下位層に対してどのような対策を講ずるのかという課題はますます深刻になっています。教育を実施するサイドで全体の整合性がうまく取れているのか甚だ疑問に思います。

(2013年12月12日) 【入試難易ランキング本】[▲ 先頭へ]
火曜日にうつのみや書店へ行ってきました。毎年この時期に発売される本を購入するためです。それは、代々木ゼミナールが発行する「あなたはこの成績で合格できる!」という本です。代ゼミのHPで発刊を確認してすぐに本屋へ向かいました。

様々な情報が掲載されているとても便利な本です。国公立大学に関しては、センター試験目標得点率、2次試験偏差値、センター・2次配点比率、今春合格者の成績等が掲載されています。私立大学については、偏差値ランク、試験科目、試験日等を確認できます。国公立・私立大学の学費を調べることもできます。

高2生は、10月に受験した理科・社会の科目が入った模試の結果が戻ってきました。昨日の高2クラスでは、火曜日に買ったランキング本を手元に置き、模試結果に基づいて個別反省会を行いました。難関大学を目指す彼らとの反省会では、まだ1年余りある大学入試を完全に射程に入れています。

初めて理科・社会が入った模試結果について高2諸君と反省会をするに際し、真新しいランキング本を使ったので、とても新鮮な気持ちになりました。彼らの大学受験勉強への助走が本格的に始まったという感じです。そして、この助走がうまくいったか否かは、高3で初めて受ける模試で判明します。ランキング本は、彼らの走る方向やスピードを教えてくれます。

(2013年12月05日) 【OECD学習到達度調査 その3】[▲ 先頭へ]
昨日の新聞各紙で、経済協力開発機構(OECD)による学習到達度調査(PISA)の第5回調査結果が報道されました。PISAは2000年から3年毎に15歳を対象に実施されており、第5回調査は昨年実施されました。

今回は好結果で、日経新聞の大見出しは「学力 脱ゆとり効果」、北國新聞では「日本の学力 V字回復」でした。過去5回の調査結果は次の通りです。数学的応用力:1位(2000年)→6位(03年)→10位(06年)→9位(09年)→7位(2012年)、読解力:8位→14位→15位→8位→4位、科学的応用力:2位→2位→6位→5位→4位。なお、調査対象国・地域数は32→41→57→65→65と推移してきました。

下村文部科学相は「OECD加盟国ではほぼトップで過去最高の結果だ。大変喜ばしい。」と述べました。調査結果を表面的に見れば、確かに「喜ばしい」ように見えます。ただし、上位層と比べて下位層の割合が多い傾向は変わっておらず、記述式の問題では無回答が目立っています。手放しでは喜べません。

私は中高生の学力についてかなりヤバイと常々思っていますから、今回の調査結果には少し安心しました。しかし、上記の成績下位層の課題については大きな懸念があります。中学生のテスト結果の得点分布(10点刻みで人数が棒グラフで表されたもの)が、フタコブラクダや台形の形になる場合があるからです。

成績の二極化は、学力の差というだけではなく、将来社会的な問題につながる恐れがあります。現状、文部科学省や学校側が具体的な対策を講じているようには見えません。学習塾を始めて15年になり、教育についていろいろな問題を感じています。今後、本欄で、自分が感じる問題点について述べていこうと思っています。

(2013年11月28日) 【一流の条件】[▲ 先頭へ]
先日、カレンダーを買いに本屋さんへ行ってきました。本屋さんへ行く時は必ずベストセラー書のコーナーをチェックします。その時に目を惹かれたのは、野球解説者である張本勲さんの「プロフェッショナル 勝者のための鉄則55」です。日曜日朝に、「あっぱれ」、「喝」と鋭い声を飛ばす張本さんがどのようなことを書かれているのかなと興味を持ちました。

その本の中に次のような言葉がありました。「一流と呼ばれる選手はみんな神経が細かくて臆病。相手が怖いから必死になって練習する」ちょっとびっくりしました。ホームラン・バッターや剛速球投手には大胆で豪快というイメージがあったからです。しかし、すぐに野球も勉強も同じなんだと、安心感のようなものを感じました。

勉強において、テストでどんな問題が出るのだろう、難しい問題が出るかもしれないという不安があるので頑張って机に向かいます。学力の伸びる人は、勉強はすればするほど、まだまだ足りないと思うものです。ちょっと勉強して自己満足する人の成績は伸びません。心配性で臆病な人の方が成績が伸びます。

結局は、どんな分野でも目の前の課題に対して謙虚で真摯に向き合うことが大切なのでしょう。手元には読むべき本が数冊積まれているので、その本は買いませんでした。溜まっている本を読んでから、じっくりと張本さんの話を聞いてみようと思っています。

(2013年11月21日) 【OECD国際成人力調査】[▲ 先頭へ]
先月初め、興味を引かれる新聞記事がありました。10月9日に報道された、経済協力開発機構(OECD)による国際成人力調査です。調査項目の「読解力」、「数的思考力」、「ITを活用した問題解決能力」の内、「読解力」と「数的思考力」で日本は1位でした。調査は、2011年から12年にかけて、世界24カ国・地域の約15万7千人を対象に実施されました。

この調査は今回が初めてでした。初めての国際的な調査で、日本が、3項目中2項目で1位になったのは喜ばしい限りです。これらの2項目では、下位層が少なく中上位層の厚い得点分布が平均点を押し上げたそうです。一方、「ITを活用した問題解決能力」は10位で、パソコンのスキルがないと判断された人は参加国・地域で最多を記録し、ITの活用力の育成が課題です。

調査2項目で1位になったことについて、日経新聞の記事では、人を育てる企業文化が背景にあると分析していました。私自身の経験でも、大学卒業後に入社した日産自動車では、最初の新人研修から様々な研修・教育があり、会社のおかげで一人前の社会人になったという実感があります。英会話は、輸出の仕事をする過程でできるようになりました。確かに、日本企業には従業員を育てる環境があると思います。

OECDの調査といえば学習到達度調査(PISA)を思い起こします。PISAは2000年から3年に一回、15歳を対象に実施されています。我が国は、調査項目の「読解力」、「数学的応用力」、「科学的応用力」の各項目とも、第1回調査から、03年、06年と順位を落とし、09年にようやく盛り返しました。従来、調査結果は調査翌年の12月に発表されてきましたから、2012年第5回の調査結果は来月発表されるはずです。日本の15歳の学力が国際的にどのような位置づけになるのか注目したいと思います。

(2013年11月14日) 【理数科クラス会】[▲ 先頭へ]
久し振りに北海道へ行ってきました。札幌で開かれた高校のクラス会に出席するためです。私は、釧路湖陵高校の理数科に入学しました。高2を終えた時に転校しましたが、声をかけてもらいました。転校する時にジンギスカン料理で送別会をして下さった加藤博先生にもお会いできました。

卒業後初めてのクラス会ということで様々な話が出ました。病院の院長先生をしている友人が、加藤先生の生物の授業の思い出話をしました。ワトソン・クリックが発見したDNAの二重らせんの話に感動したとのこと。私もその授業をよく覚えています。DNAのアデニン、グアニン、シトシン、チミンの4つの塩基の内の3つの塩基の組み合わせが遺伝情報になるという話しには、うぁ〜、凄いと、宇宙空間を漂うような気持ちになりました。学生時代に聞いた授業で感動を覚えたのはその時だけです。

私は転校して文系に進みましたが、彼はDNAの話を聞いて医学部へ進みました。大学時代に、彼からもらった手紙の内容を今でも覚えています。人間の体の不思議さに感銘を受けながら医学書を読んでいると、その本の中に引き込まれ、気がつくと夜が白々と明けていることがあるというものです。私は法学部での法律や政治の勉強に興味が持てなかったので、彼がとても羨ましかったです。

彼のケースは、高校の授業で聞いたことに興味を覚え、大学の学部を選んで、その職業に就いたという理想的なものです。できるだけ多くの高校生がそのような形で進んで欲しいと思います。高2クラスのある生徒さんは、新素材を研究したいと話しています。彼の夢が実現するための一つの条件が志望大学に合格することです。高校生の皆さんそれぞれが目指す大学に合格できるよう、私は可能な限りでサポートするつもりです。

(2013年11月07日) 【幼少期の体験】[▲ 先頭へ]
日経新聞最終面の「私の履歴書」は、私の愛読欄の一つです。今月の履歴書は、積水ハウス会長件CEOの和田勇さんです。今週火曜日の回には、幼少期のことが述べられていました。校庭や空き地で草野球に興じ、セミなどの虫や蝶々を追いかけ野山を駆け巡ったそうです。農業用の灌漑用水で釣りをしたり、ミカン畑でミカンを失敬したりし、持ち主に見つかり逃げ遅れるとゲンコツだったとのこと。

「私の履歴書」では経済界だけではなく様々な分野の方が登場します。ご年配の方がほとんどで、それぞれの人が幼少期について触れる時は、大体、上記の和田さんの話と同じようなことを述べられます。今年72歳の和田さんよりはずっと年下で、50代の私も、幼稚園や富樫小学校に入学した頃は、高尾の裏山で、ヘビに気をつけながら野イチゴを探しました。オレンジ色のプチプチした実をつけた木イチゴ(ナガバノモミジイチゴ?)の味は忘れられません。Y字型の木の枝でパチンコを作って遊んだこともありました。雪が降れば、竹で作ったソリで遊びました。

今の子供達の遊びは、やはりテレビゲームが主流でしょうか。キャッチボールが禁止されている公園もありますから、外で遊ぶ機会は少なくなっています。どれだけの子供達が山や川で遊んでいるのかなと思います。石川は自然が豊かだとは言いますが、野原や雑木林がなくなっているので、現実は、外で遊べる場所があまりないのかもしれません。

山、野原や川で遊んだ昔の子供と、主にゲームで遊ぶ今の子供の違いがとても気になります。特に、創造性の面に興味があります。外の自然の中にいれば、自らいろいろな遊びを作りだし、創造性が培われるでしょう。ゲームで遊べば、手先は器用になるでしょうが、将来的な創造性につながるのか疑問に思います。

「今の子供達は…」と言うのは、後期オヤジ(?)になった証拠かもしれません。しかし、幼少期の遊びが将来の独創性や思考力に小さからぬ影響を及ぼしていると思います。「よく学び、よく遊べ」の遊びは野外活動であって欲しいものです。

(2013年10月31日) 【大学入試の改革】[▲ 先頭へ]
政府の教育再生実行会議が、大学入試の制度改革を検討しています。最近の報道によると、大学入試センター試験を廃止して、新たに「達成度テスト(仮称)」の創設を検討しているそうです。高校在学中の学習の到達度を測る「基礎」と、現在のセンター試験にあたる「発展」の2段階の試験を設け、いずれも高校在学中に複数回受験可能とする内容です。

今日の日経新聞に、パソコンによる達成度テストに関する記事がありました。教育再生実行会議が、将来的な方針として掲げたものです。

センター試験の英語と数学は、毎年解いていますが、よく吟味された良問です。何故センター試験を廃止しなければならないのか、疑問に思います。知識偏重の是正が主な理由のようです。現在検討中の達成度テストの具体的内容が明確ではありませんが、知識の蓄積を調べる側面は大きいでしょう。そうだとすると、達成度テストの導入は自己矛盾しています。ましてや、パソコンによるテストは現実的ではありません。

日経新聞の今月の「私の履歴書」は、1987年にノーベル生理学・医学賞を受賞した、マサチューセッツ工科大学(MIT)教授で理化学研究所・脳科学総合研究センターセンター長でもある利根川進さんでした。最終回の本日は、MITの入試が紹介されていました。進学適性試験や高校での成績も考慮した上で、小論文と個人面接が重視されているそうです。

私は、センター試験と2次試験から成る現行の入試制度は悪くはないと思います。ただし、指摘されているように知識が重視されていることは否めません。MITで実施している小論文と個人面接は有力な改革案です。小論文では、総合的な思考力や文章表現力を測れます。個人面接では、やる気や人間性を測れます。これらと知識を測る試験を組み合わせれば素晴らしい大学入試になるでしょう。

教育再生実行会議が抜本的な改革を目指すのであれば、小論文や個人面接の導入を検討すべきです。達成度テストは、現行のセンター試験のマイナーチェンジでしかありません。

(2013年10月24日) 【英語が帰するところ】[▲ 先頭へ]
今月は各高校で定期テストが行われています。高2クラス(英語)では、通常授業に代えて高校別のテスト対策の授業を実施しました。英文読解の試験範囲を総復習する内容です。生徒諸君に一つ一つの英文を読んで訳してもらい、私は、彼らが英文の構造を見抜いているかどうかをチェックします。

優秀な高2クラスなので、ほとんどの英文は難なく和訳ができます。課題は、複雑な英文構造を正確に把握できるかどうかです。私は、これが英語をマスターする真髄だと考えています。この課題を達成したとして、時には次の課題が出現します。それは、英文の構造が分かり、英文の意味する内容も分かるが、うまい日本語にならないものです。

英文構造が分かればすぐに和訳できそうなものですが、然るべき日本語が出てこないことはよくあります。そのような場合にうまく和訳ができるかどうかは国語力の問題だと思います。読解力ではなく表現力です。日本語での表現力が備わっていれば、それなりに和訳できるはずです。

「読み、書き、そろばん」とは本当によく言ったものです。英語を読んだり書いたりするため前提は、我々の母国語の読解力、表現力です。

なお、私は英語力をつけるためには、英文の意味を汲んだ意訳ではなく、英文構造を直視した直訳をすべきだと考えています。前述したように、英文構造の把握が英語が分かるための神髄だからです。しかし、直訳の場合は、多少不自然な日本語になることがあります。これは、英語のマスターする上で仕方のないことです。そんな私が、そろそろ意訳をしようかと指示するのは、高3の初冬の頃です。最初から意訳をすると、フィーリングで和訳するようになり、英文の正しい意味から離れるリスクがあります。

(2013年10月17日) 【15周年】[▲ 先頭へ]
今日は10月17日、サミット・ゼミの創立記念日です。おかげさまで15周年になりました。社会人、ビジネスマンとしての基礎が築けた日産自動車株式会社の勤続期間を超えました。学習塾の業界も厳しい競争状態にありますが、15年間続けてこられたのは、縁あって通って頂いた生徒の皆さん、父兄の皆さんのおかげです。本当にありがたいと、心より感謝しております。

15年前の本日、羽咋教室を開校して新聞チラシを折り込みました。そして中1、中3、高2クラスがスタートしました。当時中1だった生徒さんは、今年28才になり、高校の先生やシステムエンジニアとして活躍しています。

先日、この15年間で通ってくれた生徒の皆さんの人数を調べてみました。2007年に教室を閉じた羽咋で93名、創立翌年の春から続いている金沢で217名の合計310名でした。入会申込書を数える時、生徒さん一人一人の顔が浮かび、こんなことがあった、あんなこともあったと思い出しました。

16年前に石川県にUターンして、就職が決まった会社がありましたが、思い切って教室を開きました。ある人の一言、「卓己さんは体型も性格も悪いけど頭は良いから、塾をやってみたら」がきっかけでした。人生、どこに岐路があるかわかりません。因みに、私の体型はゼミ開校時より少し良くなっています。性格は多少歪んではいますが、それほど悪くはないと思います。東大に入ったのは、頭が良いからではなく、一生懸命努力したからです。

会社員時代、仕事の感動で泣いたことはありません。今は、大学入試、高校入試の結果が出た時に涙がこぼれることがあります。受験生の皆さんが、様々なハードルを乗り越えて栄冠を手にする過程は感動的です。私の厳しさに対して、負けるものかと頑張った生徒さんの喜ぶ姿には、涙を禁じえません。

生徒の皆さんと接する際に、お手本としている先生がいます。中3の時の担任であった今田勇次先生、高校理数科の担任であった加藤博先生です。両先生とも、生徒一人一人を見つめてくださる先生でした。中学・高校は多感な時代です。生徒の皆さんに少なからず影響を及ぼすという自覚を持ち、これからも頑張りたいと思っています。どうぞよろしくお願い申し上げます。

(2013年10月10日) 【猛烈台風】[▲ 先頭へ]
台風24号は、昨日(10月9日)朝、温帯低気圧に変わり、足早に能登沖を駆け抜けていきました。台風の動きは誰でも気になります。私も日本に近づく頃からウォッチしていました。沖縄を通過する時、中心気圧は935hPa、最大風速は50m/sでした。この台風の前に、先島列島から台湾、中国に向かった台風23号は、中心気圧が910hPaだった時があり、この強大さにびっくりしました。

私が若かった頃、950hPaという位の数値に、凄い台風だと思ったものです。それが、910とか935ですから驚きます。台風の強大さだけではなく、「これまでに経験したことがないような」豪雨という表現にも不気味さを感じます。

新聞やテレビでは、事実としての数値や気象庁が決めた表現を使って、自然現象が客観的に報道されます。そして、強烈な台風に関しては、南方の暖かい海のエネルギーを受けて強大になったというメカニズムも説明されます。それはそれで良いのですが、何故そのようにもの凄い台風、豪雨が発生するのかという根本原因が説明、報道されていないような気がします。

恐らくは地球温暖化が主な原因で、ほとんどの人が同様に感じていると思います。そうであれば、何故、地球温暖化を防ぐ施策について報道されないのでしょうか。インターネットで「地球温暖化対策」を検索すると様々なホームページがヒットします。しかし、国全体として大々的に取り組んでいるという状況ではないように見えます。

自分が高校生であれば、地球温暖化対策の研究の道に進むと思います。2010年12月2日付け本欄「人工光合成」で述べたように、人工的に光合成が可能になれば、人類への貢献度は非常に大きいです。自分の価値観を中高生諸君に押し付けることは慎むべきですが、猛威を振るう自然現象への対策の研究については、生徒の皆さんを刺激したいと思います。

(2013年10月03日) 【わかる瞬間】[▲ 先頭へ]
生徒の皆さんに何かわからない問題があり、いろいろ考えても解けない場合があります。その時、答えを出すために必要なヒントを言うと、「あっわかった」と得心がいき、とてもうれしそうな表情を浮かべます。

今月は、多くの高校、中学で定期テストが行われます。ゼミの各クラスでは、テスト対策の授業を行っています。先日の中2クラスでのことです。数学のテスト範囲は1次関数です。中学数学全体の中でも非常に重要な分野です。複雑な問題も出題されます。ある中2生、Aさんが1次関数の難問に手こずっていました。

数学の授業で、私はすぐには答えや考え方を教えません。プリントの丸付けをして、もう一度考えるように指示します。頑張り屋のAさんの場合は、一度ではなく二度考えるように言いました。次の授業でプリントをチェックした時、正解までもう少しというところまで来ていました。その際は、答えに至る最後のポイントを示唆しました。Aさんは、「あっそうか」と爽快な表情になりました。

勉強の楽しさは、このわかる喜びだと思います。特に、数学の難しい問題が解けた時の喜びは格別です。そして、私も、生徒の皆さんが「あっわかった」という表情をする時は、とてもうれしく満足感を覚えます。中高生の皆さんと一緒に勉強していて、遣り甲斐を感じる瞬間の一つです。

(2013年09月26日) 【「半沢直樹」】[▲ 先頭へ]
大人気ドラマ「半沢直樹」が日曜日(9月22日)に最終回を迎えました。視聴率はなんと42.2%で、正に「じぇじぇじぇ」でした。翌月曜日の新聞各紙には、「ドラマの続きはこの本で!」というキャッチコピーで、シリーズ最新作の広告が掲載されていました。見事なマーケティング戦略で、こちらは「じぇじぇじぇじぇ」でした。

このドラマが私の日産自動車勤務時代に放送されていれば、会社を辞めなくて済んだかもしれません。あの時にああすれば、ということが2〜3回あります。会社員を辞めたことに後悔は全くありませんが、多少未練があります。

私の友人の中には豪快な人がいて、半沢直樹ばりの行動をしたことがあり、びっくりしたことがあります。サラリーマンらしからぬ行動ができるのは彼だけだろうと思っていましたが、バンコクで大学時代の友人と話した時、その友人にも同じような経験があると聞き、彼らのスケールの大きさに感じ入りました。私も、もっと大胆に行動すべきだったかもしれません。

「半沢直樹」の原作者である池井戸潤氏は、元銀行マンで、現実には半沢直樹の真似はしない方が良いと語っています。倍返しが必要になるような事件はあまりないでしょうが、サラリーマンが、組織的な問題に直面することは多々あると思います。そのような場合、私自身の経験や、友人達の豪快な経験はかなり参考になるはずです。私の教え子たちが社会に出て困った時には、何らかの形でサポートするつもりです。その際には、ドラマの結末のような事態は要注意ですね。

(2013年09月19日) 【バンコク その2】[▲ 先頭へ]
バンコクでは日産時代の後輩とゴルフをしました。彼は、自動車部品会社のタイ駐在員です。ゴルフの後の会食でいろいろな話をしました。土曜・日曜が休日であるものの、土曜日は会社で仕事をすることが多いと語っていました。昔に比べて競争がさらに厳しくなり、とても忙しいそうです。

帰国して、旅行中に溜まった新聞を読んでいたところ、9月6日の日経新聞にアジアブランド調査の記事が載っていました。これは、日本経済新聞社が、タイや中国などアジア6カ国で「買いたいブランド」を調査したものです。自動車では、1位:独BMW、2位:独メルセデス・ベンツ、3位:トヨタ自動車でした。

調査結果はショックでした。私が日産で働いていた頃は、中国は別として、アジア地域では日本車の人気が高かったです。今でも日本車のブランドイメージが高いと思っていましたが、状況が変わってきているようです。新聞記事によれば、加速やデザインに優れたドイツ車がアジアの消費者の憧れの対象になっています。

この新聞記事の内容は、バンコク駐在の後輩の話と符合します。以前は主に日本車の間での競争でしたが、今は、日本メーカー間ではなく、外国メーカーとの厳しい競争になっています。そう言えば、大学時代の友人も、仕事は非常に忙しいと言っていました。彼は鉄鋼会社のタイ責任者です。タイで活動する日本の様々なメーカーを支えています。

バンコクで聞いた後輩と友人の話し、そして日経新聞の記事から「グローバリゼーション」という言葉が頭に浮かびます。海外の第一線で仕事をしている彼らの話を聞けたことは、今回の旅行の大きな収穫でした。生徒の皆さんにも伝えて、彼らの勉強へのモチベーションを高めたいと考えています。

(2013年09月12日) 【バンコク】[▲ 先頭へ]
本欄では、毎週木曜日に一話ずつ書き綴っています。先週分は水曜日でした。9月4日(水)は、一言を追加して、海外へ旅立ちました。切れていたパスポートを取得して、タイを訪れました。大学時代の友人や日産時代の後輩がバンコクに駐在していて、彼らとゴルフを楽しみました。この旅行に関して、幾つかの話を本欄でご紹介したいと思います。

時間の順序が逆になりますが、帰国して成田から小松に戻る飛行機で出会った学生について述べてみます。成田を離陸してしばらくして、ポリポリとおかきを食べてのんびりしている若者に声をかけました。成田→小松便のほとんどの乗客は海外からの帰国者であり、彼がどこへ行ってきたのかを聞きました。

1年間のカナダ留学を終えて出身地の石川へ戻るところでした。北海道大学の学生で、今月からまた札幌での勉強を再開します。最近の若者は海外志向が弱いと言われていますので、見上げたものです。話し始めてすぐに、海外に出てみて自分の小ささ、未熟さを痛感したと言いました。そのような彼にとても興味を持ちました。

カナダで様々なカナダ人そして日本人と出会い、早稲田か慶応に入った方が良かったと少し後悔していました。カナダで活躍する早慶出身者に出会ったようです。彼は、人生の80%は大学で決まるのではないでしょうか、と面白いことを言いました。かなりの程度当っていると思います。

英語に関しては最初の3〜4ヶ月は苦労したようです。英語がかなりできる日本人でも最初は苦労するものです。しかし、カナダへ行く前にTOEIC850点を取ったそうです。大学在籍中でのこのスコアといい、1年間の海外留学といい、素晴らしい若者です。小松までの1時間余りの限られた時間ではありましたが、向上心を持った学生と中身の濃い話ができたので、今回の旅行の締めくくりは満足いくものでした。

(2013年09月04日) 【Positive thinking】[▲ 先頭へ]
少し前のことですが、テレビ朝日「報道ステーション」の特集をみて、あることを思い出しました。あることとは、否定的な言葉は、仮に心に浮かんでも決して口にはしないことです。報道ステーションの特集とは、今年4月8日に放映された、水泳の瀬戸大也選手に関する熱血漢・松岡修三さんの特集です。瀬戸選手は、先月の水泳の世界選手権、男子400メートル個人メドレーで金メダルを獲得しました。

瀬戸選手は、幼い頃から、お父さんに「ヤダ、ムリ、ダメなどのマイナス発言はするな」「よいことを口にしろ」と言われてきたそうです。瀬戸選手には、昨年4月のロンドンオリンピック代表選考会で敗れた萩野公介選手という強力なライパルがいます。初めは、雲の上の存在だった萩野選手に、凄いと思いながらも勝ちたいと強く思っていました。ムリ、ダメとは口にしないポジティブ思考のなせる技でしょう。

私は、サラリーマン時代、テレビ番組か新聞でこのポジティブ思考のことを知り、仕事をする上で実行するようにしていました。そのうちに意識しなくなりましたが、学習塾を始めてからは、高3や中3の受験生に、マイナス・イメージは持たないように言い続けています。プレッシャーのかかる受験生は、模試の悪い判定でもうダメだと思ったり、入試で失敗したらどうしようと思ったり、否定的に考えてしまいがちです。大学入試でも高校入試でも、前向きなポジティブな姿勢が大切です。

高3生はセンター試験まで4ヶ月、中3生は統一テストまで2ヶ月です。彼らがマイナス・イメージを持たず、ポジティブな気持ちで勉強に集中できるようにメンタル面でもサポートするつもりです。

(2013年08月29日) 【夏期講習 in 2013】[▲ 先頭へ]
8月が間もなく終わります。中3クラスの夏期講習を終えて、ほっとしています。夏期講習では、通常授業でしている英語・数学・作文に加えて、理科・社会そして国語の読解練習を実施します。通常授業は週2回、1回2時間ですが、夏期講習は週3回、1回3時間と時間数は倍増します。英語・理科・社会は1、2年分野の総復習、国語は模試過去問を使った実戦練習、数学は超重要分野である1次関数・方程式文章問題・三角形合同の証明の徹底練習でした。

復習する内容がかなり多いので、毎年、夏休み前から実質的に夏期講習の授業内容になります。今年は、中学の定期テストと模試日程の関係で、夏期講習スタートの内容をかなり修正しました。また、終盤は実力テストと模試日程の関係で、またもや講習内容の調整が必要になりました。5教科の内容のやり繰りで苦労しました。私も大変でしたし、中3生諸君も頑張ったので、夏期講習の最終日に生徒の皆さんと一本締めをしました。全員の呼吸が合い、気持ちの良い締めになりました。

1次関数の解法のテクニックを幾つかを説明し、ノートに書いてもらいました。その内の1つが、今週日曜日に実施された模試で見事に使えました。終盤には、英文速読の方法を伝えて少しずつ練習を始めました。模試や実力テストで、どんな勉強の成果が出るか楽しみにしています。

模試と実力テストが終わり、次は、定期テストです。そして、11月には大きな目標である統一テストが控えています。少し休憩して、また新たな気持ちで中3生の皆さんと一緒に頑張るつもりです。

(2013年08月22日) 【繰り返しが大切】[▲ 先頭へ]
先週の本欄では、東京工業大学4年生の学生とのランチをご紹介しました。入試合格後に協力してもらったアンケートで、彼は、「ゴロの良い文法・語法知識を始め、前置詞の使い方は、しつこいほどに連呼するのがちょうど良いです。よく聞いた物ほどよく定着しています。」と書いてくれました。1つの例として、「コゲ付く」を挙げました。

細かな英文法で恐縮ですが説明致します。英語の使役の動詞は make have let で、動詞の後ろには目的語(人)、to の付かない原形不定詞が続きます。cause get は、使役の動詞ではありませんが、人に〜させるという使役的な意味を持ちます。しかし、後ろに目的語(人)とto の付いた不定詞が続きます。私の高校時代の英語の先生は、cause(コーズ)と get(ゲット)は to が付くので、「コゲ付く」という表現で教えてくれました。

私の記憶に強く残る表現でしたから、高校クラスの皆さんにも「コゲ付く」で教えています。「焦げ」の意味を理解している高校生は多くはないでしょうが、この表現には馴染んでくれます。このポイントはよく出題されるので、効果的な表現だと考えています。

高校クラスでも中学クラスでも、英語の授業の特長の1つは繰り返しです。大切なポイントは何回も繰り返して確認します。自分では、しつこいかなと思う位です。ランチをきっかけに、彼の上述の言葉を思い出し、生徒の皆さんに、しつこいと思われるほど繰り返さないといけないと改めて思いました。

(2013年08月15日) 【大学生とのランチ その2】[▲ 先頭へ]
東京工業大学の学生とランチしてきました。センター試験で躓いてしまった彼が見事に難関を突破して早3年が経ち、4年生になっています。センター試験の英語、第1問の発音問題で、事前に、この単語に要注意と言っていた正にその単語が出題され、試験終了後に彼からメールをもらったのを思い出しました。

第6類(建設工学)に進んだ彼は、東京で精力的に活動しています。以前、建築をデザインする時は、その都市の文化や伝統も考慮しなければならないと教わり、なるほどと思った事がありました。政治にも興味を持つ彼に、「民意」とは何かと聞かれた事もあります。その際は、法学部出身者として真剣に考えて答えました。ネット選挙に関する本の読書感想を求められたこともあります。

今は、社会工学を研究しているそうです。理系のデザインだけではなく、社会学や心理学という文系の学問も必要な研究です。理系にも文系にも強い学生なので、話は多岐にわたりました。日本経済に関して、現在の企業の業績向上が人件費に与える影響、株価の変動と為替の関係等を話したところ、非常に興味を示しました。知識欲が旺盛で、様々な知識から、将来どのような業績を上げるか本当に楽しみです。

大学に入り、成長した彼らとの語らいはとても刺激的で楽しいです。私自身も様々なものに興味を持ち、勉強しなければならないと思わされます。縁あって出会った生徒さん達とは良いコミュニケーションを持ち続けたいと思っています。必要があれば、私の社会人としての上手くいった経験や失敗した経験を基にアドバイスするつもりです。

(2013年08月08日) 【大学生とのランチ】[▲ 先頭へ]
県外の大学に進学した大学生が、夏休みで帰省しています。先日、今春、京都大学に合格した元生徒さんとランチしました。彼は、大学入学後に、入試での得点を連絡してくれました。何と合格者の平均点を上回っていました。英語の得点がかなり良かったので、私にとって非常にうれしいメールでした。

合格の挨拶で教室に来てくれた時から4ヶ月余りしか経っていませんが、とても逞しくなっていて驚きました。大学の講義の話、サークル活動の話、将来の話、京都の魅力の話等、あっと言う間に3時間が過ぎました。私の授業に対するアドバイスも1つもらいました。早速高校クラスで活用するつもりです。

志望大学を決めた時期や受験勉強に対する取り組みについても話しました。志望大学の決定については、高2の夏休みに大学を訪問したことが大きかったそうです。有名大学へ進みたいと思っている高2生が大学受験を意識し始めるのは、この夏の頃でしょう。従って、高2の夏休みに、気になっている大学を訪れるのは、とても有意義なことだと思います。

後輩に対するアドバイスも幾つかもらい、高校クラスの皆さんに話しました。その1つをご紹介致します。それは大学の名前に負けないことです。京大に実際に入ってみて、周りの学生はごくフツーだと感じたそうです。難関大学の名前を聞くと途方もなく凄いものに思い込んでしまいがちです。しかし、必要以上に恐れる必要はないということです。

今年合格した人との語らいでしたので、とても参考になる話が聞けました。今度の日曜日には東京工業大学の学生と会う予定になっています。どんな話が聞けるのか楽しみです。

(2013年08月01日) 【言い訳はしない】[▲ 先頭へ]
高校クラスでも中学クラスでも、生徒の皆さんが、全国模試や学校のテストの結果等の事で、失敗の理由を述べる時、私の決まり文句は「言い訳するの?」です。そうすると、皆さん、一瞬悔しそうな表情を浮かべて弁解を止めます。

誰でも失敗する事はあります。その場合は、何故うまくいかなかったのか素直に反省して、次に活かせば良いのです。現実を直視することが何より大切です。私のビジネスマン時代、言い訳する人で仕事ができる人をみたことがありません。仕事ができたかどうかは別として、私は、少なくとも、言い訳をしないように心掛けていました。言い訳する姿は見苦しいですし、向上心にはつながりません。

今週日曜日に、ニューヨークのヤンキースタジアムで、松井秀喜さんのヤンキース引退セレモニーが行われました。ヤンキース主将のデレク・ジーター選手は、松井さんについて、「素晴らしいチームメイトで、まさにプロフェッショナルだった。」と評した上で、「言い訳した事は一度もない。」と語りました。

ジーター選手の言葉を伝えるニュースを読んでいて、やっぱりね、と思いました。good job を行う人は言い訳をしません。

(2013年07月25日) 【金大附属の作戦】[▲ 先頭へ]
金沢の多くの高2生は、今月初めに全国模試である進研模試を受けました。高2クラスの皆さんも、1名を除いて同様でした。その1名は金大附属生で、今月の進研模試ではなく、先月、駿台模試を受けました。その模試結果が戻ってきて、先週、個別反省会をしました。

最初、金大附属は、何故他の学校が受けている進研模試を受けないのかなぁと思いました。しかし、よく考えてみると、6月の駿台模試という選択は非常に理に適っています。理由は2つあります。1つは、6月という時期です。6月上旬の実施ですから、夏休み前に結果が返却されます。第2の理由は、駿台模試の難度です。一般的に、駿台模試は、進研模試や全統模試(河合塾)、代ゼミ模試より難しいとされます。

大切な夏休みを前にして、レベルの高い全国模試で自分の実力を把握して、1年半後の大学入試を見据えて、夏休みの勉強に集中しなさい、というメッセージだと思います。難しい全国模試の結果が夏休み直前に出るのは絶妙なタイミングです。高2生に受験勉強の開始を暗に指示したことは、学校側の作戦でしょう。

難関大学を目指す全国の高2生は、少なくとも勉強のギアが、全速の5速ではないにしても3速あるいは4速に入っているはずです。当ゼミの金大付属生によると、この駿台模試がきっかけになり、教室の雰囲気が勉強モードになったそうです。生徒たちに勉強のギアアップを促す学校側の作戦は、功を奏したように見えます。

(2013年07月18日) 【あるプロジェクト】[▲ 先頭へ]
素晴らしいと思ったニュースがありました。次世代炭素繊維の開発に向けて、今週火曜日(16日)に結ばれた協定を伝えるニュースです。東レ、コマツ産機、大和ハウス工業、金沢工大、金沢大学、北陸先端科学技術大学院大学と石川県の産官学7者の協力です。

炭素繊維はボーイング787の機体に使われている素材で、軽くて耐久性があり(ただし高価)、自動車のボディーを初めとする様々な製品に使用できます。新しい炭素繊維、次世代素材、量産技術の開発を進めるというプロジェクトにはワクワクさせられます。

本欄で何回も述べている通り、私は、残念なことに、地方の時代は来ないと思っています。地方は大都市圏への人材の供給基地で、優秀な人材は地元に戻って来ないという認識からの見解です。しかし、このようなコラボレーション(協力、共同)がうまく進めば、今は単なる掛け声の「地方の時代」が現実味を帯びることになるでしょう。

今回の協定により、民間企業、大学、自治体という7つの「点」が「線」で結ばれました。ここからの大きな課題は、この「線」が「面」に広がるかどうかです。大きな研究開発拠点にまで成長すれば、県外の大学に進んだ優秀な人材がUターンする受け皿になります。

今回のプロジェクトが大きく進展するためには、新しい素材がどのような製品に使用できるか、また、新素材によってどのような製品が可能になるかというマーケティング発想が必要だと思います。その意味では、大和ハウス工業の参加は興味深いです。私が県の担当者であれば、総合商社に声をかけたと思います。

近い将来に然るべき成果を上げるのを楽しみに待ちたいと思います。「地方の時代は来そうです。私の考えが間違っていました。」と謝らなければならない状況になることを心より願っています。

(2013年07月11日) 【価値ある涙】[▲ 先頭へ]
先日、高3のAさんからメールが入りました。英文の意味を教えて欲しいという内容でした。文の構造や意味をどれだけ考えても分からなくて、泣いてしまったそうです。次の英語の授業の日、早く来てもらって解説しました。

幾つかの難しい英文は、学校の教材の中にありました。英文のテーマは、好景気における企業の動向に関するものでした。経済的な文章であり、日本語で読んでも分かりづらい内容だったので、高校生に与える課題としてはいかがなものかと思いました。しかし、学校の教材であり、取り組まない訳にはいきません。

英文のテーマも難しかったのですが、英文構造も複雑なものでした。難解な英文に挑戦したものの、内容をうまく掴めないもどかしさで泣いたのでしょう。大学受験生でやるべきことが数多くあるという厳しい状況ですから、一つ一つの課題を期待通りにこなすことができなければ、精神的に辛くなります。

Aさんの涙は貴重な涙だと思います。自分の目標のために一生懸命に頑張っていることを物語っているからです。Heaven helps those who help themselves. (天は自ら助くる者を助く)私の好きな諺です。勉強の神様は、きっと、Aさんの頑張りに何らかのご褒美を授けるでしょう。私は私なりにAさんをhelpするつもりです。頑張る生徒さんには、骨身を惜しまずサポートします!

(2013年07月04日) 【Critical thinking その3】[▲ 先頭へ]
久し振りに「critical thinking」という言葉を使いました。先週の高3英語クラスでのことです。高3生は、今週末に記述式模試が予定されています。先月のマーク式模試と併せて、今年度初めてのドッキング判定が出ることになります。高3英語クラスでは、この記述式模試に合わせて、先月から長文問題練習(2次試験過去問)を重ねてきました。

先週の問題は北海道大学の過去問でした。2次試験の問題は記述式で、一般的に英語の問題では英文和訳が出題されます。北海道大学の問題でも和訳がありました。高3の皆さんは、それぞれに和訳するのですが、出来上がった日本語をチェックすると、言葉足らずなところ、言葉がうまく結びついていないところ等、日本語として不完全な答案がほとんどでした。

自分の和訳を、課題の英文の訳として正しいのか、また、日本語としておかしくないのかを十分検討していないのです。以前本欄でご紹介した critical thinking の問題です。(2012年10月4日付け、2013年2月21日付け)これは、灘中学・高校の和田学校長に教えてもらった言葉で、英語の勉強やテストにおいて、自分の和訳や英訳を客観的に見るというものです。

大学入試では、1点が合否を決めます。1点を大切にしなければなりません。そうすると、この critical thinking は非常に有効な手法です。自分の和訳や英訳を、これで良いのかと批判的な目、即ち採点者の目で客観的に検討できれば、解答の精度はかなり高まるはずです。無駄な減点が減れば、合格の可能性がより大きくなります。